ドラゴンクエストⅤ -転生の花嫁-   作:はすみく

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いつもありがとうございます、はすみくです。

さて、修道院に戻ってきましたよ、っと。

では、本編どぞ~。



青年期・前半【修道院~ラインハット】
第二百四十九話 一路、修道院へ


 

 ヘンリーとマリアが一階まで落下して来ると、アベル達と合流し早速神の塔から出ることにした。

 先頭をアベルとキャシーが歩き(キャシーはアベルの腕にしがみついている)、マリア、ヘンリー、ピエールと続く。

 

 

「オレの我儘のせいでアベルとマリアにはホント、苦労かけちまったな。でも、まだ終わってない。礼を言うのは全てが片付いてからにするぜ」

 

 

 神の塔を出ようとすると、後ろを歩くヘンリーが前を歩くアベルとマリアに声を掛けた。

 

 

「いいんだよヘンリー。丁度僕もここに用があったんだし」

 

「ええ、私も構いませんわ。いい経験になりましたもの」

 

 

 アベルとマリアは笑顔で返した。

 

 

「そうだなぁ……、お礼の品は何がいいかなぁ……」

 

「まあ、アベルさんたらっ、うふふ……」

 

 

 アベルがおどけたように話すと、マリアが楽しそうに微笑む。

 マリアの頬はほんのりと赤らんでいた。

 

 

「……アハハ……、何か良さそうなものでも考えとくよ……」

 

 

 ――マリア、アベルと話す時めっちゃ楽しそうなのな……。

 

 

 自分と話す時マリアはここまで笑ってくれただろうか……、ヘンリーはマリアを見ながらちょっぴり泣きたくなってしまった。

 

 

 ――っ、気にしない気にしない!

 

 

 ヘンリーは首を左右に振って、自己を奮い立たせる。

 アベルに対してマリアの想いがどれ程のものなのかはわからないが、今はそんなことを気にしている場合ではない。

 さっさと修道院に戻り、アリアの記憶を取り戻してラインハットに戻らねばならないのだから。

 

 

「さあ、急ごうぜ! 急げば日が暮れる前に戻れる」

 

 

 マリアとのことはその後考えることにして、ヘンリーは二人(キャシーも入れると三人)を追い越し、一人先に神の塔を出て行った。

 

 

「あっ、ヘンリーさま! アベルさん、参りましょう!」

 

「ああ、急ごう」

 

 

 マリアが去って行くヘンリーの後をアベルに一声掛け、慌てて追い掛ける。

 アベル達も後ろに続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ダーリン♪」

 

「…………キャシー、君はまだ弱いから馬車ね」

 

 

 神の塔を出て停めていた馬車へと戻って来ると、アベルは自分の腕から離れないキャシーを無表情で見下ろし告げる。

 

 

「えぇン? どぉしてぇン?」

 

「君をむざむざ殺させるわけにいかないからね。……マッシュ、出られる? この子はキャシー。この子と交代してくれないか?」

 

「キャッ!(ダーリンたら力持ちっ!)」

 

 

 キャシーが頬を膨らませ ぶー垂れるが、アベルはキャシーを持ち上げるとキャビンに乗せマッシュを呼び出した。

 すると、マッシュが奥からやって来て……、

 

 

「はぁぁ……(ええで……任せとき……)、はぁぁ……(新人か……、よろしくなぁ……)」

 

 

 マッシュはアベルに返事しつつ、キャシーに流し目を送り片手を挙げ挨拶すると地面に降り立ったのだった。

 

 

「よ、よろしくネン……?(何こいつ、何でため息ばっかりついてるのヨ……変なヤツ……)」

 

 

 キャシーはすれ違うマッシュに軽く挨拶すると、キャビンの中を見る。

 キャビンの中にはスラりんと、ドラきちとコドランが寛いでいた。

 

 実はキャシーがアベルと共に馬車に近づいて来る間、スラりん達はキャビンから彼女を興味深そうに眺めていた。

 キャビンにキャシーが乗せられると、スラりんがそっと彼女に近づいていく。

 

 

「ピキー! キミ、キャシーって言うんだね? よろしくね!」

 

「スライム!?」

 

 

 ぴょんぴょんと跳ねるスラりんにキャシーは目を見開いた。

 まさか、自分や先程モンスターじいさん送りにしたガンドフと、さっきすれ違ったマッシュ以外にも魔物の仲間が居たとは思わなかったのだ。

 

 

「うん、ボクはスラりん。ボクが主さまの初めての仲間なんだっ。えへへ、凄いでしょう! ボクは馬車の中に居ながら、どんどん強くなっていっているんだよ……!」

 

 

 スラりんは自慢げに語る。

 実のところピエールが初めての仲間なわけだが、ピエールはスラりんの中では魔物という認識ではないらしい。

 

 

「へえ……、ダーリンは色んな魔物を仲間にしているのね。これで全部かしらン?」

 

「ううん、主さまには いーーっぱい仲間がいるんだよっ」

 

 

 キャシーの質問にスラりんはぴょんぴょんと先程よりも高く跳ね、魔物の仲間は数多くいるのだと表現していた。

 そうしている内に馬車は動き出し、修道院へと向かい始める。

 

 

「あっ、わっ……っとと! ……ふーん、何人くらいなのン?(転びそうになっちゃったン。座ろぉっとン)」

 

 

 動き出す馬車に足元がふらつき危ないので、キャシーは座ることにした。

 

 

「……うーんと、魔物の仲間の数は多くてわからないけど、人間の仲間は全部で三人!」

 

「三人……? ダーリンの他に三人ってこと?」

 

「うんっ! ヘンリー君でしょ、マリアさんでしょ、あともう一人はアリアちゃん!」

 

 

 座りながらキャシーが訊ねると、スラりんは馬車の揺れに身体を左右に揺らしながら答える。

 

 

「アリア……って……(何度か聞いてる、女の名前ねン……)」

 

 

 スラりんがアリアの名前を呼ぶ時だけ うっとりした気がして、キャシーの眉がピクリと動いた。

 

 

「アリアちゃんはとっても素敵な女の子なんだっ! ボク、アリアちゃんだいすきっ! 主さまも大好きみたいだよ! 今は修道院に居るんだよっ、これからアリアちゃんを迎えに行くんだと思う。それでねっ……――……――」

 

「なにンっ!?」

 

 

 ――アリア……いったいどんな女なのン……? ダーリンったらアタシというイイ女が居るっていうのにン……。

 

 

 スラりんが上機嫌に仲間達のことを教えてくれるが、キャシーは馬車からパトリシアの手綱を引くアベルの背中を見つめ静かに呟く。

 

 

 

 

「ダーリン……。ダーリンの女はアタシただ一人よン。許さないわン……!」

 

 

 

 

 ――少し陰りのあるダーリンに合うのはアタシなのン。浮気はしてもいいとは言ったけど、相手がその辺のショボイ女だったら許さないんだからン。ショボイ女には諦めてもらわないとネン……。

 

 

 バチンッ!

 

 

 キャシーは手の平を叩き合わせる。破裂音にも似た良い音がした。

 すると、スラりんがビクッと身体を震わせ目を見開く。

 

 

「……っ、キミ、強そうだねえ……! その平手打ち、ボクに向けないでね!」

 

「ふふン……、モチロンよン! 仲間には向けないから安心してン!」

 

 

 ――ただし、ダーリンに近付くオンナは別よン……!

 

 

 キャシーは修道院に着いたらアリアをアベルから遠ざけることに決めたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから何度か魔物の群れと戦いつつ夕暮れの気配がし始めた頃、アベル達は修道院へと戻って来た。

 

 

「何とか日暮れ前に間に合ったな……! これなら明日にはラインハットに戻れそうだ」

 

「ああ、悪いね」

 

「いやいや、こちらこそだよ」

 

「馬車を置いて来る。ヘンリーとマリアさんは先に入ってて」

 

 

 ヘンリーが修道院前で背伸びをし空を見上げると、アベルは頷いて馬車を修道院の前へと置きに行く。

 

 

「おー、わかったー。……マリア疲れたろ?」

 

 

 ヘンリーは隣で修道院を見上げるマリアに声を掛けた。

 

 

「私なら大丈夫ですわ」

 

「マリアは強いなぁ~」

 

「ヘンリーさまこそ、幾度の戦いでお疲れなのでは? 私を何度も庇って下さってありがとうございました」

 

「いや、キミが無事で何よりだよ」

 

 

 気丈に振る舞うマリアがヘンリーに深々と頭を下げてお礼を述べると、ヘンリーは優し気に微笑む。

 

 

「アベルが先に入っててくれって」

 

「私、アベルさんを待ちますわ」

 

「そ、そう……? まあ、いいけど……。ならオレも待つよ」

 

 

 ヘンリーが中に先に入ろうと誘うも、マリアはアベルを待つらしい。

 仕方ないので、ヘンリーも一緒に待つことにした。

 




キャシーは中々のウザキャラだと思うんですが、書くのめっちゃ楽しいですw
もう二人くらいエンプーサ仲間にして、ギャルにしたいワぁン。

以下、エンプーサ二匹目サマンサと、三匹目ジェシーの会話。

▽モンスターじいさん宅にて……。
サマンサ「もうマヂ無理……、ァベルんゥチ達のこと忘れてんヨー。」(ネイル塗り塗り)
ジェシー「ま?」(マスカラ塗り塗り)
サマンサ「ま! モンじーに預けっぱで虚無ル~」
ジェシー「てんあげしてこー!」

……あ、ギャル語しんどw
やっぱいーや……。

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評価いただけるとモチベ上がりますので、良かったら下さいっ。
感想など頂けたらめっちゃ嬉しいです。

読んでいただきありがとうございましたっ!
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