元々通形の個性はある意味危ない物だ。実は個性の発動中は地面まで透過してしまうため、足の裏にまで個性を発動すると、地球の中心に向かって「落ちて」しまうのである。そのため、例えば1枚の壁を透過する際も、
1・こちら側の足以外全身を透過させる
2・向こう側の足の透過を解除して接地
3・残った方の足を透過させ壁抜け完了
といったように、ごく簡単な動作にもいくつかの工程を踏む必要がある。以前、ミツネに聞かせた昔話では、壁を抜ける時足等の一部はすり抜けられたが顔は抜けられず直撃し、痛い目に遭ったそうだ。しかし通形は変わった。長年の鍛錬とインターン先であるヒーローの元で培った予測・判断力を鍛え上げ、さらには自身の体が物体に重なった状態で個性を解除すると、体が物体の外側へと瞬間的に「弾かれて」しまう特徴を生かし、ワープにも似た高速移動術を習得した。だからこそ通形はビッグ3と呼ばれるほどの実力者となったのだ。A組は通形の実力とそれを培ったインターン経験を肌で感じたのであった。
ー後日ー
ミツネはエンリューの下に居た。敵連合や他のヴィランも活性化の中、インターン制度を1年生に利用させていいものかと反対意見も多かったが、保護的な環境では生徒を強く育成できないとの意見もあり、1年生は実績の多いヒーロー事務所に限りインターンを許可するとなったらしい。なのでミツネは参加することになった。他に参加することになったのは出久、お茶子、梅雨、切島、常闇である。
・出久は通形の紹介で彼のインターン先であり、オールマイトの元サイドキックであるサー・ナイトアイ
・お茶子、梅雨はねじれとミツネの紹介でねじれのインターン先であるリューキュウ
・切島は天喰を必死に説得し、彼のインターン先であるファットガム
・常闇は自分が参加した職業体験先のヒーロー、ホークスにした。
「それじゃあタマミツネ。今日のパトロールは住宅街へ行くぞ」
「はい!」
今日のパトロール先は住宅街である。エンリューとミツネは異常がないか進む。するとだ
「誰か消防車―!ヒーロー!」
「「!!」」
遠く離れたところから助けを呼ぶ声が聞こえた。エンリューとミツネはすぐに声が聞こえた場所へ向かう。
ゴオオオオオ…
一軒家の一階が燃えている。さらに最悪なことに二階には
「誰か来てくれー!」
「お父さん!お父さんが!」
お爺さんが逃げ遅れていた。野次馬の中にはお昼の買い物帰りだったのだろう娘さんらしき女性が助けに行こうとしたが「危ないから!」「ヒーローが来てくれるから!」と野次馬たちが必死に落ち着かせようとしていた。
「タマミツネ変身!そしてシャボン玉!」
「はい!」
エンリューとミツネはドラゴンへ変身した。
「皆離れてくれ!!」
「エ、エンリューだ!!」
「あれ?雄英の子?」
エンリューたちが来てくれたことに周りは安心する。
「ふ――――――…はい!エンリュー!」
「おう!」
ミツネはシャボン玉をエンリューの頭に乗せた。
「タマミツネ消火頼んだ!!」
「はい!皆さん離れてください!!」
ブシャアアアアアアアアアアア
水ブレスを放つミツネ。その間にエンリューは
「よ!」
後ろ脚だけで立ち上がり、前脚で壁にしがみつく。すると顔が丁度、お爺さんのとこへ行った。
「さあもう大丈夫ですよ!早くこの中へ」
「は、はい」
お爺さんは恐る恐るシャボン玉へ入る。彼が完全に入った瞬間、エンリューはお爺さんが入ったシャボン玉を乗せて家から離れた。その間に水ブレスによって一階の炎は少しずつ消えていき、すべて消火した。
「お父さあぁん!!」
お爺さんが無事に救出されたことに安心したのか女性は泣きながら抱きついた。
「あーよしよし。エンリュー。お嬢ちゃんありがとなぁ」
「ぐす…本当に!…本当にありがとうございます!!」
「ふー…無事でよかったですよ。」
「お疲れタマミツネ」
ワアアアアアアア!!
「やったあ!!爺さん助かった!!」
「水ブレスマジすげぇな!!」
こうしてミツネの初仕事は終わった。その日の夕刊には『エンリューと未来のヒーロー!水ブレス&シャボン玉でお爺さん救出!!』の文字がデカデカと載っていた。