俺は、教室の机でうつ伏せになっている。温度計を見ると気温は34℃だ。暑くて気だるいのは当たり前。
そんな隣の席の猿次郎は、「ヘロー、ヘロー」と元気に絶賛連発中だ。
そんなに誰かに、仲良くしてもらいたいのだろうか? 疑問だ。
そんな俺は、元気がない当たり障りのない「ヘロー」を連発している。
実の所、面倒臭い。なんで校則に『誰かに会ったら必ずヘローと言いましょう』って書いてあるのだろうか……いや、あの頭のオカシイ校長だから、仕方がないっちゃ仕方がないが、どうしてこうなった? しかも教室やら廊下には監視カメラ付きだ。無論トイレにも付いているが、女子には不評だ。
当たり前だ。公然な盗撮だからな――
ま、どうせ校長のコレクションにでもなっているんでしょうよ。
話しは変わるが、なぜこんな事になったのかは、1学期の始業式の日に、校長が『ヘローの校則作っちゃったてへぺろ』って意味不明な事から始まったんだった。思い出すのも面倒だし、胸くそが悪い。
だからこそ、当たり障りのない「ヘロー」って言っているのだがな。
あ、「ヘロー」には、いろいろな「ヘロー」があってって……うんやっぱり面倒だやめよう。
ちなみに、どうでも良いが校長は9段らしいです。
ともかく男同士で「ヘロー」なんて言った所で、心が晴れやかになるか? って聞かれたら、ならないだろうさ!
まぁ美少女とイケメンだったら、恥じらいも含めて絵になるだろうけどな……。
もし、ブ男とイケメンが「ヘロー」なんて言ってみろ。それだけで女同士の妄想による発酵進行度が、急激に上がる可能性が稀にあるかもしれないんだぞ。
もっと言ってしまえば、イケメンとイケメンが「ヘロー」って言った瞬間に、とあるパン工場では、発酵が進みすぎて爆発が起こる始末なんだよ! 元気100倍って掛け声をするパンのヒーローでさえ、顔が変えられなくて困ってしまう始末。
こんな世の中に誰がした? 君か、君のせいなのか……? もしそうなら正直に言いなさい。そうしたら先生は怒らないからって言っても、世の中そんなうまくいかないもので、先生は必ず怒る。最後に、女子生徒は社会的通例から外れて、密教のように、隠れながらイケメンを崇める事しか出来なくなる。
もうそれは、無限ループまっしぐらですよ。
イケメン×イケメン→パン工場が爆発→パンのヒーローの顔が変えられないの繰り返しだ。
最終的には、利害が一致しているバイキン野郎と発酵密教が手を組んで、世界を席巻するという恐ろしい事になる訳ですよ。
女子生徒を怒った先生は、顔面が真っ青になって、ひれ伏す事になってしまう訳です。
ええ、そうです。キリスト教や仏教やイスラム教やらクソくらえって、発酵密教の信徒は言うでしょうよ。
イケメン×イケメンは神です。ブ男死すべし、慈悲はないってね。
え、何が言いたかったかって? もちろんバカげた「へロー」の話に決まってますよ。あんな校則クソくらえ!