ポケットモンスター トータス【本編完結】   作:G大佐

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お待たせしました。湿気を伴う暑さと、職場の人手不足による負担の増大からか、仕事のミスが増えてきてメンタルが落ち込み気味です。


vsサンダー(前編)

 飛行船にてティオの故郷を目指していたハジメ一行。しかし、その途中で伝説の三鳥の一体である、サンダーが襲撃してきた。サンダーの咆哮は船内にも伝わり、ほかの仲間たちが操舵室に集まってくる。

 

「南雲、今の鳴き声は!?」

 

「よりにもよって、サンダーだ……!」

 

「サンダー!?」

 

「伝説の三鳥の一体、か……!」

 

 ハジメの言葉に大きく反応したのは、浩介と幸利だ。2人は地球に居た頃、ハジメの投稿したイラストとその設定を読み漁っていた為、メンバーのなかではハジメを除いて特にポケモンに詳しい。

 光輝はサンダーの姿を見て、緊張を誤魔化すようにゴクリと唾を飲み込んだ。

 

「何て威圧なんだ……!」

 

「三鳥って事は、まさか他にああいうのが居るの!?」

 

 鈴が悲鳴を上げるように尋ねる。頷いたのは幸利だった。

 

「ファイヤーとフリーザーだな。ファイヤーは、グリューエン大火山で戦ってる」

 

「迷宮の前で戦いましたから、あの時はまるで『お前の力を試してやる』って言ってるような感じでしたね」

 

「……て事は、あのサンダーも私たちを試してる?」

 

 ユエの言葉にハジメも頷く。

 

「その気になれば、雷を発生させてこの飛行船を落とすことなんて容易い筈。なのに向こうがそれをしてこないと言うことは、そう言うことなんだろうね」

 

「けど、ここは空中だぜ? どうやって戦うんだよ?」

 

 龍太郎がハジメに問い掛けるが、彼の表情は良くない。

 

「空中戦が出来るポケモンは、ユエのゴルーグと、浩介のテッカニンしか居ないか……!」

 

「ハジメ、任せて。ゴルーグは地面タイプも持ってるから、向こうの電気タイプの攻撃も無効化できる」

 

「俺のテッカニンだと相性は厳しいけど、その分スピードがある。避けきってみせるさ!」

 

「僕は操縦に専念する。2人とも、お願い!」

 

 こうして、サンダーとの戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 飛行船の乗り込み口。そこでユエと浩介がサンダーと対峙した。

 

「俺もスピードで翻弄してみるが……電気攻撃はゴルーグに任せるぞ」

 

「いざとなったら、“シャドーボール”とかで援護する。接近はお願い」

 

「任せろ! テッカニン、“こうそくいどう”でサンダーと距離を詰めるんだ!」

 

「テッカ!」

 

 周囲は雷雲で暗くなっているだけであり、強風や雨は発生していない。もし強風などの悪天候ならば、飛ぶことすら困難だっただろう。

 

「良いぞ! そのまま“シザークロス”だ!」

 

 高速でサンダーに近づくテッカニン。だが相手はそう易々と攻撃を受けてはくれない。一瞬だけ目が光ったかと思うと、テッカニンの爪を回避した。“みきり”だ。

 

「ッ!」

 

「避けられた!? ま、まだだ。この距離なら避けられねぇだろ! “スピードスター”!」

 

「テカー!」

 

「グウゥ……」

 

 星の形をした弾幕がサンダーを襲う。技の性質上“みきり”は連発し辛いのと、距離が近くサンダーの体躯が大きかったのもあり、命中した。

 

「そのまま畳み掛けるぞ! “れんぞくぎり”!」

 

「ニン!」

 

「っ! 待って、何かおかしい!」

 

 ユエが見たのは、何か力を蓄えてるような仕草を見せるサンダーの姿。蓄えられるその力は、サンダーの体からバチバチと何かが弾けるような音を立てていた。

 

「何かやべぇ……! だからこそ止めないと駄目だ! テッカニン、“メタルクロー”!」

 

 銀色のエネルギーを爪に纏わせて攻撃しようとした、次の瞬間!

 

 

「クエエエエエエエエエエ!!」

 

 

 力強さを感じさせる咆哮と共に勢いよく翼が開かれ、その風圧でテッカニンは浩介の近くまで吹き飛ばされてしまう。ゴルーグは2人と1匹を守るように立ちはだかった。その時、浩介とユエの頬に何かが当たる。

 

「これ……水?」

 

「こんな時に雨が降ってきやがった……!」

 

 そう。サンダーが力を蓄えていたのは、“じゅうでん”。電気タイプの威力を上げる技だ。そして先ほどの咆哮は“あまごい”。これによって雨が降り始めたのである。

 この時船内では、先ほどの咆哮を聞いたハジメが嫌な予感を感じとり、香織と鈴に大声で命じていた。

 

「結界を貼って! 今すぐ!!」

 

「キョオオオオン!!」

 

 

 その瞬間、飛行船の周囲に大量の稲妻が降り注いだ。

 

 




サンダーによる、じゅうでん+あまごい+かみなりと言うコンボ。ゲームだとありきたりなコンボかも知れませんが、現実として放たれれば……。
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