そのうちの2つは本家しないでもあったあるストーリーがあります。
・意識を支配されていた時のお話
フィーネによって意識を支配され、閉じ込められていた瑠璃。
その時は意識世界で一人、外の様子を見ていた。
ただそれだけ……いやそれしかなくて何もすることが無かった。
でもこの意識世界では想像すれば大概のものは何でも出た。
あの最終決戦でも途中から瑠璃の意識は何故か敵であるはずのフィーネの意識と共に煎餅を食べながら観戦していた。
「ポリポリ……ゴクリンコ。お茶おかわり要りますか?」
「ええ、今度は紅茶で。」
頼まれた瑠璃は紅茶を想像して、ちゃぶ台の上にティーポットとカップのセットで出現した。
「そういえばフィーネさん。私の精神を支配したっていいますけど具体的にどうやったんですか?」
「簡単よ。私の唇を介してあなたの唇に私の意識を……」
言い終わる前に、瑠璃は緑茶を吹き出し、それがフィーネに掛かってしまう。
「あの……聞いてきたのそっちよね?」
「だ、だだだだって!じょ女性同士でもキスなんて……(ゴニョゴニョ)なのに……///」
顔を赤くしながらモジモジする瑠璃。
「え?何て言ったのかしら?」
「初めてだったんです……///」
つまりフィーネは瑠璃のファーストキスを奪ってしまったことに気付くと何だか申し訳ない気分になってしまう。
「そ、そう……ごめんなさいね……。」
(この子やっぱり初心なのね。)
途中から若干了子混じりで、謝るフィーネだった。
・お嫁さん
藤尭と友里は一時のコーヒーブレークを満喫していた。
そんな中、藤尭が瑠璃の話題を出す。
「にしても、瑠璃ちゃん。出来た子だよねぇ。」
「そうね、今日だって司令の為にお弁当を作ってたそうよ。」
「さっき卵焼きを食べてみたけど、本当に美味しかったな〜。結婚できたらずっと食べられるよな〜。」
「ちょっと、つまみ食い?司令に知れたらどうなるか分からないわよ?」
「大丈夫大丈夫、黙っていれば分かりは……」
「そうか、そんなに美味かったか。」
「はいとても美味しかったですよ司令……司令?!」
振り返るとそこには今にも藤尭を潰すぞと言わんばかりの覇気、圧迫感を醸し出している弦十郎がいた。
「し、ししし司令?!す、すみません!」
「藤尭、何を恐がっている?俺が娘特製の弁当をつまみ食いされた程度で怒り狂う奴だと思っているのか?」
「い、いえ!そんな風には思ってません!」
恐怖で声が震えている。
「そうか。所で藤尭、お前は瑠璃と結婚したいと考えたか?」
さっきまで考えていたが、もし正直に答えたら地獄街道まっしぐら、かと言ってこの人に嘘ついたらそれこそ終わりだ。
どっちも地獄という詰みゲーな選択肢の前に、藤尭が出した答えは……
「は、はい!考えてました!」
正直に答えた。
「そうか……。」
怒らない所を見て安心した藤尭。
「思うくらいなら構わん。だがな……俺を倒せん奴に、瑠璃を嫁にくれてやるつもりはない!瑠璃が欲しくば、まずは俺を超えていけぇ!!」
(そんなの無理だってばああぁぁ!!)
藤尭では3秒、いや1秒無くても瞬殺だろう。
そもそも弦十郎に勝てる男などこの世にいない。
結局この一件で、藤尭は瑠璃を諦め、酒の席で友里がそれを慰めてたのだとか。
・行動制限が解除される日のお話
ある日、クリスと瑠璃の二課入りを祝して記念パーティが行われる事になった。
「改めて紹介しよう!イチイバル装者の雪音クリス君と、バイデント装者の風鳴瑠璃だ!」
「ど、どうも……。」
「よろしくお願いします。」
クリスは恥ずかしそうに、瑠璃は丁寧にお辞儀をする。
「ちなみに君達の行動制限も、今日を持って解除となった!」
そして重なる嬉しいお知らせ。
響はやっと未来に会えると大はしゃぎ。
瑠璃も輪に会える事を心待ちにしていた甲斐があった。
ある時、弦十郎からクリスに提案があった。
「クリス君、良かった、うちに来ないか?」
「何言ってんだ?」
「なに、うちに来れば瑠璃と一緒に暮らせる。そうなれば、翼とも親戚になれるぞ!」
最後のやつは置いといて、瑠璃と一緒に暮らせる、その日を夢見てたクリスは考えた。
「いや、あたしはいい。」
「何故だ?」
「あたしまでそっちに行ったら、雪音を継ぐ奴がいなくなっちまう。そうなったら、パパとママが寂しがると思う。あたしは堂々と雪音クリスを名乗りたい。だから……悪いな。」
同じ仲間になった以上、瑠璃とはいつでも会える。
だから断った。
「相分かった。そう言うと思って、実は君の住まいも手配済みだ。」
「良いのか?!」
「当然だ!装者の任務遂行時以外の自由とプライバシーは保証する!もちろん、瑠璃と過ごしたくなったら家に呼べばいい!」
「遊びに来るし、時々泊まりに来ても良いかな?」
思わずクリスは涙ぐむ。
「良いに決まってるだろ!」
それに翼が反応した。
「案ずるな雪音!合鍵は持っている!いつでも遊びに行けるぞ!」
「はぁ?!」
「ごめん……実は輪の分も……。」
「私も持ってるばかりかな〜んと未来の分まで〜!」
「自由とプライバシーなんてどっこにもねえじゃねえかああぁぁーー!!」
・仏壇
今日は一人で外出している輪。
そこに、見覚えのある男女三人が前を歩いていたのを気付く。
「あれ?あれって瑠璃とオジサンとクリスだよね……?」
まるでクリスに連れて行かれているような感じで引っ張られる弦十郎と、付き添いと思われる瑠璃。
気になった輪は後をつけた。
ある程度歩き、建物の陰から覗き見ると……
(え?!仏具屋?!な、何で?!ここ最近、親戚か誰か亡くなったっけ?!)
何やらカッコいい仏壇を買うと聞こえたが、仏壇にカッコいいとかあるのかと疑問に思う輪。
中には入らず、様子を見るとなんと弦十郎が仏壇を片手で抱えて運んでいるではないか。
(あれぇ?!仏壇ってそうやって運ぶものだっけ?!)
色々おかしな事になって来た。そして少し歩いた所で、弦十郎が警察に職務質問されている。
(まあそりゃあそんなもの抱えてればね……。)
そして少し歩いていくと、また職質されていた。
(それは可愛そすぎる……。)
そしてまた職質、またまた職質と続いて……
「いやもう何回職質されてんの?!」
7回目で思わずツッコんだ。
声に反応して瑠璃が振り返ってしまい、見つかった。
「輪?こんな所で何してるの?」
「あ、えーと……あはは。」
とりあえず訳を話した。
「まさか輪君に見られていたとはな。」
「もうビックリしましたよ。突然仏壇運んで職質されて……っていうか何で仏壇?」
「そりゃ決まってるだろ?」
クリスの済むマンションに入ると、仏壇が飾られ、そこに雪音姉妹の両親の遺影が飾られた。
「パパとママの仏壇だ。」
「一人じゃ、パパとママが寂しがるからって。お前ん所にもあったろ?あれ見て思ったんだ。」
そう言われると納得した輪。
「ねえクリス、私も手を合わせて良いかな?」
輪はクリスに許可をもらい、手を合わせた。
用も済ませた後、輪は自宅に帰った。
「まっさかそんな事があるなんてね……。ビックリしちゃった。そう思うよね、旭。」
輪は正座で座ると、線香を供え、金を鳴らし、手を合わせた後、夕飯の支度に取り掛かった。
輪が手を合わせていた先に飾られていた仏壇に、夫婦と少女の写真が飾られていた。
最後ちょっとシリアスっぽくなっちゃったかな?
ババアにファーストキスというのがパワーワード過ぎたので取り入れましたw
ご感想、お待ちしております。