ぐ―――――ぐるぐるぐる
「お…お腹が☆」
辛そうな青山。ミツネ達は心配する。
「青山君保健室に行った方が良いよ」
「俺もそう思う」
ミツネと尾白は青山を心配して保健室で休むことを提案する。
「次の種目は流石に棄権した方がいいんじゃない?」
次はお昼休憩なのだが、心操は青山の体調を考え、棄権した方がいいと思っている。青山もさすがに無理だと思ったのか苦しそうに「棄権する☆」と応えた。
「俺は青山を保健室に連れて行くよ。棄権はどっちかに頼んでいい?」
尾白が聞くと心操が「じゃあ俺がミッドナイトに言っておく」と言う。
「尾白君達お願いね。青山君お腹冷やさないでね。カイロや湯たんぽ当てながらしっかり休むんだよ」
「ウィ☆」
こうして青山と尾白は保健室へ、心操はミッドナイトに青山が体調不良のため棄権することを伝えに行った。
すると
「竜間」
「轟君?」
話しかけてきたのは轟。後ろには緊張気味に出久がいた。
「話したいことがあるんだ。……時間あるか?」
「別にいいよ」
3人は人気が無い場所に行くことになった。轟曰く騎馬戦の最後の場面、出久の気迫はまるで本気のオールマイトみたいに思ったらしい。轟は真剣な表情で出久に聞く。
「オールマイトの隠し子か何かか?」
その言葉に出久とミツネは固まった。まさかの隠し子発言だから無理もない。我に戻ったミツネは出久を観察する。確かに出久はオールマイト並みのパワーを持っている。でも使う度に怪我をするので切島は「似て非なるアレだぜ」と否定した。オールマイトの容姿はマッチョなアメリカン。出久も細マッチョぐらい鍛えているが純日本人。性格も全然似ていない。
「轟君。確かに個性は似ているけど怪我ばっかりするよ?切島君だって「似て非なるアレ」って否定したし、容姿とか性格とか似てる部分ある?」
「………全然似てないな」
二人の言葉に我に戻った出久は慌てて「違うよそれは」と否定し、「違うって言うに決まっているから納得しないと思うけどそんなんじゃなくて」と説明する。
(そんなんじゃなくて?)
つまりそれ以外の繋がりがあるということだ。轟もそこを指摘した後、自分の父のことを言う。彼の父はNo2ヒーロー・エンデヴァーだ。生ける伝説オールマイトが目障りで、越えられないと思ったエンデヴァーはある策にでたらしい。
個性婚
昔、問題視された倫理観の欠落した前時代的発想をエンデヴァーはやった。轟の個性が半冷半燃なのはミツネと同じく母の個性も受け継いでいるからだ。エンデヴァーは轟をオールマイト以上に育て上げることにし、母は彼の行動のせいで精神的な苦痛に陥り、熱湯を炎が出る左側に浴びせたそうだ。轟が出久につっかかるのはそんなバカバカしい行動を起こしたエンデヴァーを見返すため。エンデヴァーの個性を使わず一番になることで完全否定するため。壮絶な過去、壮絶な決意に出久は口を閉ざしてしまう。その話を聞いてミツネは何故自分に聞かせたのか分かった。
「今度は轟君に個性婚をさせるつもりなんだ」
「……ああ」
「えぇ!?」
その言葉に出久は驚く。
「竜間の個性は母の個性を受け継いだドラゴン。さらにエンリューの娘だから間違いなく「息子の嫁に相応しい」ってふざけたことを言うだろうな。もし親父が「息子の嫁に来ないか」と聞いて来たら即拒否しろ。殴っても構わねぇ。」
様子からして父と同じ事なんてしたくない。父のせいで同級生が母と同じ目に遭うのが嫌のようだ。
*
昼休憩終了
《さァさァ皆楽しく競えよレクリエーション!》
プレゼント・マイクが放送する。
《それが終われば最終種目 進出4チーム総勢16名からなるトーナメント形式!! 一対一のガチバトルだ!!》