仕事は辛い、けど働かないと好きな事をするためのお金を稼げない。うーん、このジレンマ。
「みんな、来るよ!」
ハジメの声で全員がポケモンを出した。この時光輝が出したのは、ハルツィナ大迷宮で出会ったケルディオである。
『ほう……。お前は……』
『いつか聖剣士になる者だ!』
『良いだろう。相手してやるから全力で来やがれ!!』
咆哮と同時にキュレムは“ふぶき”を放ってきた。そこへフリーザーが“おいかぜ”を、レジアイスが“こごえるかぜ”を同時に発動することで、場に猛吹雪が吹き荒れる。
「ぐぁぁぁ! なんて暴風だ!」
いきなりの大技で、ハジメ達は腕で顔を防ぐことしか出来ない。目を開けたくても開けられない程の威力なのだ。しかし、この中でゆっくりと能力が開花したのが光輝だった。彼の目が青く輝く。
「っ! フリーザーが居ない!」
風が吹き荒れる中を、光輝は『波導』によって位置を把握した。横に並んでいた3匹のうち、フリーザーが居なくなっていたのだ。彼は咄嗟に上を見る。
「みんな、上だ!」
顔を上げたその先では、フリーザーが“げんしのちから”を発動しようとしていた。そこから光輝はある事を思い付く。
「ケルディオ! フリーザーに向かって“アクアジェット”! 跳ぶんだ!」
『っ! そういう事か!』
蹄から水を噴射し、その勢いで飛び上がるケルディオ。猛吹雪によって水を纏った身体は凍っていくが、光輝とケルディオはそれが狙いだった。
「ッ!?」
「凍っていても、スピードが落ちてないです!」
「そうか! 凍っているのは前方だけだから、後ろ足からの水流噴射で勢いが保たれているんだ! 凍っても威力は落ちないどころか、固形化する事でむしろ上昇している!」
流線型に凍ったその形状は、例えるならば……氷の弾丸。
「いっけえええええ!」
『はぁぁぁぁぁ!』
「……キョオオオオオオン!」
一瞬動揺したものの、フリーザーは構わず“げんしのちから”をケルディオに向かって放つ。だがスピードによって勢いの出た氷の弾丸は止まらず、向かってくる岩をそのまま粉砕。そしてフリーザーに激突した。
『っ、ぐううう!』
「…………」
身に纏った氷が砕け、そのまま落下するケルディオ。ユエがすぐに指示を出す。
「ゴルーグ、あの子を受け止めて!」
「ゴル!」
「僕達も光輝とケルディオに続くよ! サイドン、レジアイスに向かって“ストーンエッジ”!」
「ピンプク、この猛吹雪を晴らすよ! “にほんばれ”!」
「だったら俺は前に出るぞ! ガルーラ、キュレムに向かって“ほのおのパンチ”だ!」
ピンプクの“にほんばれ”によって、吹き荒れていた猛吹雪は止む。視界がハッキリとしたことでサイドンが地面を大きく踏み鳴らし、岩石の刃をレジアイスに向けて放つ。ガルーラはキュレムとの距離を詰め“ほのおのパンチ”を放つが、この時“にほんばれ”によって威力が上昇していた。
『チィッ! だがぬるい!』
「ガルッ!?」
キュレムはガルーラの腕に噛みつくと、そのまま頭を振るって投げ飛ばす。そのまま右後ろ足を強く踏むと、“ストーンエッジ”が放たれた。それを見た龍太郎がワンリキーを繰り出した。
「“いわくだき”だ!」
「リィッ、キッ!」
迫りくる岩の刃を砕こうとするワンリキー。だが、そこへフリーザーが翼を大きく羽ばたかせて“エアスラッシュ”を撃ってくる。
「やっべ!?」
「やらせない! パチリス、連続で“エレキボール”!」
援護に入ったのは鈴。フリーザーに当てることは考えず、“エアスラッシュ”を相殺するために電気の弾幕を張った事で、ワンリキーへの直撃は免れた。
『ゴルーグ、ユエ、頼む!』
「ゴルッ!」
「ん! ゴルーグ、ケルディオをキュレムに向かって投げ飛ばして!」
「ゴォォォォルァァァ!!」
額の角を銀色に光らせたケルディオを、ゴルーグが大きく振りかぶって投げ飛ばす。鋼タイプの技である“スマートホーン”がキュレムに直撃した。氷タイプを持つ彼にとってこの技は効果抜群である。
『うおおおおおっ!?』
「レ、レジア、レジア」
そのお返しと言わんばかりに、レジアイスがゴルーグと激突する。腕と腕とが取っ組み合い、さながら巨人同士の力比べである。
「頑張ってゴルーグ!」
「ピンプク、ゴルーグを押して!」
サイドンを投げ飛ばせる程の怪力を誇る、香織のピンプクも加勢する。しかし、氷の迷宮である事とフリーザーとキュレムが放つ冷気によって、レジアイスのパワーは増していた。怪力を誇るポケモン2匹掛かりでも、まだ押し切ることは出来ていない。更に悪いことに、レジアイスは点字のような目から“れいとうビーム”を放つ準備をしていた。
「っ、マズ……!」
「アブソル、“ふいうち”です!」
レジアイスの真横から、悪タイプのオーラを纏ったアブソルが激突した。突然の衝撃にレジアイスはバランスを大きく崩してしまう。
「シア!」
「出来るだけ早く片付けましょう! 数は有利でも、パワーは向こうが上! それに……!」
シアの『未来視』が、良くない光景を映し出していた。
それは、この場にいる全員がキュレムによって氷漬けにされる未来である。
実はポケモンマスターズEXをプレイしてるのですが、悪の組織のボス達ではアオギリとマツブサが好きです。何ならガチャでアオギリ当てた時は、一瞬息が止まりました。
ただしゲーチス。テメーは駄目だ。