ドラゴンクエストⅤ -転生の花嫁-   作:はすみく

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いつもありがとうございます、はすみくです。

前回のプチあらすじ>噴水に落ちたアベルとアリアの服を乾かしてくれるとアンディの家にやって来た二人は着替えることに。

さて、お着替えしましょ~。

では、本編どぞ~。



第七百十六話 着替え

 

「っ……! じょ、冗談だよ……そんな泣かなくても……!」

 

 

 ――あぁ~♡ なんで他の人がいるとこんなに反応が可愛いのか……♡

 

 

 アベルはアリアを泣かしたことに罪悪感を覚えつつも萌える。二人きりの時と違う反応が新鮮で、唇は勝手に緩んで弧を描いていた。

 

 

「っ!? バカぁっ! ぅぅ……アベルのヘンタイッ……! えっち! ばかぁっ」

 

「ご、ごめんって……あっ、痛っ! ごめなひゃ……」

 

 

 ――あ、これマズイ、アリア本気で怒ってる……!

 

 

 アリアがアベルの冗談に怒り出し、アベルの両頬を抓んで思い切り引っ張ってくる。

 

 

 “ごめんなさぁああいい~~!!”

 

 

 アベルは怒られても仕方ないかとアリアの反撃を受け止めながら必死に謝罪を繰り返した……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いてて……、ね、アリア。僕の頬赤くなってない?」

 

「赤くなってるけど、謝らないからね……ぶしゅっ! あ、ごめ」

 

「……フフッ、謝らなくてもいいけど、早く脱いだ方がいいよ。ほら、後ろ向いてるからさ」

 

 

 アリアから鼻水を飛ばされ、頬が赤く腫れたアベルは顔を拭いつつ身体を反転させる。

 

 

「う、わかってるよ。もー……よそのお宅で変なことばっかり言うのやめてよね」

 

「変なことって……僕はただ、ぱんつまで水で濡れちゃってるって言っただけなんだけど。僕のパンツもびしょ濡れだから……」

 

 

 アベルは【ふくろ】から替えの下着を取り出し、穿き替える。

 ……ついでにアリアの下着の上下も出してベッドに置いておいた。

 

 

「っ!」

 

 

 アベルの背後でアリアの動きが止まる。

 

 

「……アリア~? なに想像してた~?」

 

「なにもっ!? なにも想像してませんけどっ!?」

 

「ふ~ん……?」

 

「もぅ! さっさと着替えようよ!」

 

 

 ……アリアが何を想像していたのかはさておき、アベルはアンディの服に袖を通す。

 

 アンディの服の丈は短く、若干胸がパツパツと窮屈ではあるが、破れることなくなんとか着られた。

 乾いた服は温かく、濡れた服に吸われた体温が戻って来るようだ……。

 

 アリアも早く着替えて温まって欲しい……なんてアベルが背後を窺うと彼女の動きは止まっていた。

 

 

「なにこれ……」

 

 

 アリアはアベルが置いてくれた乾いた下着を身に着け、さて、頂いた服を着よう……そう思い手にしてみたのだが、それを目にして絶句する。

 

 

「……アリアどうかした?」

 

「ねえ、アベル。アベルの着ている服ってあったかそうね」

 

「うん、温かいよ」

 

「これと交換してくれないかなぁ」

 

「え? アンディさんのお母さんの服と?」

 

 

 背中越しに服の交換を持ち掛けられたものの、アベルはアリアに振り向いて良しと言われていないためそのまま突っ立ったままだ。

 

 

「アベルが着ても似合うと思うの」

 

「え? どういうこと?」

 

「イヤ?」

 

「いや、別に着てもいいけど……?(入るかな?)」

 

 

 いったいどんな服なのだろう……、それより今アリアって下着姿だよねとアベルはさっさと振り向きたい。

 

 

「じゃ、アベルそれ脱いで私にちょうだい? そしてこれを着て欲しいなっ」

 

「……わかった」

 

 

 アベルはアリアに言われるままに、今着たばかりの窮屈な服を脱ぎ渡した。

 アリアに着ていた服を手渡すと、お返しにアンディの母の服が差し出される。

 

 

「……! これは……!」

 

 

 ――えっ!? これを僕が着るの!?

 

 

 どう考えてもアリアの方が似合うと思うのだが……と、手渡された服を二度見して、アベルは渋々身に着けていく。

 布の面積がずいぶんと少ないが、身体が乾いたアベルは別に寒いとは感じなかった。

 

 

(でも、できればアリアが着た姿を見たかったな……。)

 

 

 ……アベルがそう思った服――それは。

 

 

「ウフフ♡ アベル似合ってる~♡ ステキよ♡」

 

「踊り子の服……僕装備できないんだけど……?」

 

 

 そう、アベルが身に着けた服とは【おどりこの服】。

 ……その昔パペックから献上された布面積の少ないふんどし付きの服と同じものである。

 アリアは恥ずかしいからとまだ一度も着た姿を見せてくれていない。

 

 

 まさか自分が着る羽目になるとは……。

 アンディの母親は昔踊り子でもしていたというのか。

 

 そういえばサラボナの防具屋で【おどりこの服】が売っていたっけ……と、アリアに贈る【みかわしの服】を買う際、アベルは店頭で見た記憶がある。

 パペックから貰ったから、【おどりこの服】の入手方法はいくつかあるのだが、この町でしか買えない限定品だと店内の貼り紙に書かれていた。

 

 きちんと装備出来ているのだろうか、アベルは【ステータスウィンドウ】を開いてみる。

 アベルの装備欄には……装備中を示す“E”の文字が斜めに書かれていた。

 

 

 ――装備できて……る……?

 

 

 装備欄の様子にアベルは首を傾げる。

 

 

「装備できてるよ~。ふふ……フフフッ♡ あはははっ!」

 

「アリア笑い過ぎ」

 

 

 アンディの服のロングシャツだけ身に纏ったアリアはロングワンピース姿で、腹を抱えて笑った。

 ……目尻に涙が滲むほどおかしいらしい。

 

 そんなアベルはしっかりアクセサリー(【ぎんのかみかざり】)まで身に着けていた(こちらも装備表記が斜めに書かれている)。

 

 

「……これ、きつい。ちょっとチカラを入れたらはちきれそうなんだけど」

 

 

 アベルが大胸筋を動かすと、銀糸で織られ横に伸びた胸カップが上下に揺れ動く。

 ふんどしのような布の内側、アベルのアベルはぎりぎり収まったが穿いたパンツの締め付けはきつい。

 ……少しでも興奮したら破れそうだ。

 

 アンディの服よりもかなり窮屈そうである。

 

 

「リキんじゃダメ! プププッ!」

 

「アリア~?」

 

「あ、濡れた服お願いして来るね!」

 

 

 アベルの眉が顰められると同時、アリアは愉快そうに濡れた服を持ってアンディたちの待つ隣の部屋へ駆けて行った。

 

 

「お待たせしました。アンディさん、これお願いします」

 

「ぁっ、アリアさん、それボクの……?」

 

 

 隣の部屋のテーブルで待っていたアンディは立ち上がり、寝室からやって来たアリアから濡れた服を受け取る。

 

 アリアの着ている服はアンディの服……、アベルが窮屈だった服はフローラよりも小さいアリアが着ればダボダボだ。

 いわゆる彼シャツというやつである。

 

 

「あ、はい。ちょっと寒かったのでお借りしました。その……アンディさんのお母さまの服、寒そうだったので」

 

「え? あ、そうでしたか。すみません……にしても、……っ……」

 

 

 アンディはそこまで言って黙り込む。

 

 

 ――アリアさん、か、可愛い……! いつかフローラにもボクの服を……!

 

 

 アリアの服装にアンディはほんのり頬を赤く染め、フローラを夢想した。

 

 

「……アンディさん? どうかしましたか?」

 

 

 アリアが首を傾げる中、アンディの頭の中はフローラでいっぱいになる。

 

 

(フローラがボクの服を着てくれたなら……なんだろう……とてもイイ気がする……♡)

 

 

 アリアですら可愛く見えるのだ、最愛のフローラならきっと顔がにやけっ放しになること請け合いだ。

 

 気付けばアンディの顔は緩み、アリアにフローラを見ていた。

 ……ところが、うっとりしたアンディの顔がなぜかすぐに青褪める。

 

 

「あ……、いえっ! な、なんでもないんです!! 本当に、なんでもっっ!!」

 

「へ?」

 

「ふ、服を乾かして来ますね……!」

 

 

 アンディは突然そう告げて両手を突き出し、首を左右に激しく振って逃げるように落ちた衣類を拾い階段を下りて行った。

 

 

「……アンディさんて変な人ね……」

 

「だよねー」

 

 

 ……アリアのすぐ後ろでアベルの声が聞こえる。

 そのアベルは腕組みし、仁王立ちをしていた。

 




おどりこの服……アリアは頑なに着てくれないのでアベルに着せてみました。

※中途半端なところで申し訳ありませんが、明日よりしばらく投稿をお休みします。

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読了お疲れ様でした、そして読んでいただきありがとうございました!
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