「図書館って、強い能力だよな」「お前は何を言ってるんだ」   作:クラウディ

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感想が来ると、やっぱりたくさん書けることを実感する今日この頃。

アンケート結果から、投稿するのは午後六時にします!
皆様のご協力、誠にありがとうございます!

それでは、本編どうぞ!





図書館女子会

 管理人さんとマルタさんが図書館へと入ってから、しばらくして私とマシュも図書館で休息をとることにした。

 サーヴァントの皆は休息の必要がなく、図書館と繋がっている扉の周りを警戒してくれている。

 そんなわけで、私たちは二人きりで休むことになったのだが……。

 私はベッドの上で寝転がっていた。

 理由は単純。

 とあるサーヴァントと話をしていたからだ。

 

「ねぇ立香! あなたは、管理人さんのことをどうお思いで?」

「う~ん……なんていうか、このカルデアに来てからはあんまり見ていない保護者枠……って感じかな?」

「まぁ! あの方ほど頼りになる方はいませんわよね!」

 

 そのサーヴァント――マリーさんが妙に興奮していた。

 普段も元気溌剌といった感じの彼女だけど、こういう話題になるとさらにテンションが上がるらしい。

 ちなみに、彼女はずっと管理人さんの傍にいたのだが、特に何もなかったそうだ。

 彼女自身、王族であり既婚者でもあったし、管理人さんにそういう気持ちを持ってはいけなかったそうな。

 

「でも、あの人のことは男性としても好きでしたわ! 子供の時の私にとっては、貴族以上に紳士的で、騎士のように凛々しくて……」

 

 当時のことを思い出しながら語る彼女の目は、恋する乙女のものであった。

 やっぱり、マリー・アントワネットという人物はこうでなくちゃいけない。

 そんなことを思っていると、ふと、扉の方から足音が聞こえた。

 そして、勢いよく扉が開かれる。

 扉を開けたのは、頼れる後輩――マシュだった。

 

「先輩! 私も参加してよろしいでしょうか!?」

「うわっと! びっくりしたよマシュ。それで参加するってどういうこと?」

「昨日と同じように私個人で寝ようと思っていたのですが、先程から聞こえる楽し気な会話につい耳を傾けてしまいまして……」

 

 あー、うん。

 確かに、私たちが話し始めてから数分くらいしか経っていないけど、結構声大きかったもんね。

 管理人さんたちには聞かれてないみたいだし、大丈夫だと思うけど。

 というか、マシュってこんな性格の子だっけ?

 

「実は、部屋の本棚にあった本を読んでいた時、気になる項目を見つけまして……それを実践してみようと思いました!」

 

 管理人さんの仕業かい!

 っていうか、マシュも何気に影響を受けやすいなぁ……。

 まぁ、マシュは元々好奇心旺盛だから、仕方がないといえば仕方がないことかもしれないけど。

 とりあえず、マシュの参加を認めることにしよう。

 だって、今更一人増えたところで変わらないだろうし、女子会ってのはこうじゃないとね!

 

「ありがとうございます! では早速ですが始めましょう!」

 

 こうして、私たち三人による、ガールズトークが始まったのだ。

 題は勿論、管理人さんについてである。

 最初に口を開いたのはマリーさんだった。

 その顔はどこか嬉々としており、宝物を誰かに見せるようにキラキラとしていた。

 

「私とあの人の出会いはもう話しましたわよね?」

「そうですね。確か、川沿いに寝ていた管理人さんが、川の増水に気づかず、そのまま流された先を偶然通りかかったマリーさんが、管理人さんを拾ったと記憶しています」

「そうよマシュ! あの人は出会った時から想像の斜め上を行っていました! まさか、川の増水に気づかず、そのまま流されるなんて人はいるのでしょうか!?」

 

 マリーさんが興奮気味に話す。

 私もその光景を見ていたわけではないので分からないが、確かに驚きだろう。

 そんなことをしている人が、今までカルデアに居ただろうか。

 いや、いない(反語)。

 それはともかくとして、川の増水に気づかないのは、どういうことなのか?

 

「管理人さんを拾った時に、彼は言ってくれましたわ! 『素晴らしい出会いをするなら、他の誰も考えないような移動方法をすればいいんじゃないか? そう考えて実行に移したんだよ』と! あれは衝撃でしたわ! そんな方法で移動する方がいるのかと!」

 

 …………。

 なんか、管理人さんの行動が段々読めなくなってきたぞぅ!?

 どうして川の流れに乗る必要があるんですか……?(電話猫)

 それに、そんな方法を思いつくって、管理人さんって、やっぱり変人なのかな?

 

「アマデウスみたいな音楽にしか欲情できない変態に比べれば千倍マシですわ! えぇ、比べることすら烏滸がましいというのに、なんということでしょう!」

 

 マリーさんが興奮しながら言う。

 いや、比較対象がおかしいと思うのは私だけですか?

 あと、モーツァルトさんがさりげなくディスられてるのは無視しよう。

 

「あの人はいつも私と遊んでくれましたわ。木に登りたいと言えば肩を貸してくれて、有名な偉人の本を読んでほしいと言えば、彼らと友人だったということを生かして、本には書かれていない話も聞かせてくれたものですわ。あの時は本当に楽しかった……」

 

 マリーさんの目が遠くを見るようなものになった。

 多分、その時のことを思い出してるんだろうなぁ……。

 でも、そんな思い出に浸っているところ悪いんだけど、そろそろ私の番かな?

 

「私が管理人さんと出会ったのは、私が子供の頃、おばあちゃんの住んでいる田舎に遊びに行っていた時でした」

「あら、立香もなの?」

 

 マリーさんが意外そうな顔をする。

 マシュも同じ反応だ。

 まぁ、この話はマシュも初めて聞くから、そういう表情にもなるよね。

 私はマシュにも説明するように続ける。

 ちなみに、管理人さんとの出会いに関しては、マリーさんほど奇抜ではないと言っておく。

 

「その時の私って、すっごいやんちゃだったんですよ。だから、親が話している隙を突いて森の中に入った私は、迷子になってしまって途方に暮れていました。そこへ現れたのが、管理人さんなんです」

 

 今でも鮮明に覚えている。

 暗い森の中で、不安に押しつぶされそうになっていた時に現れた光。

 それが、管理人さんだった。

 あの日は夏だったというのに、暑そうなローブを纏いながらランタン片手に私に話しかけてくれるその姿は、まるでお伽噺の魔法使いのようであった。

 そして、その手に持っていたお菓子を食べさせてもらった時の味も、忘れることは無いだろう。

 だって、あんな美味しいもの食べたことがなかったから。

 それからは管理人さんに連れられて無事におばあちゃんの家に帰ることができたんだ。

 

「お母さんたちが管理人さんにお礼を言った後の別れ際、管理人さんが踵を返して、小さかった私にあるものを渡してくれたんです」

「それがあの本なんですか、先輩?」

 

 マシュが私に尋ねる。

 その目は好奇心に満ちており、早く続きを話してほしいと訴えていた。

 そんな目で見つめられると照れるじゃないか。

 私はコホンと咳払いを一つすると、話を続けた。

 

「そうだよマシュ。その時貰った本が、管理人さんを召喚するときに使った本なんだ」

「すごい……。もしかして、管理人さんはこうなることを見越してたんじゃないんでしょうか?」

「多分ね……」

 

 私はマシュの言葉に苦笑した。

 実際、あの人は未来視とか予知夢が出来るんじゃないかと思うときがある。

 いや、実際に出来るかどうかは知らないけどさ。

 それでも、あの人がただの変人でないということは分かるのだ。

 なんたって―――。

 

「管理人さんは、私のあこがれになった人だからね! マシュ!」

 

 私は胸を張って自慢するように言った。

 そう、私にとって、管理人さんはあこがれなのだ。

 こんな風に誰かを好きになったことなんて無かったし、恋をしたこともない。

 恋というにはまだだけど、いつかは経験したいと思っている。

 そういえば、管理人さんってどんな人なのだろうか?

 今まであまり深く考えたことは無かったけれど、マシュは知っているのかな?

 そう思って聞いてみると、マシュが少し困ったような顔になる。

 あれ? 何かあったの?

 

「知っていると言いますか……、なんといいましょうか……。確かに、私にとってもあこがれる人物ではあるのですが、ちょっと変わった方という印象が強くて……。でも、とても優しい人で、いつも私たちのことを気にかけてくれるいい人ですよ!」

 

 うん? どうしたんだろう?

 なんか言いにくそうにしてる感じが……。

 

「ねぇマシュ。管理人さんって、魔術師とかには有名だったんだよね。なんでなの?」

「えっと……実はですね……」

 

 その話を聞いた私は今日一番の大声を出すことになる。

 マシュの口から出てきた言葉が吃驚仰天するような話だったからだ。

 

「先輩もマリーさんも、魔術と魔法の違いは知っていますよね?」

「うん。確か、魔術が科学で再現できることで、魔法がそれ以外……だったよねマシュ?」

「はい、正解です」

 

 この特異点に来る前、進○ゼミ(メディアさんとダ・ヴィンチちゃんが開いた塾)で習ったことだ。

 それぐらいは覚えてるぞぅ! と、どや顔をしてみるものの、隣にいるマリーさんにはスルーされてしまった。

 ぐすん……。

 それはともかくとして、魔術と魔法は私が言ったような違いがある。

 そもそも魔術と魔法は、神秘を扱うことで、奇跡を起こすことを可能とする技術。

 まぁ、簡単に言えば、前者が物理法則で説明できるのに対し、後者は完全に超常の力を扱っているといったところだ。

 そして、魔術師たちは魔法を手にするため、すべてが生まれた場所である『根源』に至ろうとしている。

 全てが生まれたというそこに行ければ、実質すべてがあるということで魔法も手に入る……かもしれないらしい。

 らしいなのは、私もそこまで詳しいわけじゃないから。

 一応、カルデアでの授業でさらりと触れただけだし。

 話を戻そう。

 つまり、何が言いたいのかと言うと、管理人さんは魔法を使えるということ。

 それも、世界トップクラスの魔術師だ、ってメディアさんとダ・ヴィンチちゃんが言っていた。

 

「そんな魔法を会得している管理人さんですが、彼が大勢の魔術師から注目を向けられるのはそれだけではないんです」

「他にもあるの?」

 

 思わず聞き返してしまった。

 それほどまでに、マシュの話は衝撃的であった。

 なんせ、マシュが言うには、管理人さんが使っている魔術は、現代の魔術とは根本的に違うもの。

 もっと古い……神代のものなのだから。

 一応、神代出身のメディアさんも強力な魔術を使えるのだが、管理人さんのはそれの比ではない。

 それは、ワイバーンの群れとの戦いで見たからこそわかる。

 あの時使っていたのは、ワイバーンを一瞬で焼き殺す魔術、空間を捻じ曲げる魔術、肉を貫く雨を降らせる魔術に、風で切り裂く魔術。

 どれも、強力で、それでいて使いどころが難しいものばかりだ。

 それを、管理人さんは息をするように使って見せたのだ。

 正直言って、あの人は化け物だと思う。

 魔術師たちからすれば、喉から手が出るほど欲しい人材だろう。

 そんな人が、図書館をやっているのだ。

 それも、図書館に納められている本の中で歴史に関するものは、管理人さんの主観が入っているとはいえ、本当に起こっていた真実を書いている。

 だから、あの人の知識は、下手をしたら聖書に書かれている以上の価値がある。

 それがもし、魔術協会に知れ渡ったら……。

 ……考えるだけで恐ろしい。

 私はゴクリと唾を飲み込んだ。

 その時、ふとあることに気が付く。

 

「ねぇマシュ。魔術的に有名なら、その本を持ちだそうとした人もいるはずだよね? でも、今まで誰も持ち出せていないってことは、「時計塔」が保管してるんじゃないの?」

 

 そう。

 時計塔は魔術を研究する機関。

 そして、魔術に関することを秘匿することを義務付けている場所でもある。

 あんまりにも異端(魔法を手に入れた人とか)だったり、魔術を一般人に知られるようなことがあれば、即座にその人を処分するようなところだってのをロマンやダ・ヴィンチちゃんに教えられていたから結構覚えていた。

 だからこそ、疑問が残る。

 なぜ、今まで誰にも見つからずにいたのだろうか?

 そうマシュに聞くと、マシュは目を伏せて答えてくれた。

 

「実は私は本が好きで、ドクターに魔導図書館のことを教えてもらったことがあります。そして、その本をいつかは読んでみたいとも思っていました。だから、カルデアに魔導図書館の本はないのかと聞いてみたことがあるんです。ですが……」

「ですが……?」

 

 マシュが少し言いづらそうな表情になる。

 なにか、悪いことでもあったのかな……?

 マシュがゆっくりと口を開く。

 

「魔導図書館の本は、基本的に持ち出し厳禁となっており、本を持ち出そうとした者は注意を受けるんですよ」

「ん~……それぐらいだったら、ちょっと厳しい図書館ですわよね? あ、でも、私たちは普通に入室できてるってことは、何か特別な理由があるのかしら?」

 

 マリーさんが首を傾げる。

 確かにそうだ。

 いくら何でも、入館禁止とか、入室不可とか、そういう措置ぐらいは取ると思うんだけど……。

 マシュもそれに同意するようにうなずく。

 でも、なぜかマリーさんの言葉を聞いてハッとしたような顔になった。

 どうしたんだろう?

 と思っていると、マシュが手をこまねいて、近づいてくるように合図する。

 頭に疑問符を浮かべながらも、マシュに近づいていく。

 すると、マシュは私の耳元まで顔を近づけると、小さな声で囁いた。

 

「先輩、ここだけの話ですが、今からちょっと過激な話をします。もしかしたら、管理人さんの逆鱗に触れるかもしれない話です」

「えっ!? それ、大丈夫なの?」

 

 思わず声を上げてしまった。

 周りを見渡すが、幸いなことに管理人さんの気配はなかった。

 ほっと胸を撫で下ろす。

 だが、そんな私を尻目に、マシュは言葉を続ける。

 

「魔術的に有名な魔導図書館。そこに保管されている蔵書はすべて歴史的に価値のある物ばかりです。ですが、それが世に出回らないのにはとある『()』があるからです。

「噂……?」

「……無断で侵入した魔術師が本を盗もうとした事件が過去にありました」

 

 マシュは一度言葉を区切ると、もう一度小声で続けた。

 まるで、管理人さんの耳に届かないように配慮しながら話すかのように。

 ……まさか、ね。

 そんなことを考えてしまうほどに、その話は衝撃的であった。

 

「その魔術師が何を思って本を盗もうとしたのかは分かっていません。ですがその魔術師の末路については、ほぼすべての魔術師が知っています。それは…………殺されたからです。発見された遺体は傷のない状態で息絶えていて、その体には黒いインクでこう書かれていました。『違反者罰則執行済み』と……」

 

 私は、その話を最後まで聞いた後、ゾッとするのを感じた。

 もし、私が本を持ち出そうなんて考えたら、殺される?

 しかも、痕跡すら残さず?

 

「ですが、ドクターが言うには普通に本を見る分には問題ありません。私はカルデアでしか過ごしていないため、図書館に行くことはできませんでしたが……」

「まぁ、管理人さんったら、ずいぶんと乱暴なことをしているのね! これは後でお説教しなきゃ!」

 

 マリーさんが頬に手を当てながら言った。……うん、さすがは王妃様と言うべきかなんというか……。

 でも、確かにその通りだと思う。

 いくらなんでも、魔術的に貴重な本だからって、勝手に持ち出すのは良くないよ!

 そして、盗もうとした人とはいえ殺すのはもっと良くない。

 これは後で管理人さんに聞かないと……!

 

「その魔術師は僕の本を使って悪事を働こうとしてたみたいだからね。少し、荒っぽくいかせてもらったよ」

「ひょわっ!?」

「管理人さん!?」

「まぁ、管理人さん! いつの間にいたのかしら! 乙女の園にノックもなしに入るのは不作法ではなくて?」

 

 いきなり背後から聞こえてきた声にびっくりして変な声が出てしまった。

 振り返ってみると、そこには先程マルタさんの契約解除と狂化の解除をしに行ったはずの管理人さんの姿があった。

 相変わらず、その表情からは感情を読み取ることはできない。

 でも、いつもよりかは「バレちゃったか~……」って感じの気配を漂わせている。

 

「か、かかか管理人さん!? いつの間に!?」

 

 驚きすぎて、またもや大声を出してしまう。

 でも、本当に驚いたんだもん!!

 そんな私を他所に、管理人さんは手に持っていた本をパラリと開く。

 そして、とあるページを開いて見せた。

 その本のタイトルは、とある記録のようだった。

 

「これはその魔術師が犯してきた罪の数。1ページにつき、およそ十個の罪がある。それが五ページだ。魔術師云々を除いても、完全に有罪(ギルティ)判定だったよ。そんな奴が僕の大切な『記録(思い出)』を盗もうとしたんだ。あれぐらいは当然かな?」

「…………えっと、管理人さん? それってつまり、この図書館にある本のほとんどすべてに何かしらの記録が記されているということなの?」

 

 私の問いかけに、管理人さんはコクリッとうなずく。

 その動作を見て、私は思わず頭を抱えそうになった。

 物語とかだけじゃなくて、個人情報とかも入ってるの!? この図書館!?

 

「実際、ジャンヌの霊基を修復するときは、『英霊の座』に登録されていたジャンヌの情報を書いていた本の情報を複製(コピー)して、書き込み(ペースト)をしたんだ。だから、ここにあるほとんどの書物には僕が集めた情報が書き込まれていることになる」

 

 ……それって、とんでもない情報量になるんじゃないの?

 そんなことできるものなのだろうか。

 だが、現に目の前の管理人はそれをやってのけているということだ。

 

「……ちなみに、どのぐらいの数があるのかしら?」

「ざっと数えて億を超すね」

「億……!?」

 

 思わず声を上げてしまった。

 まさか、そこまでとは思わなかった。

 ……よく今まで盗まれずに済んでたものだよ……。

 すると、管理人さんはその本をパタンと閉じると、別の本をその手に出現させる。

 すると、そのままマシュへと差し出した。

 その行動に、私は首を傾げる。

 

「えっと、これは……?」

「あげるよ。今のマシュ君にはぴったりの本だからね?」

「タイトルが分からないんですが……」

「今の君にはまだ資格がないってことだよ。これからも精進を続けなさい」

「はいぃ……」

 

 そう言って、マシュは管理人から受け取った本を抱きかかえるようにして持つ。

 なんだか、その様子はとても嬉しそうであった。

 うーん、あの本は一体何なのかなぁ……?

 ……まぁ、いっか!

 それよりも……。

 

「大事な物なのに、あげてもいいの?」

「それはすでに複製しているから大丈夫だ。そもそも、僕が気に入った相手であり、許可を取れば複製した本を貸し出すこともやぶさかではないんだけど……流石に、気に入ってもいない相手に勝手に取られてしまうと、罰則を下さなければならないことになるからね?」

 

 管理人は肩をすくめながら言った。

 あぁ、そういう事かぁ。

 確かに、勝手に持っていかれるのは嫌だよね。

 でも、私達はいいのかなぁ?

 なんて考えていると、マリーさんが一歩前に出て管理人に尋ねる。

 

「あら、そうなの? では、わたし達も借りていいかしら?」

「え、えぇ!? マ、マリーさん!? さすがにダメじゃないの!? いくらなんでも、勝手に持って行っちゃ!」

 

 私が慌てて止めようとすると、管理人さんが私を制した。

 

「大丈夫だよ立香君。別に、君達に貸し出すのは可能だから」

 

 その言葉を聞いて、私はホッとする。

 よかったぁ。

 なら、何も問題はない……のかな?

 でも、どうして管理人さんはこんなことをするのだろう?

 やっぱり、本の管理人だからなんだろうか?

 そんな疑問を持ちつつも、その夜は更けていったのであった。







・管理人のちょっとした秘密

 一部の「魔法」使いとは知り合いで、某第二魔法使いとは話し友達の関係。


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