ドラゴンクエストⅤ -転生の花嫁-   作:はすみく

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いつもありがとうございます、はすみくです。

プックルの装備品を購入の巻き。
ホント進みがのろのろです!

では、本編どうぞっ。



第四十一話 プックルの装備

 

「さてと、次は何する? あ。天気も良いし、村を歩こっか!」

 

 

 アベルは早々に話題を変え、アリアの手を取り歩き始めた。

 

 

「……もー……、しょうがないなぁ……(ゴールドオーブ、見せて欲しかっただけなんだけどなぁ)」

 

 

 アリアは自分の手をぐいぐいと引くアベルの背を眺めながら、折りを見てアベルの持ってるゴールドオーブを見せてもらおうと思うのだった。

 

 

「プックル、行くよ」

 

 

 アベルは焚火に中るプックルに声を掛ける。

 

 

 すると、

 

 

「う~、さぶいさぶい……。もうすぐ夏だっていうのにこの寒さは何なんだろうね……」

 

 

 同じく焚火に中っていた若者が身体をぶるぶると震わせた。

 

 

「君はずっと一人で走り回ってたから寒くないか……」

 

「うん、まあね。お兄さんも走れば温かいと思うけど?」

 

 

 一人じゃないけどね! とアベルは若者に走ることを勧める。

 

 

「寒過ぎてそんな気分になれないよ」

 

 

 若者が「身体が震えちゃって走るなんてとてもとても」と言い訳をすると、アベルは興味がない様子で、アリアとプックルに視線を移した。

 

 

「ふーん……。アリア、プックル行こー!」

 

『うん』

 

「ガウッ!」

 

 

 アベルはアリアとプックルを伴って武器屋の方へと向かう。

 

 

「……? ありあ……?」

 

 

 焚火前の若者がパチパチと木が爆ぜる様子を見ながら首を傾げていた。

 

 

 

 

 

 

 武器屋の前を通り掛かり、アベルは店のオヤジに声を掛ける。

 

 

「こんにちは、おじさん!」

 

「おう、よく来たな」

 

 

 アベルの挨拶に武器屋のオヤジが軽く手を挙げてくれる。

 

 

「景気はどう?」

 

「まあ、ぼちぼちってとこだな。それよか……」

 

「う、ん?」

 

「最近、村におかしなことが起こるんだ。先日村にやって来た、あの変なヤローのせいじゃねえのかなあ……」

 

 

 アベルが訊ねると、武器屋のオヤジは苦虫を噛み潰したような顔で腕組みをした。

 

 

『あの変なヤローって……、…………っ!? まさか、さっきのお兄さんのこと!?』

 

 

 アリアが手を口元に当て目を瞬かせ、

 

 

『うそー、あのお兄さんそんなことしないと思うけどなぁ……(格好良かったし……、声も瞳も優しかったもの)』

 

 

 なんて、青年を思い出しているのか、柔らかな表情で告げる。

 そんなアリアの様子がアベルは当然、面白くなくて……。

 

 

「……………………。そうかもね~!」

 

 

 アベルはチラッとアリアを一瞥してからおじさんを見上げて同意したのだった。

 アベルの様子など気付かないアリアは、武器屋に並べられている武器を眺めて、つんつんと【とがったホネ】を突いていた。「ホネ……よね……刺さったら痛そう……」とか何とか云っている。

 触れるらしい。

 

 

「とはいえ、確定したわけじゃねえしな。……まあ、何にしても用心するに越したことはねえ。坊やも気を付けろよ」

 

「うん、わかった! あ、おじさん、とがったホネちょうだい?」

 

 

 アベルは売り物の【とがったホネ】を指す。

 

 

「ん? おお、これか? こいつはお前さんには装備出来ないぞ?」

 

 

 武器屋のオヤジがアベルに指定された【とがったホネ】を手にして、アベルの目の前に差し出す。

 

 

「んと、プックルに」

 

「お、そいつは……。随分デカいネコだな。この子なら使いこなせるかもしれねえな。70ゴールドだが、大丈夫か?」

 

「うん、余裕!」

 

 

 アベルは袋から70ゴールドを取り出し、オヤジに渡す。

 

 

「毎度あり。……おめぇさんは金持ちだなー……。こないだも【どうのつるぎ】を買ってったがそんなに小遣い貰ってんのか?(パパスにあんまり甘やかすなって言っておくか……)」

 

「違うよ。僕、魔物倒して自分で稼いだんだよ」

 

「マジか!! すげえな!」

 

「へへっ! それ程でも~!」

 

 

 武器屋のオヤジに褒められ、アベルは鼻の下を人差し指で擦った。

 

 

「じゃあ、僕もう行くね!」

 

「おう、またな! あんまり無理するんじゃないぞ!」

 

「うん!」

 

 

 他の武器を眺めるアリアに「次、行くよ」と手を引き、武器屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

「……いいなぁ」

 

 

 アベルに連れられ村の中を歩きながら、アリアが呟く。

 

 

「ん?」

 

「プックルは装備品買ってもらえて」

 

 

 アリアがプックルをちらりと見ると、プックルの口に【とがったホネ】が咥えられ収まっていた。

 プックルは誇らしげに胸を張って歩いている。

 

 

「アリアのも買おうか?」

 

「……私、装備できないじゃない?」

 

「さっき、触れてなかった?」

 

「触れはしたけど……。装備って出来るのかな」

 

「うーん……それはわからないけど、とりあえず【ひのきのぼう】また試してみる?」

 

 

 アベルは持ってるよと、袋の中から【ひのきのぼう】を出してくる。

 アリアはその様子を見ながら呟く。

 

 

「……いつも思うけど……」

 

「ん……?」

 

「その袋、四次元ポケットみたいね。そんな長いものどうやって収めてるのかな……」

 

「四次元ポケット? 何それ?」

 

「ドラ……。あ、なるほど……」

 

 

 アリアは独り頷く。

 

 

 ドラ〇もん……。

 ドラクエ……。

 

 ドラ(・・)繋がりで、袋の元は四次元ポケットから……!?

 

 

 それなら、何でも入るのわかるわ。……現実世界じゃあり得ないけども。

 

 

 ――なんて勝手に解釈したのだった。

 

 

「アリア……? はい、これどーぞ」

 

「あっ、ありがとう……」

 

 

 アベルが「アリア、また面白いこと言い出したな」と、取り出した【ひのきのぼう】を手渡した。

 すると、アリアはそれをしっかりと握る。

 

 

「手、放すよ?」

 

 

 アリアが掴んだことを確認し、アベルは【ひのきのぼう】から手を放した。

 




プックルの装備って、普段どうしてるんだろう……。
道具もどうやって持っているのっ!!?
気になって気になって、夜は眠れるけど昼寝は出来ませんw

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感想など頂けたらめっちゃ嬉しいです。

読んでいただきありがとうございましたっ!

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