更新はかなり鈍足となりますが、よろしくお願いいたします。
試練の番人であるレジスチルに対して、サイホーンとゴルーグが先攻した。
「サイホーン、“ロケットずつき”で体勢を崩すんだ!」
「相手は見た感じ、鋼タイプ! ゴルーグ、“ほのおのパンチ”!」
2匹が果敢に攻撃していくが、レジスチルは瞬時に爪を光らせ、そのままサイホーンを切りつけた。
「じ・ざ・ぞ」
「グラァ!?」
「め、“メタルクロー”か!」
「けど、ゴルーグのパンチが当たる!」
岩タイプを持っているサイホーンにとって、鋼タイプの技は効果抜群だ。しかし、そのままゴルーグの“ほのおのパンチ”が命中する。
「じ……!」
「ゴルッ……!」
ところが、ゴルーグはその手応えの薄さに唸る。レジスチルは体を鈍く光らせた事で、元から高い防御力を更に上げてきた。“てっぺき”を使用したのだろう。
「殴るのが駄目なら、魔法で……!」
ユエが炎の魔法を放とうとした時、レジスチルは彼女の方を向き、電気のような物を溜め始める。
「っ! ユエ!」
ハジメがユエの前に立ち、瞬時に土壁を錬成。それと同時に黄色に光るビームがレジスチルから発射された。
「あっぶな! “チャージビーム”か!」
明らかにトレーナーを狙った攻撃。これでは援護攻撃も難しい。
「ハジメ、あいつを捕まえられないの?」
「え? いや、確かにモンスターボールは、伝説のポケモンを捕まえられる事もあるけど……」
果たして、試練というこの状況で捕まえられるだろうか? そもそもハジメが呟いたのはゲームでの話であって、目の前の現実でもそう上手く行くのだろうか。不確定要素が多すぎる。
「弱ってるならともかく、とてもこの状況だと捕まえられそうにないかも」
「ん。それなら今は戦うだけ。ゴルーグ、“アームハンマー”!」
「ゴォ、ルァ!」
「じ……! ぜ・ざ!」
自慢の拳が放たれるが、レジスチルは両手で抑え込む。そのまま目のような部分に銀色の光を溜め、“ラスターカノン”を発射した。
「ゴ、ル……!」
「地面タイプならどうだ! サイホーン、“ドリルライナー”!」
「グオオオ!」
「ざ・じ!」
「と言うのはフェイクだよ! ユエ!」
「“蒼天”!」
突っ込んできたサイホーンをレジスチルが抑え込むが、その背後からユエが魔法を放つ。レジスチルの動きが止まり、ユエが効果を確信した、その瞬間。
「じ・じ・じ・じ!」
「グオオ!?」
「まずい! サイホーン、“まもる”だ!」
何と、炎を受けたにも関わらずレジスチルは動き出し、“アームハンマー”をサイホーンに放とうとする。ハジメがすぐに指示を出したことでサイホーンが倒れることは無かったが、殴り付けたその衝撃は凄まじい。
「ゴルーグ、“ラスターカノン”でレジスチルを引き離して!」
「ゴルゥゥ!」
「じ・ぞ!」
すぐにゴルーグに振り向き、同じく“ラスターカノン”を放つレジスチル。銀色の光線がぶつかり合い、そして爆発した。
「“アームハンマー”!」
「“ドリルライナー”!」
しかし、すぐに2人は相棒へと指示を出し、爆発の煙が晴れたと同時に2匹の技が命中した。
「ぜ・ざ……」
ガクンと体が前のめりになり、俯くような姿勢になるレジスチル。
「ハジメ、今!」
「一か八かだ! モンスターボール、GO!」
予備として持っていたモンスターボールを投げる。ボールは自動的に開き、レジスチルへ命中する。
ところが、バリアのような物に阻まれ、ボールは弾かれた。
「えっ!?」
「嘘……」
弾かれたボールは使い物にならない。2人が驚いていると、レジスチルは再びハジメ達を見る。
「まだやるの……?」
「……待つんだ、ユエ。様子が変わってる」
目と思われる赤い点字が、ピコピコと点滅している。それはまるで、レジスチルが話しているかのようだった。
「もしかして、試練達成?」
レジスチルはゆっくりと体を前に揺らした。肯定のようだ。
「……ありがとう、レジスチル。僕たちも鍛えられた」
「………………」
レジスチルの赤い点字が黒くなる。どうやら眠ったらしい。
「……行こう、ユエ。あの奥にプレートがある筈だ」
「ん。……疲れたけど、がんばる」
そうして2人は、いつの間にか開いていた穴の奥へと進んだ。
そこは、とても小さな空間だった。ハジメの視線の先にあるのは壁画。青色の石、桃色の石、白い石の3つを赤い線で繋ぐことで正三角形が描かれている。そしてその中央に、プレートがはめ込まれていた。
「これが、プレート……! アルセウスの力の欠片か……!」
「凄い力……! 下手したら呑み込まれそう……!」
ゴクリと生唾を飲み込み、プレートから放たれる圧によって震える腕をゆっくりと伸ばして、ハジメはそれを手に取った。
ハジメは こうてつプレート を手に入れた!
ついにプレートをゲット。次はシアとの出会いか、閑話としてクラスメイト視点を……書けると良いなぁ。