逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ! 作:アマノジャック
・イブキくん:
ピーチさんの事が好きなおっさん
・ピーチさん:
イブキくんと結婚している優しくて綺麗なお姉さん
・スカイさん:
イブキくんを寝○っており、ピーチさんのことも狙っているお姉さん
・キタサン:
圧倒的フィジカルでイブキくん、ピーチさん、スカイさん全員をベッドにねじ伏せれるものの…イブキくんに支配されることを強く望んでいるお姉さん
・芦毛の怪物O:
イブキくんと秘密の関係があるお姉さん
「イ~ブ~キ~?どういうこと?」ごごご
「…ぱぱ?」ごごご
「…父、説明しろ。」ごごご
「お、俺にも…状況がまだ…」
現在、家内は修羅場となっていた。その原因は…
『おーい、イブキ?聞こえなかったか?もう一度言うぞ…その娘は私とイブキの子供だ。』
1枚の年賀状と1本の電話から始まった。
───
「お帰りソラ、メロン、グレープ、アップル。」
「た、ただいま…」
「ただいま↑うぇーい↑」
「うぇーい↓」
「みんな、久しぶり!」
年末になり、トレセン学園にいた4人が家へと帰ってきた。親4人、子供7人の大家族で新年を迎えるためだ。
「グレープ。先週のG2レースの勝利、おめでとう。」
「ありがとドラ姉…G3は2回勝ってたけど、G2は初めて。後はG1を勝つ。」
「期待してる。それはそうと父に教わって"パヴロヴァ"というケーキを作ってみた。お前の好きな葡萄をたっぷりと乗せてある…後で食べてほしい。」
「うぇーい↓ドラ姉315…」
「リク、リク!最近どう?彼女増えた?」
「いや、むしろ減ったかな…アップルが覚えてるのはイモコとプリンス姉ちゃんくらい。増えた残り2人は部活のマネージャーとクラス委員長。」
「リク、お前なぁ…クソ親父みたいなことすんなよ!」ガチッ
「ぎゃー!ソラ兄、やめてくれ!痛くはねぇけど、何か心に来るんだよ!」ぎちっ
「…アップル、お前も絞めろ。」
「了解♡」だきっ
「ぐわぁ!?やめろ!アップルはマジで洒落にならねぇ!!ギブギブギブ!」ぎちぎちぎちっ
「お、お帰り…メロンお姉…きゃっ!?」
「ただいまウ~ミ~♡らびゅ♡らびゅ♡」だきっ
「く、苦ち…」
仲のいい子供たちなことで…
「スカイさーん!あたし、おつまみとか作って欲しいです!できれば辛い系で!皆で酒盛りしましょう!」
「お?俺も久々に飲もうかな…」
「いいけど…、ちゃんとおせち料理も食べてよ?」
「私も…何か作ろうかしら?」
「「「やめて!!」」」
「全員全力の拒否!?」
ピーチちゃんは…うん。絶対に包丁を握っちゃダメなタイプだから。6回もの惨劇を経験した以上…いかにピーチちゃんに料理をさせないかがイブキ家全員の認識となっている。
「とりあえず、適当にテレビでも付けてダラダラと過ごしましょうか…」
「あたしはお酒でも…」
「俺は…」
「わたしの椅子になって欲しい。」ずしっ
「はい?」
コタツに座っていたイブキの膝へと座るグレープちゃん。…さりげなく、私とピーチちゃん、ブラックちゃんへ勝ち誇った顔をしたのが腹立たしい。
「…グレープ、テレビが見えない。」
「ぱぱはわたしだけ見てればいい。ドラ姉、さっき言ってたケーキちょうだい。」
「グレープ、お前は本当に父が好きだな…ほら。」
「39…ヤミー。」もぐもぐ
「グレープ姉ずるい!私もパパとくっ付けたい!」
「ウミはいつも家いる…今度でもいい。」
「パパがいつも家にいないの!!」
「…じゃあ、背中で我慢して。」
「それならいいけど…」
「俺の意見は!?」
そのままイブキの背中を背もたれにして本を読み始めるウミちゃん…うん、まあそんな日もあるか。うん…せっかくの実家だしね。
「…ぐすん、俺…プリンス姉ちゃんの所に行こうかな…」
「リク、あんたは冬休みの課題でも終わらせなさい。あんただけよ、まだ課題が終わってないのは。」
「えぇ!?いや、部活が大変で…」
「見ててあげるから…今すぐやれ!」ごごご
「イエス、マム!」
ピーチちゃんはリク君の監視を始め…
「ソラ兄強い!」
「…まぁな。」
「ソラ、少しは手を抜い…あ。」
「うぇーい↑ドラ姉、撃破っ♪」
ソラ君、ドラちゃん、メロンちゃん、アップルちゃんは対戦ゲーム(*2台目のテレビ)を始めていた。
「いやー、今年も全員で過ごせるとは思わなかったよ。」
「本当ですね…そうだ!スカイさんも飲みますか?」
「まだお昼だから遠慮しとくよ。ブラックちゃん、休みとはいえお酒はほどほどにね?」
私はブラックちゃんと一緒に年末バラエティを眺める。のんびりとした空間がそこにあった。
………
「ふふふ…ぱぱのアソコ、準備万端♡一緒にお風呂いこ?」ふにふにっ
「行かないよ!それにこれでも平常状態だからね……てか、グレープ!さっきからお尻を擦らない!」
「グレープ姉ずるい…私もパパとお風呂入る!」だきっ
「だから行かないってば!」
「人間がウマ娘に勝てるとでも?」ぐいっ
「ちょっ…!止め…!」
「はいストップ。ライン超えだよグレープちゃん。」
イブキさんを無理やり引っ張るグレープちゃんの頭へ手刀をいれる。
「むぅ…大きくなったわたしのおっぱいを見てほしいだけなのに…」
「約束覚えていたんだ。グレープ、君はまだまだ成長する…だからもっと大きくなってからね。」
「…今回は見逃す。これで最後だから…ね?」
「そうしてくれ…全く、誰に似たんだか…」ちらっ
こっちを見ないでください。グレープちゃんには貴方の血も入ってるんですよ?
「じゃあパパ…私とお風呂…」
「行きません!」
娘にもモテモテなイブキさんでした。
───
「みんな、明けましておめでとう!早速だがお年玉だ!」
「…僕とドラはもう成人なのだけど?」
「そう言うなソラよ。父が渡したい…故に私たちが受け取る。それでいいだろ。」
「いや、別にいいんだけどな…」
年が明け、再びテーブルを囲む私たち。イブキさんが子どもたちへとお年玉を渡してくいく。
「ありがとう父さん!」
「大切に使うね!」
全員、この場では開けてない…うんうん。マナーを守っていてえらいえらい。
「あのさ…俺、サッカー部の皆と初詣に行くんだけど…」
「ん?それは前もって聞いてるよ?」
「その後に…プリンス姉ちゃんと会うことになった。だから、今日の晩飯要らないってことで。」
「分かった分かった。デート、楽しんで。」
「うん!」
「私もイモイモと会ってくる…リクがプリンスさんと会ってること言っちゃおうかな~?」
「…望みは何だ?」
「ローストビーフ…もっと食べたいな♡」
「…いいだろ。俺の分をやるから……だからお前の代わりにイモコに会うわ。」
「うんう……え?」
「用事がお前と会うことなら、俺とプリンス姉ちゃんと会うことに変更してもいいだろ?」
「いや…その…」
「ソラ兄がいるからさ…お前は家にいれば?それでいいだろ?」
「…良くないよ!もう!この話は無し!」
リク君をからかおうとしたアップルちゃんだったが…失敗に終わる。とりあえず、2人は今から出かけるようだ。
「僕はゆっくり眠らせてもらうよ。」
「あたしも…」
「私はオンラインでトレトレらとダベってくるし!」
ソラ君、メロンちゃん、ブラックちゃんは部屋に籠るようだ。残った6人でまたここでのんびりと過ご…
「おーい、年賀状が来てるよ。」
「うわ…いっぱいだ。」
「折角だし、みんなで見ていくか。」
「そうね。」
年賀状を仕分けることになりました。
「これは…ロブロイからか!…うん、すげえセンスいいわ。」
「筆で書いたのかしら?」
「あ、クラスメイトのミミちゃんから!進学しても同じクラスだといいね、だって!」
「フラワーから来てる…綺麗な花畑だねぇ。」
「…同期の子。G1レースでの勝負…受けてたつ!」
LANEで済ませた人が多いはずけど…それでも11人分に届いたとなればとんでもない量である。
「…お?オグリからも来てるな…アイツ、いつの間に結婚したんだ?」
「結婚?」
「そうそう。何かウミくらいの子供が写っててさ…」
「本当だ!芦毛のウマ娘さんだ!」
「んー、イブキ。あんた本当に何も聞いてないの?オグリさんがあんたに何も言わないとは思えないけど。」
「確かにな…オグリ本人に聞いてみるか。」
電話をかけ始めるイブキさん。私たちは仕分け作業に戻るとしよう…お、ファレノちゃんからも来てた。へー、元担当トレーナーと結婚して…妹の現役生活を支えてるんだ。確かファレノちゃんの妹ってダービーウマ娘のキズ…
「は?年賀状の子供って…俺の子供なの?」
イブキさんは小さな声で言ったつもりだろうけど…ウマ娘の耳にはハッキリと内容が聞き取れた。次の瞬間、グレープちゃん、ピーチちゃん、ドラちゃんの3人がイブキさんを囲む。圧にビビってスマホを落とすイブキさん。
「イ~ブ~キ~?どういうこと?」ごごご
「…ぱぱ?」ごごご
「…父、説明しろ。」ごごご
「お、俺にも…状況がまだ…」
『おーい、イブキ?聞こえなかったか?もう一度言うぞ…その娘は私とイブキの子供だ。』
ここで冒頭へと戻る。
───
3人からプレッシャーを受けつつ、イブキさんはスマホを拾って質問をする。
「…待てオグリ。俺と君は1度もそんな関係になったことは無いだろ。その子の年齢的に君はもう東京にいない時じゃないか。」
確かにそうだ。私がイブキさんのチームへ移籍した段階でオグリさんは卒業しており、地元の笠松へと帰ったと聞いている。
『いや、東京へ出張に来たと時に一緒にご飯を食べた…その時だ。酔った君と関係を持った。』
「…思い出した。確かにレストランでワインを飲んでたわ俺。でも…オグリの裸が思い出せない…!」
「どこを悔しがってんのこのバカ!えーと、オグリさんと会うから晩御飯は要らない…この日ね。ってことはその子、小6くらいかしら?」
「…私より先に生まれてるんだ。残念…妹が出来たと思ったのに。」
ピーチちゃんはすぐに日付を特定する…怖っ!後、ウミちゃん…私の方を見ないでくれる?これ以上産む予定は無いからね?
『安心しろイブキ…キミ以外とはそういうことはしていない。』
「そういう問題じゃないんだけど。オグリ、今からこっちに来れる?」
『3時間くらいかかるな。"スダチ"はどうしようか?』
「スダチ?」
『"スダチキャップ"…この子の名前だ。』
「スダチキャップか…今日はまだ連れてこないでくれ。まずは父として俺が認知するから、出生証明書とか戸籍情報とか、スダチキャップに関する書類を全部持ってきてほしい。」
『分かった。クリークに聞いてみる。』
「…何で君が全部把握してないの?」
結局、オグリさんがここに着いたのは6時間後…待ってる間の空気は地獄そのもの。来ると同時にイブキさんはピーチちゃんに睨まれながらオグリさんと一緒に部屋へ向かう。ドラちゃんは頭を冷やすと言って外出。残った私とウミちゃんは…ギャン泣きするグレープちゃんを宥めることとなった。…うん、これは今年もドタバタな1年になりそうだね。
───
少しだけ後日の話をするとしましょう…まずはスダチちゃんについて。最初は中央トレセンを受験させたものの不合格、そして地元の笠松トレセンも不合格だったので非常に落ち込んでいるとのこと。イブキさんのスイーツで励まして欲しいのでどこかのタイミングで直接会うこととなる。
次にドラちゃん。4度目の中央トレーナー試験に合格…家族全員で喜んだ。それによりトレーナー用の研修寮へと暮らすことになり…家から去ることとなる。分かってはいたけど…寂しくなるな。
最後にグレープちゃん。ドリームトロフィーへの移籍が決まり、トゥインクルのラストランとして出走した高松宮記念にてG1初勝利。これもドラちゃん同様に家族全員で喜んだ。
さて…ピーチちゃんの担当ウマ娘がデビューが決まったし、イブキさんとソラ君の担当も近いうちにデビューするだろと聞いている。これからの皆の活躍に目が離せませんな~。
これで終わってもいいかなと思いましたけど…まだ続きます。