ドラゴンクエストⅤ -転生の花嫁-   作:はすみく

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いつもありがとうございます、はすみくです。

ニセ太后戦です。わおー。

では、本編。



第二百七十三話 ニセ太后・後編

 

「……あ、うん」

 

 

 ――やっぱり、結果は一緒か……。

 

 

 マリアに促され、アベルは【ふくろ】から【ラーの鏡】を取り出す。

 そして、太后達の目の前に居るアリアに声を掛けた。

 

 

「アリア」

 

「はい?」

 

「下がって」

 

「あ、うん、わかった」

 

 

 アリアはアベルに言われるままに下がり、アベルは【ラーの鏡】を手に太后達の前へと立ちはだかる。

 アリアがアベルの後ろに下がると「チッ」という誰が出した音かはわからないが、舌打ちする音が聞こえた。

 

 

「どっちに使うんだ?」

 

「これ? これはね……」

 

 

 ヘンリーに問われアベルは迷うことなく、【ラーの鏡】を左側に座る太后に向けたのだった。

 

 

 アベルは【ラーの鏡】を覗き込んだ……。

 すると、

 

 

 なんと鏡には魔物の姿が映し出された!

 

 

「そ、その鏡はっ! ええい、正体がバレては仕方がない!」

 

 

 鏡に真実の姿を現した途端、【ニセ太后】はその姿を魔物に変える。

 見た目はキャシー……【エンプーサ】に似た姿で、豪華なドレスと頭には冠、派手な化粧をしていた。

 

 

「あっ、キャシーちゃんの親戚!? ちょっと化粧が濃いかな~(キャシーちゃんの方がカワイイ!)」

 

「ぶっ! アリアっ!」

 

 

 【ニセ太后】の姿にアリアが前に出て来て指を差すので、アベルは吹き出し慌てて背後に彼女を隠す。

 

 

「こうなったら皆殺しにしてくれるわっ!」

 

 

 ニセ太后がアベル達に襲い掛かって来る。

 アベル達はすぐさま武器を構えるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦いが始まるとアベルは皆に指示を出す。

 

 

「アリアはルカナン ダブル掛けでニセ太后の防御力を下げて。ピエールは攻撃、ヘンリーはマリアさんを護って。僕は防御力を上げる」

 

「「「了解!」」」

 

 

 アベルの声に皆がそれぞれの行動に出る。

 と、その間に【ニセ太后】も既に動き出していた。

 

 

「来い! わらいぶくろ!」

 

 

 【ニセ太后】の掛け声と共に巾着袋に顔がついた魔物、【わらいぶくろ】がどこからともなく、

 

 

 ケタケタケタケタ……アヒャヒャヒャヒャ……!

 

 

 と、嗤いながら登場する。

 

 

「あっ! わらいぶくろ~! 私、知ってる~!」

 

 

 アリアが守備力を下げる呪文、【ルカナン】を放つために魔力を集中させつつ、【わらいぶくろ】の登場にテンションが上がる。

 

 

 ――ドラクエ3で出てきた魔物なら網羅してるのよ! っていうか、ホントに笑ってるのね……!

 

 

 あれ?

 でも【わらいぶくろ】って確か嫌な攻撃してこなかったっけ……?

 

 

 アリアがそう思った時だった――。

 

 

 

 

 “マホトーン……ヒャヒャヒャヒャ……!”

 

 

 

 

 【わらいぶくろ】が呪文封じの【マホトーン】を唱えたのだった。

 

 

「っ、マズイっ!! アリア避けて!」

 

「あっ!」

 

 

 アベルがアリアを庇い、【マホトーン】の直撃を喰らう。

 

 

「アベルっ!!」

 

「っ、平気。掛からなかったみたいだ」

 

 

 アリアがアベルを見上げると、にっこりと微笑んだ。

 

 

「よかったぁ!」

 

 

 アベルの笑顔にアリアも破顔する。

 

 

「グ、すみません、主殿……、油断しました」

 

「オレもだ、アベル」

 

 

 安堵したアリアだったが、ピエールとヘンリーは呪文を封じられてしまった。

 

 

「っ、何の! アリア!」

 

「はいっ! ルカナン×2!」

 

 

 アベルはアリアから離れ身体を反転させ【やいばのブーメラン】を投げる。

 アリアも【ルカナン】を二回放った。

 見た目ではわからないが、【ニセ太后】の守備力が下がる。

 

 

「私なら大丈夫ですわ!」

 

 

 マリアがヘンリーに庇われるが、大丈夫だとヘンリーの背中を押した。

 

 

「そっか! 呪文は使えないから武器攻撃に切り替えるぜ!」

 

「私もです!」

 

 

 ヘンリーとピエールもそれぞれ【ニセ太后】に向かって攻撃を繰り出す。

 【ニセ太后】に傷を負わせたものの、倒れるまでには至らなかった。

 

 【ニセ太后】が「クソッ!」と悪態をつき、次の攻撃を構える。

 そして彼女はスゥっと、息を吸い込んだ。

 【ニセ太后】の口元から火の粉が零れ出す。

 

 

「っ! アリアっ! 次は火の息が来るっ、君は下がって!」

 

「っ!? わかるのっ!?」

 

「ああ!」

 

「んじゃあ……フバーハ!」

 

 

 アベルが再び指示を出し、アリアを下がらせるが、彼女はブレス攻撃のダメージを軽減する呪文【フバーハ】を唱えたのだった。

 

 優しい光の衣がアベル達を包む。

 

 

「おっ! やったぁ~! 使えたっ、ラッキ~♪」

 

「えっ……!?(あっ、おっぱいが揺れてるっ!!)」

 

 

 アリアは【フバーハ】の発動にぴょんぴょんと跳ねて喜ぶ。

 アリアの豊満な果実がゆっさゆっさと揺れた。

 

 アベルが呆気に取られて(でもおっぱいはチェックする)すぐに、【ニセ太后】から【ひのいき】が吐き出される。

 ボォォオオオッ!! という燃え盛る【ひのいき】がアベル達を襲った。

 

 

「あっつ! あちちち……!(ブレス攻撃嫌いなのよねっ!)」

 

「くっ……! 大丈夫かい!?」

 

「平気っ! ちょっと熱かったけど、あとで回復させるよ!」

 

 

 【ひのいき】がアベル達に襲い掛かったが、【フバーハ】のお陰かダメージは少なく済んだ。

 

 

「っ……マリアは平気かい!?」

 

「私は、だ、大丈夫ですわ……! ヘンリーさま、火傷が……!」

 

 

 咄嗟にブレス攻撃からマリアを庇ったヘンリーが彼女を窺うが、マリアは離れていたからか無傷である。

 

 

「よかった……、こんなのは後で治せばいい。マリアはデールと一緒に向こうへ行ってな。デール、頼んだぜ!」

 

「わかったよヘンリー兄さん! おねえさん、こっちへ!」

 

「は、はい……!」

 

 

 ヘンリーはデールにマリアを任せ、アベル達の元へと戻った。

 

 

「……なんと……アリア嬢~!!(さすがです……!)」

 

 

 ピエールはアリアの呪文に歓喜である。

 そうして、アベル、ヘンリー、ピエールは再び【ニセ太后】に攻撃を仕掛けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……よしっ!」

 

 

 【ニセ太后】と【わらいぶくろ】にダメージを与え、【やいばのブーメラン】が戻って来ると、アベルはそれをキャッチする。

 

 

 と、【わらいぶくろ】が不敵な笑みを浮かべた。

 

 

「あっ……! アベル危ないっ!!」

 

「え……」

 

 

 

 

 “メダパニ……ウヒャヒャヒャヒャ……!”

 

 

 

 

 【わらいぶくろ】からアベルに向けて、対象を混乱させる呪文【メダパニ】が放たれ、アリアがそれを庇う。

 

 

「アリアっ!?(何で弱い癖に僕を庇うんだっ!?)」

 

 

 アベルはアリアの様子を窺った。

 まともに喰らってしまったため、彼女の足元がぐらぐら揺れ身体もフラフラしている。目も回っているようだ。

 

 

 

 

 ……アリアは混乱してしまった。

 




たまには書きたい戦闘シーン。
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