戦姫絶唱シンフォギア 夜空に煌めく星   作:レーラ

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注意!!

前回でも予告しましたが、改めて念押ししておきます。

後半グロ注意です。

そういうのが苦手な方には本当に勧めません。
読む場合は自己責任でお願いします。


血に染まる手(※グロ注意!!)

 それから2ヶ月後、今日は旭の誕生日。こんな地獄でもあの子の記念すべき日を祝ってあげたい。美味しいケーキを買ってあげる為にも、あいつらを撒かなきゃ。

 

「おいどこ行ったあの殺人鬼?」

「まだ近くにいるだろ?あっちを探すぞ!」

 

 放課後、あいつらは私を探してる。目的は当然正義の鉄拳っていう名のリンチ。でも今日はあいつらに構ってる余裕なんてない。あんな暇人に付き合っている時間があるなら旭の誕生日を祝ってあげたい。だからあいつらが的外れな方向へ行っている間に、私はケーキ屋へ向かう。

 にしても段ボールって本当に便利だね。旭がやっていたゲームで、段ボールに隠れて敵に見つからないように隠れるっていうのを思い出したから実践してみたら、本当に見つからなかった。まあ学校の中ではこれは使えるけど外じゃ怪しまれるからここまでにしよう。いやぁ……ありがとうございます、段ボール様。

 

 あいつらに見つかる事なくケーキ屋に辿り着いた私は、旭が好きなレアチーズケーキを買う。お代も払って、レアチーズケーキか入った箱を受け取る。店から出ると、旭から着信が入った。

 

「もしもし旭?」

「もしもし……?輪姉ちゃん……今日……何の日か覚えてる?」

「何言ってんの旭。あんたの誕生日を忘れるわけないじゃん。」

「良かった……。姉ちゃん、忘れてるだろうなって思ってた。」

「失礼な妹だね。でも楽しみにしててよね。あんたの好きなレアチーズケーキを買ってあげたから。」

「本当……?!嬉しい……!」

「じゃあ、すぐに帰るから待っててね。」

「うん……!」

 

 着信を切った私はまっすぐに家に帰ろうと

 

「いたぞ!あそこだ!」

「やばっ……!」

 

 しまった。私とした事が、店を出る時に周りを確認しなかったから後ろにいた事に気付かなかった。そこにいるのは2人、いつも4人がかりで絡んでくるからもしかしたら前から来る可能性もある。けどここは逃げるが勝ち!陰でこそこそ私を寄ってたかって袋叩きするような陰険なあいつらも、住居不法侵入なんて本物の犯罪の出来ないだろう!とにかくひたすら逃げる!

 商店街の方へ逃げると、人混みを避けて曲がり角を利用して追跡を困難にさせようとするけど、思っていたよりあいつら走るのが速い。これだけ逃げても距離が広がらないし、まだ追いかけて来る。しかも残りの2人も合流して私を追いかけ続ける。

 でもその追いかけっこは私がドブ川沿いの道を走って行くと、行き止まりの道に来てしまった事で終わろうとしていた。戻ろうにも、あいつらに逃げ道を塞がれた。

 

「もう逃げらんねえぞ犯罪者ぁ。」

「大人しく俺達と付き合ってれば良かったんだよ〜。」

 

 元から下品な顔で下卑た笑い顔する奴とか付き合いたくないんだけど。まあそれに、逃げ道はあと一か所だけだけあるんだけどね。だけどその為には、犠牲が出る。

 

「さあて、これから罰の執行と……おわっ!」

 

 私は箱からさっき買ったばっかのレアチーズケーキを掴んで、あいつらの顔面にに思い切り投げつけて、金網フェンスよじ登った私はそのままドブ川に飛び込んだ。川を泳いで塀とフェンスをよし登って、反対の道路へと降りるとそのまま逃げた。あいつらはドブ川に入ろうとせず迂回して私を追うけどもう手遅れだよ〜ん!

 まあでもその為にせっかくのケーキが台無しになっちゃったけど。仕方ない、旭に電話を入れて謝ろう。と思ったんだけどさっきので思い切り浸水して使い物にならなくなってた。

 

「最悪……。」

 

 しかもよりよって雨まで降ってきた。これで全身ずぶ濡れは確定した。まっすぐ家に帰ろう。

 アイツらから逃げる為に遠回りしちゃったから既に19時を過ぎているから外は真っ暗。しかも雨はしばらく止みそうにない。傘も無いから雨に打たれながら家路につく。何とか家につくけど、明かりがついていないのが不思議だった。

 

(旭もお父さんもお母さんも帰って来てるよね?何でだろう……。)

「ただいまー。」

 

 玄関のドアを開けて、靴を脱ぐ。鍵を閉めると真っ暗だから電気をつける。するとみんなの靴が揃えてあった。やっぱりいるんじゃん。

 

「お父さーん!お母さーん!旭ー!ただいまー!」

 

 返事がない、ただの屍のようだ。なんちゃって。けどこの時間なら既にみんな帰って来てるはずだからいないわけないと思うんだけど。私はリビングとドアを開ける。

 

「ただいまー!ねえ何で電気誰もつけな……え……?」

 

 電気をつけると、私は目の前に映っている惨状に立ちすくんだ。

 

「お父……さん……?お母さん……?」

 

 赤黒い液体が池のように広がっていて、その上にお父さんとお母さんが目を見開いて倒れたまま動いていない。その液体は血である事は見て分かるが、恐る恐るお父さんとお母さんの身体を確認すると、冷たくて硬くなっていている。

 

「死んでる……?旭……?旭?!」

 

 リビングに旭がいない。手に血が付いたけど、そんな事を気にしている場合じゃない。二階に続く階段を上がって、私は旭の部屋に入った。そこに旭はいた。血溜まりになったカーペットの上で、死んでいる状態で。

 

「旭……!旭!」

(何で……何でみんな死んでるの?!何で?!) 

 

 信じられなかった。帰って来たら家族の皆が死んでるなんて。私はすぐに救急車と警察を呼んだ。だけど三人が運ばれたのは病院の霊安室だった。

 

「何で……何でこんな事に……。」

 

 警察の調べによるとお父さんが一家心中を図ったものであると結論付けられたそうだった。何でそんなことになったのか、私には理解出来なかった。けど、警察の人が教えてくれた。

 

「お父さんが……左遷された……?」

 

 お父さんは会社で部長になるくらい出世していたんだけど、私があのライブの生き残りだと知ると全ての取引が白紙になって、ろくに仕事も与えられず、あろう事か栄転と称してお父さんを雑務の仕事へと追いった。しかもそこでも浮いた存在として迫害されていた。会社にも、家でも居場所がなくなったお父さんは遂に精神を病んでしまい、それでお母さんと一緒に旭を巻き込んで一家心中を図ったというのが警察の結論だった。

  

「そんな……」

 

 しかも旭に至っては完全に巻き込まれただけで、スマホの発信履歴を調べたら何度も私に電話を掛けていたらしい。つまり旭は私に助けを求めたけど結局、そのまま殺されてしまったとの事だった。

 

「どうして……?どうしてこうなるの……?!私達が何をしたっていうの?!私は……ただ生き残っただけなのに……!ぅっ……ぅぅ……!あああああああぁぁぁ!!」

 

 私は旭の遺体の上に覆いかぶさるように泣き叫んだ。一夜にして私は家族を三人失った。

 翌日の早朝に小夜姉が帰って来た。小夜姉も三人が死んだ事を悲しんだ。お葬式を終えた後、私を育てる為に小夜姉は大阪の病院を辞めて、東京に戻る事になった。小夜姉との共同生活が始まっても、私は悲しみから立ち直れずに、部屋に引き篭もっていた。電気もつけず、ろくに食事も摂れなかった。小夜姉の貯金のお陰で、小夜姉はしばらく働かなくても良いのだが、それでもいつかは尽きる。だから東京で職探しをしながら私を養ってくれた。

 それから一週間後、私はようやく部屋から出た。

 

「輪……。」

「ごめん小夜姉……学校に行く……。」

 

 小夜姉が作ってくれた朝ご飯を食べた私は制服に着替えて、その足取りで学校へ行く。本当は行きたくない。私も消えてなくなりたい。そう考えながら私は学校へ着いた。

 私が教室に入ると、一週間ぶりに私が来た事にみんなは驚いていたようだった。だけどすぐに会話のトーンやボリュームが落ち、みんな私を見てひそひそと会話をしている。そんな事を気にせず自分の席に向かうが、私の席に書かれた人殺しという文字、そして机の上に花瓶と一本の花が活けてあった。そういうのはその席の人が亡くなったときに手向けられるものだけど、私は生きているつまりこれは意図してやったものだというのが分かる。

 そこにいつも私を殴ってくる男4人組が来た。

 

「お、おいおいいたぞ!人殺しが!」

「お前の家族死んだんだってな!ざまあみろ!」

「ついでにお前も死ねば清々したのにな!」

「それウケる〜!」

 

 ふざけんなよ……あんた達に何の権利があってそんな事が言えるのか理解できない。もう、我慢の限界だった。私の中で何かが弾け飛んじゃったけど、もういいや。

 

「さい……」

「あ?何だって?もう一回大きな声でハッキリ言えよ!人殺し!」

 

 私は席の上に置いてあった花瓶を掴んだ。

 

「うるさいんだよ!!」

 

 その花瓶を、そいつの頭に振り下ろした。頭に直撃した事で花瓶は割れ、そいつは頭に血を流して倒れた。

 

「きゃあああああぁぁぁぁ!!」

 

 殺したと思ったんだろうか、悲鳴が廊下に響くくらいに叫んでいる人がいた。だけど男は死んでない。

 

「ぁ……痛ぇ……何すんだよ……お前……」

「喋るなよ……クズ……」

 

 まだ喋れるみたいだから割れた花瓶の破片でそのままそいつの口に突き立てるとそいつの前歯を根本から折ってやった。口を両手で抑えているけどそれでも血は出てるし、顔を真っ赤にして声にならない悲鳴で泣き喚いていた。

 私のした事にビビった残りの三人が後退る。

 

「嘘だろ?!こいつマジでやりやがった!」

「この野郎!」

 

 仲間の一人が私を殴りかかっても、私はそこにあった椅子を振り下ろしてそいつの腕ごと叩いてやった。私は痛がっているそいつの頭を掴んで、丁度教室の後ろにあったロッカーに、その間抜けヅラを何度も叩きつけてやった。鼻は折れているだろうか、2つの穴から血が出ていた。4回くらい叩きつけたあと、もうそいつに用はないからお腹を蹴飛ばした。そしたらその後ろに揃えられていた机やら椅子も一緒に倒れた。あーあ、手に血が付いちゃったよ。

 

「弱っ……ザコかよ。」 

「ば、化け物だ……!た、助けててくれええぇぇぇ!!」

 

 片方は仲間を突き飛ばして自分だけ逃げて行った。突き飛ばされた可愛そうなやつは私の目を見ると、まるで子鹿のように恐怖で震えていた。 

 

「わ、悪かった……許してくれ……!お、俺はアイツに命令されて仕方なく……」

 

 聞くに耐えない言い訳を並べるからムカついた私はそいつの頭を蹴って気絶させた。多分脳震盪でしょ。

 

「だったら最初からすんじゃねーよ……カス。」 

 

 逃げたクズを追いかけようと思ったけど、もう一人、許せない女がいた。そいつを見ると、教室の隅っこで足がすくんでいた。だからそこに近づいてやったら簡単に逃げられなくなった。

 

「や、やめて……来ないで……助けて……」

 

 ようやく立ち上がって逃げようとしたけど、今更逃してやるつもりはないからそいつの左腕を掴んでやる。強引に腕を伸ばして、肘の反対方向から力を入れてやるとそいつの腕はあらぬ方向へと曲がった。

 

「ぎゃああああああぁぁぁ!!痛いぃ痛いぃ!!やめて!!許して!!やめ……」

 

 うるさいからそいつの頭を掴んで膝蹴りしてやったら、そいつの歯も折れたし鼻血出しちゃった。スカートと膝に血が付いちゃったよ。

 

「達者なのは口だけかよ……ブス。」

 

 最後の一人を始末しに行こうと思ったけど、大人達が来ちゃったから断念するしかなかった。私は教員達に取り押さえられて、生徒指導室へと連行された。




というわけでブチ切れた輪でした。


今回のグロシーンを読んだ上で不快になった方、クレームは一切受け付けません。
ちゃんと念押ししましたからね?
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