ポケットモンスター トータス【本編完結】   作:G大佐

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調子が良いため、本日はもう1個投稿します。


糾弾、そして新たな力

 エルフのような見た目の森人族の長老、アルフレリックが名乗る。

 

「私の名前はアルフレリック・ハイビスト。この樹海に住む者たちの長老の座を1つ持っている。君が報告のあった人間かな?」

 

「ハジメと言います。ハジメ・南雲」

 

「ハジメ。君は大迷宮へ案内をしてもらってるとも、魔物を従えてるとも聞いている。そして、敵意が無いとも。それは本当なんだね?」

 

「はい。大迷宮に眠る物に用があるのに、なんでそんな事をする必要があるんですか」

 

 ふむ、とアルフレリックはハジメを見る。自分の知る人間とは違い、その目は純粋だ。

 そして何より……彼からは、凄まじい『何か』のオーラを感じる。

 

「このハルツィナ大迷宮のことは、何処で知ったのかな?」

 

「解放者である、オスカー・オルクスさんからです」

 

「解放者という言葉を使うとはね……。その証拠は?」

 

「この指輪とかで良ければ……」

 

 差し出されたオスカーの指輪を見て、アルフレリックは頷く。

 

「なるほど。……うん。この先のフェアベルゲンに入ることを許可しよう」

 

「ありがとうございます!」

 

 深く頭を下げるハジメ。人間が亜人に頭を下げるという光景を見て、虎人族たちは驚いた。一方のハジメはすぐに疑問を抱く。

 

「あれ? でも、大迷宮じゃなくてフェアベルゲン? 僕たちは今すぐにでも大迷宮に行きたいんですけど」

 

「大迷宮は、この先の更に奥にある大樹のことだ。けどその周辺は特に霧が濃い。次に行けるのは10日後なんだ。亜人族なら誰でも知ってる筈だが?」

 

 聞かされた事実に、ハジメはジト目でカムを見た。ユエも同じだ。

 

「……カムさん? 忘れてたでしょ?」

 

「カム……?」

 

「えっ!? いや、あの、同族が助けられた喜びで舞い上がっていたと言いますか、何と言いますか、アハハハ……」

 

「「……………………」」

 

「……スミマセン」

 

 そんな締まらない空気を、アルフレリックが咳払いすることで霧散される。

 

「と、とにかく。私たちと共に来てくれ。そうすれば君たちも危害は加えられないだろう」

 

 彼にギャグ漫画のような汗が垂れていたのは、気のせいかもしれない。

 

 

 

 

 

 そうして、アルフレリックと虎人族達の案内で、霧の中を進むハジメ一行。しばらくして霧がゆっくりと晴れると、巨大な門が現れた。ハジメと問答をした隊長、ジルが門番に声を掛けることで一行は中へと入る。

 そこには、幻想的な光景が広がっていた。巨大な木の中に住居があるのか、玄関や窓と思われる穴からランプの光が漏れている。ハジメとユエは思わず息をこぼした。

 

「わぁ……!」

 

「すっごい綺麗……!」

 

 憎い筈の人間が、子供のように目を輝かせ感動している。その姿に他の亜人族たちは、尻尾や耳が揺れていた。

 

「(もしかしたら、私達も変わるべきなのかもしれないな……)」

 

 故郷を気に入ってくれた様子に満足したアルフレリックは、ますますハジメ達と話をしたいと思うようになっていた。

 

 そうして、長老達が会議を開く大木の中で、ハジメとユエ、アルフレリックは向かい合って話をしていた。その下の階にはハウリア族を待機させている。危害が加えられないように他の亜人族が入ってくるのは禁じているらしい。

 

「本当の神、か……」

 

 ハジメは、オスカーから聞いた世界の真実を話した。大迷宮に『神の力の欠片』ことプレートがあること。この世界における本当の神アルセウスは封じられており、復活の手掛かりとなるであろうプレートを集めるために旅をしていることも明かした。

 

「つまり、私達の先祖が魔物と結婚し、子を作ったのが亜人族の始まりだという言い伝えも、本当かもしれないってことか」

 

 アルフレリックは、笑っていた。教会が説いた「神から見放された存在」という考えを否定できるから。自分達は哀れでは無かったのだと思えたからだ。

 

「魔物と結婚してなければ私達は虐げられなかった。そう考えてる亜人族もいる。だから、魔物とは離れて暮らすべき。そう言う考えがあったけれど……」

 

 アルフレリックは目を閉じて、自分の考えていることを言葉にした。

 

「先祖が魔物と共に暮らしていけたのならば、その血を継いでいる私達も、出来るのかもしれないな」

 

「アルフレリックさん……!」

 

 感激するように声を震わせるハジメに、彼は優しく微笑む。

 

「(良かったね、ハジメ)」

 

 喜ぶハジメを見て、ユエもまた心が暖かく、嬉しくなった。

 

 

 だからこそ、下の階から聞こえる喧騒に3人は険しい顔つきをした。

 

 

「……他の亜人族は入らないよう命じた筈だけどな。止めに行かないとな」

 

「シア達が危ない!」

 

「私も行く!」

 

 

 

 

 

 3人が階段を駆け降りると、熊の亜人を筆頭に複数の亜人族たちがハウリア族を睨みつけていた。カムはシアを庇うように立っているが、その頬が赤いことから殴られた後らしい。

 だが最も問題なのは……シアのアブソルが、ハウリア族を守るためにボールから飛び出し、他の亜人族たちを威嚇している事だった。

 

「アルフレリック。貴様、どう言うことだ。なぜ裏切り者のハウリア族と忌み子、そして災いの魔物、更には人間までいる。このフェアベルゲンに災いを招くつもりか!」

 

 熊の亜人がハジメ達を睨み、そしてアルフレリックを睨む。だが睨まれたとうの本人は気にしていない。

 

「彼らは解放者の証を持っていた。そんな彼らが、ハウリア族を案内人としている。ならば言い伝え通り、危害を加えてはいけないだろう。と言うより、大事な話をしたいから来るなと言った筈だが?」

 

「そんなことは関係ない! アブソルが訪れた村がどうなったか、アルフレリックは知っているだろう!」

 

「ある集落は地滑りにのまれ、ある集落は嵐で壊滅したのだったか」

 

「その通りだ! 魔力の持つだけでも忌まわしいと言うのに、その忌み子が災いの魔物を匿っていたのだ! 処刑以外に何がある!」

 

 他の亜人族たちが彼に同意するかのように、爪を鋭くするなどして、アブソルに攻撃しようとしている。

 だからこそ、この光景を許せないのがハジメだった。

 

 

「やめろ!」

 

 

 ハジメが大声を上げたことで、視線が彼に集中する。

 

「アブソルは災いを呼んでなんかいない!」

 

「何の根拠があってそのようなことを!」

 

「アブソルは、災害を伝えに集落へ下りていただけだ! 仮に本当に災いを呼んでるのだとしたら、匿ってる間に災いが来てたんじゃないのか!?」

 

 その言葉に、アルフレリックは「なるほど。そう言われれば確かに」と呟く。

 だが彼の言葉に、熊の亜人であるジンは聞く耳を持たなかった。自分達の宿敵である人間に、それも子供に説教されるというのが我慢ならなかったのだ。

 

「黙れ! 人間のくせにぃ!!」

 

「っ! ジン、止せ!」

 

 ジンが熊の爪を鋭くし、ハジメに豪腕を振り下ろす。突然の暴力にハジメは動きが硬直するが、すぐに腕を交差させて防御しようとする。迫り来る痛みに少しでも耐えようと目を瞑り、歯を食い縛った。

 

 その時だ。ハジメの右手に紋章のようなものが現れる。

 

 それと同時にジンの爪がハジメに到達するが、その場に響いたのは肉が裂け、血が飛び散る音ではない。

 金属質な音と、何かが折れるような音だった。

 

「な、が、うぎゃぁぁぁぁ!! 俺の、俺の爪がぁぁ!?」

 

 ジンの悲鳴にハジメが目を開けると、そこには血を垂らす手を抑えて叫ぶ下手人の姿があった。よく見ると辺りには爪と思わしき物が散らばっている。

 

「うえええ!? 何これ!?」

 

 何が起きたのかハジメが確かめようとするが、その前にジンが立ち上がる。

 

「この、化け物がぁ!!」

 

 先程とは反対の腕で今度は殴ろうとして来る。咄嗟にガードするが、ボキンッ!と嫌な音が鳴った。

 

「ぐ、うううう!?」

 

「ジン、もう止めろ! 爪は根こそぎ折れてるし、今ので腕も逝ったぞ!」

 

 他の亜人がジンを止めようと駆け寄るが、彼は制止を振り払う。

 

「黙れ! この俺が! この俺がこんなガキにぃぃ!!」

 

 腕が使えないならと、今度は牙を光らせて噛み付いてきた。だが……。

 

「が、あ……!?」

 

 見た目は変わっていない人間の腕。そこに歯を突き立てたが貫けず、それどころか歯が折れて口から血を流す羽目になった。

 この時ハジメが手の甲を見て、初めて悟った。

 

「(この紋章、鋼タイプのアイコンと同じだ。まさかこれって、プレートの……)」

 

 

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南雲ハジメ 17歳 男 レベル8

 

 

天職:錬成師、魔物学、テイマー

 

 

筋力:100

 

 

体力:1100

 

 

耐性:40(+990)

 

 

敏捷:100

 

 

魔力:180

 

 

魔耐:40(+990)

 

 

技能:言語理解(真)、錬成(+クラフト)、回避行動、背面取り、魔物攻撃耐性、???の加護

 

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ハジメもどんどん強化されていくぅ
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