急募:ラスボスに転生した一般人が平和に生きる方法 作:鬼怒藍落
「やばいやばいッヤバイ!」
「早くクラマ速く逃げて!」
「やってるって!」
326:名無しの転生者
逃走中かな?
327:名無しの転生者
ハンター(死人)
328:名無しの転生者
こっちだろ
ハンター(幽霊)
329:名無しの転生者
吹いたわ
330:動物会話ネキ
なんでこんなにゴーストいるんですかぁ!
331:名無しの転生者
ネキ絶対今頃台パンしてる
332:名無しの転生者
自分がドヤ顔で用意した依頼だしなぁ
333:名無しの転生者
あとで謝ってそう
334:名無しの転生者
というかアリアちゃんが取り乱すの可愛い
335:名無しの転生者
まあ状況は笑えないけどね
336:名無しの転生者
南無三
ギルドの依頼を受けてやってきた廃墟で僕達は叫び声を上げながら全力で逃げていた。具体的に言えば下半身がない骸骨姿の半透明のモンスターの大群に追いかけられていて、それから全力で逃げていたのだ。
「ねえアリアなにか策ないの!?」
「ある訳ないよクラマのバカー!」
いつも頼もしいバーサーカーは歳相応の少女の様に幽霊型のモンスターから一緒に逃げていてどうみても戦力になってくれない。かくいう僕も幽霊が苦手な上持ってきていた聖水が底をついたせいで対抗する術がなく何も出来ない。
幽霊型のモンスターであるゴースト。
それは光属性の魔法と聖水を浴びせた武器以外では傷つけることが出来ない魔物である。
それに対抗する魔法を持っているアリアは幽霊が大の苦手なせいで今は錯乱しているし、さっきも言ったが僕の持っていた聖水がもう無いせいで攻撃が通らない。
控えめに言って詰んでいるこの状況。
377:名無しの転生者
アリアちゃんが幼女してる
378:名無しの転生者
感動
379:有能ニキ
……なんであの部屋開けたんだよイッチ
380:名無しの転生者
いや開けたのはアリアちゃんだから
381:名無しの転生者
イッチは悪くねぇ
382:名無しの転生者
でもこのダンジョンの事イッチ知ってるって言ってたような?
383:名無しの転生者
やっぱイッチが悪いわ
384:名無しの転生者
とりあえず頑張れー
385:動物会話ネキ
本当にごめんなさい
386:一般ラスボス
気にしないでネキ
387:名無しの転生者
まあ聖水ケチったイッチが悪いよな
こうなったのは僕のミスで、このダンジョンの情報を忘れていたせいで引き起こってしまった最悪だ。
もしも時間が戻るのならば今日のクエストを受ける直前に戻って全力で僕達の事を止めるのに……いや、もう何言っても仕方ないんだけどさ。
でも本当になんでこうなったんだろう……とそう思った僕は、こんな緊迫した状況で今日の昼の事を思い返し始めたのだった。
「レインさん今日の仕事終わりましたよー」
お昼時、ご飯を食べてその休憩をしているであろうこの時間。
午前の依頼を終わらせた僕とアリアはギルドにやって来ていて、担当の受付嬢さんの前に挨拶しに来ていた。
65:名無しの転生者
ただいまネキ
66:名無しの転生者
呑気なロリショタ
67:動物会話ネキ
お帰りなさいイッチ
68:名無しの転生者
イッチ自分達の格好自覚して?
「レインレイン、今日は他に何の依頼があるの?」
尖った耳を持つ金髪碧眼の綺麗な女性。
この世界でエルフと呼ばれる種族の彼女は持っていたギルドの本から顔を上げて見惚れるような笑顔で迎えてくれたのだが、
「おかえりって――なんで血塗れなの二人とも!?」
「あ、シャワー行くの忘れてた。ごめんレイン……あれ? 動かなくなっちゃった」
「どうしようレインさん気絶したんだけど……あ、そういえば血が苦手なんだっけ」
69:名無しの転生者
あ、ネキが死んだ
70:名無しの転生者
ご愁傷様
71:名無しの転生者
だからシャワーしろって言ったのに
72:名無しの転生者
イッチが悪い
73:名無しの転生者
血塗れで町を歩くショタロリの事どう思いますか?
74:名無しの転生者
事案
75:名無しの転生者
イッチあとで謝ろうな
血塗れの僕達を見て動かなくなったと思えば、そのままバタンと後ろに倒れてしまって気絶してしまったのだ。
どうしようかこの様子だと暫くは起きないだろうし……そうだ今のうちにシャワーに行って血を落とそうか。じゃないと依頼達成の報告できないし。
「……アリアシャワー行こうか」
「はーい、また来るねレイン」
それから約一時間後、ギルドの一室にレインさんに連れてこられた僕達は、彼女と向かい合っていた。彼女は頬を膨らませていて、いかにも不機嫌な様子だ。
「クラマ君アリアちゃん、お姉ちゃんは怒っております」
「なんで?」
「……喋ったら説教増えるよアリア」
「怒っております!」
ふざける僕らに口調を強めた彼女はこう続けていく。
「いいですか? 公共の場であるギルドに返り血を浴びたまま入ってはいけません」
「分かってますよレインさん、TPOぐらい知ってます」
「じゃあなんで今日はあんな格好で来たんですか?」
そこを突かれると痛いんだけど、ちゃんと理由があるのだ。
それはアリアとの勝負に熱中してしまったせい。
何故そんなに熱中してしまったかというと、今日の晩ご飯がかかっていたから。阿呆と言われるかもしれないが、今日はアリアの誕生日であり必然的に晩ご飯が豪華になる日。
だからこそ僕達はいつもの様に晩ご飯を賭けて勝負することになり、ケーキが出るであろう今日だけは絶対に負けられなかったのだ。
76:名無しの転生者
思考共有して俺らに弁解しても意味ないぞ
77:名無しの転生者
負けられなかったのだじゃねぇよ
78:名無しの転生者
ケーキ如きでキレるイッチ草
79:異世界パティシエ
ケーキ……如きだと?
80:名無しの転生者
あーあやばい人怒らせちゃった
81:動物会話ネキ
クラマ君あとで説教です
82:一般ラスボス
そんなー
83:名無しの転生者
順当
「……アホなんですか?」
そんな事を僕は真面目に目の前に座る彼女に説明したのだが、返ってきたのは溜息とその言葉。
「アホって酷いよレイン」
「いや、それで納得出来るわけないです。次やったら反省文ですからね」
「反省文はやだよ、もう書きたくない」
反省文という単語が出た途端分かりやすく体を震わせたアリア。
今までもアリアは結構な問題をギルドで起こしていて、既に十枚は反省文をレインさん監修で書かされているのだ。この分だとちょっとトラウマになってるっぽいし、今度からは血濡れのままこの場所にこないように気を付けよう。
「そうだ話は変わるけど二人に依頼が来てるんだ」
思い出したかのように一枚の紙を取り出したレインさん。
その紙を受け取った僕は書かれている内容を確認した。
紙に書かれていたのは廃墟の探索という文字と何処にあるかの場所が記されていた。あとはスケルトンを十体討伐しろという事が書かれている。
「どうしてこんな依頼が僕達に来るんですか?」
「えっとね、君たちいっぱいモンスターを倒してくれたでしょ? その功績から二人のランクを上げようって話が出たんだ」
「って事は、昇級試験って事ですか?」
「そうだね、今回の依頼を達成したら二人はEランクになるんだよ」
冒険者になって一ヶ月。
予想だとあと二ヶ月はかかるとされる昇級試験をもう受けれるなんて運が良い……といより頑張った甲斐があるな。
84:名無しの転生者
早いな
85:名無しの転生者
頑張った甲斐あるなイッチ
86:名無しの転生者
俺らも集まってパーティーだ
「やった昇級だってクラマ! お父さん達に自慢できるね!」
「そうだね、それに今日は誕生日だしパパッと終わらせちゃおう」
「うん!」
「盛り上がってる所悪いんだけど、本当に気を付けてね二人とも。一応危険なダンジョンなんだから」
心配性なレインさんがそう言ってくれるが、スケルトンはあまり魔法が効かないだけでかなり弱いのを覚えている。物理主体のこのパーティならなんなく突破できるはずだし、そこまで身構える必要はない気がするのだ。
「あと幽霊系のモンスターもでるから、ちゃんと聖水を用意するんだよ? ないと攻撃通らないから」
「そういえば僕達が行く予定のダンジョンってゴーストも出るんでしたっけ」
「数は少ないし珍しいんだけどね、一応いるから注意は必要だよ」
……大丈夫かな? 僕もアリアも幽霊苦手なんだけど、でも珍しいって事は余程の事がないと出てこないわけだしちゃんと聖水を用意すれば問題ないか。
86:名無しの転生者
まあイッチなら大丈夫だろ
87:名無しの転生者
ネキも多分この依頼を上に掛け合ってくれただろしお疲れ
88:名無しの転生者
にしてもイッチと動物会話ネキが一緒の世界にいるって知った時は本当に驚いたよな
89:名無しの転生者
分かる
90:名無しの転生者
あれはマジギャグ
91:動物会話ネキ
視界共有したクラマ君がギルドに来て、目の前に私がいたときはビックリしました
92:名無しの転生者
もうそれから一ヶ月か
93:名無しの転生者
はやいなぁ
94:一般ラスボス
とりあえず依頼頑張ります
95:名無しの転生者
報告待ってますよ
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何が問題ないかだよ僕の馬鹿!
問題しかなかったよ、なにが珍しいし会わないだよ。このダンジョンなにかバグってるのかびっくりするぐらい幽霊しかいないんだけど!?
最初はよかったよ? 今日は沸いてくるスケルトンの数が少なかったから囲まれることもなく順調に狩れていたし、だけど最後の方になると全然いなくて気付けばダンジョンの奥に来ていてさ、変な部屋を空けちゃったせいでゴーストが溢れて……。
「どうしよう!? ほんとどうしよう!?」
「なんとかしてよクラマー!」
そう言われても困るよもう聖水ないんだし。
というかアリアには光魔法あるんだから戦えるでしょ! そう言いたかったがキキョウに乗って全力で逃げてるせいでこれ以上は舌噛みそうだから言えないし!
「まってアリア前穴空いてるよ!」
「ほえ?」
逃げるのに夢中だった僕達は前に空いていた穴に気付くことが出来なくて、そのまま真っ逆さまに穴の中に落ちてしまった。
388:名無しの転生者
ゲームオーバー
389:名無しの転生者
見事に落ちてったな
390:名無しの転生者
というかこんなとこに穴あるのこのダンジョン
391:有能ニキ
ないはずだ
392:動物会話ネキ
ないですよ
393:名無しの転生者
じゃあなんで穴に落ちてるの?
394:名無しの転生者
さぁ
395:名無しの転生者
イッチだし
396:名無しの転生者
……やばくない?
397:名無しの転生者
やばい
398:名無しの転生者
大丈夫なんかな?
399:名無しの転生者
とりあえずレス来るまで待つか
400:名無しの転生者
大丈夫だと良いけど