ポケットモンスター トータス【本編完結】   作:G大佐

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今更ですが、本作におけるポケモンの技は、4つ以上覚えてます。他にも技マシンで覚えるもの等もありますので、ご了承ください。


封印部屋の番人

 ハジメ達とゴルーグとの戦いは、激しいものとなっていた。サイホーンの攻撃手段は地面タイプや岩タイプの物が多く、ゴルーグへ有効打を決められずにいた。

 

「ゴォォォ……!」

 

「“きあいパンチ”か! サイホーン、“スマートホーン”」

 

「グルァァァァ!!」

 

 鋼タイプの技は通るのか、それなりにダメージを与えられた。だが向こうも意思を持っている存在。ゴルーグは片手で押さえ込み、そのままパンチを放とうとしていた。

 

「させない! 錬成っ!」

 

「ゴッ!?」

 

 相手の足元を片方だけ穴を開ける。そのままゴルーグはバランスを崩して転倒した。

 

 この戦いで、ゴルーグの事を知っているであろう少女は、技の指示をしていない。それどころか必死に叫んで止めようとしている。

 

「ゴルーグ止めて! お願い! 貴方にこんなことして欲しくない!」

 

 ゴルーグは少女の方へと振り向く。だがそれも一瞬だけで、すぐにハジメ達へと向き直ると、目の部分を光らせる。

 

「ヤバい、“ラスターカノン”か! “まもる”だ、サイホーン! 僕も防御する!」

 

 ハジメが錬成で壁を作り上げると同時に、銀色の光線が放たれた。それは土壁を次々と貫き、サイホーンに命中する。

 だが、うっすらとサイホーンの体を光が包みこみ、その攻撃を防ぐ。だがその威力は、体重のあるサイホーンすら後ずさる程だった。

 

「グウウウッ!」

 

「ゴル……」

 

 耐えきった2人を見て、ゴルーグの猛攻が止まる。ハジメは警戒したが、その気配はまるで……

 

「(僕たちを……試してる?)」

 

 静かになったタイミングで、ハジメは少女へと顔を向ける。

 

「ねえ。このゴルーグは君の仲間なの?」

 

「……元々は伯父様に仕えてた。けど、私が封印されてから、この部屋に来た」

 

「君はなんで、封印されてるの?」

 

「……分からない。国を治めてたのに突然、お前はいらないって言われた。先祖返りの力で、傷も勝手に治る。だから化け物だって……」

 

「ま、待って、なんか凄そうなワードがちらほらあるんだけど?」

 

「ゴルーグが居てくれた。寂しくはなかった。でも……外に出たい」

 

 本来の歴史ならば、それなりにドライな反応をするであろう場面。だが、この世界のハジメは孤独では無かったし、今では相棒もいる。所謂「魔王化」を回避していたハジメは、純粋に助けたいと思っていた。

 

「僕も、外へ繋がる出口を探してるんだ。良かったら一緒に行くかい?」

 

「……良いの?」

 

「まあ、その前に……番人に認められる必要がありそうだけども!」

 

「ゴルゥゥ!!」

 

 ゴルーグが再び動き出した。今度は“シャドーパンチ”を放ってくるらしい。

 

「“メガホーン”!」

 

 黒い霧のような物を纏った拳と深緑色に光る角がぶつかり合う。だが、この時ハジメは指示を出すと同時にゴルーグの後ろへと回り込んでいた。

 

「取った! 食らえぇ!」

 

「ゴッ!?」

 

 錬成によって岩の棘が生成され、ゴルーグの背中を押す。強度の関係で突き刺すことは無かったが、再び転倒する分には問題無かった。すかさず指示を出すハジメ。

 

「“かみくだく”攻撃!」

 

「ガァァァブッ!!」

 

「ゴルルルルル!」

 

 ゴーストタイプにとって、悪タイプの技は効果抜群。今までに無い絶叫を上げて、ゴルーグは跪いた。

 

「はぁ、はぁ……!」

 

「ゴルーグ……もう、止めて……!」

 

「………………」

 

 ゴルーグはゆっくりと立ち上がると、少女の元へと近付いた。そして立方体へと手をかざすと、光が発せられる。

 

「ゴォォ……!」

 

「結界が……! ゴーストタイプによる力なのか……?」

 

 すると、彼女を封じていた立方体が徐々にひび割れていき、遂に砕け散った。

 

「あっ……」

 

 危うく地面に叩き付けられそうになり、ハジメが受け止めようと駆け寄る。だがその前に、ゴルーグがその大きな手で受け止め、優しく地面に下ろした。

 

「……ありがとう、ゴルーグ」

 

 少女の言葉に、番人は静かに頷いた。

 




無事に封印解除まで書けました。
それでは、次回をお楽しみに。
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