ポケットモンスター トータス【本編完結】   作:G大佐

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ポケモンプレゼンツ見ましたが…………

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うぎゃあぁぁぁぁ!!(語彙力消失)

以上が生配信を見た感想です。


奈落の探索(後編)

 砂漠エリアの主であるガブリアスに吹き飛ばされ、運良く次のエリアへ続く道に行けたハジメ達。だが思ったよりもそのダメージは大きく、ポーチに残っていた木の実を全部食べて、ようやく回復することが出来た。

 

「回復アイテムが無くなっちゃった……」

 

 残っているのは、王国の宝物庫から持ち出した「朽ちた剣」と「朽ちた盾」、後は錬成で作ったお粗末な水筒だけだった。

 

「……うっ?」

 

 すると、奥へと続く道から何やら異臭がしてきた。結構不快な臭いに顔をしかめるが、ハジメはある可能性に気付く。

 

「臭いが流れてきてるってことは、風の流れる道が向こうにもあるってことかな……?」

 

 まだ精神的な疲労は抜けていないが、留まっていても臭いで気が滅入るだけだろう。サイホーンはかなり嫌そうだったが、ハジメ達は奥へと向かった。

 

 その先は、色んな意味で地獄だった。

 

「(この迷宮の製作者、絶対に性格悪いだろ!?)」

 

 目の前を飛んでいるのは……どくガスポケモンのドガースだった。辺り一面が煙で覆われており、よく目をこらすと地面には、スカンクポケモンのスカンプーまでもが居る始末。どうやらこのエリアは、悪臭エリアらしい。

 

「(けど此処から引き返したら、またガブリアスに襲われかねないし……)」

 

 進むしかない状況にウンザリしつつも、ハジメは自分の服を破いた。そして水筒の水で濡らすと、破いた布切れを口に当てた。少しでもガスを吸わない為の、マスク代わりである。

 

「行くよ、サイホーン……」

 

「ガウウウ………」

 

 心の底から嫌そうな声を出しつつ、ハジメ達はガス地帯へ歩き出した。……が。

 

「(ぎゃぁぁぁぁ! 目が、目が染みるぅぅぅ!)」

 

 姿勢を低くしながら歩くハジメ。だがそれでも臭いはするし、守れていない目が染みて涙が止まらない。

 止まりそうになるが、止まったらそれこそ酷い目に遭うと意識し、ゆっくりと歩く。

 その時、コツンと何かが当たる音がした。

 

「(あ……)」

 

 どうやら、ふよふよと気ままに飛んでいたドガースが、偶然にもサイホーンの角とぶつかったらしい。

 問題なのは、そのドガースがガスを溜め込んでいたと言うこと。キィィィンと音を立てて光るその様子に、ハジメは青ざめた。

 

「た、退避ぃぃぃゲホッ、ゴホッ!?」

 

 大急ぎでサイホーンに跨がり、全速力で毒ガスエリアを突っ走る。

 その瞬間、背後から爆発の音が発生し、さらにガスに引火して大爆発が発生した。ドガースのガスは爆発を起こしやすいのだ。

 

「うわぁぁん! もうやだおうち帰るぅぅ!」

 

 ガブリアス戦での敗北と、悪臭+大爆発というメンタルを削る状態が続き、とうとうハジメは弱音を叫んだのだった。

 

 

 

 

 

 どれほど走っただろうか。サイホーンの足取りは重く、跨がるハジメもぐったりと俯いていた。

 

「疲れたね……」

 

「ガウウ……」

 

 心身共に疲れきったハジメ達。僅かな木の実を分け合って食べていた為、短い時間で空腹が迫ってきていた。水も無くなり、とても危ない状態である。

 

「いつになったら……出られるんだろう……」

 

 ハジメの目から光が消えつつある。そんな時、突如甘い匂いが漂ってきた。

 

「…………ん?」

 

 顔を上げると、岩ばかりの景色から一転、木々の生えるエリアへとやって来ていた。

 

「洞窟の中なのに森……大迷宮って何でもありだなぁ」

 

 そんな時、ある物がハジメの目に止まった。

 

「……ブリーの実だ!」

 

 残りの力を振り絞って実のなる木へと走ると、甘い匂いが漂う。

 

「食べ物……!」

 

 木を揺すろうとするが力が出ない。そんな彼を助けるかのように、サイホーンが軽く“たいあたり”する。そのお陰で沢山のブリーの実が落ちてきた。

 

「はぁぁ……! あむっ……んぐ、むぐ……」

 

 口一杯に木の実を頬張る。口が紫色に染まるが、そんなのも気にせずひたすら食べる。やがて、彼の目からは涙が溢れてきた。

 

「んっ、グスッ……あぐ、もぐもぐ……グスッ……」

 

 常に周りを警戒しなければならない緊張感と、ゲームとは違い自分にも影響が出るバトル。そんな状態から、一時的にとは言え解放されたことで安心感が生まれた。それが涙となって溢れだしたのである。

 

 こうして空腹を満たしたハジメ。サイホーンも満足したのか、彼らの目に光が戻っていた。

 その後は森の中を歩く。その道中、オレンの実やオボンの実といった回復アイテムも手に入った。これで回復には暫く困らないだろう。更に、幾つか気になる物も採取しておいた。

 

「(薬草みたいなのと、黄色いツボミ、同じく黄色の葉っぱ。……何かに使えるかも)」

 

 実はそれぞれクスリソウ、ゲンキノツボミ、キングリーフと言い、木の実との調合で強力な回復アイテムを作れると言うことを、彼はまだ知らない。

 

「クアァァ!」

 

「ん?」

 

 上から声がしたため見上げてみると、あるポケモンが急降下してきた。

 

「っ! サイホーン、“うちおとす”攻撃!」

 

「グラァ!」

 

 石を生成してそのポケモンを撃ち落とそうとするが、相手はそれを避け、“エアスラッシュ”を放ってきた。

 

「錬成!」

 

 その風の刃を、“鉄壁(人間ver)”で防ぐ。そうして降りてきたのは、葉っぱのような翼を持ち、首にバナナを思わせる果物が成っているポケモン。

 

「トロピウスか……!」

 

「クオオオオオオン!」

 

 すると、翼を大きく羽ばたかせて空高く飛んでいく。そして再び空中から攻撃をしてくる。今度は“たねマシンガン”だ。

 

「くっ、まるで戦闘機みたいだ……! サイホーン、“ロックブラスト”!」

 

「グルルァ!」

 

 岩を大量に飛ばすが、それすらも避けると一気に降下。そのままエネルギーを纏って突っ込んでくる。

 

「“ギガインパクト”!? けど好都合!」

 

 サイホーンと目を合わせ、互いに頷いた。

 最初に動いたのはハジメだった。両手を合わせ、地面に魔力を流していく。

 

「錬成ぇ!!」

 

 頭にイメージするのは、SF映画などでありそうな隔壁が次々と閉じられるシーン。地面から壁がどんどん現れるが、速度の乗った突撃は留まる所を知らない。壁を次々と破壊していき、そのまま“ギガインパクト”がハジメに直撃すると思われたが……

 

「それっ!」

 

 すぐに技能の回避行動を発揮する。ハジメの体をすり抜けていき、トロピウスは方向転換出来ず大木に激突する。

 ようやく動きが止まったトロピウスへ攻撃を仕掛けたのは、サイホーンだった。

 

「“スマートホーン”!!」

 

「グオオオオオオオ!!」

 

 横腹へ命中すると、トロピウスはそのまま吹き飛び気絶するのだった。

 




就活等があって、更新はこれから遅れるかもです。

次回はいよいよ、あのキャラが登場する予定です。
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