助けたネコが「にゃー」と言う   作:ぉけいさん

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履かせたおむつ パンパンやん

 

「にゃー♪」

 

 楽しそうにペタペタと顔を触ってくる見知らぬ幼女に完全に思考が止まり固まっていると、隣で驚いた表情をしていた妻が混乱から覚めたのか、一言

 

「どこから攫ってきたの?」

 

 いや、まだ混乱してるみたいだ。完全に驚きの表情から犯罪者を見る表情に変わっている。

 

「いやいやいやいや! 攫ってないし、この子誰よ? どこから来たの? え? なんで裸?」

 

 だがコチラは妻以上に混乱している。

 

(え? 寝ている間に誘拐したの? 無意識に犯罪行為してしまった? それともこの子強盗? 命狙いに来ましたって感じ? 全裸の異性に寝込み襲われるなんて凛ちゃんにもやられたことないのに。むしろ凛ちゃんにやるくらいなのに)

 

 

「あれぇ〜? ニャーがおっきくなってるぅ。なんでぇ?」

 

 

 頭の中でイロイロ思考を巡らしていると、ぐっすりと寝ていた息子がバタバタしている両親のせいか目を覚ましたようで、目をこすりながら寝ぼけた声を上げる。

 

「ニャーじゃないよ。女の子だよ」

 

 我ながらよくわからないツッコミを息子に入れるが、息子は間髪入れずに口を開く。

 

「でもニャーのシッポとお耳だよ?」

 

「女の子にシッポなんてあるわけ······、あるじゃん」

 

 

 全裸の姿に気を取られて全体を見れてなかったが確かにピョロピョロと幼女の背後から、シッポのようなフサフサな物が左右に動いている。そして幼女の顔を見てみると頭の上に2つの突起のようなものがあり、俗にいうネコミミみたいな形をしていた。

 

 さらに明らかに異質というべきか、特徴的だと思えたのはその幼女の体や髪の毛、睫毛眉毛といった全ての部分が異様に白い。アルビノというものだろうか?

 

 

 

 しばらくニコニコと楽しそうにしている特徴的過ぎな幼女を眺めていたが、ふと体を起こして左右を見渡す。その際上に乗っていた幼女ごと体を動かしたので、キャッキャ言いながら幼女は布団の上に落ちていった。

 

(ニャーがいない)

 

 薄暗がりの中ではあるが、布団の中にもゲージの中にも昨日助けた子ネコの姿はない。

 

 息子の言うように本当に目の前で布団に転がりまわってはじゃいでるネコミミ幼女がニャーだというのか?

 確かにニャーは白ネコであり、目の前の幼女もアルビノの人のように白い体をしているが、それだけで決めつけていいものか。今だ状況が良く掴めてないが、ひとまず詳しいであろう人物に電話を掛ける、時間なんて関係ない。いつでも連絡してこいって言ってたし。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

『あ、おかしいのはお前の頭か。電話する病院間違っているぞ』

 

 綿貫から電話越しに痛烈な返しを浴びたが、こちらとしては事実しか言ってない。このまま電話越しだと埒が明かないと思ったので、

 

「うるせぇ! ホントだわ! 今からお前のとこ行くから準備しておけ」

 

『え? マジ!? 今から? お前正気なブツッ――――』

 

 強制的に電話を切り着替えの為に起き上がる。隣で寝ていた凛ちゃんも起き、何やら押入れをガサゴソとあさり始めた。

 

「とりあえず琥珀のお古だけど服を着せないと。さすがに裸で外に出せないわよ」

 

 

 この妻の判断のおかげで全裸の幼女を夜に連れ回すおっさんという、文面からでも漂うヤバい状況を防ぐことができた。

 

 

 自分が着替えている間、妻は引っ張り出した服を幼女に着せ始める。息子が卒業した紙おむつが数枚残っていたみたいで、まずそれを履かせてみると、

 

「漏らしたみたいになっちゃうね」

 

 シッポを中に収めると、おむつのお尻のほうが何とも悲惨な惨劇あとみたいに膨れ上がっていた。見栄えが悪いし、もしも本物を催した際にシッポが汚れてしまってはいけないと思いシッポを外に出すと、半ケツ状態になってしまう。汚れるよりかはということでそのままズボンと長袖Tシャツを着せる。

 服の着心地が嫌なのか、幼女はモゾモゾと服を脱ごうと悪戦苦闘しているが、ついに諦めてしゅんとするのであったその際シッポとネコミミが垂れ下がっているように見えた。

 

 

 

―――――――――――

 

 

「それじゃ行ってくる。琥珀もちゃんと寝るんだぞ」

 

「わかったぁ。パパ、ニャー、いってらっしゃい」

 

 服を着せたあと、お店のことはなんとかするから大丈夫と妻に言われ感謝の言葉を返した。夜中の外は寒いので、毛布にネコミミ幼女をくるんで抱きかかえ、妻と息子に見送られながら家を出た。

 

 琥珀が使うチャイルドシートにネコミミ幼女を固定しようとすると、若干の抵抗をしてきたが、万が一が起きてはいけないと、心を鬼にして無理矢理ベルトを締めた。なにやらにゃーにゃーと抗議の声を出してきたが、我慢してねと頭を撫でると抗議は多少収まってくれた。

 

 

「それじゃ、出発するよ」

 

「にゃー」

 

 そうして、深夜の短い距離ではあるがドライブがスタートするのであった。

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