【急募】貰った悪魔召喚プログラムの使い方   作:貴司崎

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コンゴトモヨロシク

「……さて、諸々の準備も終わったので早速【悪魔召喚実験】に移って行きたいと思います!」

「「「「「イエェ────イ!!!」」」」」

 

 そんな訳で久し振りにしっかりと仮眠をとって頭がスッキリした所で、俺は【悪魔召喚】の実験の為に研究所の一室である【隔離実験室】にやって来ていた。

 また、そこには脇巫女ネキを始めとしてめっちゃ元気そうなロボキチニキとメガテン悪魔ガチ勢の四人、それを見て苦笑しているスライムニキと周回ネキがいた。

 

「ああそれと魔女ネキ達は最愛ちゃんに付いていて、神父ニキは【群馬支部】でちょっとしたトラブルがあったって言って戻ってるから。……まあ、万が一事故って魔王クラスが召喚されても私がなんとかするし問題ないけどね」

「確かに脇巫女ネキ一人でも十分に過剰戦力な気がするけどな。COMPの【デビルアナライズ】でも何故か測定不能が出るし」

【■■■ 博麗霊夢 Lv???】

 

 以前COMPの試運転で【デビルアナライズ】を脇巫女ネキに使った時のデータがこれである……種族名の所が黒塗りになっていてレベル欄もバグってるし。後なんかこのレベル欄()()ある気がするんだけど……。

 

「そのCOMPが壊れてるとかじゃないんだお?」

「他の悪魔や人間は普通にアナライズ出来たからなァ。なんなら今ここで全員アナライズしようか?」

「キヒヒ、まあ機能確認は必要ですから構いませんわよ。私は既に旧来の機械式のアナライズでは測れないレベルですから、どうなるか少し気になりますし」

【ペルソナ使い 時崎狂三 Lv44】

 

 という訳で、許可を貰ってアナライズした周回ネキのレベルはこんな感じである……その後も他のメンバーから許可を貰ってアナライズしたら【覚醒者 入速出やる夫 Lv25】【覚醒者 尾筆やらない夫 Lv26】【覚醒者 葉即できる夫 Lv24】【覚醒者 木勢出できない夫 Lv25】【達人 エルネスティ・エチェバルリア Lv33】といったデータが出た。

 ……流石は幹部メンバーや修行ガチ勢だけあってレベルが高いな。周回ネキだけ頭一つ抜けているが、それでもまだレベル17の俺とは比べ物にならない強者だと分かる。

 

「……いや、一週間弱でレベルを17まで上げる通行君は色々とおかしいと思いますが。僕達これでも一年以上修行したり依頼をこなしたりしてるんですけど」

「幾ら何でも一週間弱チュートリアル異界に篭ってレベル17はあり得ないだろ。常識的に考えて……え、上層を単騎で半日以上潜ってた? 普通死ぬだろ」

「チュートリアル異界はリカーム回収された後は安全の為に24時間再アタック不可だからね」

「まあレベルの上がり方には霊能チートな転生者間でも個人差がありますからねぇ。それに現状のGPで出てくる悪魔を狩り続けても()()()2()0()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()3()0()()()()()()()()()()()()()感じですし。私のレベルが少し高いのも、出てくる敵の平均レベルがちょっと高いタルタロスやマヨナカテレビやメメントスでシャドウを狩っているからですもの」

 

 脇巫女ネキにも散々言われた事だがこの世界でのレベルアップは魂の研鑽による器の拡張と、そこに不活性マグネタイトを取り込む事による霊格の向上によるものだ。それ故に自分より弱い悪魔を倒しても器の研鑽は殆ど行われず、結果として不活性マグネタイトの取り込みが僅かしか行われないのでレベルは上がりにくいという事である。

 ……まあ霊格(レベル)が上がる現象に関しては他にも霊的資質の差や現在のGPなど色々と要因があるのだが、基本的に『自分と同等かより強い相手を倒す必要がある』と考えてくれれば良い。そしてそれを踏まえた上でスライムニキを見てみよう。

 

「ん、なんだ?」

【造魔 リムル・テンペスト L()v()9()9()

「……なぁにコレェ……」

 

 計測不能の脇巫女ネキもアレだがその仲魔であるスライムニキもコレである……一応、これまでの全てのアナライズ結果はもう一つのCOMPで確認したレベルと一致しているので、別に俺のCOMPが異常をきたしている訳ではない事は分かっているのだが。

 

「……とりあえずこれで結界と観測術式の準備はオッケー。後はそうね、幹部メンバーがいない分の戦力を出しておきましょうか。……来なさい【ヤタガラス】【ヨシツネ】【ラクシュミ】」

『カァーッ! まーた【ヤブサメショット】を打つだけの仕事か?』

【霊鳥 ヤタガラス Lv82】

『ふむ、此度は警護の役回りか。まあ呼び出された以上はやるけどね』

【軍神 ヨシツネ Lv93】

『私まで呼ぶなんと随分と念の入った事』

【女神 ラクシュミ Lv90】

 

 そうして脇巫女ネキが徐ろに取り出した封魔管から出て来た悪魔もレベルや雰囲気がヤバい連中ばっかりだし。多分あの悪魔達のどれか一体だけでも幹部メンバーを纏めて相手取れると思うんですが。

 ……正直言ってメガテン的には脇巫女ネキだけデータ引き継いで二週目やってるんじゃないかってぐらいにレベル差があるんだけど。

 

「いやホントにどうやってレベルを上げてるンだ?」

「それに関しては企業秘密……と言いたい所だけどそろそろ多少の情報開示は必要かしらね。……まあ簡単に言えば、ウチの主祭神であるアカガミの【本体】が封印されてる魔界に近いレベルの超高難度異界に昔ちょっとした事情があって潜ってたのよ。大体メガテンハードモードラスダンか隠しダンジョンレベルの難易度だったから当時の私でも何十回とカロンやイゴールの世話になってようやくクリアできたわ。ちなみに今その異界は封印状態だし、下手に解放すると【終末】案件になるから入れてはあげられないけど」

「「「「結構です」」」」

 

 脇巫女ネキですら死に掛ける難易度とか俺らじゃ絶対に入った瞬間パトるじゃないですかヤダー。ネキのレベルがクッソ高いのもラスダン攻略後と考えれば納得が行くし、ある意味二週目ってのもあながち間違いじゃなかったか。

 

「ま、そういう訳だから。仮に悪魔召喚が事故ってレベル90代の魔王や邪神が召喚されてもどうにかしてあげるから安心しなさい」

「すげェ説得力」

「というか私含む幹部メンバーの護衛とか要りませんわよね」

「俺らは念願の悪魔召喚を見る為&機械的観測要員であるロボキチニキのサポートですけどお」

 

 その後はロボキチニキ達が様々な機材を俺のCOMPにケーブルで繋いで各種データの観測準備を整えたり、周回ネキがいきなり赤と黒のゴシックドレスと二丁拳銃を構える姿となったりした。

 曰く【叛逆フォーム】というらしく修行のお陰で自由に使えるとの事で、この姿になるとペルソナが使いやすくなり精神耐性も向上するのだとか。

 

「キヒヒ、こちらも戦闘準備はオッケーですわ。……まあ、万が一事が始まったら通行さんを連れて全力で逃亡しますが」

「脇巫女ネキと魔王の戦いとか余波で消し飛びそうだから、俺ら木っ端は足手まといにならないように離脱一択ですよね」

「最も流石に魔王クラスがポンと召喚される様な事は無い……とも言い切れないけどね。原作知識的に」

「……あンまり怖い事言わないでくれます? 一応いつでも召喚出来る様に準備は済ンでるけどよォ……」

 

 このCOMPによる悪魔召喚は【悪魔召喚】のコマンドを選択してボタンを押し、更に出てきた『本当に悪魔を召喚しますか?』の質問で【YES】を選択してもう一回ボタンを押せば、後は自動でバッテリーに蓄積したマグネタイトを消費して召喚が実行されるという超親切使用だからやろうと思えばいつでもやれるんだが。

 

「しかし実際の所どンな悪魔が召喚されるか分からねェのか? こう使用者による召喚悪魔の傾向とか」

「それをこの実験で確かめるんですけどね。……まあこれまでプログラムを解析した範囲では『使用者に縁のある悪魔』『召喚の場所に縁のある悪魔』『使用者と属性の近い悪魔』あたりが召喚されやすいのではないかと推測されます」

「まあ今のところ基本的に召喚される悪魔はランダムっぽいんですがおね。研究が進めば【悪魔全書】みたいにデータがある悪魔を狙って召喚したり、触媒を使って縁のある悪魔を呼び出したりも出来そうですがお」

「つまり今後研究が進めば【ピクシー】や【モー・ショボー】や【マーメイド】や【ネコマタ】なども自由に召喚可能……頑張ってくれ通行君! 我々メガテン悪魔ガチ勢の願いが叶うかどうかは君に掛かっている!!!」

「具体的に言うと美女美少女な悪魔を召喚してそれらのデータを蓄積させて下さい! 期待してますよ!!!」

 

 ガチ勢の四人からはそんな期待を向けられた熱視線を注がれてるが、どんな悪魔が召喚されるか実質ガチャだからあんまり期待されてもなぁ。俺前世からガチャ運は良い方じゃないし。

 

「よし、機材の準備は完了しましたよ」

「術式・結界の準備は既に終わってますし、一応リムルの方でも召喚術式の解析を頼むわ」

「了解……()()()()。来い、ラファエル」『LAaaaa……』

(MOON) ラファエル】【フル・アナライズ*1

「それでは私も……ペルソナ。来なさい、ザフキエェル!」『TIkuTakuTIkuTaku……』

女帝(EMPRESS) ザフキエル】【アナライズ*2

 

 スライムニキの背後に現れたのはサイバーな外見をした女性型の天使で、周回ネキの背後に現れたのは巨大な時計の文字盤であった……見るのは初めてだけどアレが【ペルソナ】ってヤツか。

 掲示板ではペルソナ能力に目覚めたって書き込みがあったから実在するのは知ってたけど実際に見ると凄いな。まあこの二人が特別だからかもしれないが。

 

「よし、これで準備は万端! じゃあ通行君、いつでも召喚を始めて良いわよ」

「分かった……じゃあ【悪魔召喚プログラム】起動!」

【SUMMON OK】

 

 諸々の準備が終わった所で脇巫女ネキからGOサインが出たので、俺は手早くCOMPを操作して悪魔召喚機構を実行に移すと画面に何かの魔法陣が映し出され、更にバッテリーに込められていたMAGが解放されて俺の目の前を渦巻き出した。

 

「【悪魔召喚プログラム】の召喚機構は正常に作用中!」

「結界でも召喚術式の起動を確認したわね。これは魔界へのゲートを超限定的に……」

「召喚悪魔の解析結果は……このパターンは種族【幻魔】かな」

「限定未来視においても危険は確認されませんわ」

 

 それに合わせて幹部メンバー班も各々の解析能力を使って全力でデータの収集を行っていく……そんな間にも召喚術式は順調に進んでいき、最後にMAGの光が膨れ上がって辺りを照らし出した後、俺の目の前には一体の悪魔の姿があった。

 

「なんか呼ばれたから来てみたよ。よ! アタシは【幻魔 アマノザコ】だよ、だよ! それでアタシを呼んだのは「「「「美少女悪魔キタ──────ッ!!!」」」」ヒャワァッ⁉︎」

 

 ……ガチ勢の魂の雄叫びによって色々と台無しになったが、まあとにかく俺が召喚したのは青髪に金色の目、エルフ耳でカラスのような翼があるミニサイズの少女の姿をした悪魔──俺が前世でやった事のある唯一のメガテンシリーズである【真・女神転生Ⅴ】で登場して主人公の相棒的ポジションにいた悪魔【アマノザコ】であった。

 一応COMPで確認した所【幻魔 アマノザコ Lv16】が仲魔に登録されている様だし、俺の霊感でも術的なパスが繋がってる感じがするから無事に召喚が成功したのだろう。

 

「とりあえずまずは写真を一枚良いですかお! この時の為に悪魔を写し出せる【霊写機】を作っておきましたお!!!」

「馬鹿野郎まずはデータ解析が先だろJK! このデータを元にモー・ショボーたんを呼び出すんだよ!!!」

「詳しいデータ解析の為には多少の身体的接触は必要不可欠……つまり合法……!」

「ふぅ、まずは落ち着きたまえよ君達。……そこのレディ、ちょっとお茶でもしないかね?」

「ちょ⁉︎ なんかこのニンゲン達めっちゃ怖いんだけど! ど! ……コラそこの目付きが悪いアンタ! アンタがアタシを呼び出したんでしょ? だったらコイツらどうにかしなさいよ! よ!」

「……ハァ、ほらそこのガチ勢はちょっと落ち着け」

 

 ガチ勢達に詰め寄られてちょっと涙目になってるアマノザコから助けを求められたので、実に面倒だったがしょうがなく俺は彼女とガチ勢の間に立ってかばう事にした。あの四人の方がレベルは高くとも俺には【物理反射】があるから、単に【突撃】してくる相手を突き放すぐらいは容易い。

 ……最終的には暴走している四人を見かねた脇巫女ネキがお祓い棒(ヒノカグツチ)でぶっ叩いて強制的に正気に戻した訳だが。

 

「いやようやく念願の美少女仲魔の召喚に成功したのでちょっと舞い上がってて……本当に申し訳ありませんでしたおーorz!!!」

「「「すんませんっしたーorz!!!」」」

「もうっ、これからは気をつけてよね! ねっ! ……でさぁ、アンタがアタシを召喚したデビルサマナー? ってのであってるんだよね、ね?」

「あァそうなるな。木原通行だ、まあヨロシク。……そんでオマエを呼び出した理由だがカクカクジカジカ……」

 

 なんか以前にも見た感じで土下座している四人組をスルーして俺はアマノザコに現状を簡潔に説明していく。どうもこういうのはサマナーの役割だと考えてるのか脇巫女ネキ達は何も言わないしな。

 

「マルマルウマウマ……なるほどね、つまりアンタがその悪魔しょーかんプログラムってのを試しに使ってみたら偶然アタシが呼び出されたんだ、だ?」

「そう言う事になるが……何か不満があるのか?」

「いや別に? アタシもなんか本体が【アマノサクガミ】から『現世でニンゲン食って来たウェーイwww羨ましかろwww』とか言われたのがウザかったから、自分も現世にちょっと分霊送り込もうとして丁度なんか呼ばれたから送ってみたみたいな分霊だし、だし!」

「……言っとくが契約の対価に人間を生贄に捧げろとかは受け入れられンからな。むしろそうなったら契約を破棄するが」

「本体からはその辺り何も言ってこないし、アタシも別にニンゲン食べるの好きじゃないから生贄とかは要らないよ、よ? アタシは単に現世を満喫しつつ色々楽しめればいいんだし、だし。……それに生贄とか求めたら周りのヤバイのが敵になりそうだし、だし……」

 

 そう言いながらアマノザコは周囲を包囲する様に一定の距離を取ってこちらを見ている脇巫女ネキの仲魔を見て顔を少し青くした……まあ、俺の霊視でもこのアマノザコからは悪意や危険は大して感じないし、脇巫女ネキが特に何も言ってこないって事は今のところ問題は無いんだろうが。

 ……【アマノサクガミ】の名前が出た時メガテニストメンバーの雰囲気が一瞬強張ったが、まあメガテン有数のトラウマイベントだからしょうがないか。確かアマノザコの子孫がアマノサクガミとされてた筈。

 

「……なら、オマエは俺と共に戦う仲魔になってくれるのか? なってくれるならMAGの供給以外にも現世の娯楽を可能な限り提供するぐらいはするが。……ただ、外道や非道な悪行をやるなら止めるし、俺からやらせる事は無いと言っておく」

「ふーん……じゃあ別にそれでいいよ、いいよ! 別に戦う事はキライじゃないし、なんか面白いものくれるって言うなら貰っとくし。とくし! ……こういう時は“コンゴトモヨロシク”って言うんだっけ? だっけ?」

「ああ、多分な。……それじゃあ改めて今後ともよろしくだ」

 

 そう言いながら俺が片手を差し出すとアマノザコは一瞬驚いた様な表情を浮かべた後、その小さな手で俺の手を掴んで握手を交わしてくれた……これにより俺の初めての悪魔会話と悪魔契約が無事に終わったのだった。

 ……そうして内心ホッと一息吐いているとパチパチと言う音がしたので振り向いたら、そこには軽く手を叩いて歩いてくる脇巫女ネキの姿があった。

 

「初契約おめでとう通行君、初めてにしては中々の悪魔会話だったわよ。……実を言うと【アマノザコ】ってスサノオが吐き出した猛気から生まれて、更に自分の思い通りにならないと暴れ回る伝承もある強力な神性だから心配してたのよ。後天狗や天邪鬼の祖先で従う事をよしとしない性質もあるって言われてるし、ここまで素直な分霊を引けたのはラッキーだったんじゃない?」

「そうそう! アタシはチョー強いんだよ! だよ! ……あ、でもそういえばいつも胸の奥にあるガーッっていう猛気的なヤツが今回は大分薄い様な……? 様な?」

「それに関してはそのアマノザコが分霊として大分劣化してるからだと思うぞ。こっちでアナライズしたところ本来の霊格(レベル)と比べてかなり低くなってるし、マスターからの契約とMAG供給が無いとそう時間をおかずにスライムになるレベルで」

「え? マジで⁉︎ マジで⁉︎ …………うわー本当じゃん。多分本来の霊格の五分の一も無いよこれ、これ! もー本体のヤツももっと真面目に分霊作りなさいよね! よね!」

 

 スライムニキの言葉を聞いて自分の肉体を確かめたアマノザコは嘆きの声を上げながらプンスコ怒って自分の本体に文句を言っていた。まあ本来の霊格だと俺程度じゃ契約できそうにないし、こっちから見れば扱いやすい今の方が助かるんだが。

 

「まあ霊格(レベル)を上げていけばどうにかなる問題だし、契約が続いている間はスライム化するなんて事は無いから大丈夫だろう」

「ならいいんだけどね、ね。……とりあえず! アンタもマスターとしてアタシの霊格上げに協力してよね! よね!」

「俺としても強くなるのは異存はねェよ。元よりレベリングや訓練は続けていくつもりだったからな」

「二人ともやる気がある様で何よりね。……じゃあその勢いで()()()()()()悪魔召喚をやっちゃいましょうか!」

「「へ?」」

 

 そんないい笑顔の脇巫女ネキから言われた言葉に俺とアマノザコは思わず変な声が出てしまった。

 

「今回は悪魔召喚の実験だからね、たった一度の召喚だけだといいデータは取れないのよ。それに通行君のCOMP容量にはまだ十分余裕があるし、私の見立てでは彼のサマナーとしてのキャパシティなら後二体ぐらいの悪魔と契約するぐらいはいけるでしょ」

「いや、COMP内のマグネタイト量がさっきの召喚で結構減ってるから後2回も召喚するのは難しいと思うンだが」

「そのぐらいならこっちで用意出来るわよ。この神社にはそれなりの量のマグネタイトが保管されてるし、元々今回の召喚実験で使った分は経費って事で渡すつもりだったしね」

「さっきの召喚術式の解析は大体出来たし、召喚に必要なマグネタイトも把握したからな」

 

 ……どうやらまだまだ俺の【悪魔召喚実験】は終わらないらしい。まあ戦力が増えるのは嬉しいんだがなぁ。

*1
対象一体のあらゆる情報を解析する。補助・解析に特化したペルソナであるラファエルのスキル。

*2
対象一体の種族・名前・防御相性を解析する。彼女の場合は有する幻視系技能との組み合わせで過去や未来の情報を解析する事も可能。




あとがき・各種設定解説

【幻魔 アマノザコ Lv16】
ステータスタイプ:魔・速型
防御相性:電撃無効 衝撃・呪殺耐性 火炎・氷結弱点
能動スキル:【マハジオ】【ショックバウンド】【ザン】【メディア】【吸魔】【プリンパ】
自動スキル:【天逆撃】【電撃プレロマ】【魔脈】
汎用スキル・その他:【人語会話】【アイテム探索】【飛行】
・通行の初めての悪魔召喚によって召喚されたが、大分分霊としては劣化しているのでスキルや耐性が本来のもの(真Ⅴの仲魔時)と比べても大きく弱体化している。
・ただ、劣化のお陰か伝承で語られる凶暴さが鳴りを潜めているので仲魔としては扱いやすくなっている。
・戦闘面では魔法による後方支援が得意だが、他にも異界などに隠されているアイテムなどを探知・調査する事も出来る(真Ⅴのクエストナビ的能力)

脇巫女ネキ:終末案件な隠しダンジョンクリア済み
・過去には隠しダンジョン攻略のレベリングと仲魔集めの為に姿と名前を変えて日本全国を回っていたなど、ぶっちゃけストーリークリア後主人公みたいなポジ。
・ちなみに今回の出した仲魔を簡潔に説明すると【クエストナビ兼万能遊撃ヤタガラス】【八艘ヤブサメ専心物理特化ヨシツネ】【バフ回復系補助要員ラクシュミ】となる。

スライムニキ:ペルソナが使えるイレギュラーな造魔
・前世の人間の魂と人格やらその保護の為にペルソナ系技術やシャドウ系素材を使った事や、更には高位のペルソナ使いもとい【ワイルド】でもある脇巫女ネキの血肉とかを加えたら偶発的に発現した。
・戦闘ではサポート型ペルソナによる支援の他にも、悪魔としての能力で直接戦闘も十分以上に可能という万能のエースにして脇巫女ネキの仲魔筆頭の位置にいる。
・現在は彼の能力を解析してペルソナ使いにしか入れない【集合無意識寄りの異界】で行動出来る造魔の研究も行われている。


読了ありがとうございました。
そういう訳でザコちゃんを登場させてみた。感想・評価に関しては(主人公やっぱロリコンではとかのネタ含めて)ご自由に。いつでもお待ちしております(笑)

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