到着したミツネ達。保須市にはエンデヴァーたちと職場体験先にしている轟も来ているそうだ。
「昼間は異常なかったね」
「まあな。でもヒーロー殺しのことだ。必ず出てくる」
エンデヴァーたちとは反対の方角をパトロールするミツネ達。ヒーロー殺しの事だから必ずこの保須市に現れるだろうと思っている。
ドガアアアアァァァン!!
『!?』
大爆発に驚く一同。遠くから爆発音が聞こえた方角を見ると煙が燃え上がっていた。
「お前達行くぞ!!」
『ハイ』
すぐにそこへ行こうとした一同。すると
♪~
「?」
ミツネのスマホからメール着信の音が聞こえた。メールを開くとミツネは驚く。
「お父さん待って!SOS!場所は保須市!」
「何!?」
エンリューと相棒たちはそれを聞いて急ブレーキする。メールは出久からで内容は『江向通り4-2-10の細道』とあった。
「細道ってことはヒーロー殺しか」
「でもヒーロー殺しってここまで派手にやる?」
「ミツネちゃんの言う通りです!あいつの犯行はすべて細道ですよ!?」
相棒の言葉にエンリューは言う。
「どうやら仲間が出来たってことだな…Aチームの半分は俺と一緒にヒーロー殺しの相手だ!!タマミツネとC-1チームの半分はこの子の救出、及び応急処置!!Aチーム、C-1チームのもう半分は爆発した場所へ急行!!」
『ハイ!!!』
ミツネと相棒たちはすぐに行動を起こした。しかし問題がある。『江向通り4-2-10の細道』はミツネ達がいる場所の反対にあるのだ。間に合うかどうかわからない。
(クラス一斉送信だから…轟君や飯田君にも届いているはずだけど…飯田君)
轟なら住所に向かいつつエンデヴァーの要請してくれるだろう。しかし飯田にとってヒーロー殺しは兄の仇。絶対体験先のヒーローに言わず行ってしまうだろう。
「もうすぐ例の細道だ!注意しろ!!」
『ハイ!!!』
もう少しで例の細道。腹を括るミツネ達。すると例の細道から人影。身構えたがよく見るとインディアン風のヒーローに背負われた出久。飯田。轟だった。全員ボロボロのケガだらけ。しかも轟は恐らくヒーロー殺しだろう。そいつを縛り、引っ張っている。
「緑谷くん!飯田くん!轟くん!」
ボロボロの4人を見てミツネは慌てて駆け寄る。
「竜間。」
「竜間くん!?」
「竜間さんも来てくれたんだ」
「うん!大急ぎで来たよ!ごめんね遅くなって!!ああ!ひどい怪我!!」
C-1チームの相棒が4人に話しかける。
「急いで応急処置をしよう。まず解熱鎮痛剤を飲んでくれ」
「はい」
相棒に言われ、出久達は薬を飲む。
「怪我をしているところ悪いが何故こんなことに?」
エンリューはネイティブ・アメリカン風のプロヒーロー・ネイティヴに話しかける。ネイティヴは応急処置を受けながら説明した。
「この近くをパトロールしていたんです。そしたらヒーロー殺しに。奴の個性のせいで全然動けなくって……ヒーローなのに不甲斐ない」
ヒーロー殺しと交戦したが奴の個性で戦えなくなった。緑谷たちがボロボロになりつつも助けてくれたそうだ。ヒーローなのに緑谷たちに怪我をさせた罪悪感いっぱいのネイティヴ。そんな彼にエンリューは優しく言う。
「そうか。奴の個性なら仕方がない。4人とも生きていてくれて本当に良かった。しっかり治療しろ」
「はい」
「なぜおまえがここに!!!」
「グラントリノ!!!」
「え?誰?」
「……緑谷の体験先か?」
現れたのはヒーローコスチュームを来たお爺さん。どうやら出久の職場体験先のヒーローのようだ。彼は「座ってろっつったろ!!!」と見事な飛び蹴りをする。様子からして出久は指示を無視したみたいだ。話していると他のヒーローたちがぞろぞろと集まってきた。しかも縛られているヒーロー殺しに驚いている。出久たちとエンリューが後から来たヒーローに説明していると飯田は頭を下げる。実は先にヒーロー殺しを見つけたのは飯田だった。でも兄の仇を取りたいがゆえに体験先のヒーローに連絡せず、勝手に行動。そのため自分や後から来た緑谷たちが来たそうだ。飯田は自分のせいで大怪我を負わせたことを謝罪した。でも兄がヒーロー殺しのせいで再起不能に落ちたのだから何も見えなくなってしまったのは無理もない。そう話していた時だった。
「伏せろ!!」
「え?」
グラントリノの大声に驚く出久。その瞬間だった。
バサ
翼が生えた脳無に出久が攫われたのだ。このままではマズイ。
バサ
「え?」
「止まった?」
脳無が止まったのだ。落ちる脳無と出久。しかし出久は無事だった。ヒーロー殺しが「助けた」からだ。なぜ敵であるヒーロー殺しが出久を助けたのかはわからない。ただしその直後、奴は気絶していた。相手に立ち向かった状態で。