ドラゴンクエストⅤ -転生の花嫁-   作:はすみく

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いつもありがとうございます、はすみくです。

良いタイトルが思い浮かばず、キスて……。

では、本編。



第三百七十話 キス

 

 

 ンンッ……!!

 

 

 

 

 アリアのくぐもった声が闇夜に消えていく。

 アベルの名もアリアの名も、最後の一字を互いに告げないまま、アベルは噛みつくようにアリアの唇を貪り始めていた。

 

 

 ちゅっ、ちゅっ、ちゅぅっ…………。

 始まりはこれまでしていた口付けと同じく啄むようなキスだったが、

 

 

「はぁ……はっ……アリ……ん、ちゅ……ぁー……」

 

 

 ちゅく、ぬるり。

 刹那、アベルの舌がアリアの口腔内へと侵入していく。

 

 

「ゃ……っ、ぅ、ンッ……! ぁっ、アベ……ルっ……はっ……(し、舌が口の中に……!)」

 

 

 ――入って来ちゃったぁぁああああっ!?

 

 

 アリアの薄く開いた唇にアベルの熱い舌が歯列を割ってその奥へ入ってこようとしていた。

 アベルの侵入を拒む様に口を開かないよう努めたアリアだったが、その努力も空しく歯列を擽られあっさりと侵入を許してしまう。

 

 アリアは何とか逃れようと【にげる】選択をするが、アベルに頬を押さえられていて逃れられなかった。

 

 

 “しかし まわりこまれてしまった……!”の文言がアリアの頭を過ぎる。

 

 

 ちゅくっ、ちゅぅ……、と始めは小さな水音を立てていたが、気付けはアベルはアリアの吐息も何もかもを奪う様に角度を変え、より深く自らの舌を捩じ込ませていく。

 

 

「ッ、ンフゥ! ……ぁ、ンンぅ! ……っ……ふっ……!(アベル……!)」

 

 

 アリアの身体の芯がぞくぞくと何かが這い上がった気がした。

 

 そうして、アベルはアリアの怯えて動こうとしない舌を容赦なく絡め取り、何度も何度も擦れ合う様にして舐め回す。

 

 【なめまわし】なんて特技があったな~……なんてアベルの頭に一瞬浮かんだが自分もアリアになら使えるのかも……と興奮でぼーっとしてきた頭の中で考えていた。

 

 

(アリア、君って すごく甘いんだね……)

 

 

 ――あぁ……、すごく気持ちいい……!!

 

 

 時折唇が離れるとアベルとアリアの間を結ぶ粘糸が架かるが、その糸が途切れる前にアベルはまた唇を塞いでいく。

 

 

 ちゅ、くちゅくちゅ、くち……、ちゃ……。

 ぴちゃり……。

 

 

 互いの唇から溢れ出した とろみが唇の端から零れ落ち、一人では決して出ることの無い音を二人で奏でていた。

 

 

「ふ……っは……」

 

 

 アベルの熱烈な舌攻撃による息苦しさに、アリアは鼻から何とか空気を吸えないか小鼻を引くつかせる。

 

 

 

 

 はぁ、はぁ……。

 

 

 

 

 ふぁ……はっ……はぅ……。

 

 

 

 

 アベルの荒々しい息遣いと、アリアの息苦しそうな吐息が静かな荒野に溶けていく。

 アベルは既に頭が飽和状態で瞳を虚ろわせ、アリアの唇の柔らかさと温かさ、そして甘さを夢中で味わう。

 身体は既に反応し、下半身の滾りを感じていた。

 

 アリアもアリアで、アベルから与えられる甘い感覚に逃れられず、酸素不足なのか頬を紅潮させたまま ぼぅっと涙を湛えてされるがままの状態である。

 

 

「はっ……はぁ……、アリア…………」

 

 

 一頻りアリアの唇を味わうと、アベルはそっとアリアを窺った。

 

 

「ふぁ……? はぁ、はぁ……なに……?」

 

「っ……ぁ……」

 

 

 ドクンッ!!

 

 

 アリアを一目見たアベルの心臓が一際大きく跳ねる。

 アベルはすぐさま上気した顔で“はっ、はっ”と短く息を吐きだし、再びアリアの唇に噛みついていた。

 今度は上唇を甘噛みしたり、下唇を甘噛みしたり。彼女の頬の内側を擽ったり。

 どこを舐めてもアリアを甘く感じてしまう。

 

 

 ――アリアっ、その顔が見たかったんだ……!

 

 

 アベルが一瞬見たアリアの顔は蕩けた女の顔をしていた。

 

 頬を上気させ、瞳は虚ろ。

 アベルから受ける愛撫に抗えないのか、アリアは小さく息を吐き出しながら懸命に受け止めている。

 

 

(……アリア……)

 

 

 ――あぁ……抱きたい……!

 

 

 アリアの蕩けた顔に自然とアベルの口角は上がっていた。

 

 キスまでで我慢しようと思っていたが、もう少しだけ進めてもいいかもしれない。

 アベルはアリアの頬から手を放し、そっとアリアの大きく実った柔らかな果実に触れてみる。

 

 

「っ!?」

 

 

 アベルの手がアリアの果実に触れると身体がビクッと震えた。

 驚いたアリアは朦朧(もうろう)としていた意識をはっきりさせる。

 

 

「アリア……、好きだ……愛してる……」

 

「はっ……っ、アベル……っ! だ、ダメ……っ!!」

 

 

 ――おっぱい揉んじゃだめぇぇええええっっ!!

 

 

 ふにっ。

 

 

 アベルが片手でアリアの果実を一揉みすると、空いた方の手で彼女を草叢へと押し倒していた。

 

 

「アリア……、すき……(アリアのおっぱい……大きくて柔らかい……すき……)」

 

 

 ――このまま、ここで……。

 

 

 アベルは本能のままに動き出してしまう。

 アリアの上に圧し掛かると、彼女の首筋に唇を添わせた。

 

 

「っあ! ……っ、アベル、ダメだよぉ……!」

 

 

 アリアはなんとか押し止めようと、アベルの胸板に手を突っ張る。

 

 

 ――あぁっ、アベルの身体ってなんて引き締まってるの……!?

 

 

 アベルの胸板は厚く硬く、……そして、熱い。

 アベルに触れた途端、アリアは目の前の男になら何をされてもいいと思ってしまった。

 

 

「はぁ……、アリア……すき……」

 

「っ……あ、アベル……。わ、私……」

 

「アリア、愛してる。大好きだよ」

 

「っ……アベルぅ……」

 

 

 アベルが何度も好意の言葉を口にしてくるので、アリアは困ってしまう。

 

 

 このまま流されれば最後まで致してしまうかもしれない。

 アベルのことは好きだが、目の前にいる男はいずれ別の女と結婚する身。

 

 アベルの身体は熱く、今は自分を欲している。

 だが、その熱を身体に刻み込まれたら別れの時、みっともなく縋ってしまいそうでアリアは嫌だった。

 簡単に関係を結んで“はい、さよなら”と言えるほど強い女ではない。

 

 笑顔で別れの時を迎えるためには一線を越えてはいけない。

 けれど、アベルの瞳に射抜かれると何もかもどうでも良くなってしまう自分も居て……。

 

 

 ――どうしたらいいの……!?

 

 

 その瞳には涙が滲み、しまいには雫が零れ落ちてしまっていた。

 

 

「っ!? あっ、アリア……!? っ、ご、ごめっ、僕っ!!」

 

 

 アリアの一滴にアベルはハッとして、瞬時に冷静さを取り戻す。

 アリアは黙り込んだままで ただただ静かに涙を零していた。

 

 

「っ、ごめんっ……! つい、アリアが可愛くて……!」

 

「……………………っ、アベルのばかぁ……! えっちぃ……! ヘンターイ!!」

 

 

 アリアは両手を顔に持って来て瞳を覆い隠してしまう。

 

 

 ひっく、ひっく……と、泣き出してしまった。

 

 

「っ、アリア、ごめん……!」

 

「うっ、うっ……。だ、大丈夫……。だけど……ちょっと……頭が混乱してて……はっ、はっ……」

 

 

 アベルが身体を起こして狼狽えると、アリアは瞳を覆ったままで浅い呼吸を繰り返す。

 過呼吸を起こしかけているようだった。

 

 

「っ、だ、大丈夫かい?」

 

 

 アベルはアリアの上から退いて、彼女の頭をそっと撫でる。

 

 

「はっ……はぁ……、ん……、平気……。び、びっくりしただけ……。もっとゆっくりって言ってたのにぃ……」

 

「っ……抑えきれなかった……っ……はぁー……僕って奴は……!」

 

 

 ――どうしようもないなっ……!!

 

 

 アリアが恐る恐る手を退けると、アベルは申し訳なさそうな顔で眉を顰め、拳を作って自分の頭を叩き始める。

 

 

「えっ、アベル!? ちょっ……何して……!」

 

「っ、この頭がアリアを抱けって……!」

 

 

 ゴツッゴンッゴッ……!

 ガンッ、ガッ。

 

 

 アリアが驚き目を見開く中、アベルは自らの頭を思い切り殴りつけていた。

 




はい、キス回でした。
キスまでなら大丈夫っしょ?

……初夜どうすっかなぁ……。がっつり書きたいなぁ……。

とはいえここはR15でしたね。
サラリと書いて行こうと思いますです。ハイ。
ギャグに走るかもしれません……w

自分殴りつけるとかアベルヤべーやつだなw

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読了お疲れ様でした、そしてお読みいただきありがとうございました!
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