半年ぶりの更新なので初投稿です
特定のネタや言い回しがありますので苦手な方は好きになってください。
――授業の依頼ですか?
「そそ、ギルドで開催してるやつでね、魔術講師の都合がつかなくって」
口頭で説明しながら資料も渡されたので確認してみると、なるほど中々悪くない条件だった。
毎回参加するのは無理でも、都合のいいときだけでもお願いしたいとのこと。
――ライラはどう思う?
「アルバがやりたいならいいんじゃない?報酬とかも悪くなさそうだし」
だよなぁ、所謂『騙して悪いが…』な依頼なわけがないし、ボロい仕事という程ではないがライラが言うように報酬も悪くないものなわけで。
でも人様を教え導くわけだから少し尻込みするわけで、万が一生徒から「素人質問で恐縮ですが―」なんて質問された日には、うぐっ想像しただけで体調が…
そう考えると「なんかやっちゃいました?」とか「こんなの初歩中の初歩だ」とか言いながらで桁外れの魔法を繰り出すチート主人公とか扱いづらいったらないな、教える側としてもどうしろと?ってなるよな。でもそんなベタな展開嫌いじゃないわ!
「報酬が足りないというなら追加として」
いや報酬は十分なんですよ、ただやる気がね?報酬を受け取る以上ちゃんと仕事をこなさないといけないわけで、でも自分ができるかというと自信がないから今回は縁がなかったという事で
「ギルド内で古くなったダンジョンの地図をあげます」
――やるます!
――ぐふふ地図じゃ、新しい地図じゃ
さわやかな表情を浮かべながら契約書にサインをしている隣でライラが何とも言えない表情をしている。
「結局働くのはアルバだからいいんだけど、決め手が地図ってそれでいいの?」
――うん!
「そ、そう…」
真剣な返事にライラも納得してくれたのか、それ以上何も言わなかった。
この世界のダンジョンって定期的に変化するわけで、それに伴って地図も更新しないといけないのね。だけども古くなった地図が無価値になるかというとそうでもなくて、出現する魔物や罠の種類だったり一部の構造とかは変化しなかったりで、更新されたら前のはすぐ用済みというわけでもないらしい。
そして古くなった地図を見て考察や妄想を繰り広げる趣味の人がいる、何を隠そう俺もその一人だ。前世でいうところの卓上旅行だったり、攻略本のデータを見てニヤニヤするとかそんな感じです。分かるよなぁ?は?分かんない?なんで?(殺意)…まあわからないかこの
テンション上げながら受付さんに授業の説明を聞いてみるとこちらで用意するものはほぼないとの事、事前に使いたいものを言ってくれればギルドの方で用意するのでそれを使うようにと。授業自体もテキストを読むとかでもなくて実戦においての心構えや注意点を教えたり呪文を少し唱えてみるとかそんな程度、そもそも魔術コースの希望者はいつも少ないためそんなに気張らなくてもいいらしい。
ライラも交えて日程の相談、授業を行っている日はライラは他のパーティ(同期)に交じってダンジョンに行くとのこと。
授業といっても少人数の初心者相手、つまり楽な仕事!何より報酬で地図が貰える!
完璧な計画だぁ(慢心)勝ったなガハハ!
※
割とアルバと同じ趣味の人は多いが、大体は一般職についてる人や貴族などといったダンジョンに直接挑戦しない層でありアルバは割と珍しい例である。趣味にはまりすぎるあまり地図作成専門のパーティーを結成、雇用している貴族もいるとか。
アルバ達はそもそも人数が少ないしライラが大体の道順を覚えているため特に地図を作成する必要はない模様。一度アルバに地図作成をさせてみたところ単純に絵が下手、地図を埋めようとワザと引き返して行き止まりに向かったりと、ダンジョンの進行が著しく滞ったため以降は地図作成を禁止された。
その様なことがあったためか趣味への熱量がうざい。
※
「あの話ってマジなの?」
「ええ、しっかりと見てきたからその情報は確定的に明らか」
「耳を疑ったが本当だったとはマジ震えてきやがった…嬉しいです」
ギルドが普段よりも喧騒に包まれている、というのもギルド主催の授業についての告知が行われたためである。
告知といっても大々的に行われたわけではなく、常の通りに掲示板への貼り紙であったり、新人に勧める程度といったものであった。
それを目敏い冒険者が話の種にしてたのがあれよあれよという間に広がって今に至る。
「男性教師なら手取り足取りつきっきりの熱血系がいい」
「ダウナー系で授業は適当だけど質問や相談なんかも受けてくれる、なんだかんだ面倒見がいい先生からしか得られない栄養がある」
「地味な人かと思ってたら、偶然街中で見かけたらバチバチに派手になってるのを見かけてしまい興奮としんどさで情緒が滅茶苦茶に……………ンアッー!」
「新人男教師特有の初々しさにメガネを合わせることにより破壊力ばつ牛ン」
「メガネはいらんわ」
「メガネ外してチャラくなる前振りですね分かります」
「君素質あるよ」
「なんだおまえら?ズタズタに引き裂いてやってもいいんだぞ、あまり調子こくとリアルで痛い目を見て病院で栄養食を食べる事になる」
雑談が白熱したのか口よりも先に手を出すものもおり、更にケンカと聞いて我慢できずに駆け付けた冒険者も加わり始めた。参加せずに遠巻きに見ている冒険者は本能的に長寿タイプ。
その様子を受付さんは白けた目で見てた。
(はえーすっごいなぁ、あの無双している人はエルフ?だよね。お?追い打ちかな?いや倒れてる相手にメガネを着け始めた。)
「楽しそうだね~!」「私も仲間に入れてくれよ~」「あぁん、最近だらしねぇな」
きた!職員きた!メイン職員きた!これで勝つる!
ギルドが荒事要員として雇った臨時職員(冒険者)が登場しケンカは一時中断、代わりに飲み比べをすることになり、全員で街の酒場に繰り出したため無事に(ギルド内での)騒動は収まった。
見事な仕事振りだと感心はするがどこもおかしくないな。
後日、飲み屋街にて己の性癖を暴露しながら飲み比べを行う酷い騒動があり、多数の冒険者らしき者たちがいたという情報があったが、酒を飲んでいる場では稀によくあることでありギルドとは無関係である(大本営発表)
※
ぷはー、今日もイイ天気☆アルバ先生のデビューにふさわしい日ですね、今日は。
ライラも同期のパーティーと仕事に向かったし、こっちも授業前の最終確認をしておくか。
少し早めにギルドに向かうと受付さんにすぐに捕まった。なんでも今日は補佐についてくれるとのこと。
ありがてぇ、こちとら新米教師どころか
授業の大まかな流れの打ち合わせを行ってる最中、受付さんは何か言いたげな態度だった。やはり素人が考えた計画では不十分なのだろうか、不十分な点はあるかと聞いても「よく考えられている」とのこと、だったらその雰囲気はどうしたんですか。
よく観察してみると不安というよりもこちらに対して申し訳なさを感じているという雰囲気だった。ううむ心当たりがないな。
考えてても分からないので授業の方に集中しよう。切り替えは実際大事。
――そういえば今日の授業は何人くらい受けるんですか?
教室として用意された部屋に向かう途中に雑談として話を振ってみる。
「うぇっ?ああ人数ね、確か昨日の時点で申込が…」
――いや、やっぱり着いてからのお楽しみってことでお願いします。
この反応から受付さんの態度の理由は分かってしまった。謎はとべてすけた!(大学教授感)
きっと授業への申込がとても少なかったのだろう、まぁ新米教師の授業にわざわざ時間を割いて参加したがる人はいないだろうしな。
受付さんはそんな俺を心配して気遣ってくれたんだな。露骨に生徒数が少ないとやる気を失くしてしまうかもしれないと。
ふっ、そんな心配は無用ですよ。例え生徒が1人だけだったとしても仕事を受けたんだ。ならば俺は全力で教師を遂行する!
教室(仮)の前にとうとう着いた、俺はこの扉を開いた瞬間アルバ先生になるんだ。
メガネ(伊達)も用意した、助っ人もいる。これ以上の状態は望めないだろう。
さぁ授業開始だ!
ガラッ…ガラッ
「あの~、なんで入らないの?」
――今日の、授業の、生徒は何人、ですか?
「えーと確か、40人だね」
――と゛お゛し゛て゛た゛よ゛お゛お゛お゛!
この後滅茶苦茶授業した
アルバ先生
伊達メガネは意外といい値段したがライラによる猛プッシュと教師といえばこれでしょという考えにより購入。転生者知識や事前準備により真面目な授業が行われ生徒からは好評だった、次回以降の開催については検討中。魔法談義できる人募集中。趣味仲間は超募集中。和服と後れ毛の組み合わせが今期の性癖
ライラ(今回空気)
アルバにコスプレさせたり、同期のパーティー(未通女)達に対してマウントをとったりいい空気吸ってる系幼馴染。最近捕縄術を熱心に練習中、なんでやろなぁ。
受付さん
実は既婚。元冒険者で旦那とは大恋愛(本人談)の末に結婚したので現役を退いたとのこと。歌唱や演奏、舞踊による魔法の使い手、アルバはその方面のセンスが皆無で教えるのが面倒なため拒否。アルバには授業を定期的に行って欲しい。旦那といちゃつきたいので子供はまだ欲しくないとのこと。
メガネ好きのダークエルフ
田舎から出てきたため非常に訛っているが、冒険者内ではなんとなく意味が通じるため特に直す気はない模様。剣や盾の扱いに長けているが本人曰く、格闘の才能や生半可ではない魔法の才能もあるらしい、すごいなーあこがれちゃうなー。脳が破壊されそうな話をした奴絶対忍者だろ…汚いなさすが忍者きたない。授業中のアルバ(メガネ)を撮影し売り捌くという、どちらかといえば闇系の仕事により得た資金により有頂天になっている。元ネタ?さぁなんのことだか。
ソシャゲで過酷な〇ナニーをしたので失踪します。