ドラゴンクエストⅤ -転生の花嫁-   作:はすみく

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いつもありがとうございます、はすみくです。

さあて、船に乗りましょ~。

では、本編どーぞー。



第二百八十話 船が来たよ!

 

「っ……僕達友達なんだよね……?」

 

 

 アベルは反応してしまい、そっと下半身を悟られないように位置を修正し手厚く保護する。

 妄想で興奮してしまったらしい。

 

 

「友達は肩揉みしちゃダメなの……?」

 

「ダメじゃないけど……(理性が保てるか自信がない……!)」

 

 

 アリアがアベルの肩を揉み揉みしながら耳元で煽って来るので、アベルは俯いてしまった。

 

 

 ――アリアっ、友達なんでしょ!? なら僕を誘惑しないでよ……! ああ、めっちゃ好い匂いがするぅぅっ!!

 

 

 アリアに触れられ、益々興奮してしまったアベルは目をぎゅっと閉じる。

 

 

(辛抱堪らん……!)

 

 

 胸の高鳴りが最高潮に達し、アベルはアリアの肩を掴もうと顔を上げたその時――。

 

 

「…………う、そっ」

 

「へ?」

 

「冗談よ。スラりんかドラきち君に頼んでみるよ。あ、ダニー君に鍼治療してもらうのもいいかもねっ」

 

 

 アリアは“ふふっ”と妖艶に微笑んで立ち上がるとアベルから あっさりと離れてしまった。

 

 

「……っ……」

 

 

 間近に迫っていた温もりと、香っていた芳香が消えてしまう。

 

 

 ――それはそれで残念なんだよなぁ……。

 

 

 アベルは自分に背を向けるアリアを切なそうな顔で見上げた。

 

 

「……そろそろ行こっか、アベル。いつかまたここに来られるといいね」

 

「あ、ああ……」

 

 

 アリアが振り返って笑顔を見せると、アベルは返事して二人は地下室を出ることにする。

 が、アベルは立ち上がれなかった。

 

 

「……どったの? 足痺れちゃった……?」

 

「っ、先に馬車に戻ってて」

 

 

 アリアがアベルの様子を窺うが、アベルは三角座りで膝を抱えながらアリアに手を振る。

 

 

「……痛みが引くまで待ってるよ……?」

 

「い、いいから……! 僕は後から行くよ……」

 

 

 ――早く行って下さい……。

 

 

 アベルはシッシとアリアに地上に出るよう促した。

 

 

「……そう? あっ、もうスカートの中覗かないでよね!」

 

「っ、覗かないよっ! 足の痺れが取れてから行くからっ!!」

 

 

 ――アリア、根に持ってる……っ!?

 

 

 アリアの物言いに、アベルは顔を真っ赤にして言い訳をした。

 実は足は全く痺れていないのである。

 

 

「……見たかったら見せてあげてもいいんだけどなー……」

 

 

 ピラッとアリアはスカートの裾を捲る。

 ショーツが見えるまでは捲っていない為、見えることは無いと思われたが、アリアのスカートはミニスカート、そしてアベルは座っていたので高低差のため ばっちり見えてしまった。

 

 

「なんっ!?」

 

 

 ――白のレース……!! 何て神々しいんだ……!!

 

 

 アベルは目を剥いた。

 

 

「ふふふっ、冗談だよ~! えっちなアベル君、残念でした~!」

 

「っ、アリアッ!! からかわないでよっ!!(残念ではないんだなー……これが……!)」

 

 

 アリアって結構抜けてるよね……と、アベルは彼女に怒鳴った後に先程見えたぱんつを思い出す。

 頬が熱くなる気がした。

 

 

「あはははっ、ごめんごめん! 先に行ってるね~!」

 

 

 アベルに一喝され、アリアは地下室から出て行く。

 タンタンタンッ、と階段を軽快に上がって行く音が聞こえた。

 

 

「ったくもー……、何でからかってくるんだ……」

 

 

 ――アリアのぱんつ……また見てしまった……。これじゃちっとも治まらないじゃないか……!

 

 

 純白レースのフリルが付いた紐パン。上品さと可憐さを併せ持つアリアの最強(?)装備は、アベルの理性を破壊するのに効果が抜群である。

 起きた子が眠るまでかなりの時間を要した。

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

「アリア……」

 

 

 アベルは地下室から出て、村の人に見つからないようにサンタローズの村を歩く。

 これからずっと一緒に旅をするというのに、友達とはいえ あんなに誘惑をされ続けて自分は正気を保てるのだろうか。

 

 彼女を襲ったりなんてことは さすがにしないが、いつか何かやらかしてしまいそうな不安が付きまとう。

 

 

「はぁ…………アリア……。こんな辛い旅もあるんだな……」

 

 

 馬車に向かって歩いていると独り言が静かな村に溶けていった。

 

 

 こんな想いはしたことがない。

 いつも(・・・)は戦いばかりだった。

 こんな心を掻き乱されることは……。

 

 

 ――アリア、君はいったい何を考えているんだ……? 僕のこと、嫌いじゃないよね……。

 

 

 アリアが自分を嫌っているとは思えず、アベルは自分を受け入れてくれればいいのになと思う。

 友達友達と言う割に自分にちょっかいを掛けて来るアリアに、アベルは翻弄されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……アベルが馬車に戻って来るとすぐにサンタローズを後にして、一行はビスタの港に向かう。

 

 

 ビスタの港――。

 

 港に到着するなり、アリアは走り出した。

 

 

「海だぁ~~~~!! すごいねえっ! 綺麗な海っ!! 早く間近で大海原を見たいなっ!」

 

「……あはは……、元気だね……」

 

 

 アリアが瞳をキラキラと輝かせ、待合所へと下りて行く。

 その様子をアベルは後ろからパトリシアの手綱を引いて優しい瞳で眺めていた。

 

 

「今度どこかの浜に寄ることがあったら泳いでみたいな~(修道院じゃ泳ぐなんて危険だって怒られたもんね……!)」

 

 

 不意にアリアが振り返って「確かこの世界も水着ってあったよね?」と破顔している。

 

 

「いいですねえ~。白い砂浜、白い肌。焼け付く陽に潮の香り。たまには辛い現実を忘れ、癒すひと時も大事でしょう……」

 

「あっ、ピエールいつの間に!(後ろに居たくせに!)」

 

 

 馬車の後ろに居たピエールがいつの間にかアリアのすぐ傍にやって来て相槌を打っていた。

 何かを妄想しているらしく、宙を見上げている。

 

 

「……主殿もどうです?」

 

「っ、どうですって……」

 

「アリア嬢の水着姿……。さぞかし魅力的でしょうね……?」

 

「っっ……!? …………ぅ…………」

 

 

 ピエールがアベルに歩み寄り、こそっと告げた。

 するとピエールの妄想にアベルも乗っかり、アリアの水着姿を想像する。

 

 アベルは目の前に居る彼女に脳内で水着を当てはめてみた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 ――アリアの水着姿か……白かな……うん、悪くない。……ていうか…………イイッ!!

 

 

 そんな妄想をしていると、アリアが吹き出す。

 

 

「ぷっ。あはははっ! 男の子達はそういうの好きだねぇ~。ピエール君もやっぱり好きなんだ?」

 

「っ! ……あっ、そ、その……、申し訳……」

 

 

 アリアに指摘され、ピエールの肩が揺れる。

 アリアは魔物も女体が好きなのかと聞いただけなのだが、記憶が戻った彼女は以前と違い、妖艶なお姉さんになってしまった気がしてピエールは動揺していた。

 

 

「っっ……!」

 

 

 アベルも口元を手で覆い隠し、目を逸らす。

 

 

「……ふふっ。アベル楽しみだね?」

 

「っ……」

 

 

 アリアがアベルの前にやって来て下から上目遣いに見上げて来るが、アベルは何も答えられなかった。

 

 

 ――っ、カワイイ……! 何でこんなに……。辛い……!

 

 

 アリアの挑発とも取れる態度にアベルが胸をドキドキと逸らせていると、待合所に居た港の婦人がアベル達を手招きしていることに気付く。

 

 

「船が来たよ! 船が来たんだよ! さあさ、早く行かなきゃ乗り遅れるよっ」

 

「っ、ア、アリアっ! 船に乗ろうっ!」

 

「うん!」

 

 

 婦人の言葉にアベルが桟橋の奥を指差すと、船が見える。

 そろそろ出航のようで、船員達が忙しなく出港準備を進めていた。アベル達は婦人の横を通って桟橋に向かう。

 

 

「おや、お嬢ちゃんはこの間の……! うんうん。靴下を穿いたんだね。下半身を冷やさないように気を付けるんだよ」

 

 

 婦人の横を通り過ぎる際にアリアは云われてしまった。

 お節介な人である。

 

 

「あははは……はい(この服意外と温かいんだけどなぁ……)」

 

 

 ――モンスターじいさん おすすめの服だったから、丈夫だし、もしかしたら不思議な効果があるのかも……?

 

 

 何せ、ゲームの中の世界だ。現実世界とは常識が違う。

 アリアは婦人に軽く会釈してアベルについて行った。

 




さて、アリアに挑発されつつ、次回は船に乗りましょう。

ドラクエ5には水着が出て来ないんですよね……。
水着回は大分先になりますが書く予定です。

※2024/07/13挿絵追加しました。
アリアの水着姿は実は二通ありまして……どっちも気に入っていてせっかくなので没分ものっけときます。

【挿絵表示】


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読了お疲れ様でした、そして読んでいただきありがとうございました!
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