文化祭当日・AM9:00
《Good Moorrrnin!ヘイガイズ!準備はここまで、いよいよだ!!今日は1日無礼講!学年学科は忘れてハシャげ!》
プレゼントマイクの放送を合図に文化祭が始まった。A組バンドが始まるのは一時間後の10時だ。本当に楽しみである。………ただし
「緑谷君がいない?」
演出に必要なロープを買いに行った出久がまだ戻っていないのだ。
「買い出しひとつで何してんだあいつ!」
「もー!!」
不機嫌になる皆。すると
「デクさんいないの?」
「エ、エリちゃん!」
エリちゃんは体は回復したのだが、やはり今までのせいで精神的に弱っており、笑うことが出来ない。なので面会した時、それを知った出久が文化祭に招待することにした。そして今日、休学中の通形と来たのだが、出久がいないと聞いてションボリ状態である。
「デクはね。エリちゃんを楽しませるために必要な物を買いに行ったの。エリちゃん達が客席に着いたころにはステージに立ってるよ」
ミツネはエリちゃんが不安にならないよう優しく言う。
「ほんと?」
「ほんとほんと。エリちゃんを楽しませるために頑張ってたんだから!デクが約束破るような人に見えちゃう?」
その問いにエリちゃんは答える。
「見えない」
「でしょう?それじゃ早く客席に行かなきゃいい席無くなるよ。通形先輩お願いできますか?」
「任せて!!ライブがんばってね!!エリちゃん行こっか!」
そう言って通形はエリちゃんを連れて客席へ向かった。笑顔で見送るミツネ達。姿が見え無くなった後…
『は~~~~……』
胸を撫で下ろした。
「ナイス竜間!」
「よくやった!」
「でも緑谷君ホントなんで帰ってこないのかな?」
さっきミツネが言った通り、出久はエリちゃんを楽しませるために頑張ってきた(ただしダンスは下手なため、ちょっと踊ったら演出隊に合流することになってしまったが)。帰るのが遅いのはおかしい。
「とりあえず僕が校門まで迎えに行ってくるよ☆」
「青山頼んだ!」
とりあえず青山を校門まで迎えに行かせ、他はスタンバイすることになった。
AM9:55
「た、ただいま!!」
衣装を着た出久と青山が来た
『遅い!!』
やっぱり怒られてしまう出久。
「緑谷くん!私たちメチャクチャ怒ってます!」
ミツネの髪はいつも以上に赤い。ウソついていない
「は、はい」
その様子に思わず背筋を伸ばす出久。説教は確実だ。
「でも今はそれどころじゃないからスタンバイ!!」
「さっさと並べよ!」
「う、うん!」
出久は慌ててスタンバイした。
ブ―――――――
開幕の合図が鳴った。