狐は守り続けたい   作:メヴィ

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m(__)m


戦闘訓練2

 「私と組み手でもしようか!」

 「__は?」

 

 とんでもないことを言い出すオールマイト。

 ボクは慌ててみんなの方を見るとまだざわざわと喋っているおかけでオールマイトの言ったことは聞こえていなかったみたいだ。

 

 「ち、ちょっとこっちに!」

 「ぬぉ?どうしたんだい?」

 

 ボクはオールマイトを引っ張って遠くへ連れていった。

 いや本当に何を考えているんたこの人わッ!!

 

 「あの、オールマイト?さっきみたいな爆弾発言はやめてくださいよ…」

 「何が……アッ」

 

 オールマイトはやっと自覚したのか、やっべやらかした…というような顔をした。いや本当にこの人天然だよね……

 

 「わかってくれたなら良いですけど……皆にも聞こえて無かったみたいですし」

 

 ほら、と皆がいる方を指差すとまだ話しているみたいでボクたちがいないのに気づいてる人はいなかった。

 

 「すまなかった……いや本当に…」

 「まぁ放課後とかなら頼むかもしれませんけど……それより」

 

 ボクは足の代わりに尻尾で体を浮かべてオールマイトの胸辺りまで体を持ち上げた。それでもオールマイトの耳までは届かずにオールマイトに耳を貸すように言って屈んで貰う。

 

 「制限時間、ギリギリですよね?授業が終わるまでは持たせて下さい。いざというときはボクも協力しますから」

 「……はは…君にはバレるか」

 

 オールマイトは雄英に出社?するまでの間にヒーロー活動をしてしまう事が多い。その結果、一日のマッスルフォームの制限時間が授業の間持つかどうか……と言うようになってしまっている。

 まぁボクがわかったのはリカバリーガールの指導を受けているときに愚痴みたいに言われたからでもあるけどね。

 でも去年の入試から今年まで体術とかを指導してくれたのは相澤先生とオールマイトだから何となく顔色もわかるようになった。

 

 「無理をするなとは言いませんけど………ボクがやったのは()()()()()()()()()()()()()()()()事ですけど、傷が広がればそれは意味が無くなるんで」

 

 早く戻りましょうと付け加えてボクとオールマイトは皆の所に戻った。そのあとは何とか皆をオールマイトと一緒に説得して何故か一番優秀だったチームとボクが一緒に訓練することで納得して貰えた。……なんで?

 

 

 

 

 

 

 「では第一戦目は~Aチームがヒーロー!Dチームがヴィランだ!他の者はモニタールームへ向かってくれ!」

 

 オールマイトに言われていずにぃ、麗日さん、かっちゃんと飯田くん以外はモニタールームへ向かった。

 そしてボクたちは今回の舞台のビルに着いた。

 

 「飯田少年!爆豪少年!ヴィランの思考をよく学ぶように!訓練と言えどもほぼ実践だ。怪我は楪少女が治してくれるから恐れずに思いっきりな!」

 「ハイ!」

 「いや、度が過ぎたら駄目だからね…?」

 「ハイ!」

 

 飯田くんは元気よく返事はしてくれた。かっちゃんは…何か不機嫌だ。流石にやらかしはしないと思うけど……

 多少違和感を感じつつもボクはオールマイトと共にモニタールームへと向かった。

 モニタールームについてオールマイトからインカムを渡された。どうやらモニタールームではビルの中でのチームの会話が聞こえるらしい。

 

 「それではAチームとDチームによる、屋内戦闘訓練スタート!」

 

 オールマイトが宣言をするといずにぃ達は窓から侵入して順調に進んでいたけれど、曲がり角でかっちゃんが奇襲をした。いずにぃが麗日さんを抱えて避けたけど、いずにぃのコスチュームの顔半分が爆発で吹き飛ばされたいた。モニタールームでは切島くんが「奇襲なんてずっけぇ!」と言ったり、芦戸さんが「緑君すごい!」と、各々が感想をのべていた。

 

 「奇襲も戦略、今彼らが行っているのは実践だ」

 「少し悪く言えば、勝てば良かろう。だね」

 

 モニターではいずにぃがかっちゃんの腕を掴んで背負い投げをした。インカムからは

 

 『僕は頑張れって感じのデクだ!!』

 『デク……びびりながらよぉ……そういうところが…ムカつくなぁッ!!』

 

 声色は震えているもののはっきりと言いきったいずにぃと苛立ちと怒りを露にしたかっちゃんの声が聞こえてきた。

 そのあとはいずにぃが麗日さんに何か指示を出したようで別行動になった。かっちゃんがいずにぃに追撃をしようとするとすぐに逃走して通路でかっちゃんをまいた。それに苛立ったかっちゃんは手のひらで小さな爆発を起こしていた。

 

 『おい出てこいやデクッ!!騙してたんだろ今までよォッ!楽しかったか糞がァッ!!!』

 『随分と派手な個性だったよなァ!?使えよ!!俺が上だからよォ!!』

 

 「うっわ、なんかすっげぇイラついてる!こっわ!」

 

 モニタールームでは上鳴くんがそんなことを言っていた。まぁ、かっちゃんの顔は怖いよね……

 それより、まずいな……いずにぃは個性を使わないんじゃなくて使えないんだから。昨日は一瞬だけワンフォーオールを制御することはできたけど、それは冷静に集中出来た状態で、だ。

 

 「ゆず先生、浮かない顔ね」

 「蛙水さん…うん。ちょっと心配になっちゃって」

 「梅雨ちゃんと呼んで」

 

 どうやら表情に出てしまっていたらしい。自分では気づいてなかったけど尻尾も垂れ下がってしまっていた。

 

 「きっと大丈夫よ。いざとなればオールマイト先生もいるわ。それに、ゆず先生もいるでしょう?」

 「うん、そう、だね」

 

 そうだ。そのために、助けるためにボクはヒーローになったんだ。

 

 『カシャン』

 「ッ!?」

 「けろっ!?ど、どうしたの?尻尾がボワって…」

 

 インカムから何かの音が響いた瞬間、ゾクリと蛇に舐められるような嫌な感覚が全身を襲った。モニターを見るとかっちゃんのコスチュームの籠手が赤く輝いてさらに嫌な予感がした。

 すぐにタブレットを取り出してかっちゃんのコスチュームの詳細を確認すると

 

 手榴弾をモデルにした籠手

 汗腺から分泌された爆発性の汗を籠手に貯めてピンを引いて爆発させる。

 

 その文章を読んだ瞬間、オールマイトが叫んだ。

 

 「よせッ!爆豪少年!!殺す気か!?」

 『当たんなきゃ死なねぇよッ!!』

 

 一瞬でモニターが爆炎に飲まれノイズが走る。それと同時にモニタールームにも物凄い爆音と衝撃が襲ってきた。

 

 「ッ!!あの馬鹿!!」

 

 ボクはそう叫んでタブレットを放り投げてモニタールームから全力でビルへ走った。ビルには大穴があいていてそこから黙々と黒煙が上がっていた。いずにぃの安全を確認するために飛び込もうとすると、インカムからオールマイトの声が聞こえてきた。

 

 『待て!楪少女!緑谷少年は無事だ!!楪少女はそこで待機していてくれ!!』

 「ッ!!___わかり、ましたッ!」

 

 歯を噛み締めて中で暴れる感情をどうにか押さえつけて返事をする。

 

 本当は今すぐ駆けつけたい。本当に、怪我はしてほしくないんだ。

 ふと、前にオールマイトから言われたことを思い出した。

 

 (楪少女、君は少々緑谷少年に対して過保護な所がある。誰かを守りたいというのはヒーローの本質を捉えてはいるが、同じヒーロー志望の緑谷少年から成長の機会を奪うことになるかもしれない。助けるなとは言わないよ。ただ、見守って応援してはくれないか?)

 

 ………いずにぃから、ボクが奪っちゃ駄目だ。

 

 「がんばれ、いずにぃ……」

 

 

 

 

 そして数分後、ビルから空へ衝撃波が飛んで

 

 『ヒーローチーム!Win!!!』

 

 いずにぃ達の勝利の宣言が聞こえた。すぐにいずにぃのところへ行くと呆けたかっちゃんはの前に倒れたいずにぃがいた。

 

 すぐに状態を診ると気絶はしているものの脈拍は正常。右腕の骨にひび、加えて血管の損傷による鬱血、左腕は打撲と火傷だった。

 

 ボクは左腕を修復して右腕は最低限の修復だけにして脱いだ袖を右腕に巻き付けて妖力を流して硬化させてギプスにした。

 ボクのこの長い袖は尻尾の毛を培養して作ってあって、妖力を流せば硬化する性質を持っている。さっきみたいにギプスにしたりするのが主な使い方だ。

 ギプスをしたあとは救護ロボットが運んできた担架に乗せて保健室に運んで貰った。本当は完全に修復してあげたいんだけど、

 

 「リカバリーガールに言われてるからなぁ…」

 

 リカバリーガールにはある程度の大怪我に関しては最低限の応急処置をして後はリカバリーガールに任せるように言われているんだよね……なんでも個性以外での処置方法を覚えるためだとか。

 

 「おろろろ……」

 「あ~……はい、この水で口ゆすいでね、あ、あと飴あるけど何がいい?」

 「み、みかんで……」

 

 あとは個性の使いすぎで吐いている麗日さんに水と飴をあげて終わりだった。飴はリカバリーガールに言われて持ち歩いているけど、確かにこういうときは役に立つね。

 

 

 そのあとは特にこれといった怪我は無くて順調に進んでいった。けど、

 

 「へ、へくちッ!!」

 「さ、さみぃ……」

 

 モニタールームは冷気で包まれていた。オールマイトを含めた全員がガタガタと震えていた。あす…梅雨ちゃんは個性が蛙と言うことがあって冷気に弱くて、冬眠しそうになっていた。ボクも尻尾を全身に巻き付けて毛玉みたいになっていたから少しでも暖めてあげようと梅雨ちゃんを抱き抱えている。

 こうなった原因は轟くんだ。轟くんの個性は半燃半冷、炎と氷を操る個性で、たった今ビルを凍らせて相手チームを動けなくして勝利した。

 

 「な、なぁゆずちゃんせんせぇ…き、狐火とかだせねぇ…?さむくてしかたねぇよ……」

 「え?う~ん…」

 

 上鳴くんがガタガタと震えながら聞いてきた。

 狐火かぁ……今まで試したこと無かったな……取り敢えず火を出すイメージで……………結構難しいな……え~と《こんなことも出来ないのか……こうやるのだよ?》っえ?

 

 「梅雨ちゃん?」

 「zzzz……スヤァ」

 「誰……?」

 「なんだできるじゃんか!サンキュー!」

 「????」

 

 上鳴くんが感謝してきたと思ったら近くに50cmくらいの火が浮かんでいた。

 急に声が聞こえて梅雨ちゃんかと思ったら違うし、勝手に火ついてるし……えぇ……?

 

 「こわ……」

 

 後で相澤先生に相談しておこう…なんだかんだ相談とかには乗ってくれるからね……

 

 その日の訓練での負傷者は葉隠さんと尾白くん、轟くんの氷で足の皮が軽い凍傷になっていた。重症はいずにぃはだけだった。それと、芦戸さんの酸に溶かされた青山くんのマントを復元して、全ての組の対戦が終わって……

 

 「では今回優秀だったB組の轟少年と障子少年は楪少女との訓練だ!さっきはヒーロー側だったから次はヴィランだ!ルールはさっきと同じ!先にビルに入っていてくれ!」

 「ヒーロー仮免許の業!見せて貰うぜゆずちゃん先生!」

 「あはは……はぁ……」

 

 切島くんがそう言ってくれるけどボクはやる気出ないなぁ……仮免許(特例)だからね…?

 そうこうしているうちにヒーロー側の準備が整ったようでビルの前で待機するように言われた。

 

 『それでは、楪少女 VS D組!スタート!!』

 

 さて……やるからには本気でやらなきゃね……え~と、核の初期位置は3階の部屋のどこか……か。まぁ取り敢えずはビルに入らなきゃね。__この音は…!!

 

 「あ、あっぶな……そっか、逆も叱りだもんね」

 

 ビルに入った瞬間ピキピキと音が聞こえて急いでビルから飛び出ると、先程と同様にビルが凍りついていく。どうやら轟くんがまたビルごと凍らせて無力化しようとしたみたいだ。タイミングが良かったのは障子くんの索敵かな?

 

 「ま、まぁ仕切り直して__あっつ!?」

 

 すぐに妖力を体に纏って障壁を展開熱を遮断する。すると今度はまた凍らされて……なんと言うか、いやらしい攻撃だね。

 でも障壁を張ってるから氷で動けなくなる、なんてことは無くて妖力で強化した筋力でゴリ押しして難なくビルに入れた。

 

 相変わらずビルは凍ったままだけど、特に何も起きずに2階から3階への階段がある曲がり角を曲がろうとした瞬間。氷が迫ってきた。それをジャンプして壁を蹴り、反対側の壁に硬化させた尻尾を刺して壁に張り付くと、階段の前では轟くんが一瞬驚いた顔をしていた。

 その一瞬を見逃さずに壁を蹴ると同時に刺した尻尾を使ってパチンコの要領で突撃し、右脇腹に回し蹴りをして、怯んだ所に足払いをして空中に浮かべてから鳩尾に一撃入れて気絶させる。もちろんそのあとは修復をかけながら捕縛テープを巻いておいた。

 因みに今のコンボは相澤先生から教わった。ボクにコンボをかけながらの実践で。

 

 轟くんにテープを巻いている間に耳に集中して物音を聞いていたけど、3階の奥の部屋から声が聞こえてきた。急に轟くんの返事が無くなったから驚いているみたいだね。

 さっきの余波で更に凍った階段で滑らないように注意しながら登っていって、物音のする部屋の前に来た。

 でも障子くんの個性ならバレてるだろうしなぁ……よし。こういう時こそだね。

 ボクはストレージからフラッシュバンを取り出してドアにフラッシュバンが入るくらいのストレージを展開してドアの一部を収納して穴を開ける。間髪いれずにピンを抜いたフラッシュバンを入れて破裂音がした瞬間にドアを蹴破って突入する。

 突入した先では障子くんがうずくまっていた。……正直ごめんなさい……フラッシュバンきついよね……ボクも相澤先生との訓練で同じことされたからよくわかる……けど、今は

 

 『ヒーロー!Win!!』

 

 核に触れて勝利条件を達成すると放送が流れた。

 

 「う、ぐぉぉ……」

 「えっと、ご、ごめんね?」

 「い、いや、大丈夫、だ……」

 

 本当にごめん障子くん……

 

 

 

 気絶させた轟くんはオールマイトに任せてボクはふらふらしている障子くんを支えながらモニタールームに戻った。

 

 「え~、では講評を始めるぞ!気づいた事がある人は手を上げてくれ!」

 「ハイ!」

 「八百万少女!」

 「まず楪先生の反射神経、判断力と俊敏性、障子さんの索敵能力を逆手に取った戦術、どれも素晴らしいものでした。それに加えて轟さんを気絶させた体術、あれは相手を確実に刈り取る為に洗練された動きで無駄が少なくよく洗練された体術で素晴らしかったです」

 「……また全て言われてしまったな!HA!HA!HA!八百万少女の言った通り楪少女の体術は相澤君によって鍛えられた物だ!訓練を初めてからまだ半年程しか経っていないがね。実力だけなら特例ではなく正規のヒーロー仮免許を持っていても可笑しくないんだ。その実力は全て楪少女の血反吐を吐くような努力結果だ。決して才能とかそんな生易しいものじゃない。まぁ、つまり何が言いたいかっていうと____

 

 努力を惜しむな有精卵共ッ!常にPlus Ultraだ!

 

 オールマイトがそういうと皆の息を飲み込む音が聞こえてきた。オールマイトの言葉には形容し難い重みと心を奮い立たせる何かがあった。

 ボクもオールマイトに今までの努力を認めて貰っていたことがわかってものすごく嬉しい。本当に血反吐を吐いたかいがあった……

 あの相澤先生にシゴれ続けて血を吐いてガチ泣きしてミッドナイト先生に慰められて……

 

 「ゴホッんん!もうこんな時間だ!私は一足先に緑谷少年の様子をみてくるから君たちは教室に戻るようにッ!」

 「え、はや!?」

 

 オールマイトは物凄いスピードで走り出してあっという間にいなくなってしまった。皆には次の授業に遅れないように早く着替えて教室に戻るように言ってからボクも保健室へと急いだ。

 

 「ですからワンフォーオールをあまり大声でわぁぁあ!?」

 「わッ!?」

 「あんたが騒いでどうするんだい……楪もお疲れさん、緑谷の手当ては上出来だったさね」

 

 保健室のドアを開けるとナチュラルフォームになったオールマイトがダボダボのコスチュームを着たままでいた。いや本当にビックリした……

 

 「す、すまない楪少女。しかしリカバリーガール、私のこの姿と怪我は雄英の教師や一部のプロヒーローには周知の事実、ですが私の個性ワンフォーオールは貴女と校長、そして親しき友人、緑谷兄妹(きょうだい)のみの秘密なのです」

 「あぁはいはい、No.1ヒーロー、平和の象徴様々……トップで胡座掻いて居たいって訳じゃ無いだろうがさ………そんなに必要かね、平和の象徴ってのは」

 「居なくなれば超人社会は悪に拐かされますッ。これは、この力を持った者の責任なのです」

 「はぁ……ならもっと導く立場ってのをちゃんと学びなさいな!」

 「ハイ!」

 

 オールマイトは最後に噛み締めるように返事をして更衣室に入っていった。するとさっきまでパソコンと向き合っていたリカバリーガールがくるりと椅子ごと回転してボクと向き合った。

 

 「さて、緑谷の怪我の具合はわかっていると思うけど見た目に対してそんなに重症じゃないさね。あんたの処置も適切だったよ。ただ、体力がすっからかんだから私じゃ完全に治癒してやれないから点滴が全部入ったら治して良いよ。___それにしても()()便利だねぇ」

 

 リカバリーガールがいずにぃに巻いていたの袖を見ながら言った。

 袖は妖力が抜けて既に普通の袖に戻っていた。

 

 「固めるのは楪の個性が必要だが解くのは紐を引っ張れば良いだけ……サポート会社も凄いのを作るものだよ」

 

 そう言って渡してきた袖を腕につけ直しながら確かに、と相づちを打つ。改めて考えると不思議だよね。肩に掛ける紐を引っ張れば妖力が抜けるってどうなってるんだろ?

 そんな事を考えているとリカバリーガールは椅子から飛び降りて鞄を持った。

 

 「じゃぁ私は病院に行ってくるからね。多分今日は帰ってこれないと思うから頼んだよ」

 「………え?ボクがですか!?」

 

 あんた以外に誰が居るんだと真顔でリカバリーガールが言った。

 

 「あんたは私の後継者だよ。(リカバリーガール)の代わりに保健室を運営する。これくらいできるだろう?そのために全部教えたんだ」

 

 頼んだよと言い残してリカバリーガールは保健室から出ていって保健室には出久と楪が残され、呆気に取られている楪は数分経ってからどうしようかと頭を抱えた。そして

 

 「……いずにぃの様子を見よう…」

 

 楪は考えるのをやめた。

 

 

 

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