ドラゴンクエストⅤ -転生の花嫁-   作:はすみく

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いつもありがとうございます、はすみくです。

仲間が増えたよー。

では、本編どぞ。




第二百十八話 新たな仲魔

 

「おらぁっ!! これで止めだっ!」

 

 

 ピシッピシッピシッピシッ!

 

 

 ヘンリーの【チェーンクロス】が(うね)って、【メラリザード】や【ベビーニュート】の上位種【ドラゴンキッズ】の群れに止めを刺していく。

 

 古代の遺跡を出てラインハットに戻る道すがら、アベル達は幾度となく魔物と遭遇、危なげもなく確実に魔物達を倒していった。

 これも(ひとえ)にピエールの記憶のお陰であった。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 ――ほんの数分前の出来事である。

 【ドラゴンキッズ】達との戦闘が始まった直後、ピエールが告げていた。

 

 

『主殿、ドラゴンキッズは一気に畳み掛けて倒した方が良いです。アリア嬢、呪文は使わず鞭で攻撃を』

 

『わかりました!』

 

 

 ピエールの指示の下、アリアが【チェーンクロス】を振るうとドラゴンキッズの群れにそれぞれ傷を負わせる。

 

 

『お次は主殿! 思い切り投げ付けてやって下さい!』

 

『了解!』

 

 

 その後に、アベルの【やいばのブーメラン】が空を切り、ドラゴンキッズ達に痛手を負わせていく。

 

 

『仕上げはヘンリー殿!』

 

『おう!』

 

 

 ヘンリーは【チェーンクロス】を握り直し、力いっぱい振るった……。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 ――というようなことがあり、【ドラゴンキッズ】達は倒れていったのだった。

 ピエールはこの辺りの出身だからか(はたまた直前までいた世界の記憶からか)、ラインハット周辺のモンスターに詳しいのである。

 

 

「はは……。あっさり倒したね……、僕要らないんじゃ……?」

 

 

 アベルは“まぁ、こういうのもいいか”と別世界とは違う戦いの風景に目を細めていた。

 

 

 ――新鮮さが心地好い……!!

 

 

「いえ、とんでもない。主殿、私はこの周辺しか詳しくありません。つまり今しかお役に立てないということです。主殿にはこの先指揮を執っていただかないと困ります」

 

「いやいやいや……、何をご謙遜を……(君、役に立たないどころか、有能でずっと(・・・)僕と一緒だった気がするんだけど……?)」

 

 

 ピエールが謙遜して云うので、気を遣われるのも悪いなとアベルは片手を振り振り。

 仲間モンスターの事は何となくわかるアベルだった。

 

 

 別に他意はなかったんだけど……、むしろ新鮮で嬉しかったというか……。

 もしかして、へそを曲げたように聞こえたのかな?

 

 ……まぁ、いっか。

 

 

 アベルはにっこり笑っておいた。

 ところが、そんなアベルの様子にピエールが大きな声を上げる。

 

 

「何をおっしゃいますか!」

 

「そうですよ。アベルさんが攻撃して下さらないと、誰かが怪我をしていたかもしれません」

 

「そ、そうかな?」

 

 

 ピエールに続きアリアによいしょされ、アベルは満更でもない様子で頭の後ろを掻いて照れた。

 

 

「はい。アベルさん強いから、私、頼りにしているんですよ」

 

 

 止めにアリアが目を細めて美しい笑顔を向けて来る。

 

 

「っ……、ま、任せてくれっ! アリアは下がってていいからね!」

 

 

 ずっきゅ~んっ! と。

 

 

 アリアの可愛い笑顔に胸を撃ち抜かれ、アベルは自分の胸をドンッと叩いたのだった。

 

 

「……くくっ、アベルの奴、手の平の上で踊らされてら……(けど、幸せそうなんだよなぁ……)」

 

 

 ヘンリーが幸せそうに口角を上げるアベルを離れた場所からひっそり笑うが、アベルは気が付かなかった。

 

 

「ええっ!? 私も戦いますよ!?」

 

 

 アリアは“特別扱いしなくていいです!”と云うのだが。

 

 

「いいからいいから」

 

「はははは。アリア嬢、アベル殿と私が居るのです。たまには見学していてもいいのですよ? 魔物達は私と主殿で片付けますから」

 

「そうそう。あ、あっちのゴールド拾って来るからアリアはゆっくりしてて」

 

 

 アリアの云うことなど無視して、アベルとピエールはゴールドを拾いに行ってしまった。

 

 

「えぇ……、どうして……。私だって戦えるのに……」

 

 

 アリアはうーんと唸る。

 

 

(いくら呪文が色々使えても、私、頼りないのでしょうか……。)

 

 

 重いものは装備出来ないし、強い武器を装備できても物理攻撃は力が物を言う。

 力の弱い彼女には不利なわけで「もっと身体を鍛えないと……」と【チェーンクロス】を握り締め、近くに落ちているゴールドに気付くとそれを拾った。

 

 

「ははは、アリアさんはお姫様なんだよ」

 

 

 ヘンリーも傍に落ちているゴールドを拾う。

 【ドラゴンキッズ】達と戦う前に、全身真っ白な毛に覆われたまん丸の瞳に、長い舌を常に出してプラプラさせる獣人【イエティ】達と戦っていたのだが、拾う間もなく【ドラゴンキッズ】と戦うことになり、ゴールドが荒野のあちこちに散らばっていた。

 

 その際に【イエティ】が仲間になっている。

 名前は【イエッタ】。

 

 今度こそブラウンと入れ替えとなった。ブラウンは抵抗したが渋々モンスターじいさんに送られていったのだった。

 アベルはホッとしたのも束の間、【ドラゴンキッズ】達が前からやって来るのを見つけると、イエッタを直ぐに馬車に乗るよう促しキャビンに押し込めていた。

 ……そんなことがあり、イエッタは現在キャビンの中でごろ寝中である。

 もこもこの毛皮にスラりんとドラきちが心地良さそうに寄り添っていた。

 

 

 ……話は戻り、アリアはヘンリーに顔を向ける。

 

 

「え? お姫様って……、私王女様ではないですよ……?」

 

「そういう意味じゃないよ。あの二人にとったらっていう例え話さ」

 

 

 ヘンリーは拾ったゴールドをアリアの手に載せた。

 

 

「あの二人って……、アベルさんとピエールさん!? どうして……」

 

「そっ! オレにとっても、そうだけどね。お姫様、薬草をどうぞ」

 

「へ……?」

 

 

 ヘンリーが自分の持ち物から薬草を取り出し、アリアに差し出す。

 

 

「そこ、擦り剥いてる。さっきイエティの攻撃受けてたろ?」

 

「あ……、これくらい何とも……」

 

 

 アリアの膝の擦り傷を示し、ヘンリーは薬草を受け取ろうとしないアリアにニッと白い歯を見せた。

 

 

「いや、血が出てて痛そうだし、こういうのは素直にありがとうって言ってくれた方が嬉しいんだけど?」

 

「あっ、ありがとうございます……。ふふっ、ヘンリーさんは王子様だから本当にお姫様になった気になっちゃいますね」

 

 

 ヘンリーに促され、アリアは薬草が受け取り使おうとすると、

 

 

「ホイミ」

 

「あ」

 

 

 背後からアベルの声が聞こえたと思ったらアリアの膝の傷が塞がる。

 アベルが背中に何かを負ぶって戻って来ていたのだった。

 

 




現在
パーティー:アベル、アリア、ヘンリー、ピエール
馬車の中:スラりん、ドラきち、マッシュ、イエッタ(in)
ブラウン(out)→モンスターじいさん送り

時々書かないと忘れそうですw

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評価いただけるとモチベ上がりますので、良かったら下さいっ。
感想など頂けたらめっちゃ嬉しいです。

読んでいただきありがとうございましたっ!

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