死柄木がショッピングモールに現れ、出久に接触した。間違いなく何かをしでかすだろう。その対抗策として誰にもこの合宿所の場所を言わなかったはずなのに敵連合が現れた。とにかく生徒たちの安全を考え、マンダレイは個性・テレパスで全員に敵襲撃の連絡をした後「委員長引率!」と言い逃がす。しかし
「………飯田くん先行ってて」
「緑谷くん!?何を言ってる!?」
「緑谷!?」
「緑谷くんどうしたのさ!?」
出久が先に行ってと言ったのだ。こんな非常事態なのに別行動は危険すぎる。ミツネ達の問いに出久は珍しく無視し、マンダレイに言う。
「僕知ってます!!」
そう言って出久は大急ぎで走った。
「~~~っ!皆!大急ぎで避難!!((洸汰…!洸汰聞いてた!?すぐに施設に戻って!))」
『洸汰くん!!』
マンダレイのテレパスを聞いてミツネ達は分かった。洸汰はここに居ない。更にあの子は友好的じゃなく一人でいるので、さすがのマンダレイもいつもどこにいるのかわからない。偶然いつもいる場所を知った出久は連れてくることにしたようだ。
「緑谷大丈夫なのか!?」
「居場所は知っているようだが…」
「こうなったら緑谷くんを信じて施設に行こ!大丈夫!だって死柄木相手に落ち着いて対応したでしょ!?爆豪君じゃないから考えて行動は出来る方だから!」
「そりゃそうだな」
「緑谷…」
爆豪だったら敵を倒せば万事解決と考えるだろう。でも今回は洸汰の安全優先なので考えて行動することが出来る出久が良い。ミツネの言葉に飯田たちは納得。出久を信じ、施設に行くしかなかった。
***
走るミツネ達。すると
「見――つけた!!」
『!?』
ドガアアアアァァァン!!
現れた巨体。ミツネはドラゴン化して皆を守ったがその勢いで攫われて行く。
「竜間さん!?」
「竜間くん!!」
「竜間ぁ!!」
「……!?……!!(汗)」
「皆大急ぎ!!先生たちを…!!」
ザザザザザザザザザザザザ……
すべてを言い切る前にミツネは森の奥へ巨大敵に攫われて行った。
「いい加減にしなさい!!」
「おっと!!」
尻尾でなんとか外れるミツネ。攫った敵はミツネ達と同じドラゴン。ミツネは泡を操る狐なら、敵は雷を纏う狼のようなドラゴンだった。
「よーし。離れた所へ連れてこれたな。嬢ちゃんがあの中で一番デカいから必然的に俺が担当なんでね」
「ふーん。なるほど。私が大暴れしたら人型サイズは流石にきついもんね」
敵の言う通りミツネは教師たち、ヒーロー科たちの中では一番デカい。なので敵連合はミツネと同じドラゴンを相手にさせたのだ。
「敵連合の目的は何?ここにオールマイトいないでしょ?」
「さーてな教えねぇよ。まあお嬢ちゃんが勝ったならご褒美にちょびっとだけ教えてやってもいいな」
かなり馬鹿にしている。
「そう…なら口を割らせないとね!!」
馬鹿にされたせいで怒ったミツネはヒレを真っ赤にし、水ブレスを放った。
バリバリバリバリバリ
ブシャアアアアアアアアアアア
一進一退の攻防をするミツネと敵。しかしだんだんミツネが押されている。するとだ。
((A組B組総員戦闘許可をする!))
(マンダレイ!)
マンダレイのテレパスが来た。色んな所から敵が来ているようだ。更に敵連合の目的が分かった。
((敵の狙いの一つ判明!!生徒の「かっちゃん」!!))
(爆豪君!?)
まさかの爆豪だった。狙いが爆豪だったことに驚くミツネ。すると
「隙あり!!」
ザシュ!!
「あぁ!!」
顔、特に目元を引っ掻かれた。もしかしたら失明したかもしれない。
(まずい)
このままではいけないと思ったミツネはたくさんのシャボン玉を周りに出し、レーダー代わりにした。
「(レーダー代わりのシャボン玉を出した。割れたらそこを攻撃すればいい。ヒレとひげを増やしたように感じ取れ)爆豪君が目的ってほんと?」
「ああ。マンダレイが居たな。そうさ。お嬢ちゃんもわかるだろう?荒々しい性格に言動。ヒーローよりこっちよりだ」
どうやら体育祭の様子を見て爆豪勝己はこちら側に相応しいと思ったようだ。
「爆豪君を洗脳するつもり?」
「何言ってんだ?
ブチィ
「誰が仲間か!?爆豪君はお前らなんかと仲間にならないよ!!!」
敵の言葉にミツネはブチ切れた。
「ああ!!もう腹立つ!!USJではヒーローに必要な救助を教わりたかったのに!!保須は大変な目に遭うわ、緑谷くんは死柄木のせいで弱っちゃうわ、今だってそう!せっかくの林間合宿なのに邪魔をする!!!」
(な…なんだこいつ。ヒレやヒゲが増えている?)
敵はあることに気づく。まるでミツネの怒りに呼応しているのかヒレとヒゲが少しずつ新しいのが生えているのだ。ミツネもあることに気づいている。
(なんだろ?目が見えないのにわかる気がする。シャボン玉が割れれば一発で見つけられる。それに喉が熱い?)
「ええい!!死ねぇ!!」
走る敵。すると
ぱちん
レーダー代わりのシャボン玉が割れた。
「そこだぁ!!!」
位置を特定したミツネ。水ブレスを放とうとしたが、放たれたのはいつもと違う泡数個。青色の泡だ。そして
ドガアアアアァァァン!!
ドガアアアアァァァン!!
ドガアアアアァァァン!!
「ぎゃああああああ!!」
「わあ!」
青い泡が敵に触れた瞬間、大爆発を起こした。
ぱちぱち
「うん?……わあ!火事!火事!」
周りの木が燃えていることに音で気付いたミツネは慌てて水ブレスで消火する。とりあえず敵は倒された。
「ハア…ハア…とりあえず敵は倒した。早くみんなの所に。爆豪くんが」
眼が見えないせいで危なっかしいが皆と合流するためにミツネは移動を始めた。
(どのあたりに居るんだろ?早くしないと)
ドラゴン姿だと敵に見つかる可能性があるから人型に戻ったミツネは慌てる心を落ち着かせ、危なっかしく移動する。するとだ。
「え?竜間さん!?」
「あぁ!!竜間大丈夫か!?」
「この声…拳藤さん!?鉄哲くん!?」
拳藤と鉄哲と合流出来たのだ。
「竜間さんしっかり!すぐに施設へ運ぶから!」
ミツネの様子を見た拳藤は慌ててミツネを背負う。
「爆豪くんが…敵の目的は爆豪くんを…せ…の…」
「竜間さん!?」
「やべぇ!!急ぐぞ拳藤!!」
「わかってる!!」
気絶をしたミツネを見た拳藤と鉄哲は大急ぎで施設へ運んだ。
「…う」
「ミツネ!起きたのか!?」
「ああ!良かった!」
「お父さん?お母さん?ごめん。見えない」
意識が戻ると隣からエンリューと美魚の声が聞こえた。どうやら自分は病院に運ばれた様だ。美魚とエンリューは優しくミツネの頭を撫でながら言う。
「大丈夫。角膜だけで済んでるから。」
「角膜移植を受ければまた見えるってお医者さんが言っていたぞ」
ミツネの目は角膜がやられただけで済んだようだ。
「………爆豪君は?」
「…………昨日、オールマイトに助けられたんだが」
「……オールマイトがね」
後から聞いた話によると爆豪はなんとか救出できた。しかしその代償とばかりにオールマイトは…………敵連合のボスとの戦闘により引退することになってしまった。
血まみれでガリガリの姿で……
「次は君だ」
そう言い残して