ぱんつ……。
では本編。
アリアがスカートの中に顔を突っ込む【キラーパンサー】を叩くが、【キラーパンサー】はアリアのぱんつの紐を器用に引っ張り、彼女の紐パンを奪った。
「うぅ……脱がされちゃったよぉ……」
「ガウッ!」
アリアはスカートを押さえながら、涙を零す。
【キラーパンサー】の口にはアリアから奪った紐パンが咥えられていた。
【キラーパンサー】は紐パンを一度藁床に落とし、ニオイを嗅ぐと再び大事そうにそっと咥える。
「っ……えっちな子!」
「ガウガウっ!!」
アリアに叱られると【キラーパンサー】が嬉しそうに目を細める。
その様子にアリアは既視感を覚えた。
「…………っ? あなた……やっぱり知ってる……! こんなえっちなことする子は…………………………っ、プックル……、プックルなのね!?」
「ガウガウッ!!」
“プックル”と呼ぶと、【キラーパンサー】が二、三度頷くので、アリアは破顔してプックルに抱き着いた。
「ああ! プックル無事だったのね……! 大きくなって……! ネコじゃなかったんだね……っ!(薄々感じてたけど、やっぱり魔物だったのね~!)」
「ガルルル~♪」
プックルはアリアに身体を摺り寄せる。
ぱんつを咥えているので、アリアを舐めて来ることは無かった。
「アベルから離れ離れになったって聞いたよ……生きてて良かったぁ……! 十年前も私の身体舐めまくってたけど……えっちになっちゃっても~……! ……と、とりあえず ぱんつ返そうか……?」
「ガウ? ガウガウ!」
プックルと抱擁を交わし、アリアはぱんつを返すよう要求するのだが、プックルは首を横にふりふり。
口に咥えたまま返してくれなかった。
「っ、どうしてっ? 私にノーパンのままでいろって言うのっ? 酷いっ」
「ガウっ!」
アリアは嘆くが、プックルは素知らぬ顔でそっぽを向く。
プックルの口からはみ出る ぱんつの紐からプックルの唾液がボタボタと滴り落ちていた。
「っ……どうしよう……。アベルが助けに来てくれると思うけど……、こんな格好見せられないよぉ……ミニスカート……なんだよ……?」
――ノーパンて……プックル、アベルの言うことなら聞いてくれるのかな……。
これはあれか、アラサーがミニスカートなんか穿いた罰か!? と、アリアはスースーする下半身に俯いた。
「ねえ プックル、ぱんつ返して……? それないと、丸見えになっちゃう……。私、すっごく恥ずかしいのよ……?」
アリアが再度ぱんつの返却交渉を試みるものの、プックルはつーんと澄ました顔で横になってしまう。
「っ、プックルぅっ! ひどいよぉっ!(アベルが来るまでに取り戻さなきゃ……!)」
――なんだってそんなモノ……。
アリアはプックルの赤いたてがみを引っ張るが、プックルは知らん顔で目を閉じた。
「プックルぅっ!」
アベルがやって来る前に どうにか ぱんつを取り返したいアリアだったが、プックルはビクともせず、寛ぎモードである。
「も~っ!」
アリアは何度か隙を窺い取り返そうと試みたが、引っ張ると破れそうなので下手に手を出せず、次第に疲れてまだ体力も完全でないため眠ってしまうのだった。
◇
あれからアリアは何度か寝たり起きたりを繰り返し、プックルとぱんつを巡って争っていた。
そんな状態なのを知らないアベル達は一日半かけて西の洞窟に辿り着き、アリアの元へと着実に近付いて行く。
そんな洞窟の途中で戦士の男を見掛け、アベルは声を掛けていた。
「すみませn」
「うわっ!」
「えっ!?」
アベルが声を掛けると、男は目の前の崖を落ちて行く。
突然のことにアベルは声を掛けた時に挙げた手をそのままに固まってしまった。
「主殿……急に押しては驚かれますよ……」
「っ、いや、まだ触れては……声掛けただけだよ!?」
ピエールにツッコまれ、自分は押していないとアベルは首を横に振る。
「……まあ……、恐らく無事だとは思われますが……」
ピエールは崖下を覗いて目を凝らした。
暗くてよく見えなかったが、崖下から小さな呻き声が聞こえる。
「…………行ってみようか」
「ええ……」
アベル達は男の落ちた崖へと自分達も降りることにし、さっと
ひゅ~~ぅ。風を切る音がした。
「……ふぅ。アリアが居ないと何か味気ないな」
崖下に着地すると、アベルは膝に着いた土を払う。
他の皆も無言で身体に付いた土を払っていた。
「? そうですか?」
「うん……、何か反応がみんな薄いでしょ」
アベルが仲魔達を見ると、ピエール、コドラン、スラりんの面々が何のことと首を傾げていた。
「崖を落ちるなど、旅をしていれば普通にあることではないですか……。アリア嬢は違うのですか……?」
「うん……全然違う。いっつも反応が新鮮なんだよ」
ピエールの質問にアベルは優し気に目を細める。
「そういえば…………以前、サンタローズの洞窟で悲鳴を上げておられたとか」
「ははっ、落とし穴なんか怖がってて可愛いよね!」
「…………ええ、確かに……。アリア嬢は怖がりですから……」
「そうそう、その癖強がりだったりするから、つい守ってあげたくなるんだよね……」
アベルはピエールとお喋りをしつつ、辺りをきょろきょろと見回す。
すると少し離れた場所に先程の戦士の男が地面に倒れているのを見つけた。
「っ、大丈夫ですか!?」
――どこか怪我をしたのか……!?
倒れている男の元へアベルは駆け寄り様子を見る。
怪我をした様子はないが、男は「う~ん」と眉を顰めて唸っていた。
「もし!」
「う~ん……。うわっ! な、なんだ おどかすなよ……」
アベルが声を掛けると、男がハッと目を開け飛び起きる。
そしてアベルから距離を取った。
何だか妙にオドオドした男である。
「すみません、急に声を掛けてしまって……」
アベルは頭の後ろを掻き掻き、軽く頭を下げた。
「こ、この洞窟にはすごいトラの化け物が住んでいるらしいぞ。おぬしも気を付けるようにな」
男はバツが悪そうに背筋を伸ばし それだけ云うとアベルに背を向ける。
不意にカツンッ、と近くで小石が転がる音がすると、男がビクッと肩を揺らした。
すると男はチラッとアベルに振り返り「べ、別に怖くはないぞ! はっはっはっ!!」と高らかに笑って去って行く。
「……あの人……何しに来てたんだろう……。化け物退治ってわけじゃなさそうだな……」
「そうですね……、あの様子では化け物退治など出来そうもないのです。ですがこの洞窟まで来たということは、それなりに強くはあるのでしょうね」
「……そうだね」
――化け物がどこにいるのか知りたかったんだけどな……。
訊きたかったことを訊ねられないまま、アベルは結局は自力で洞窟を進むことに。
洞窟内で宝箱を回収し、時に宝箱に化けた魔物【ひとくいばこ】に襲われつつアベル達は洞窟の奥へと進んで行った。
◇
……そうしてアベル達は地下三階の袋小路までやって来る。
「……ここが……最奥っぽいけど……」
「はい……」
アベル達の目の前に巣……らしき盛り土が見える。
そこにはぽっかりと出入口のような穴が開いていた。
他の場所も探してみたが巣らしきものは どこにもなかった。どうやらこの先が化け物の巣で間違いなさそうだ。
「……あれ……? ここ……」
アベルがその巣を前に既視感を覚える。
すると、
ズキンッ!
アベルのこめかみに痛みが走った。
「あっ! ……っ、来たっ……!」
「おお! やはり!」
アベルが額を抱え眉を顰めると、ピエールが拳を握り嬉しそうな声を上げる。
「……っ、ビアンカのリボンを用意しておかないと……」
アベルは【ふくろ】から【ビアンカのリボン】を取り出して、自分の荷物の中に忍ばせた。
「……プックルだったのか……、それでピエールは……」
ちらとピエールを見ると、彼はうんうんと深く頷いている。
「……言えないってのも結構辛いでしょ……」
「ははは……、そうですね。では行きましょうか」
「うん」
――そうか、プックルならアリアは無事ってことか……。なるほどね……。
アベルはピエールを伴い、巣の中へと入って行った。
ぱんつ……。
あ、しまった前書きと一緒のこと書いちゃった。
アベルが、思い出したようで良かった良かった!
次回、次々回とぱんつネタが続きます……(なんでや……)