ポケットモンスター トータス【本編完結】   作:G大佐

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化石ポケモンが好きな私による、超こじつけ理論。

私「セキタンザンって、石炭のポケモンだよな……。石炭は化石燃料……。セキタンザンって化石ポケモンじゃね!?」
友人「まあ、分からなくもない」

私「岩塩って、大昔の海が山に閉じ込められて、何億年も掛けて出来た物らしい。じゃあキョジオーンって化石ポケモンじゃね!?」
友人「こじつけが過ぎる」


森の騎士たち

 ハルツィナ大迷宮の各エリアに現れた魔法陣。それは、それぞれに飛ばされた全員が聖剣士に認められたという証であった。それそれが魔法陣に飛び込むと、鬱蒼とした森の中へと転移した。

 

「うわっ! ……あ、幸利!」

 

「ハジメ! てことはお前も試練を達成したのか!」

 

「うん! と言うか光輝たちはどうしたの、その傷!?」

 

「テラキオンにこてんぱんにされて……」

 

 全員が再会に喜ぶ中、浩介があることに気付いた。

 

「あっ! 俺達、人間の姿に戻ってる!」

 

 試練を終えたからか、全員が元の姿に戻っていた。光輝チームはテラキオンにやられていた筈だが、迷宮側の配慮によるものか少しだけ傷が治っていた。ゲーム版のポケモンで言うならば黄色ゲージまで回復している状態だ。

 ハジメが辺りを見回すと、確かに此処は鬱蒼としているようだが、一箇所だけ開けており上から日光が降り注いでいる。その光の中に佇むのは、この迷宮の主。

 

「ゼルネアス……」

 

『試練達成、おめでとうございます』

 

 ニコリと微笑むその声は、さながら聖母のようだ。見ればコバルオン、ビリジオン、テラキオン、そしてケルディオが頭を垂れている。立場としては彼女がトップなのだろう。

 

『さて、神の欠片を集めし者よ。試練達成の証として、これを』

 

 先頭に立つハジメと向かい合うゼルネアス。両者の間に現れたのは桃色のプレート。

 

 ハジメは せいれいプレート を手に入れた!

 

「フェアリータイプの力……」

 

 ハジメは両手で受け取ると、バッグにしまった。

 

『そして、試練を達成した他の皆さんには此方を。両手を出してください』

 

 全員が水を掬うような形で両手を出すと、そこに乗せられたのはモンスターボールだった。

 

「え!? この子は……イワンコ!?」

 

「俺はモクローだ! さっきまで俺がなっていた姿だぞ!?」

 

 ボールの中身は、先程まで自分達が変身していたポケモン達。ゼルネアスの微笑みは崩れない。

 

『実は、貴方達が変身していた者達は、この大迷宮に住んでいるのですが……。試練の際にその姿を模倣させて貰ったのです。ところが自分たちの姿で試練を受ける貴方達に感銘を受けたようでして』

 

 つまり、この迷宮に住むポケモンの姿をコピーし、ハジメ達にそのコピーを貼り付けたのが、ポケモンに変身したカラクリらしい。

 

『どうか、彼らと共に歩んでくださいね』

 

「「「「はい!」」」」

 

 その時だ。ノシ、ノシと厳かな足音が聞こえてきた。ほんの少し驚きを含んだ声でその2匹の名を呼ぶ。

 

『おや。ザシアンにザマゼンタ。貴方達まで来るとは』

 

『試練を達成したのがハジメ達だと聞いてな』

 

 かつてハルツィナ大迷宮に来た際に現れた、ザシアンとザマゼンタ。その時はまだオルクス大迷宮しか攻略しておらず、実体として出会うのは今回が初めてである。

 

『久しいな、ハジメよ。逞しくなったな。仲間も増えたようだ』

 

「ありがとう、ザシアン。ねぇ、今なら返せるかな?」

 

『そうだな。そろそろ調子を取り戻し、来たるべき時に備えておかねばな』

 

 バッグからハジメが取り出したのは、まだトータスに来たばかりの頃に王国の宝物庫から持ち出したアイテム。『朽ちた剣』と『朽ちた盾』。それを見た光輝たちが驚く。

 

「それって、宝物庫を開放してくれた時にハジメが取っていた物じゃないか」

 

「ポケモンの事を聞かされてから、もしかしてと思って取っておいたんだよね。ようやく返せるよ」

 

「でも、そんなにボロボロで大丈夫かしら……?」

 

 雫としては、かなり古くなったものを返して逆に怒られないかと心配だったのだが、それほ杞憂だった。

 取り出した剣と盾は宙に浮かび、そして剣はザシアンに、盾はザマゼンタに吸い込まれていく。

 

「「ルオオオオオオオオン!!」」

 

 2匹が咆哮するとともに光は弾け、遂に真の姿となった。

 

『おぉ……! 騎士王様が復活した……!』

 

 コバルオンが感銘の声を上げる。剣の王と盾の王の復活である。

 

『ありがとう、ハジメよ。お前たちの最後の戦いには、我らも駆けつけよう』

 

 王の言葉に、ハジメは頷いた。

 

 

 

 

 

 ザシアンとザマゼンタが復活し、後はハジメ達が迷宮を去ろうとした時だ。ふと、コバルオンが語りかけた。

 

『ケルディオ』

 

『は、はい!』

 

『君も、彼らについて行きなさい』

 

『……えぇ!?』

 

『何を驚く。本当は、着いて行きたかったのだろう?』

 

 光輝がリオルを仲間にした時、ケルディオはほんの少しだけ、羨ましそうに彼らを見ていた。コバルオン達は察していたのだ。それと共に、修行も課すことが出来ると考えてもいた。

 

『氷の迷宮に待ち受けている、虚無の龍に認められて来い。そうすればお前も、立派に聖剣士として名乗れるぞ』

 

 テラキオンが不敵な笑みを浮かべる。

 

『そうですね。世界の広さを知ることもまた、修行の1つです』

 

 ビリジオンも微笑んだ。コバルオンも頷く。それをみたケルディオの行動は早かった。彼は光輝の背中を追う。

 

『光輝ー!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハジメ達が迷宮を去り、他のポケモン達も持ち場に戻った中、ゼルネアスは微笑みを一転させて険しい表情になった。

 

『ハジメの中にある、()()1()()()()の輝きが強くなっている……』

 

 彼にプレートを渡した瞬間に感じたのは、彼の中にある生命力が強くなったというもの。だがハジメからは、もう1つの魂を感じ取ったのだ。

 

『本来ならば肉体に魂は1つだけ……。大丈夫でしょうか……』




次回からシュネー大迷宮に突入です。ですが、資格試験の関係で更新が遅くなります。
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