龍の目を持つ悪魔(1年生編)   作:アニ督

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長らくお待たせ致しました。14話です。どうぞ!!


第14話 決断

2093年8月7日

午前9時40分

第一高校 新人戦 バトルボードのエンジニア控え室

裕翔「・・・・。」

摩利「・・・・・。」

と俺と摩利はバトルボードの3回戦予選が中継されているモニターを見ていた。何故なら、そのモニターには俺も想定していない事態が起きたからだ。3回戦において1人の三校の選手が圧倒的な速度で選手たちとの距離が出来ていたからだ。そして、

『ピー!!』

そのまま、その三校の選手は独走状態でゴールする。1位でゴールした三高の選手は水尾佐保。三高において摩利と同じくバトルボードとミラージ・バットの新人戦において代表選手だ。

裕翔(一応、警戒していたがまさかここまでの実力とは・・・・おそらく、渡辺と実力は同等。・・・・・・。)

と思っていると

摩利「葉山。何故だろう。先輩のために勝たなければいけない試合なのに、私・・・・アイツと戦えることが何故か楽しみなんだ。」

と笑顔で言ってくる。それを見た俺は何故か

裕翔(楽しいか・・・・・。)

と心の中で呟くと、俺は

裕翔「決勝戦までには出来る事はしておく。」

と言うと俺は黙って再び、摩利のCADの調整を始めた。

裕翔(決勝戦まではまだ、時間はある。)

そう思いつつ、俺は手を動かし続けた。

 

午前11時

裕翔「できる限り調整はしておいた。」

と言い俺は摩利にCADを渡す。

摩利「助かる。これで、存分に本気を出せる。ありがとな。葉山。」

と摩利は礼を言う。そして、

摩利「じゃあ、行ってくる。」

と言うと摩利は会場へと向かっていった。

 

午前11時10分

バトル・ボード 新人戦 決勝戦

 

遂に迎えたバトル・ボード新人戦における決勝戦。まだ、正直できる事があったのではないかと心残りがある。そんな思いが走る中、俺は特別室で試合が始まるのを待っていた。

そして、会場では既に選手達が配置につき、スタートの合図を待っている状態だった。

ピッ、ピッ、ピッ、ピッー!!

とスタートの合図が鳴り響くと同時に

バッ

と摩利が一気に前に出た。しかし、

バッ

背後から佐保から迫ってくる。

 

そして、摩利本人は

摩利(まずいな。このままでは・・・・・。こんな時アイツ(葉山の事)なら・・・・・)

と後ろから迫ってくる水尾佐保の事で焦り始めていた。そんな時、

摩利(そう言えば・・・・こんな時アイツは・・・・・。)

と摩利は思い出す。

 

それは、今から1週間前の事、

その日、摩利は葉山と共に練習しつつ、CADの調整を行なっていた。しかし、葉山がCADを調整を行う間、やる事はただほぼ無いに等しかった為、摩利は

摩利「なぁ、葉山。」

裕翔「何だ。」

摩利「葉山は焦ることってあるのか。」

と裕翔に聞いてくる。それに対して、裕翔は

裕翔「なんで、そんな事聞いてくるんだ。」

摩利「いや、葉山はいつも落ち着いて、焦ってる姿を見た事ないから。」

裕翔「・・・・・あるよ。前のパーティーの襲撃事件の時は焦ったよ。予想外の相手にも遭遇したから。」

摩利「そんな時は、どう考えて動いてるんだ。」

裕翔「焦ってる時は、繊細に考えるは間違ってる。そういう奴は、その時にやるべき事を決められずに終わる。焦ってる時ほど、単純になるべきなんだ。だから、難しく考えずその時にできることを1つ決め、あとは考えずに体を動かす。それだけだ。」

 

と葉山の言葉を摩利は思い出す。

摩利(そうだ。難しく考えるな。今は勝つ事に集中しろ。)

そう決めると、摩利はCADを操作し、そして、

バッ

摩利は一気に速度を上げる。

佐保「なっ!?・・・・・ッ!!」

と佐保も速度を上げるが、

佐保(追いつけない。)

摩利は佐保と距離を離していく。

佐保(あんなに速度上げたら、コントロール面がかなり難しくなるはず、なのに何故!?)

と佐保は考えるが、摩利は

ブーーーーー

さらに加速し、距離を離していく。

そして、

ピー

摩利はそのままゴールし、一位の座を手にした。

 

午後4時

九校戦 一高の会議室

 

バトル・ボート新人戦で摩利が優勝し、アイス・ピアーズ・ブレイクにおいてもリズが1位で2位がミトという結果を残し、今日の全ての競技が幕をおろした。そして、今明日の競技についての話し合う為に裕翔を含めた代表の選手達は今、一高の会議室に来ていた。

鈴音「それでは、これが現在の九校戦におけるポイントになります。今日のバトル・ボードで渡辺さんの優勝とアイス・ピアーズ・ブレイクで篠崎さんが1位、兎沢さんが2位の座を得た事により、現在、一高がトップになっています。しかし、2位の三高にもまだ、逆転のチャンスがあるため油断はできない状態です。」

とモニターに映されている順位とスケジュールを基に報告してくれる。

真由美「これで、何とか一位になれたけど、現状まだ油断は出来ないわね。明日のモノリス・コードでは今年の新人戦で三高の古田君が出場する事になってるし。どう対処したら良いのか。」

と真由美が呟くと、

鋼太郎「会長。少し良いか。」

と言いつつモノリス・コードの新人戦の代表選手の辰巳鋼太郎が手を挙げる。

真由美「何かしら、辰巳君。」

鋼太郎「悪いが俺、代表を辞退したい。」

と鋼太郎がみんなに伝える。すると、

真由美「どうして、このタイミングで?」

鋼太郎「いや、俺よりも葉山の方が適任だと思って。聞いたところに葉山は三高の古田と友人で詳しいんだろ。それに葉山は1年で総合成績もトップだ。そんな奴をエンジニアだけで終わらせるのももったいないからな。会長、俺は降りる代わりに葉山を代表として出してやってくれ。」

と言うが、

裕翔「いやいや、何で俺なんだよ。代わりはいくらでもいるだろ。何で、俺なんだよ。それに、俺が何で浩介どう仲良い事を知ってるんだよ。」

鋼太郎「まぁ、それは桐ヶ谷に聞いてくれ。」

キリト「ちょっ・・・・おま・・・!!」

とキリトは慌てて鋼太郎を止めようとするが、

ジーーーーー

キリト「・・・・・。」

裕翔「・・・・・(ジーーーーー)。」

裕翔の殺気のこもった視線が、キリトから話しす余地を奪う。しかし、

真由美「では、辰巳君が代表選手として降りた以上、補欠である葉山君に任せます。これは、生徒会長として私が任命します。異論はありますか。」

と聞くが、誰も口を開く事はない。そして、

真由美「では、これで解散です。各自、明日の準備をお願いします。」

と言うと皆、席を立ち解散していく。しかし、葉山や真由美や摩利、克人を含めたメンバーだけはそのまま残るが、

裕翔「どういうことだ!!キリト!!」

とまず、始まったのは葉山の不満からである。

裕翔「お前!!俺を嵌めやがったな!!」

キリト「いや・・・・・俺はただ・・・・・すまん。」

裕翔「お前!!今ここで殺してやる!!」

と飛びかかろうとするが、

摩利「落ち着け!!葉山!!」

アスナ「そうよ。元々、この件は私達も知ってたわ。キリト君だけのせいじゃないわよ。」

と打ち明けつつ、裕翔を抑える。

裕翔「それって、つまりさっきの茶番は俺をモノリス・コードに出場させる為に計画だったってわけか。」

真由美「ごめんなさい。葉山君を騙すような真似をして。本当は、正直に話すつもりだったけど、・・・・・本当にごめんなさい。」

と真由美は頭を下げてくる。そして、そのまま

真由美「言い出したのは、私。全ては私の責任。私が弱いばかりに葉山君を騙してしまって。」

裕翔「・・・・・・もう良いよ。生徒会長のお前が頭を下げる姿なんか見たくねえよ。良いよ。出てやるよ。大体、俺の素直じゃないところが原因だからな。」

と裕翔は真由美に話す。

真由美「じゃあ・・・・・。」

裕翔「明日のモノリス・コードに出る。そして、優勝してやるよ。それに・・・・いつまでも逃げてたら、代理とはいえ親父が残してくれた家の恥晒しとしていつまでも居るわけにはいかないからな。」

と言うと裕翔は会議室を後にする。

 

一方、同じ頃三高の会議室では葉山達と同様に三高の1年達が明日の新人戦におけるモノリス・コードについて作戦を立てていた。

浩介「明日のモノリス・コードの決勝では必ず、一高と戦うことになる。現状、選手は十文字克人、桐ヶ谷和人、辰巳鋼太郎の3名だ。そして、彼らのCADの調整を行うエンジニアの葉山裕翔だ。コイツのCADの調整の腕は化け物だ。」

「どうして、そんな事が分かるんだよ。」

浩介「葉山と俺は幼い頃から連みがある。だから、アイツがCADの調整を行う姿を何度も見てきた。だから、分かる。アイツは必ず何か秘密兵器出してくるはずだ。特に、俺に対抗できる秘密兵器をな。」

と浩介達が話していると、

「おい!!さっき、新人戦のモノリス・コードで発表があったぞ!!一高の代表選手が変わったらしい。テレビつけてみろ。」

と会議室に入ってくる。そして、直ぐにテレビをつけると、

『先程、新人戦におけるモノリス・コードにおいて一高選手に変更があり、辰巳鋼太郎選手から葉山裕翔選手へと変更する発表がありました。』

と九校戦においての臨時ニュースが流れる。テレビには裕翔の写真も出ていた。

浩介「・・・・・そうか。お前もでるのか葉山。」

と浩介はつぶやく。

 

また、ほかの場所でも

 

ホテルのラウンジ

青木『あの葉山家の恥晒しがモノリス・コードに出るようだな。』

颯太「はい。」

青木『良いか。必ず、奴を潰せ。あのような奴に負けるなど青木家にとってはあらぬ事だ。必ず、潰せ。』

颯太「はい。父上。青木家の為にも奴は必ず、叩きのめします。」

青木『期待しておる。』

と言うと電話は切れる。

 

四葉家東京本部ビル

真夜「貴方のお孫さんモノリス・コードに出るようね。」

忠教「えぇ。一応、あの子の祖父として嬉しい限りです。」

真夜「裕翔君は、今や十氏族において誰もが目をつけてるわ。今回の九校戦でも一際注目を浴びる事になるでしょうね。楽しみだわ。どれほど、楽しませてくれるか。」

と言うと真夜は忠教が入れた紅茶に口をつける。そして、それぞれがあらゆる思惑をただよせる中、葉山は・・・・・

 

午後8時

葉山の部屋

カチャ

カチャ

ただ、ひたすら明日のモノリス・コードに向けて準備を進めていた。

葉山(明日のモノリス・コード・・・・・やるからには必ず勝つ。)

と思いつつ、手を動かす。すると、

コンコン

と誰かがノックする音が聞こえてくる。

裕翔(こんな時間に来るのはアイツだろ。)

と裕翔は立ち上がり、ドアに近づき、

ガチャ

とドアを開ける。そして、そこには

真由美「ごめんね。明日の準備で忙しいのに。少し、話したいことがあって。」

裕翔「そうか。まぁ、部屋に入れ。此処で話すのも目立つから。」

真由美「そうね。じゃあ、失礼するわね。」

と言うと真由美は部屋に入る。そして、

裕翔「それで、話したいことって。」

真由美「その・・・・・さっきの事・・・・・。」

裕翔「もう気にしてない。」

真由美「でも・・・・・。」

裕翔「決めた事だ。やるからには、勝つつもりでやる。それにあのまま選手になってなかったら浩介に文句を言われる続けるかもしれないからな。」

と答えながらも、裕翔は手を動かし続ける。すると、

真由美「ねぇ。葉山君。私ね、よくある夢を見るの。」

裕翔「夢?」

真由美「うん。多分、小学生くらいの頃かな。私1人が、雪山を歩いていて、凍え死にそうになった時にね。私と同じくらいの1人の男の子が

助けに来てくれたの。その子は、私を背負って、何度も眠ってしまいそうになる私に「目を閉じるな。必ず、助けてやる。」って言ってくれるの。でも、いつもそこからの続きが見えなくて、本当にあった事なのか、夢だけの事なのかよく分からないの。」

裕翔「・・・・・もし、その夢が現実にあった事なら、お前はどうする。」

と裕翔が聞く。すると、

真由美「そうね。もし、本当なら助けてくれた男の子にもう一度会って、お礼を言いたいかな。」

裕翔「そうか・・・・・会えれば良いな。」

と裕翔は呟く。しかし、

真由美(もしかして・・・・あの時の男の子って・・・・・まさかね。)

と裕翔を見つめつつ、真由美は密かに心の中でそう思っていた。

 

翌日、

午前7時30分時 モノリス・コードの準備室

 

キリト「裕翔。行けるか。」

裕翔「あぁ。準備は出来てる。にしても、お前はやっぱり黒がお似合いだな。」

と裕翔とキリトは準備を終え、話していると

克人「葉山、桐ヶ谷。準備はできたか。」

とモノリス・コード専用アーマーを着た克人が聞いてくる。

裕翔「ああ。俺の方はいつでも行ける。」

キリト「俺もいつでも良いぜ。」

克人「そうか。まず相手は五高だ。俺たちなら、問題ないと思うが、油断はするなよ。」

キリト「分かってるよ。」

裕翔「まぁ、俺は少し手加減させてもうよ。」

克人「そうか。では、葉山。予定通り指示は頼むぞ。」

裕翔「うい。」

と返事をすると、

克人「時間だ。行くぞ。」

と俺たちはそのまま戦場へと向かった。

 

午前7時50分 

モノリス・コード 予選 観客席

 

ザワザワ

と今日のモノリス・コードの観客席を見にきた魔法科高校の生徒達で溢れていた。

「聞いたか。昨日、変更で入った一高の葉山って選手、同じ一高の生徒から聞いたけど話によれば、成績は学年トップらしいぜ。」

「葉山選手は、元々は新人戦のエンジニアだったらしいぞ。」

「でも、話によればSAOサバイバーとよく連んでるってよ。現に、同じにチームに桐ヶ谷って奴が居るしな。」

と観客席では裕翔の話で持ちきり状態だった。そんな中、

摩利「ここでも、SAOサバイバーの差別発言を聞くとは。ドイツコイツも困ったものだ。」

真由美「でも、それよりもやっぱりみんな、葉山君に注目してる感じね。」

アスナ「葉山君は今の私たちの中で1番強いからね。」

と真由美達も観客席で話しつつ、待っていると

『これより、新人戦におけるモノリス・コードを開始します。1回戦は一高対五高による試合となります。』

とアナウンスが鳴り、観客席にいる生徒達は一斉にモニターへと目線を向ける。そして、そのモニターには既に試合の開始を待つ、両チームが映し出される。そして、

3、2、1、ピー!!

 

1回戦会場 一高側のチーム

ピー!!

と試合開始の合図が鳴り響き、裕翔、キリト、克人は、それぞれの動き始める。1回戦のマップ構造は森林と沢山の岩場によるものだ。そして、

サッ、サッ、サッ

とキリトは木を使い直ぐに敵のモノリスへと向かう。そして、克人は

ザッ

モノリスの防御へと回る。そして、裕翔は、

カチャ

裕翔「配置についた。」

と用意したKar98の形をしたオリジナル狙撃型CADを構え、敵からも味方からも離れた岩場へと登り、狙撃態勢をとる。

裕翔「キリト。お前の姿を確認した。ここからサポートする。」

キリト『了解。』

と各自無線で情報を共有する。そして、裕翔はすると知覚魔法を使い、スコープ代わりにし、キリトの周辺を確認する。すると、早速裕翔は相手チームのモノリスを見つける。そして、それを守る2人の五高の選手も。

裕翔「キリト。モノリスを見つけた。そのまま800メートル先だ。防衛側はモノリス中心にそれぞれ左右に2人。1人好きな方を選べ。」

と指示を出す。

 

そして、

五高 モノリスから100メートル手前

キリト「見つけた。」

と言いつつ、モノリスを見つけたキリトは、そのままモノリスに向かっていく。すると、

ザッ

とモノリスを防衛する相手チーム2人が出てくる。すると、

シャキン

と裕翔から貰った「エリュシデータ」と同様とCADを抜き、構える。

そして、

キリト「スラント!!」

とSAOでキリトが身につけたソードスキルを元に新たに作り出した剣術魔法「スラント」をくりだす。そして、

「グハッ・・・!!」

と相手を1人ダウンさせる。すると、

「くらえ!!」

ともう相手の1人が直ぐに魔法を繰り出そうするが、

シュン

ダァッーン

「カハッー!!」

と「空弾」による魔法でもう1人もダウンする。その攻撃は・・・・

 

敵モノリスから3キロ離れた岩場

裕翔「よし。どちらもダウン。キリト、コードを。」

キリト『OK。』

とキリトのサポートを終えた裕翔はそのままキリトが敵のモノリスのコードの解読を見守り続け、そして

ビー

キリトが敵チームのモノリスのコードを解読と同時に試合終了の合図が鳴り響く。

 

そして、観客席では

ウオオオオーー!!

「凄えー!!何だよ!!あの剣術魔法!!」

「それに、最後の葉山の狙撃も凄すぎるだろ!!あんな遠距離から!!」

とキリトと裕翔による活躍で観客席では生徒達が興奮していた。

真由美「ふぅー、まずは1つ目ね。」

摩利「ああ、でもキリトや葉山のあの活躍ぶりなら問題ないだろ。」

と真由美達からも少し笑みがあふれていた。

こうして、裕翔達は無事に1つ目の勝利を手にしたのであった。

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ご愛読ありがとうございます。次も頑張るので温かい目で読んで下さると幸いです。次回もお楽しみに!!
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