「えーっと超質問ですか……どうしましょうか通行」
「そうだな……とりあえずこの【転生者互助組織】組織の目的や業務の詳細、後は日本の霊能業界の現状を詳しく聞いておきてェな。ハヤタはどうだ？」
『某もそれで構いませぬ。これまで正体を隠す為にそういったものとは関わらない様にしていましたから、現状は知っておきたいですしな』
一応、此処に来るまでに転生者掲示板の過去ログを一通り漁ってある程度の知識は得てあるが、そもそも掲示板に書かれてる情報だけだと断片的過ぎて分かりにくかったんだよな。まとめサイトも各々の転生者が前世知識や知ってる事を並べ立てただけって感じだったし。
「私達の目的と現状か、まあ妥当な所ね。……まずこの【転生者互助組織（仮）】の目的は『そろそろメガテンお約束の【終末】とか【大破壊】とかが来そうだから、転生者同士で協力し合ってほどほどに安全を確保しつつほどほどに生活出来る文明を残しながら終末を乗り越えようZE☆』って感じになってる」
「割とゆるい感じなンだな。もっとこう『終末の原因を積極的に殲滅だ』とかだと思ってたが」
「原因の排除が出来るなら可能な限りそうしたいし、大破壊が起きないならそれに越した事は無いんだけどねー。現状だと色々な要因で難しいかな……組織力も戦力も足りてないし、何より【終末】や【大破壊】の原因も定かではないし」
それだと本当に【終末】とやらが来るかも怪しいのでは？ と思ったが、霊夢氏曰く現在日本全国はおろか世界規模で龍脈・霊地の異常な活性化によるGPの上昇、それによるこれまでよりもレベルの高い高位の悪魔の出現が確認されているとの事で、現在メシアガイアヤタガラスなど様々な霊能組織がそれらの対処と原因究明に走り回っているらしい。
……彼女の託宣によるとこのままGPが上がり続ければ現世と魔界の境界が壊れて全世界が異界化、悪魔の大量発生や物理法則の崩壊などが起きる【大破壊】が起きる可能性が高いのだとか。
「私も日本最高クラスの霊地を預かる身として管理しているいくつかの霊地を調整による龍脈の安定化や、組織の依頼として強くなった悪魔にやられてしまった伝手のある同業者に援軍として転生者を派遣したりしてるけどね。……まあ、問題は
「そうですわね。……これまで私が経験して来た範囲でも【ICBM】からの大破壊は序の口、メシア教によるミレニアムからのメギドアーク、いきなりセプテントリオンこんにちは、ニュクスさん降臨人類は死ぬ、シュバルツバースが地球を覆う、いつも通り東京が受胎するetc……とまあこの様にこれまでの【私達】は様々な要因で死んで来ましたわ」
「多い……終末要因が多い……！」
無論、これらの終末要因についての調査や対処なども互助組織では行っているが、まだ組織が成立してから2年程度しか経っていない現状では人員も組織力もカネもコネも何もかもが足りていないので最低限の情報収集しか出来ていないらしい。
……それでもメガテンやペルソナにおける事件の元凶である組織や地名や人名はいくつか確認出来たそうだが。
「そもそも転生者内でも終末にどう対処するのかも意見は纏まってないからね。【とにかく今の内にレベルを上げて終末を乗り越えよう】派とか【むしろシェルターや異界作って引きこもろう派】とか【それよりも元凶っぽいメシアガイアファントムを殲滅DA】派とか。後は【文明崩壊でサブカルが滅びるとか認められん！】とか【どうせ終末が来るんだし好き勝手しようぜ！】とか意見は色々」
「この互助組織は【転生者の自由意志】を最優先しておりますから上からの命令で強制とかは出来ません……その方法を取った場合はほぼ100％組織が分裂しておりますし。霊能チート持ち転生者と言っても所詮中身は【俺ら】なので。ちなみに私は原因殲滅派ですわ……異界やシェルターに篭った程度で乗り越えられる程メガテンの【終末】は甘くないので」
「俺も終末要因……具体的にはメシア教の殲滅派だ。出来れば今すぐ根絶やしにしたい所だが、連中は無駄に勢力としてはデカイから個人戦力だけではどうしようもない」
「私はどっちかと言うと専守防衛メインかな。出来ればのんびりとスローライフを送りたいんだけど、こんな世界じゃあねぇ」
成る程、幹部メンバーでも結構意見は分かれていると……ちなみにロボキチニキやガチ勢達は【そんな事より自分の趣味だろ。終末起きたら困るからある程度は手伝うけど】派だとさ。
……終末への現実感がまだ少ないから現状の互助組織の転生者の過半数はコレだとさ。中途半端だが実に日本人的である（苦笑）
「そういう訳で現状の組織の行動方針は【人員育成や技術開発などで組織としての地力を付けつつ、ヤタガラスなど各地の比較的真っ当な霊能組織と友好関係を築いてコネを増やし、更に終末要因と思われる連中を調査しつつ高度な柔軟性を持ちながら臨機応変に対応しよう】って感じ」
「それは要するに明確な目標は何も決まってないって事では？」
「そうとも言うけど」
まあ転生者は大体自分や身内を【終末】から守る為に互助組織に入ってるのと、中身が【俺ら】故に前世の平和な日本が価値観の基準なので個人のモラルが“カルト霊能組織としては”非常に高いから、個々の自由意志優先でも組織としてどうにか纏まっているらしいが。
「そんな私達の業務内容だけど、まずはさっき言った伝手のある霊能組織への人員派遣を始めとして管理している異界の悪魔始末、悪魔事件の調査解決などの【デビルバスター】的な実働業務。他にはロボキチニキがやってる造魔制作や魔女ネキの霊薬・マジックアイテム生産などの技術職。後は依頼の斡旋や各種広報作業を行う事務員とかだね」
「いや俺まだ中学生だし」
「私は超小学生ですから学校があるので」
「別に転生者登録だけでも最低限の恩恵は受けられますし、あくまでこれらの仕事を行うのは本人の自由意志ですわ。まあ終末までのレベル上げや裏業界故の高報酬や造魔・アイテム狙いで依頼を受ける人は多いですが」
尚、最低限の恩恵とは転生者用掲示板の利用による情報収集や造魔・マジックアイテムの格安購入権の様だが……造魔販売のチラシを貰ったけどどれも最低10万以上と中学生では手が出せないぐらいに高いんですが。まあマジもんのオカルトアイテムだからしょうがないんだろうが。
……よく見ると各種仕事の報酬が数十万数百万になってるからそれ前提なんだろうがな。一応転生者なら無利子のローンによる建て替えも受け付けてるみたいだが。
「この業界では『タダより高いモノは無い』のが基本だから、契約や取引では金銭でやり取りするのが一番後腐れないんだよ。……例えば『タダだけど代わりにメシア教に入信してね』とか、『これから一生悪魔の氏子ね』とか普通にある。特にメシア」
「悪魔業界で【契約】は重要だからねー。二人も迂闊な神託や契約にはどれだけ特典が良くても飛び付かない様に。そっちのハヤタ君がいれば心配要らないだろうけど」
『お二人には某の加護が既に掛かっていますからな。覚醒者になった事で加護の強化も行ってますし、他の神格が神託や加護を及ぼす事は難しいでしょう』
今まで守ってくれてた事もあって本当にハヤタ様様ですわ。ちなみに加護の強化によって契約的に対価も必要になったのだが、その辺りは霊力修行も兼ねていつもやってる餌やりやブラッシングの際に霊力を僅かに捧げる程度で問題無いから実質無いも同然だし。
「後はさっきのデビルバスター系の依頼と絡めた話だけど、互助組織として所属転生者のレベル上げは推奨しているわよ。こっちで管理している初心者用の異界を狩場として提供したり、定期的に各施設での指導者からの修行ツアーみたいなのもやってるわね。……転生者は全体的に霊的資質が高くて【レベル上限】や【レベルアップの速度】も高く、スキルとかも習得しやすいから」
「転生者はSSR確定才能ガチャみたいなものだからな。俺は部下に現地人のエクソシストを擁してるけど、それでもレベル上限は5〜15前後って感じだし。当たり前の様に20、30とレベルを上げられる転生者はおかしい」
「最も成長限界に達したとしても【限界突破】による
周回ネキ曰く、邪竜を倒して不死の肉体を得たジークフリートや試練を乗り越えて神に至ったヘラクレスなどの神話の英雄の様に、人間も自身より強い相手を打倒する、神仏から加護を得る、絶体絶命死地から生還するなどの経験を得ると霊的な器が拡張されてレベル上限が上げる所謂【限界突破】がなされるのだとか。
……最も一度の限界突破で上昇するレベル上限は試練の難度や霊的資質などで個人差はあっても精々5〜10前後ぐらいだし、そもそも乗り越える試練は死亡率5割以上クラスの危険度が無いと試練として機能しないらしいから、そんな何度も繰り返せば普通は
「でも俺達はツアー名目で此処に来てるから、期限である一週間後には四国に帰らねばならねェンだが」
「流石に依頼の為に通い詰めは超難しいですよ。学校もあるし移動距離もバカにならないし」
「あー、その辺りは地方出身の転生者から文句を言われてるわね。……地方支部や派出所の建設も求められてるけどあんまり派手にやり過ぎると地方霊能組織と敵対しかねないし、財界ニキ達の協力で大分余裕はあるとはいえ資金面で問題ゼロとはいかないから今すぐって訳にもねぇ。やっぱりまだまだ組織としての地力が足りないよ」
「【この世界線】では普通に日本の霊能組織はちゃんとやってますからねぇ。それで何だかんだでオカルト業界は閉鎖的な所なので新参者への当たりは優しいとは言えませんの……ネット回線によるクエストやアイテム販売なども計画されておりますが実現は未定ですわ」
まあ転生者だからって好き勝手は出来ないって事だな。今の所この互助組織の活動範囲は富士山にある本部近辺と幹部メンバーの伝手がある霊能組織の縄張りに限るって事らしい。
「て言うか、現地の霊能組織とか俺達さっぱり分からねェし。住んでる所は四国の香川県なンだが」
『確か戦前は【大社】という国津神系の霊能組織が四国では最王手だった筈ですが』
「えーっと……京都から西は私達あんまり伝手は無いんだけど、確かまだ【大社】は存続しててまだ霊能組織やってるってのは聞いてるよ。国津神達が封印される前に残した【神樹】の力で組織力を維持してるとか……この辺りも含めてもう一つの質問である【現在の日本の霊能組織について】の質問に答えるよ。とりあえず戦前の【ヤタガラス】と【葛葉】辺りから」
ヤタガラス……確か前世知識だと日本の霊能組織を統括している超国家機関で、ハヤタも昔は何度か指令による依頼を受けた事があると言っていたが。
『某が知っている範囲では終戦直前に軍部といくつかの霊能組織が結託して何かをしようとした所を、かの【14代目葛葉ライドウ】に阻止されたと聞いたぐらいですが。ライドウ殿とは面識もありましたし気になりますな』
「へぇ！ あの14代目と知り合いなんだ。その辺りの話も聞いてみたいけど今は質問に答える事を優先するよ。……その『何か』っていうのは当時の軍部と葛葉四天王の内の二家を始めとする霊能組織達によって、戦局を逆転させる為に龍脈を利用した【必殺の霊的国防兵器】の開発だったのよ。最も作り出したはいいものの龍脈の力を制御しきれず国防兵器は暴走、危うく日本壊滅の危機だった所を14代目が相打ちになる形で封印したってのが真実な訳」
『そうだったのですか……しかしあの
「正確には一番ヤバかったやつ諸共【アカラナ回廊】に消えたって話だけど。託宣とかでは『もう現世には帰って来ない』って出てるみたいだしね、……その功績から14代目は【永世ライドウ】として讃えられているわね」
そんな一発逆転を狙った計画も見事に失敗し、後は前世と同じ様に日本は降伏して終戦となったって事らしい……最もオカルト界隈ではまだ続きがある様だが。
「その後にGHQを隠れ蓑にしたメシア教が日本の霊能組織の徹底的な解体を企てたんだけど……そこで登場したのが【15代目葛葉ライドウ】ね。彼は先代の直弟子だったらしいんだけど個人に関しての詳しい情報はあんまり残ってないわ」
「何故だ？ そんな色々忙しい時に就任したンだったらどうあれ有名にはなってそうだが」
「それは彼のやった事が色々とアレだったからよ。……具体的には
『「「うわぁ……」」』
ちなみにその首というのは比喩ではなくリアル生首を直接GHQに持っていったとかの噂もある様だが……ともかく、その15代目の行動により超国家機関だった【ヤタガラス】自体は解体されたものの、この国における霊的なトップである【やんごとなきお方々】周辺や厄ネタ的なヤバいモノなどを守る一族に関してはほぼ手付かずで済んだとの事だ。
「最もその後はGHQやメシア教から危険視された事で15代目も自害を要求されて、交渉の結果それを飲んで自害したんだけどね。……まあその結果GHQ側は日本の霊的組織に関しては余り首を突っ込まなくなったし、多分自害すら織り込み済みで交渉したんじゃないかな？」
「きひひひ、それ故に【ライドウ】の名前はある種の神聖視されてる感もありますがね。それ故にハードルが上がり過ぎてつい最近まで16代目が決まらなかったとか」
「それに関してはメシア教が契約範囲外の霊的組織へ【浄化】や【布教】という名の【粛清】を行なって日本の霊的防衛力が大打撃を受けたので、その立て直しに時間が掛かったのも理由なんだけど。まあいつものメシア教ね」
約定結んだのに躊躇なくやるんだなメシア教。一応約定結んだ所には“表向き”手出しはしてないらしいが。
「まあそれでも15代目が稼いだ時間で戦前ヤタガラスが最後の仕事として【既に日本の霊的防衛力への打撃は必然。故にメシアと天使への抵抗は最低限とし、可能な限り次代へ霊的防衛力を残す様に心がけよ】という布告を全国の霊的組織へと送ったから被害は結構抑えられてるけど。……その結果、様々な霊能組織へ単に抵抗するのではなく霊能のある子供を顔と名前を変えて記憶封印までして一般名家の養子にしたり、ほとぼりが冷めるまで特殊な異界に引きこもったり、封印される事前提で次代に何か特殊なアイテムとかを残したり、戦地で覚醒した元軍人を高待遇で引き抜いたり、メシア教を危険視するGHQやアメリカ軍の一部と裏取引したり、同時期に流入してきたガイアやファントムの傘下になったりなどと凡ゆる手段で霊的防衛力を残すのに動いたのよ」
『某が仕えていた【白鳥家】も終戦前に霊能組織としては解散し、家ごとに各地へ散ってメシア教の目を誤魔化す為に市井へと降りましたしな。霊能組織としては落ち目だった事と戦後の事を考えて、かつての主人はそうする決断を下したのですが』
「ウチの【枢木家】も元は日本の霊能者家系だったんだけど、戦後にメシア教から逃れる為に伝手のあった一神教カトリック系に改宗したりしてるよ。……もっともそのせいで日本の霊能組織から偶に裏切り者扱いされるけど」
それで日本の霊能組織達の努力によってどうにかメシア教による【粛清】の影響は最小限に抑えられ、その後にほとぼりが冷めた所で本格的に霊能組織の復興と【ヤタガラス】の復活を行なって現在に至るという話らしい。
「しかしGHQに解体されたのによく復活出来たなヤタガラス」
「それに関してはね、そもそも【ヤタガラス】っていうのはその名の通り『日本のオカルトのトップである【やんごとなきお方】の意思を各地の霊能組織に伝えるメッセンジャー兼サポーター』だったってのが実情なのよ。だからトップと各地の霊能組織が残っていれば、後は連絡員とかの裏方要員を据えれば出来上がりって訳。……最も霊能組織自体が戦後のアレコレで大幅に弱体化してるし、現在のヤタガラスは超国家機関ではなくなって実質ボランティア団体になってるから予算面で厳しいなどの事情もあって大体戦前の十分の一ぐらいの戦力しか無いけどね」
それでも各地に残った霊能組織との繋がりを再構築したり、メシア教による焚書や粛清によってまともなオカルト情報が失われた組織に正確な技術を伝えて立て直したりと【新生ヤタガラス】は物凄く頑張って国内の霊的防衛力を立て直したらしい。
「そんな訳でどうにか霊的な国防について目処がついて、さて今後は国内外の動きに注意しながら霊的防衛力を更に強化して日本の平和を守っていこう……となった所に世界的な霊地の活性化によるGP上昇がドーン。地方のギリギリな戦力でやりくりしてた零細組織に大打撃でヤタガラス大慌て……ってのが現状かな」
『ヤタガラスは地方の霊能組織に救援を出さないのですか？ 或いは【葛葉】の方は？』
「各地のまだ無事な大手霊能組織と協力して救援は出してるんだけど、現在の【新生ヤタガラス】はそこまで戦力に余裕がある訳じゃないしGP上昇は日本全国で起こってるから単純に手が足りてないね。……それと【葛葉】も復活はしてるけど今は迂闊に“魔境”である【東京】からは動かせないだろうし」
脇巫女ネキ曰く、日本最強の霊能組織と言われた【葛葉】も戦前の一件で四天王のうち二つが完全に無くなり、残りは【ライドウ】と【ゲイリン】のみになるなど大きく戦力は落ちているが、それでも終戦間際から次世代に戦力を残す事に全力を尽くしたお陰で現在でも国内最強と呼べる霊能組織となっているらしいのだが……。
「【東京】ってそンなに危険なのか？ 確かにメガテンでは悪魔が出たりするけどよォ」
「超日本の首都ですよね？」
「【東京】には悪魔自体は殆ど出ないわよ。首都を守る【帝都結界】ってのでGPは低く抑えられてるから、地方と比べても圧倒的に自然発生した悪魔事件は少ないわ。……まあ東京には
「まさしく大乱闘メガテンブラザーズですわね」
悪魔じゃなくて人間の方がヤバいから“魔境”なのかよ……ちなみに最後の幹部である【寺生まれニキ】は東京にある【浄増寺】の僧侶で、東京に住む転生者達の保護や修行を担当しているらしい。
……転生者は優れた霊的資質を持つが故に東京だと様々な組織に狙われやすいので、その保護を行なっている彼も色々と忙しいというのが真相だそうだ。
「東京の霊能者は平均レベルも高いんですわよね。……先程も言いましたが【限界突破】には強敵の打倒などの試練が必要ですが、霊地活性が起こる前では試練に値する強力な悪魔はほぼ居ませんので限凸は難しかったのですわ。ですが東京は人間同士の争いが多いので、まるで蠱毒の様に上澄みと言える者達は次々と限凸してレベルを上げているので。大体平均でも15前後、幹部やトップだと
「それだけの実力があるなら地方の問題の解決に行けばいいのに」
「他の全員が行ったら自分も行くよ……とか全ての勢力が思ってそうだね。まあ16代目ライドウ……
……まあ、ヤタガラスも葛葉も凄い頑張ってはいるんだろう事は分かった（小並感）情報量が…情報量が多い……！
「まあそんなでも【ヤタガラス】はこの国で最大規模かつまともな霊能組織だから、私達転生者が協力するとしたら此処ね。掲示板で『メシア・ガイア・ファントム・ヤタガラスのどれと協力する？』っていうアンケートを取ったら圧倒的な人気と投票数でヤタガラスが選ばれるぐらいに転生者からも好かれてるし」
「……それは単に他の三つの選択肢がアレ過ぎるだけでは？」
そりゃあその四択なら俺でもヤタガラスを選ぶよ……そんで次はある意味本題とも言える【メシアガイアファントム】についての話だそうだが、一体どうなっているんだろうな現状。
あとがき・各種設定解説
転生者互助組織：現在勢力拡大中
・ちなみに幹部メンバーの戦闘能力は脇巫女ネキとスライムニキ含むその配下を除いた場合、周回ネキ・神父ニキ・寺生まれニキが三強（現ライドウともやり合えるレベル）
・ロボキチニキと魔女ネキは戦闘面では一歩劣るが生産側の技能も持っていて、他にもレベルが低い事務型の代表メンバーや前世知識により財界・政界で名を上げた転生者も運営側にいるって感じ。
・最も幹部とか他にやる人がいないからやってるだけなので、忙しくなって来た事もあり丁度いい転生者を幹部に据えて仕事量を減らそうとか考えてる。
限界突破：現地人救済アプデ（尚失敗したらキャラロスト）
・当然だがレベルが上がれば上がるほどに必要な試練の難易度も上がるので、1度目の限凸を成した現地人はそれなりにいるが2度目以降が出来る人間はどんどん減る。
・逆に言えば複数回の限界突破を行なっている者はつまりそれだけ強敵を打破する技術や精神力などが高いという事なので、各組織の幹部などは同レベル帯の転生者より強い事が多い模様。
・ちなみに転生者のレベル上限は99で、それ以下のレベルの時に強敵を撃破しても獲得経験値が増えてレベルが一気に上がるぐらいであり、ほぼ全ての転生者はまだまだレベル上限には達していないので気にしていない。
ヤタガラス&葛葉：現在全力で事件に対応中
・現在霊地活性化の原因究明、各地の霊能組織の現状の情報収集、派遣する人員の確保、これに乗じて動く危険組織への対処などで絶賛ブラック労働フル稼働状態。
・霊地活性化による強力な悪魔出現を乗り越えて限界突破した地方霊能者も全体の1割ぐらいいるが、それでも徐々に上がり続けるGPと周辺の活動不能になった組織にフォローなどで割とキツい状況である。
・……そんな中でいきなり何処からか現れた自分達でも把握出来ていなかった強力な霊能者を率いて霊地活性化や出現した悪魔への対処を行ない、更に財界や政界の大物まで加わって急速に勢力を拡大している謎の霊能組織（笑）が現れたのでどうすべきか絶賛協議中だとか。
読了ありがとうございました。
今回と次回はこの作品内での設定解説会。他にも細かい設定は（作者の脳内に）ありますが、それらは今後の掲示板ネタとか感想返しでやりたいなと思ってます。なので感想プリーズ！(感想乞食感)