戦姫絶唱シンフォギア 夜空に煌めく星   作:レーラ

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またまたサプライズゲストです。

そしてこれの予約投稿をした直後にエゴサしたら……

バーが赤色になってるううぅぅぅーーー?!
ありがとうございます!!
うわあああぁぁぁーーーい!!(歓喜の狂乱舞)


失礼しました。しかし、本当にここまで皆さんに読んでいただいた上にご感想や評価までしていただけるのは本当に感謝、感激の極みです!本当にありがとうございます!

それではどうぞ!


生きていいんですか?

 何で天羽奏がここにいるの?だってあのライブで死んだって……もしかしてここって死後の世界?でもそれなら来るなら透か旭じゃない?何でよりによって憎んでるうちの一人なの?あの人と接点なんて皆無なんだけど。

 

「ここで立ち話もなんだから、ここに座って話でもしようや。」

 

 そう言うと、天羽奏は席に座った。私もその隣に座る。そこは奇しくもあの日、座っていた席と同じ場所だった。

 

「ここであたし達を見てくれてたんだな。ここもなかなかいい眺めじゃないか。にしても、散々な目に遭ったな。あんな事があったら、グレたくなるよな。」

「何で知ってるんですか……?」

「さあ、何でだろうね?まあでも細かい事は良いじゃないか。」

 

 陽気に笑ってるけど、私からしたら笑えないんだよ。あれからどんな思いで過ごして来たのか、思い出しただけでもイライラする。それもこれも、全部ツヴァイウィングのせいだ。

 

「悪かったね。」

「え?」

「あたし達の歌を聴きに来てもらったのに、こんな事になっちゃって……。」

 

 何で謝るの?死んだあんたに謝られても、もう何も変わんないんだから……過去は変えられないんだから……。私が死ぬ事だって変わらない……。

 

「あたし達の事、憎んでる?」

「はい……。今も憎いです。あなた達が嫌いです。歌も嫌いです。あなた達の歌を聴きに行ったせいで……私は恋人も、両親も、妹も、居場所も、何もかもがなくなって、もう私の人生はめちゃめちゃです。」

「そうか。ハッキリ言ってくれてありがとう。それでさ、あんたこれからどうすんの?」

 

 これからって……もう私死ぬんだけど……。あんな場所にナイフ刺されたら……もう助からないでしょ?それに、もう辛いんだ……楽になりたい……透や旭達に会いたい……

 

「もしこっちに来ようとしてるなら、それは駄目だ。」

「え……」

「あんたはまだこっちに来るべきじゃない。」

「また……私にあんな地獄を繰り返せって言うんですか……?また……!」

「そうだね。生きるって事は、ある意味そうかもしれない。あたしも家族を亡くして、ノイズと戦う為に喜んで地獄へ落ちた。」

「ノイズと戦う?それってどういう……」

「でもね、地獄だらけの世界にも小さな幸せがあるんだ。それを育てていけば、やがては大きな愛になるんだ。」

「大きな愛……?」

「それを見つけるまでは、こっちに来ないでくれ。それがあたしからのお願いだ。」

 

 分かんないよ……そんなものがどこにあるのか、どうやって見つければいいのか。それに、私はもうたくさん悪い事をした。ムシャクシャするからって、気に入らない奴を殴って、力でねじ伏せて、小夜姉まで傷つけて……

 

「でも……私にも生きていい資格なんて……。」

「どんなに悪い事をしても、生きる権利は誰にだってあるさ。だから、そんな悲しい事を言うなよ。」

 

 何か、さっきも誰かに言われたような気がする……。でも、生きる権利は誰にでもあるのなら……

 

「生きて……いいんですか……?こんな、どうしようもない私でも……本当に生きていいんですか?」

「良いんだよ。当たり前だろ?」

 

 この人、勝手に現れてこんな事を言い出すなんて……やっぱり私……嫌いだなぁ……。でも、ありがとう……。

 

「あの……私……あっ……」

「ん?あ、そろそろ私は消えなくちゃだね。」

 

 天羽奏の身体が光の粒になっていって消えようとしている。だけど、あの人は笑ってる。

 

「まさか……私をここに連れて来たのって……」

「あんたはここで見たもの、聞いたものは全部忘れるだろうな。どうか、歌を嫌いにならないでくれ。そして……」

 

 

 

 

生きるのを諦めるな。

 

 

 

 

 

「待って!うわっ……!」

 

 眩しくて見れない……!待ってよ!突然現れて、ここに連れて来ておいて、最後は勝手に消えるなんて……どこまでも勝手な人だなぁ……

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 ここは……病院……?私……確か刺されて……。それよりも……何か……すごい夢を見た気がするけど……何だっけ……?

 

「輪……?」

 

 身体が動かない……けど、確かに今、小夜姉の声が聞こえた。そこにいるの?

 

「輪……良かった……輪!」

 

 小夜姉だ……やっぱり生きてるんだ……生きていていいんだ……。

 

 小夜姉によると、あれから1週間もこのままだったらしい。ナイフが刺さったままだったのと、心臓より数センチ外側に刺さったのが不幸中の幸いだったみたい。確かにその数センチ違ったらって考えるとゾッとする。

 私を刺した男は警察に逮捕されて家庭裁判所へ送られるんだって。あいつに雇われた奴らも同様に逮捕されたみたい。

 

 それから、私は二度目の入院生活を過ごす羽目になった。うん暇。胸の刺し傷だから本当に動けない。スマホの中の音楽でも聴こうと思ってたんだけど……ツヴァイウィングばっかで、あの時衝動のままに全部消したんだった。本当に何もない……。どうしよ……。そこにノックするのが聞こえた。

 

「どうぞ……あっ……!」

「よう。」

 

 あの時の赤いシャツの筋肉モリモリマッチョマンのオジサンだった。

 

「元気そうとは言い難いようだな。」

「まあこの通り、動けませんしね。退屈ですよ。」

「ハハハ!なら話し相手くらいにはなってやるさ。」

 

 見かけによらず、凄い笑う人なんだなぁ。

 

「そうですね……。じゃあこれからの事で聞いてほしいんですけど……」

「これから?進路とかか?」

「まあそんなものです。私、中3なんで……」

「驚いたな。俺の娘と同じ年だ。」

「娘さん……?いたんですね……。」

 

 いやこんな厳つい人の娘とか全然想像できないんだけど……。ちょっと会ってみたいな……。

 

「それで、進路というのは?」

「いや……私、あれから真面目に勉強して、進学しようかなって思ってるんですけど……小夜姉の事もあるし、働くのも選択肢かなって……」

「いや、君は進学するべきだ。」

 

 即答か。まあそうだよね。今のご時世中卒で雇ってくれる所なんでほとんど無いのは知ってる。 

 

「でも、私って結構問題起こしちゃったし、教員からの印象も最悪だから、推薦なんてもらえないでしょうし……」

「推薦だけが全てじゃないぞ。もっと広い目で見るんだ。そうだな……輪君は歌は好きか?」

「歌……?」

 

 よく分からない。今までは憎む事しか出来なかった。でも何でか分からないけど、今は何でか分からないけど、不思議と嫌いになれなかった。

 

「好き……なんだと思います。」

「そうか。ならリディアンはどうだ?」

「リディアン?」

 

 まあ聞いたことあるけど、あそこって何か音楽に特化したカリキュラムが特徴の学校って聞いたけど、あそこ年間倍率が尋常じゃないくらい高いらしい。そこに私が受けても……

 

「うちの娘もそこを受ける。」

「え?」

「どうだ?受けてみないか?」

 

 受験ってそんな仲良しこよしでやるもんじゃないでしょ?もしかしたら、私がその子を蹴落とすかもしれないのに、何で誘うの?

 

「うちの娘は内気でな、君のように猪突猛進のような子が友達になってくれれば、互いに切磋琢磨出来る良い関係になると思ってな。」

 

 いや私あんたの娘の事何一つ知らないし。っていうかオジサンの名前聞いてないや。

 

「っていうか、オジサン名前何?」

「あ、そうか。言ってなかったな。俺は風鳴弦十郎だ。」

 

 え?!風鳴?!

 

「じゃあ風鳴翼の娘?!」

「翼は姪だ。それに、翼は既にリディアンの一年生だ。」

 

 嘘……何この偶然。こんな事ってあるんだ……

 

「まあ1つの選択肢として、考えてくれないか?無理強いはしない。決断するのは君次第だ。おっと、そろそろ行かなければ。これが連絡先だ。」

 

 メモ用紙にメアドと電話番号を書いてそれを置いていくと、病室から出ていこうとしていく。

 

「待って。」

「ん?」

「私も受ける。」

 

 何言ってるんだろう私は……。けど何でか分からないけど、風鳴に負けたくない。だったらやってやる。何度でも這い上がってやる。

 

「私もリディアン受ける。そして、あんたの娘さんを出し抜いて、受かってやるから!」

 

 そう言うと、オジサンは笑ってくれた。

 

「ああ、娘に伝えておこう!」

 

 小夜姉、私、また頑張るからね。

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

 あれから更生した私はこの半年間、頑張って勉強した。季節は冬、寒い。コートやマフラーをしても全然足りない。周りの受験生も同じような状態だもん。文字通り受験シーズンって感じだね。

 私は第一志望のリディアンを受ける。この日の為に、私は頑張ったんだ。絶対に受かってみせる。




ゲスト、天羽奏さんでした。

次回、輪の過去編 最終回。
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