ポケットモンスター トータス【本編完結】   作:G大佐

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大変長らくお待たせしました。私も大学を卒業し、社会人となりました。職場では初めてのことだらけですが、空回りしない程度に頑張ります。
更新はかなり鈍足となりますが、よろしくお願いいたします。


鉄(くろがね)の試練

 試練の番人であるレジスチルに対して、サイホーンとゴルーグが先攻した。

 

「サイホーン、“ロケットずつき”で体勢を崩すんだ!」

 

「相手は見た感じ、鋼タイプ! ゴルーグ、“ほのおのパンチ”!」

 

 2匹が果敢に攻撃していくが、レジスチルは瞬時に爪を光らせ、そのままサイホーンを切りつけた。

 

「じ・ざ・ぞ」

 

「グラァ!?」

 

「め、“メタルクロー”か!」

 

「けど、ゴルーグのパンチが当たる!」

 

 岩タイプを持っているサイホーンにとって、鋼タイプの技は効果抜群だ。しかし、そのままゴルーグの“ほのおのパンチ”が命中する。

 

「じ……!」

 

「ゴルッ……!」

 

 ところが、ゴルーグはその手応えの薄さに唸る。レジスチルは体を鈍く光らせた事で、元から高い防御力を更に上げてきた。“てっぺき”を使用したのだろう。

 

「殴るのが駄目なら、魔法で……!」

 

 ユエが炎の魔法を放とうとした時、レジスチルは彼女の方を向き、電気のような物を溜め始める。

 

「っ! ユエ!」

 

 ハジメがユエの前に立ち、瞬時に土壁を錬成。それと同時に黄色に光るビームがレジスチルから発射された。

 

「あっぶな! “チャージビーム”か!」

 

 明らかにトレーナーを狙った攻撃。これでは援護攻撃も難しい。

 

「ハジメ、あいつを捕まえられないの?」

 

「え? いや、確かにモンスターボールは、伝説のポケモンを捕まえられる事もあるけど……」

 

 果たして、試練というこの状況で捕まえられるだろうか? そもそもハジメが呟いたのはゲームでの話であって、目の前の現実でもそう上手く行くのだろうか。不確定要素が多すぎる。

 

「弱ってるならともかく、とてもこの状況だと捕まえられそうにないかも」

 

「ん。それなら今は戦うだけ。ゴルーグ、“アームハンマー”!」

 

「ゴォ、ルァ!」

 

「じ……! ぜ・ざ!」

 

 自慢の拳が放たれるが、レジスチルは両手で抑え込む。そのまま目のような部分に銀色の光を溜め、“ラスターカノン”を発射した。

 

「ゴ、ル……!」

 

「地面タイプならどうだ! サイホーン、“ドリルライナー”!」

 

「グオオオ!」

 

「ざ・じ!」

 

「と言うのはフェイクだよ! ユエ!」

 

「“蒼天”!」

 

 突っ込んできたサイホーンをレジスチルが抑え込むが、その背後からユエが魔法を放つ。レジスチルの動きが止まり、ユエが効果を確信した、その瞬間。

 

「じ・じ・じ・じ!」

 

「グオオ!?」

 

「まずい! サイホーン、“まもる”だ!」

 

 何と、炎を受けたにも関わらずレジスチルは動き出し、“アームハンマー”をサイホーンに放とうとする。ハジメがすぐに指示を出したことでサイホーンが倒れることは無かったが、殴り付けたその衝撃は凄まじい。

 

「ゴルーグ、“ラスターカノン”でレジスチルを引き離して!」

 

「ゴルゥゥ!」

 

「じ・ぞ!」

 

 すぐにゴルーグに振り向き、同じく“ラスターカノン”を放つレジスチル。銀色の光線がぶつかり合い、そして爆発した。

 

「“アームハンマー”!」

 

「“ドリルライナー”!」

 

 しかし、すぐに2人は相棒へと指示を出し、爆発の煙が晴れたと同時に2匹の技が命中した。

 

「ぜ・ざ……」

 

 ガクンと体が前のめりになり、俯くような姿勢になるレジスチル。

 

「ハジメ、今!」

 

「一か八かだ! モンスターボール、GO!」

 

 予備として持っていたモンスターボールを投げる。ボールは自動的に開き、レジスチルへ命中する。

 

 

 ところが、バリアのような物に阻まれ、ボールは弾かれた。

 

 

「えっ!?」

 

「嘘……」

 

 弾かれたボールは使い物にならない。2人が驚いていると、レジスチルは再びハジメ達を見る。

 

「まだやるの……?」

 

「……待つんだ、ユエ。様子が変わってる」

 

 目と思われる赤い点字が、ピコピコと点滅している。それはまるで、レジスチルが話しているかのようだった。

 

「もしかして、試練達成?」

 

 レジスチルはゆっくりと体を前に揺らした。肯定のようだ。

 

「……ありがとう、レジスチル。僕たちも鍛えられた」

 

「………………」

 

 レジスチルの赤い点字が黒くなる。どうやら眠ったらしい。

 

「……行こう、ユエ。あの奥にプレートがある筈だ」

 

「ん。……疲れたけど、がんばる」

 

 そうして2人は、いつの間にか開いていた穴の奥へと進んだ。

 

 

 

 

 

 そこは、とても小さな空間だった。ハジメの視線の先にあるのは壁画。青色の石、桃色の石、白い石の3つを赤い線で繋ぐことで正三角形が描かれている。そしてその中央に、プレートがはめ込まれていた。

 

「これが、プレート……! アルセウスの力の欠片か……!」

 

「凄い力……! 下手したら呑み込まれそう……!」

 

 ゴクリと生唾を飲み込み、プレートから放たれる圧によって震える腕をゆっくりと伸ばして、ハジメはそれを手に取った。

 

 

 ハジメは こうてつプレート を手に入れた!

 

 




ついにプレートをゲット。次はシアとの出会いか、閑話としてクラスメイト視点を……書けると良いなぁ。
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