個別ルートからいらっしゃったそうで   作:バリ茶

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 赤嶺に体調不良を訴え、中嶋には謝り倒して高校から走り去った俺は、まっすぐに帰宅して自室に閉じこもった。

 考える時間が欲しかった。

 人間、本当に恐怖する対象を目の前にすると叫ぶでも恐れるでもなく、口を噤んで逃げてしまうのだなと知った。

 もうホラー映画の登場人物たちを茶化すことはできない。

 たぶん、最初に脱落するタイプの一番ダサい逃げ方を俺はしてしまった。

 そんなモブAこと俺はベッドに座り込み、殺風景な部屋の中で一人困惑に耽っている。

 

 今日再会した段階で確かに予兆はあった。

 最初とぼけていると思った赤嶺は、冗談抜きに初対面かのような対応をとってきていたのに、それを無理やり演技だと解釈した俺が間違っていたのかもしれない。

 彼女には何かがある。

 それがなんなのかは判断しかねるが、俺の想像を超えた何かが赤嶺の身に降り注いでいるのは間違いない。

 なにより一番の問題は"それ"が俺を標的としていることだ。

 初対面同士の一般的なやりとりをした数十秒後に、馴れ馴れしいなんて言葉じゃ片付けられないほどの距離感で接してくるおかしな女なのだ。

 自己紹介だって苗字の如月しか教えなかったのに豹変した赤嶺は俺を大我と呼んできた。あの場で俺の知らない間に妙な現象が発生したのは明らかだ。

 まてよ。

 赤嶺あいつ、もしかして薬か何かをやってんじゃないのか?

 ああいった記憶の混濁や人格の変貌はヤベェ薬物を服用してる人間の特徴だと考えれば妥当だ。

 さすがに生でクスリやってるやつを目撃したことはないものの、おおよその予測を組み立てることはさして難しくない。

 危ない薬物を服用した人間がどうなるのかなど、中学の頃に嫌というほど授業で聞かされているのだ。副作用の症状ならだいたい把握している。

 そうだ、病院でも調べてみようか。親に隠したいのなら最悪俺が付き添ってやってもいい。 

 

「……いや」

 

 かぶりを振った。

 思考が土壺にはまってる気がする。

 本当にあいつは薬なんかやっているのだろうか。

 自分を納得させるために思ってもいないような仮説を組み立てているだけじゃないのか。

 一旦落ち着いて冷静に考えるべきだ。

 あいつは”魔術”に関してあーだこーだと口にしていた。

 そこに関連する何かが彼女の中で発生していて、それゆえに俺への態度が変貌していたりしたんじゃ──我ながら突拍子もない話をしている自覚はあるのだが、そこしかヒントがないのもまた事実だ。

 実際に催眠術が原因で発生した殺人事件も存在するのだし、魔術という分野を軽視しすぎるのも危うい。

 オカルトをバカにしているだけでは話が進展しないのだ。

 魔術というファンタジーが実在するかどうかはともかくとして、魔術という名のなにかしらの文化があるのかは調べる価値があるように思う。

 催眠術のように、はたから見れば鼻で笑えるが突き詰めれば真に効力を発揮する、半分ファンタジーみたいな分野は現実にもそこそこあるのだから。

 あの少女が口にした魔術とは、なにも手から火を放出したり宙に浮かんだりする非現実的なものなどではなくて、他人に『そうだ』と半強制的に認識させる人心掌握術である可能性も大いに存在する。

 赤嶺の様子から察するに──もう一つの人格、とか。

 あの女が望んでそれを受け入れていたり、ハリウッドスター顔負けのスーパー演技うまうま役者だったりした場合は対処の選択肢が狭められてしまうが、ここは自分の精神の自衛のためにもポジティブに考えていこう。

 場合によっては落胆による心のダメージが増える可能性もあるけども、それらは一旦無視していく方向で。

 まずは行動を起こさないと──

 

「た、大我くん? 帰ってるの?」

 

 机の上のパソコンを開こうとしたその時、部屋のドアがノックされた。

 まずい、忘れていた。

 そういえば挨拶もせずに部屋へ飛び込んで、そのままずっと脳内で一人会議してたんだった。

 咄嗟に横の置時計を見ると、帰宅から既に約二時間が経過している。窓の外も夕焼けから宵闇に移り変わっていた。

 すぐに席を立ち、自室の扉を開く。

 

「ごめんなさい、スズさん。自室じゃないとやれない急ぎの用事があって」

「そうだったんだ……あ、邪魔してごめんね?」

「いや、もう終わったから。俺ちょっとコンビニ行ってくるけど、なにか買ってくるものありますか」

 

 少々不自然な対応だということはわかっているが、それでも魔術云々と馬鹿正直に事情を話すよりかは幾分かマシだろう。

 親を亡くし、転校してまだ一週間──そんな状態でオカルトに傾倒していると思われてしまったら、きっとやんわり精神科の受診を勧められてしまうに違いない。

 多少の違和感は必要経費だ。

 その後なんともなければ深く追及されることもあるまい。

 

「あ、えっと……じゃあ単三の電池を買ってきてくれるかな。テレビのリモコンの電池、そろそろ変え時だから」

「はい。じゃあ行ってきます」

「気をつけてね。遅くなるようなら──」

「連絡、ですよね? 大丈夫、わかってます」

「う、うん。いってらっしゃい……」

 

 若干歯切れの悪いスズさんを背に急ぎ足で自宅を出ていく。

 今の俺に対して不安を抱く気持ちはわかるが、スズさんが思っているような思い詰め方はしていないので安心してほしい。

 そんな気持ちを分かりやすく伝える手段はないものか、と考えたあたりで一つ思い至った。

 コンビニのあんまんでも買って帰ろう。

 好物が同じということもあってか、俺が知っているスズさんの数少ない貴重なプライベート情報だ。

 

 

 

 

 

 

 急いで外出したのは何を隠そう単に頭を冷やすためである。

 魔術についての仮定を考えるよりも先に、見落としているものはないかと確認するための、いわば脳内情報の整理の時間であった。

 自室に籠っていては見えてこない部分もある。

 個人的には頭を抱えて悩むより、思考しながら体を動かしている時のほうが落ち着いて物事を見ることができるため、考え事がまとまらないときはこうして外出するのが癖になっているのだ。

 思い返せば病院で両親の安らかな寝顔を目の当たりにしたときも、その場で涙を流す前に建物を飛び出していた。

 ……まぁ、アレに関しては子供みたいに泣き喚けばよかったのか、それとも大人のようにグッと堪えるのが正しかったのか、今でもその答えは出ていない。 

 あの日の俺は半泣きで街中をほっつき歩く不審者と化していたため、いつもの癖で飛び出したアレはあまり褒められた行動ではなかったのだろう。

 大粒の涙を流して泣いてしまえばスッキリしたかもしれないし、静かに耐えれば自然と心に区切りがついていたかもしれない。 

 どちらを取ることもなく、またどちらも中途半端に取ってしまったがために、今の俺みたいな半端者が出来上がってしまったのだ。

 しかし、それはそれ、これはこれ。

 両親のことをいつまでも引っ張って心に闇を抱えたシリアス主人公ごっこをしている暇など俺にはない。

 とにかくいまは赤嶺の──

 

「……雨か」

 

 コンビニで買い物を終えると、見計らったかのように大粒の雨が降り始めた。

 小雨なら走って帰るところだがそうは問屋が卸さないらしく、広がった雨雲はあっという間に街を土砂降りで覆い隠してしまった。

 本降りか通り雨かわからないが、できればあんまんが冷める前に帰宅したい。

 善は急げということでビニール傘を買い、早々にコンビニを立った。別にあそこに長居したいわけでもない。

 まるでバケツをひっくり返したような大雨に辟易しつつ帰路につく──その途中で。

 大きな川をつなぐ橋に差し掛かった。

 そして見つけた。

 見つけてしまった。

 あの橋の下で雨宿りをしている、見慣れた水色髪の少女を。

 青島ヒナミだ。

 衝撃のカミングアウトをしたあの日の言葉は嘘ではなかったようで、彼女は正しく帰り道に指さした橋の下で雨宿りをしている。

 

 そうだ。

 思い出した。見落としていたものを再確認できた。

 俺が忘れていたのは青島ヒナミの案件だ。 

 彼女もまた俺と近しい距離感で接してきた女子であり、また”魔術”を口にした存在でもあった。

 赤嶺の衝撃ですっかり記憶の彼方へ忘却してしまっていたが、ハッキリ言えば青島は赤嶺と全く同じ条件の相手なのだ。

 赤と青、どちらか一方の面倒ごとを解決するだけでは事態の収束は測れない。

 魔術などという意味不明なワードを口にし、俺を大我と呼んで演技とは思えないほどの馴れ馴れしい態度で接触してくる女子は二人。

 

「──青島」

 

 今後の自分のためにも放っておいてはならない存在。

 そう再認識できたからこそ、俺は勇気を出して彼女のそばへ出向くことができたのかもしれない。

 今日の赤嶺のときのように逃げてはいけない。

 まだ未判明の部分は数多あるが、後に回して後悔するのは自分自身だ。

 夏休みの宿題は最後にやるタイプだったがジョブチェンジするチャンスともいえる。

 いま最も俺が欲しているのは彼女たちの現在抱えている都合と魔術について──つまり情報だ。

 多少危険を冒してでも得なければならない。

 さすがにクラスメイトの女子相手に身構えすぎな気もするが、つい数時間前に逃げ出してしまった自分を鑑みればこれでも進歩しているほうだろう。

 あんまんは冷めてしまうが温め直せば問題ない。

 

「……だれ?」

 

 橋の下で、膝を抱えて蹲っていた青島が顔を上げる。

 俺の顔を見てもハッとしたような表情にはならない。

 よくわからないが今の青島は俺を覚えていない設定のようだ。 

 ここらのコミュニケーションで、彼女たちのこの言動が魔術やら催眠術やらによる精神的ダメージの影響なのか、それとも単に演技力がカンストしているだけなのかをハッキリさせてやろうじゃないか。

 考えがまとまったこともあって今はやる気に満ち溢れているところだ。

 

「同じクラスの如月だよ」

「如月……そう。こんばんは」

 

 ここで挨拶。

 なかなか機微が読み取れない相手だが、こちらとて引くわけにもいかない。

 

「青島はこんな雨の日に何やってるんだ? 傘も持ってないようだけど……」

「……あなたには関係ない」

 

 目を伏せて突っぱねるとは意外な行動だ。

 こんな儚げなオーラ全開の少女が、あの橋の下で不純異性交遊にいそしむムッツリ無表情っ娘と同一人物だとは思えない。

 

「なぁ青島、俺はこう見えても口は堅いほうなんだ。悩み事くらいなら聞けるぞ」

 

 多分これまでの人生で一番がんばって女子にアプローチをかけてる瞬間だ。

 動機の九割は自己保身なのだが。

 

「あなたには関係ない。これで二度目。一般人に話せることなんて何も──」

「いや、青島も一般人じゃないか?」

「……うるさい。世の中知らないほうがいいことだって多いのだから、わたしのことなど放っておいて早く帰ったほうがいい」

 

 ツンツンだ。昨日までのデレなど欠片もない。

 悩んでいるときに馴れ馴れしく話しかけてきたよく知らないクラスメイトの男子に対しての反応なんて大概こんなものなのか?

 しかしこれでは埒が明かないし、少々切り込んでいこう。

 

「──魔術とか、関係してたりするのか」

「っ……!」

 

 それを口にした途端、青島の肩がビクッと跳ねた。

 間もなく、立ち上がった彼女は胸ぐらをつかむ勢いで俺に詰め寄ってくる。

 急変した少女の雰囲気に気圧されてしまい、思わずたじろいで一歩引く。

 

「あなた、どこの所属。答えによっては帰せない」

「は? なにいって──」

 

 そして()()に気がついた。

 

「……ッ!?」

 

 首元にナイフが突きつけられている。

 瞬間、血の気と余裕が引いていく。

 蛇に睨まれた蛙のごとく、声を上げることもできないまま彼女に密着されて固まってしまった。

 なぜか、ナイフから僅かに冷気を感じる。

 まるで冷凍庫から出したばかりのアイスバーのような、氷によく似た寒さが首の下にあてがわれている。

 比喩などではなく、どことなく覚えのあるひんやりとした冷たさがすぐそこにあるのだ。

 意味が分からない。

 こいつは先ほどまで完全に手ぶらだったはずだ。

 服装は制服だが、ブレザーはなくワイシャツとスカートだけ。

 こんな物騒なサバイバルナイフを隠しておける場所などあるわけがない。

 だいたいそんな危険物が目に入っていたら近づこうとなんかしなかった。危ない道具を持っていないかと、一応遠目から確認もして、それから改めて声をかけた。

 おかしい。

 どうして──待て、落ち着け。

 人間あまりにも常軌を逸した状況に置かれると、逆に頭が冷静になるんだな、と暢気に考えられる程度には余裕が戻ってきている。

 いや、これは余裕か?

 勇気……無謀……違うな、ヤケになっているだけだ。

 だが突然の恐怖体験を数時間前に赤嶺で体験していたせいか、思ったよりも現状を俯瞰して把握できているのもまた事実だ。

 ヤケでもなんでも、パニックにならずに思考できているならそれでいい。

 落ち着け。

 深呼吸はするな。

 なるべく早く返事を返して、まずは彼女から敵意を削がなければ。

 

「……どっ、どこにも所属してない。ていうか、そもそも魔術って言葉が何を指すのかも、おまえのいう所属ってやつがなんなのかも一ミリたりとも把握してない」

「なら、どうしてわたしに魔術のことを聞いたの」

「もしかしたら、って思っただけだ。最近そういう怪しげな話が流行ってる掲示板を見て……ははっ、ち、違うならいいんだって。勘違いさせて悪かった。少なくともこうしていきなりナイフを突き立てられるほどの悪事を働いた覚えはないって……っ」

「…………?」

 

 怪訝な表情に変わる青島。

 無表情がデフォルトなだけで、そういう顔もできるんだな。

 ……まずい、命を危険にさらされてアドレナリンが過剰になっているせいか、余計なことばかり考えてしまう。 

 

「ライサス」

「……えっ?」

 

 は?

 

「……その反応、本当に何も知らないんだ」

「だ、だから最初からずっとそう言ってるって」

 

 ”ライサス”という言葉に対しての俺の反応があまりにもマヌケだったおかげか、軽くため息を吐いた青島はナイフを持った腕をおろしてくれた。

 すると彼女の手に握られていた半透明のナイフは砕け散り、地面に落下すると瞬時に溶けて水と化した。

 その瞬間、心臓の鼓動を強く感じ始める。

 緊張状態が解除されて、思わず全身から力が抜けそうになるのをグッとこらえる。

 驚きの連続だが、ここで正気を失うのはまずい。

 

「ライサスは相手の身体に電流を流し込む魔術。基本中の基本である魔術を知らないなら、まあ信用してもいい」

「……お、おまえ、まさか俺に電気ショックをするつもりだったのか? 下手したら死ぬぞ?」

「ビビってたら実際に発動してた」

 

 こいつ頭おかしいよ……。

 

「──待て。なんでそんなことを俺に教える? お前の口ぶりから察するに、知られちゃいけないことなんじゃ……」

「これは警告。少しでも魔術をかじったのなら覚えておくべき。主に自衛の意味で」

「自衛……?」

「ライサスという言葉を口にする人間は間違いなく魔術師。初級魔術だけど、よく使われるもの。これを耳にしたらすぐさまその場を離れたほうがいい。下手に関わろうものなら確実に命を落とす」

 

 話に現実味がなさ過ぎて、逆に恐怖がわいてこない。

 

「あと、わたしにも二度とかかわらないこと。近づけばただでは済まないし、わたしとしても無関係の一般人を守れるほどの余裕なんてない」

 

 そういって踵を返した青島は、俺を置いて橋の外へ向かって歩き出した。

 傘すら持っていないというのに。

 

「おい!」

「うるさい」

 

 声をかけるともう一度だけ振り返り、彼女はその手に再び()()()()()()()()()、その切っ先を俺に向けた。

 俺が生まれて初めて目にする、敵意のこもった視線でこちらを睨みつけながら。

 

「勘違いしないでほしいのだけど、さっきのは優しさじゃなく警告。次、学校の用事以外でわたしにかかわろうとしたら──殺す」

 

 

 

 

 

 

 翌日。

 なんだかまっすぐ帰る気分になれない俺は、きっとおそらく誰もいないであろう、誰もいないで下さいと願うあの空き教室へと向かっていた。

 

 昨日の行動で確かに得たものはあった。

 案内図なしで見知らぬ街を散策するようなターンは終わりを迎え、新情報によって間違いなく事は進展した。

 魔術はファンタジーではなく、オカルト文化でもなく、信じがたいことだが実在している──その事実は大きな収穫だった。

 さすがに目の前で氷のナイフを生成されたら俺とて信じざるを得ない。

 いや、もう、本当に信じ難いことではあるのだが。

 そこは深く考えてもしょうがないので、不本意ながら受け入れた。

 ──だが『殺す』というセリフは納得がいかない。 

 マジで憤懣やるかたない。

 何がかかわったら殺すだ。下校前に校門で俺を待ち構えてるのはお前のほうだろうが。

 恐怖より苛つきのほうが勝ってしまって、昨日からずっと不機嫌だ。

 今日の授業中だって教科書忘れたとかのたまって机と肩をくっつけてきやがったし、なんなら朝なんて家の前で待機していたくらいだ。

 あなた昨日言ってたことと本日の行動が一致してませんよ。

 これ、赤嶺の逆パターンで青島が急に”昨日の青島”に戻ったら、俺が悪いって思われて殺されるんじゃ──ゾッとする。

 両親の車の後部座席に乗っていたあの日と同じか、もしくはそれ以上の死の恐怖を感じる。

 橋の下での青島の殺意は本物だった。

 別に修羅場を潜り抜けたわけではないから偽物と本物を正確に区別できる人間ではないけども、確実に殺気は向けられていたと思う。

 だってめちゃくちゃ怖かったし──と、そんな小学生並の感想しか出てこない程度には、俺の頭の中の関心が青島に埋め尽くされている。

 赤嶺といい青島といい、俺の情緒を乱すことに長けすぎているだろ。そろそろいい加減にしてほしい。

 

「──あ?」

 

 ガラガラ。

 空き教室の扉を開く。

 そしたら見知らぬ少女が一人。

 

「……ん? あら、おひさし──あいや、初めましてか」

「…………」

 

 紺のブレザーの下にクリーム色のパーカーを着込んだそのポニテ少女は、手元でトランプをいじりながら、顔だけこちらに向けて優しく微笑む。

 

 

「初めまして、如月大我先輩。あなたの現在抱えてる事情をおおむね把握している後輩こと、天宮千鶴です!」

 

 

 ──また変なのが出た。

 

 

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