ドラゴンクエストⅤ -転生の花嫁-   作:はすみく

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いつもありがとうございます、はすみくです。

恋のドレイて……www

では、本編どぞー。



第三百六十七話 恋のドレイ

 

 ……そうしてしばらく寛いでいると仲魔達も昼寝を始め、アベルとアリア以外が寝静まる。

 と頬の赤みが治まったアリアが漸く口を開いた。

 

 

「…………あ、あのね、アベル」

 

「ん……?」

 

「……呪いの間隔、かなり空いて来たと思わない……?」

 

「え? ああ、そうだね。教会巡りの効果が出てるんだよきっと」

 

 

 ――アリアとゆっくり話すの久しぶりだな……。

 

 

 久しぶりのアリアとの会話にアベルは嬉しそうに頷く。

 

 

「うん……、だといいなって思ってる。背中の傷も……小さくなってるといいんだけど……」

 

「背中の傷…………、…………見せて?」

 

「っ!? えっち! 見せないよ!?」

 

 

 アベルの一言にアリアは自己を守るように抱きしめ首を左右に振った。

 

 

「……っ、……だ、だよね……」

 

 

 ――えっちって……別に僕はそっちが目的で言ったわけじゃな……くもないけども……。

 

 

 アベルは上手い言い訳が見つからずに前髪をイジイジ、アリアから目を逸らす。

 

 

「っ……アベルは年頃だからそういうことに興味があるっていうのは わかるの……」

 

「ん? そういうことって……?」

 

「……ポートセルミでも言ったけど……、私達まだ早いと思う……」

 

 

 アリアはスラりんを撫でながら再び頬を赤くしていた。

 

 

「…………十八になったらいいの?」

 

「え?」

 

「それとも初めてだから怖い? 僕も初めてだから大丈夫だよ?」

 

 

 ――この世界では……だけど……。

 

 

 アベルは今は思い出せないが、何となく自分は別の世界では色々経験していたんだろうなと予測する。

 だが、この世界ではまだ童貞のチェリー君である。

 

 アリアもまた前世で恐らく経験済みだと思うが、転生後は初めてなはず。

 二人共似たような身の上で、アベルはそんな彼女との初めてを経験したいと思っていた。

 

 

「っ!?(アベルっ!?)」

 

 

 アベルの発言にアリアは目を丸くして口元に両手を当てる。

 まさかゲームの主人公(アベル)からそんなことを言われるとは思いもしていなかったようだ。

 

 

 ――そ、そんなはっきり言っちゃうの……!?

 

 

 この世界では結婚が早いから そっちも早いのでは……と薄々感じてはいたが、やっぱりそうなのかもしれない……なんて、アリアの耳や首までが赤くなっていく。

 

 

「…………ごめんねアリア。僕はね、君のことが好きだから どうしても君を欲しくなってしまう。けど、君が嫌がることはしたくないから我慢してるんだよ」

 

「っ、そ、そうなんだ……」

 

「けど、我慢できなくなったら手を出しちゃうかも」

 

 

 アベルは弱り目で微笑んでいた。

 

 一週間以上触れ合うことも、ゆっくり話をすることも出来なかった愛しい彼女が目の前にいて、今漸くこうして話せているというのに、話すだけでは物足りない。

 

 恐らく手を繋いでも、抱きしめても足りない気がする。

 

 

「えっ!?」

 

「……その時は僕を殴ってくれていいから」

 

「な、殴る?」

 

 

 ――ど、どうしよう……アベルを殴るなんて出来そうにないけど……。

 

 

 アリアが目を白黒させる中、アベルは自分の頬に握り拳を当てて軽く打ち付け「こうね」と伝えていた。

 

 

「うん、そう。殴っていいよ。あ、なんだったら鞭で……って、そっか今はモーニングスターだもんね……さすがに痛そうだな」

 

「ん……?」

 

 

 地面に置かれたアリアの武器を眺めアベルが口にすると、アリアも【モーニングスター】に視線を移す。

 

 

 ――あれで殴ったら痛そう……。

 

 

 モーニングスターの棘付き鉄球がキラリと光っていた。

 

 

「ふふっ、鞭って……アベルって変態さんなの?(何か前にも聞いたことがあったような……?)」

 

「あ、……はは……、変態かぁ……。そうかもね……」

 

 

 アリアに訊ねられアベルは苦笑する。

 

 

「ん?」

 

「……アリア限定で僕は変態にでも何でもなれる気がするよ……」

 

 

 ――君が望むなら僕は何にでもなるよ、現に今“恋のドレイ”だしね!

 

 

 アベルがアリアに接する時は一応紳士的な態度を心掛けているため、次の肩書は“変態紳士”辺りになるのだろうか。

 

 アベルはアリアに優しく微笑み掛けていた。

 

 

「っ、アベル……」

 

 

 アリアは困ったように眉尻を下げる。

 

 

「アリアは僕が変態でも許してくれる?」

 

「えっ……変態でも許すって……、許すも何もないよ……?」

 

「嫌……?」

 

「っ、イヤって……、私は別に……アベルはアベルでしょ? そんなこと聞かれても困るよ……………………」

 

 

 何度かアベルからセクハラ行為を受けていたアリアだが、どれもわざとじゃないのはわかっているので許すも許さないもなかった。

 そもそも好きな男に構われて嫌なわけがない。

 

 

 “どうぞもっと触って下さい、構って下さい。

 あなたに構われると胸が締め付けられて心が満たされる。

 

 自分に対してなら変態になってくれた方が嬉しい……。

 むしろ、私が変態なんだから……。”

 

 

 なんて恥ずかしがり屋のアリアが言えるはずもなく、最後には俯き黙り込んでしまった。

 

 

「嫌じゃないんだ? ふーん……、そうなんだ」

 

 

 ――アリアって結構僕のこと受け入れてくれてない……?

 

 

 アベルは一瞬目を細めはにかんだ後で つんと澄ました目をアリアに向ける。

 

 

「っ? アベル……?」

 

 

 顔を上げると目についたアベルの冷ややかな瞳に、アリアは急にどうしたんだろうと様子を窺う。

 

 と、アベルはいつもの優し気な瞳でアリアを見つめた。

 

 

 

「…………ね、アリア。我儘言ってもいい?」

 

「う、ん……?」

 

「……夜になったら、二人でルラムーン草を採りに行こうよ」

 

「え……、でも二人だけだと危ないんじゃ……」

 

 

 アベルの提案にアリアは魔物に襲われた場合のことを考える。

 ところが、アベルはにっこりとはにかんでいた。

 

 

「すぐ近くだし、聖水を振り撒いておけば大丈夫だよ」

 

「あ、レベルが上がったから……」

 

「そ、あれだけ戦ってれば、強くなって当然だよね」

 

 

 “だから、二人で行こうよ。”

 

 

 アベルはアリアと二人きりになりたくて彼女を誘う。

 帰りは【キメラのつばさ】で帰れるから、夜空を二人で眺めるのもいいなと思ったのだった。

 

 

「……じゃあ……、いいよ……?」

 

「そう来なくちゃ! じゃあ、夜まで仮眠をしっかり取って、呪いの影響があまり出ない内に採取を済ませよう」

 

 

 アリアが同意すると、アベル達は夜が来るまで休むことにした。

 




もはやただイチャついているだけのような気がしますが、しばしイチャラブ回が続きます。

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読了お疲れ様でした、そしてお読みいただきありがとうございました!
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