World Trigger NOCTURNE   作:鏡狼 嵐星

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書きたかったものを書いた。
評価が多かったら続きを書きます。
女神転生要素を使ってますが、独自設定を用いています。人修羅のモーションはmugenという格ゲーから想像して書いてます。ぜひ調べてみてね。
細かい設定は次話で。卒論で忙しい中書いたから許して。

僕ヒロの仮免の方はアイデアを練ってるところ。また別の話を書く可能性が高いと思います。待たせてごめんなさい。

では、どうぞ。原作5巻、42話辺りから始まってます。


惑星国家級トリオン生体『人修羅』

「すまない、一つ言い忘れたことがあった」

 

ボーダー本部の会議室。空閑や三雲、迅を含めた玉狛支部のメンバーとボーダー支部内の各支部の長たちが集まり、大規模侵攻に関しての情報交換を終えようとしたその時、レプリカが部屋を出ようとする玉狛支部のメンバーを含めて、全員を引き止めた。

 

「まだ、なにか情報があると?」

 

城戸司令が確認のために質問を返す。すでに惑星国家や乱星国家に関する話をしており、侵攻するであろう勢力の話は終わったと認識していたからだ。

 

「そうだ。惑星国家に関しての話をしていたため、()の情報が抜けていた」

 

「……彼? 国ではないということは、人間の話か?」

 

「そうだ。今話した国の人間ではないが」

 

忍田本部長からの確認にレプリカは肯定を返す。

 

「何を言ってる! 我々は大規模侵攻の話をしとるんだ、たった一人か二人の存在など問題ではない! ブラックトリガーの話ならば話は変わるが、違う星のブラックトリガーの話をしても意味はない!」

 

鬼怒田室長が机を叩き、怒りを顕にする。言っていることは正しく、星と星の争いに、たかが個人の話を持ってくることがおかしい。ブラックトリガーだったとしても、侵攻してくる国のものでないならば聞く価値はないからだ。

 

「いや、意味はある。なにせ、その存在はたった一人でありながら、各惑星が星1つの軍隊に匹敵する存在であると考え、対処を行っているからだ」

 

レプリカが語った事実に、陽太郎を除く、その場にいる人間がつばを飲み込んだ。ブラックトリガーはたしかに強力な武器であり、戦況をひっくり返す能力がある。だが、ブラックトリガーを持っていたとしても、国一つと戦えるかと言われればそうはいかない。なにせ、それを持つのは人間であり、トリオン量に限界がある以上、国と戦闘するなど土台無理な話だからだ。

 

(そんな存在がこの世にいるのか……!?)

 

三雲修は戦闘経験が少なく、トリガーを使った戦闘の常識は詳しくないが、それがどれだけ馬鹿げた話なのかを理解する力はあった。

 

「それは、どういった人物なのだ?」

 

城戸司令が本題へ話をすすめる。

 

「その男の名は『人修羅』という。3年ほど前に突如として戦場に現れた、文字通りの人の形をした修羅のような存在だ。古く、荒い画像だが、外見がわかるような映像がある。映し出そう」

 

中央にある映写機から映し出された映像は、どこかの砂漠のような景色が写っており、大量のトリオン兵が争っていた。周りが見えないほどの砂煙が上がっており、まともに状況を見ることができないが、10cmほどの大きさの人がトリオン兵の間に見えた。それを拡大していくと、荒い画像ではあるが、上半身裸と思われる男が確認できた。その上半身には青黒い入れ墨らしきものが写っている。

 

「このとおり、入れ墨が特徴だ。数体の特殊なトリオン兵とともに戦場に現れては、争っている国の区別なく、トリオン兵たちを破壊し、両軍に壊滅的な被害をもたらす。この男が原因で、停戦になった戦争があるほどだ」

 

「……話を聞く限り、一人の人間と数体のトリオン兵だけで、戦争しあっている両軍を押し止めるどころか、押し返すほどの存在であると認識できるが、間違っていないか?」

 

「あぁ、間違っていない。付け加えると、先程話したアフトクラトルが、彼に相当数のトリオン兵とブラックトリガーを向かわせ、倒そうと画策したそうだが、戻ってきたのはどうにかブラックトリガーを守った使い手一人だけだったそうだ」

 

忍田本部長の質問に答え、情報を追加したレプリカに鬼怒田室長が疑問の目を向ける。常識に照らし合わせればそうだ。そんな存在がいて言い訳はない。そんな存在が実在するわけはない。

 

「レプリカ先生、一つ確認していいかい?」

 

「どうした、ジン?」

 

「人修羅って子と一緒に現れるトリオン兵の中に、青い服を着た小人みたいな妖精っぽい子はいるかい?」

 

「いる。少なくとも、私が持つデータの中にはそれらしき存在がいる」

 

「なら確定だ」

 

「な、何が確定なのだ、教えんか!?」

 

迅がニヤけながら、頬を掻く。鬼怒田室長は迅の言う確定になったことが気になってしょうがなかった。

 

「俺が話した未来の中で、最も最悪なパターンであるボーダーが壊滅させられるパターンにほぼ確定でいたんですよ、その妖精っぽい子が」

 

二回目となる、全員につばを飲ませる言葉。それは、地球に対して、人修羅なる存在が攻め込んでくる可能性があることを意味し、その場合、ボーダーが壊滅させられるパターンがあり得るということになる。

 

「待て待て! ならばその人修羅とやらが攻めてきた場合、どうにもならんということか!?」

 

「いやいや、そうでもないですよ。妖精っぽい子が出たら、壊滅させられるんじゃなくて、その子がいた未来の中に壊滅させられる未来があっただけです。これ以上は詳しくわかりませんが、それだけは避けるようになんとかします」

 

「頼むぞ、迅。お前のサイドエフェクトが頼りだ」

 

「もちろんです。実力派エリートですから」

 

胸を叩く迅に安堵する鬼怒田室長と忍田本部長。城戸司令は眉を少し動かしただけで、それ以上は何も言わなかった。

 

「人修羅は間違いなくブラックトリガー使いと思われるが、能力を確認できた国はないとされている。その能力は未知だ。十分に気をつけてほしい」

 

レプリカの言葉を最後に、会議は終了した。

 

 

 

 

 

三雲たちが通う学校の屋上で、三雲、空閑、雨取、夏目の4人は屋上で昼食をとっていた。

 

「なぁ、空閑は人修羅とあったことがあるのか?」

 

「ない。というか、レプリカが持ってた映像は提供されたものだ。親父もレプリカも直に見たことはない」

 

雨取と夏目が別の場所で昼食をとっていることを確認してから、三雲は空閑に質問を投げかけた。説明を受け、迅がその存在を本物であると結論付けたとはいえ、彼には信じがたかった。

 

「オサムが信じられないのも無理はないよ。例え、チカほどのトリオンがあったとしても、一人で戦争を終わらせるためには全然足りないし、ジンさんや玉狛の人たち並みの戦闘能力があっても、トリオン体が持たない。俺たちが知ってる常識で説明できないから、みんな、警戒してるんだ。俺はどれだけ強いか見て確かめたいから、会ってみたいけどな」

 

「お前な……」

 

そんな事を言っていると、雨取が突如として立ち上がった。困惑していた三雲と空閑だったが、即座に理解する。ゲートが大量に発生し始めたからだ。大規模侵攻が始まった。

 

 

 

 

 

近界(ネイバーフッド)の殆どを占める暗黒の海。本来足場どころか、本当になにもない空間。そこをゆっくりと、確実に歩く一つの影。その影は青白く光り、周りをわずかに照らしていく。本当になにもないその場所を、目的地が見えるかのように迷いなく、まっすぐに進む。

 

「ふふっ、もうちょっとだね~。シンの目的地!」

 

そばに青紫色の雷のようなエフェクトとともに現れる青いレオタードを着た小さな妖精。少年の肩に乗り、大きく笑う。

 

「……そうだな」

 

「大丈夫よ。あなたの目的はちゃんと達成できる。私がいるんだから安心しなさい!」

 

「……あぁ」

 

妖精の言葉に少し安心したような様子を見せながら、少年は歩みをすすめる。その彼方に一つの光が見え始めた。

 

「やっと見えてきたわ! 早く行きましょう!」

 

妖精は肩を離れ、飛び立つ。少年は彼女を追い、その空間を走り出す。かつて、彼が生きるために戦い始めたあのときのように。

 

 

 

 

 

「俺のトリガー、『雷の羽(ケリードーン)』は撃ち合いには自信がある」

 

背中から盛り上がった2つの突起から現われた、大量の青い弾たちは荒船隊の二人を正確に撃ち抜く。

 

(これが噂に聞いていたアフトクラトルの強化トリガーか……!!)

 

「思ったよりたくさんいそうだな。これなら退屈せずに済みそうだ」

 

ランバネインは玄界(ミデン)の本格な戦闘を楽しみにしていた。ヴィザが玄界(ミデン)の進歩に感心していたように、ランバネインもまた感心していたからだ。早く戦いたくてしょうがなかったのだ。だが、その目論見は失敗に終わる。

 

 

ビキィッッ!!

 

 

巨大な何かがひび割れる音が空から降る。ボーダー隊員もランバネインも思わず、空を見上げる。そこにあったのは蜘蛛の巣のような巨大なヒビ。それは、はじめは小さかったが、徐々に亀裂が増え、周りへと伝播していく。

 

(イレギュラーゲートか!? いや、今までのゲートと違いすぎる! 新手か!?)

 

東はアフトクラトルのイレギュラーゲートかと思ったが、今までのゲートの形式や見た目とあまりに違う。同じとは思えなかったのだ。

 

「……まさか、この反応は……!」

 

ランバネインはそれを一度見たことがあった。映像上であったが、そのゲートとは到底呼べない入り口から出てくる存在を彼は知っている。かつてアフトクラトルの軍勢をたった一人で壊滅させた怪物。その時、ひび割れた空間の中心から無理やりなにかが出てくるように破片が崩れ落ち、そこから一つの何かが高速で地面に降り立つ。

 

「金の雛鳥を見つけたこのタイミングで、最悪の敵のご登場だ」

 

何かは巨大な砂煙を上げ、東とランバネインの間に降り立つ。砂煙の中でもわかる青白い光を確認したランバネインは躊躇なく、その砲身を光の先へ向け、放つ。背中の突起から追加の弾を発射し、集中砲火する。

 

(何者かは知らないが、敵の狙いが変わった! 体制を立て直す!)

 

東は周りの隊員に状況を伝え、戦術を組み替える。だが、本人は謎の存在を確認するため、逃げ切れそうな距離を保ちながら、廃墟の中からスコープを覗く。

 

(あの砲撃だ。迅が言っていた人修羅という存在であっても、流石に多少のダメージが有るはず)

 

土煙が更に上がり、中が見えない。しかし、一瞬で土煙が晴れ、無傷の少年が現れる。腕をふるって土煙を晴らしたであろうその姿を見て、東は思わず、眉をひそめた。弾が打ち込まれた場所から一切動いていないことは、東にとっては簡単にわかることだったため、あの量の弾を何かしらの方法で防いだことになるからだ。

 

(知らされていたが、聞いていたよりもやばいやつかもしれないな。迅に、絶対に戦ってはいけないと言わせるだけのことはある)

 

「はぁっッ!!」

 

人修羅が手を天へと掲げる。その瞬間、雷のエフェクトが3つ現れ、3つの影が現れる。1体目は小さな羽のついた少女の妖精。2体目は人間の二倍近い身長を持ち、二本足で立つ1つ目の青い象。3体目は銀の甲冑を纏った騎士。

 

「なによ、もう! 来たときに戦争してるなんて、なんて間が悪いのよ!」

 

「そう騒ぐでないわ。さっさと戦いを終わらせればよいのぢゃろう?」

 

「無駄話している場合じゃありませんよ。ちゃんと索敵してください」

 

東は召喚されたトリオン兵達を見て、目を疑った。ゲート無しで、小型化していたわけでもないトリオン兵を召喚したこと、会話でコミュニケーションを取っていること、トリオン兵としての当たり前の装甲をほぼ持っていないことなど驚いた点を上げればきりがない。

 

「うおおおっっ!!」

 

再度装填された『雷の羽(ケリードーン)』の弾の雨が人修羅たちに襲いかかる。一番うしろにいた象が人修羅の前に立ちはだかり、真正面から弾丸を受け止める。すると不思議なことに、突き刺さったはずの弾丸が、そのまま跳ね返り、ランバネインの方へと逆走する。

 

「なにっ!?」

 

さすがの彼もそのまま弾丸が跳ね返ってくることを想定していなかったのか、回避が1テンポ遅れてしまう。だが、それを逃す人修羅ではない。

 

「シャァッ!!」

 

一気に距離を詰め、右腕を大きく振り抜く。すると、その軌道を描くように巨大な四本の鉤爪が現れ、ランバネインを『雷の羽(ケリードーン)』ごと切り裂く。鉤爪はランバネインと『雷の羽(ケリードーン)』を軽く5分割し、トリオン体を破壊した。

 

「ぐっ、馬鹿げたスピードと威力だな!?」

 

腕輪を起動し、不意打ちを狙うが、ミラは来ない。

 

「流石。我が兄ながら、無慈悲だな」

 

ランバネインは人修羅に遭遇した自分を、ハイレインが即座に切り捨てたことを理解した。

 

「ふははは! 一矢報いるどころか、不意をつかれて一撃か! 聞きしに勝る怪物ぶりだな、人修羅! 生かすも殺すも自由にしろ!」

 

地面に胡座をかいて座り込み、どんな処遇でも受け入れる態勢のランバネインに対し、人修羅は表情を変えない。すると、銀の甲冑を着た騎士が前に出て、人修羅に言葉をかけ始めた。

 

(決まり、だな。あの男を瞬殺するとは、これだけ常識が通用しない相手は初めてだ)

 

東は通信機を使って、本部に人修羅確認の連絡を送信する。同時に出水、米屋、緑川の応援が来ていたことを知る。今いるメンバーを含めれば、倒すことはできなくても、彼らを誘導すること自体は可能だと判断し、それを伝えようとした。

 

「ふ~ん、あなたが指揮官?」

 

耳元でつぶやかれた声に東は体を動かさなかった。スナイパーである以上、位置を知られ、近づかれた時点ですでに敗北しているようなもの。だが、確認のために、あえて、ゆっくりと後ろを振り返る。

 

「あら、反撃しないの? それで振り返るなんて、勇気あるのね」

 

「……生憎、おれは近づかれないように動くのが仕事だからね。ここまで近づかれると反撃する方法がないんだよ」

 

武器を離し、地面に落としてから両手を上げる。東の顔ほどの大きさしかない妖精のような相手にどうしようもない事実と、少し前まで姿を確認していた相手に後ろを取られていたことに、東は思わず苦笑いをしてしまった。

 

「あなたは話を聞いてくれそうね。ちょっといい?」

 

「……何かな?」

 

耳元からするオペレーターの人見の応援を呼ぼうとする返答に、東は待ったをかけた。彼の勘が、今はそうするべきではないと判断しており、東は自分の勘を信じた。妖精は腕を組んで、いかにも怒ってますと言うような仕草を取る。

 

「あたしたちはこの地球に用があってきたのに、アフトクラトルの奴らが戦争なんて始めて、邪魔してるのよ! まったく、あいつら、私達の邪魔しかしないわ!」

 

彼女の言葉をそのまま整理するなら、戦争が起きたから現れたのではなく、戦争が起きる前から人修羅は地球にくる気であったことを意味していた。

 

「……つまり、君たちは地球に攻め込んできた理由は戦争ではない、のか?」

 

「そうよ! 地球の奴らだって、あまりに失礼な奴らならボコボコにする気だったけど、あなたはちゃんとわきまえてるから、こうやって話してあげてるのよ! だから、私に協力しなさい!」

 

印象は見た目通り、言葉遣いも子供そのもの。だが、何かしらのトリガーを使うことで、東の背後を撮ったその実力は本物。迅の言ったことが本当なら、このかわいらしい存在も相当な能力を持つトリオン兵であることは間違いようがなかった。

 

「我々としては、君たちと戦わなくていいだけで非常にありがたい。我々はどうすればいい?」

 

「えっと、う~ん……。シンに聞いてくるわ!」

 

ふっと眼の前から消えたため、思わず東は銃を拾い、スコープを覗き直し、人修羅の隣に先程の妖精がいたことを確認した。軽く20mはあるはずだが、テレポーターのように予め設置しなければならないトリガーを使っているはずがない。彼女は一瞬で、東の位置を確認し、飛んできたのだ。

 

(これは緊急脱出(ベイルアウト)をしてもなんの意味もないな)

 

廃墟の中であるここに入ることができる瞬間移動のトリガーなら、ボーダーの中に入れる可能性もゼロではない。戦力で勝ち目はなく、逃げることも不可能。ならば、彼女の提案に乗るしか無い。

 

「人見、城戸司令に直接つなげてくれ。人修羅と交渉する」

 

スコープ越しに人修羅と目が合う。金色の目をしたその男の目には底しれぬ恐怖を感じ取れ、東は思わず、乾いた笑みが出てしまった。

 

(彼女はこの星を地球と呼んだ。人修羅という名前といい、地球に来た目的が戦争でないことといい、彼らには何かがあるはずだ)

 

 

 

 

 

「ハイレイン隊長、ランバネインが人修羅に敗北しました。回収は?」

 

「諦める。それよりも人修羅の索敵を急げ。まだ近辺にいるはずだ。ミラ、船に残っている兵の数は?」

 

「ラービットの残りが7体あります。船の中にはそれだけですが、近辺の地域に残っている兵の総数は100前後かと」

 

「すぐにその兵を人修羅に向かわせろ。人修羅に対する時間稼ぎで構わん。数分でももたせられればいい。その後はエネドラを回収し、ぶつけろ。拒否するようなら、目の前に放り出していい」

 

ハイレインは焦っていることを自覚していた。逆に人修羅以外の要素は焦る対象ではないと断言できるほどに、人修羅への警戒心を強めていた。

 

「金の雛鳥を諦めるわけにはいかない」

 

人修羅はかつてアフトクラトルの従属関係にある国の戦争に現れ、その戦争を崩壊させた。勝てるはずだった戦いを引き分けにさせられたのだ。アフトクラトルの貴族の一派が彼の討伐のためにブラックトリガーまで動かしたが、結局、完敗という形で失敗に終わった。

 

「ミラ、私は金の雛鳥のもとへ向かう。お前はヴィザ翁に情報を伝え、兵に指示した後、私のもとへもどれ。余分に使える時間はない、すぐに出るぞ!」

 

「はっ」

 

 

 

 

 

空に浮かぶ巨大なヒビが少しずつもとに戻っていく。迅と空閑はその様子を確認しつつ、鳥丸たちが連れているC級隊員たちと合流するために、移動していた。

 

「やばいな、未来が一気に増えた」

 

「ジン? どういうことだ」

 

「言ったとおり、今がちょうど、未来の分かれ道っぽいんだが、その選択肢がすごい勢いで入れ替わってる。さっき、空のヒビから何かが落ちてから、すごい勢いだ。ただ、俺と遊真が向こうの主戦力をある程度抑えておかないといけないのは変わらないみたいだな」

 

「わかった。では急ごう。『弾』印(バウンド)三重(トリプル)

 

「ちょっ、レプリカ先生っ!?」

 

空閑と迅の足元にオレンジ色の陣が現れ、二人を吹き飛ばす。吹き飛ばされた先には三雲、雨取、鳥丸とC級メンバーとアフトクラトルに属するヒュースとヴィザが相対している場面だった。

 

「これ勢いつけ過ぎじゃない、レプリカ先生? 間に合ったから良いけどさ~」

 

「迅さん!?」

 

『弾』印(バウンド)六重(セクスタ)

 

迅が到着し、少し遅れて、遊真が到着すると同時に、アフトクラトルの二人に対し、攻撃を仕掛ける。迅は鳥丸に対し、C級を連れて逃げるように指示した。だが、同時に飛んできた透明な動物たちに道を遮られてしまう。

 

「ヴィザ翁! 手段は問わん、そいつらを倒せ! すぐに金の雛鳥を回収し、帰還する!」

 

ハイレインが基地に向かう道から『卵の冠(アレクトール)』を起動しながら、現れる。同時に空に穴が空き、もうひとりの角つきが戦場に放り出される。

 

「なにしやがんだ、ミラ、てめぇ!?」

 

エネドラを落としたミラはその文句を聞くことなく、三雲と雨取のもとへと向かう。ヴィザが『星の杖(オルガノン)』を抜き、ヒュースが『蝶の盾(ランビリス)』を起動し、それに合わせて、C級を含めて、全員を倒そうと画策した。迅はそれが防がれる未来を見て、空閑にエネドラを足止めするように伝え、本人はヒュースと向きあう。防がれる未来の原因は、迅と空閑と同様にこの場に飛んできた存在だった。

 

「アアァッ!!」

 

両手を頭の前で交差しながら、空から突撃してくる人修羅がその両手を振るう。すると、烈風のごとく、斬撃がいくつも現れて、ヴィザを狙う。『星の杖(オルガノン)』がその斬撃をかき消すために、いくつもの刃を回転させる間に、人修羅は迅たちと挟む形でアフトクラトルと相対する。

 

「人修羅にはラービットを7体ほどぶつけたと聞いておりましたが……。あれが時間稼ぎにもなりませんか。ヒュース殿、彼は私が止めましょう。そちらはお願いします」

 

「はっ」

 

ヒュースと迅がトリガーを起動し、戦闘を始める。その後ろではキレたエネドラが暴れようとしているのを、空閑がブラックトリガーを起動し、阻止する。

 

「邪魔するんじゃねえぞ、クソチビがっ!!」

 

『錨』印(アンカー)がうまく決まらないな。見た感じ、液体化するのか?」

 

「本部からの情報によると、液体化だけでなく、気体化もするようだ。近づくこと自体に危険性が伴う」

 

「了解」

 

迅とヒュースが地下へ落ちていき、空閑がエネドラに『錨』印(アンカー)『鎖』印(チェイン)を放ち、C級から遠ざけるように仕向ける。エネドラはそれを理解しながらも、腹が立つというただそれだけで、空閑の誘いに乗る。鳥丸は三雲たちに逃げるように指示し、ハイレインと向き合う。そして、人修羅の『烈風破』を打ち消したヴィザは、ただそこに立ち尽くす人修羅から目をそらすことなく、その姿を観察し続ける。

 

(人修羅。我々の国の軍隊を事実上たった一人で壊滅させた怪物。持ち帰ることができた情報によれば、彼の持つ鎌型トリガー(・・・・・)の一振りで軍の約8割強のトリオン兵を瞬殺したこと、それがブラックトリガーと思われることくらいが確かな情報ですが、はたして?)

 

人修羅はただそこに立ち続ける。金の双眸がただヴィザを見続ける。ヴィザには相当の戦闘経験があり、アフトクラトルでも上位の戦力を持つと彼には自負があった。しかし、目の前に立つ男はそれ以上であるとかんたんに理解できた。

 

(……私から攻めねばなりませんか。まさか、私より若い相手に胸を借りることになるとは。いやはや、これだから戦いはやめられない)

 

星の杖(オルガノン)』が起動し、全ての円を周りに展開し、刃を回転させ、人修羅に3方向から斬りかかる。

 

「シッ」

 

人修羅は、両手を握りしめる。そこからトリオンが固まっていき、溢れ出すように剣へと変貌する。両手の剣を振り、『星の杖(オルガノン)』の刃をさばく。目に見えないスピードで回転するはずの『星の杖(オルガノン)』の刃を全て受け流す。しかし、受け流すので手一杯なのか、前に出てこない。

 

(まさか。そんな生半可な相手が『星の杖(オルガノン)』をブラックトリガーなしに受け流せるわけがない)

 

だが、人修羅は一歩退く。ヴィザは一切気を抜くことなく、警戒をより強めるが、人修羅は両手から剣を消す。

 

「……ブラックトリガー相手に、ブラックトリガーを使わないのは流石にきついか」

 

そして、人修羅は胸に右手を当てる。周りの雰囲気がより緊迫し、圧迫されるようなものへと変わる。すると、人修羅の胸に触れている右手から突如として、赤い布のようなものが溢れ出る。人修羅はそれをひらりと手の中で回し、いつの間にか左手にレイピアを携え、右手を前に、左手を後方に構える。その威圧感、その異質さ。間違いなくブラックトリガーであった。

 

「……それがあなたのブラックトリガーですかな? 鎌のような形状であったはずだと認識しておりますが」

 

「わざわざお前にそれを語る必要があるのか?」

 

「ありませんな。くだらない質問をして申し訳ありません」

 

「……『マタドール』、それがこいつの名だ。あとは体験すればわかる」

 

人修羅がまっすぐヴィザに突撃する。ヴィザはその突撃に対し、角度をずらしながら円の半径を縮め、いくつもの刃を様々な角度から振り抜く。

 

『赤のカポーテ』

 

人修羅はカポーテと呼ぶ赤い布を振るう。すると、本来同心円状に広がる『星の杖(オルガノン)』の軌道がずれ、奇妙に曲がる。人修羅に向けた全ての刃がカポーテによって、避ける行動を必要とせずに、『星の杖(オルガノン)』の攻撃を退けた。

 

「なに!?」

 

使用者の意図がないのに、『星の杖(オルガノン)』の軌道が曲がることはない。剣を重ねてもそれは斬られるし、盾を当てたところで、軌道がずれることもない。いや、ブラックトリガーならば、そらすこと自体は可能かもしれない。だが、触れもしないのにずれることなどありえない。

 

(これが『マタドール』っ! おそらく、『触れる前に攻撃をそれさせる』または『トリオンによる攻撃が当たらない』効果を持つブラックトリガー!)

 

ヴィザは『星の杖(オルガノン)』が使うことができる残りの刃を全て展開し、軌道を極限まで狭める。それぞれに角度をつけ、最速で回転させる。地面を切り裂きながら、白い円を描き、ヴィザの周りを回転するそれは、強固な盾であり、剣でもあった。

 

しかし、人修羅は止まらない。カポーテを前にそのまま進む。ヴィザはオルガノンを抜き放ち、カポーテを最大限警戒し、先程と同じようにカポーテを払った瞬間の隙を狙う。だが、人修羅の狙いがそこでないことにヴィザが気づいたのは、彼が持つレイピアから漏れる殺気を感じたからだった。

 

『血のアンダルシア』

 

レイピアを持つ左手がブレる。ヴィザは反射的に『星の杖(オルガノン)』の全ての刃を自分の防御のために回転させる。瞬間、人修羅からいくつもの刺突攻撃がほぼ同時に繰り出され、ヴィザの上下左右から襲いかかる。2つのブラックトリガーが衝突した結果、『星の杖(オルガノン)』の刃が何本か折られ、ヴィザ自身も相当の傷を負いはしたものの、かろうじて致命傷を避けた。

 

「……これは手厳しい。すっかり『星の杖(オルガノン)』の攻撃を避けるため、そのブラックトリガーを選んだと考えておりましたが、違いますな。避ける行為とその刺突は表裏一体。自他問わず、トリオン体の形を一時的にとはいえ、歪ませておりますな?」

 

トリオン体についた傷からトリオンを漏らしながら、ヴィザは『マタドール』の能力の考察をしていた。本来ありえないはずの『星の杖(オルガノン)』の軌道の歪み、見えた左腕のブレ。ヴィザはその2つから、能力の内容を判断した。

 

「そうだ。『マタドール』の能力はトリオンの形状を歪ませること。『赤のカポーテ』は自分ではないものを歪ませ、『血のアンダルシア』は自分を歪ませる」

 

(答える、か。ははは、彼は私に能力の推測を肯定した。わかる、これは嘘ではない。つまり、私はその情報を教えてもいいだけの相手というわけか)

 

あまりの差に笑いが出る。その笑いを隠しきれず、ヴィザは久方ぶりに全力で笑う。かつて、城攻めをすることもあった、格上と相手したこともあった。だが、実力をつけた今、戦いの高揚感を、恐怖を、快感を得る機会はぐんと減っていた。しかし、今はどうだ。今までの存在とは比べ物にならない怪物が目の前にいる。こちらは満身創痍、向こうは無傷。勝てる未来は全く見えない。

 

「いやはや申し訳ない。久方ぶりの強敵との対面で、高ぶってしまいました。もはや後一太刀振れるか怪しいですが、お付き合いしてもらえますかな?」

 

人修羅はただ『マタドール』を構え直す。ヴィザは『星の杖(オルガノン)』をいつも使用している距離に伸ばし、人修羅を見据える。

 

(もはや、彼に小細工など通じますまい。我が全力の一撃を持って、あなたを斬りましょう)

 

ヴィザから仕掛ける。人修羅との距離を詰め、『星の杖(オルガノン)』によるブレードをもって、文字通り四方八方から高速で襲いかかる。だが、人修羅は眉一つ動かさない。ただただ襲い来る刃に対して、的確に、尋常ではないスピードで『赤のカポーテ』を振るい、そらす。

 

(そらすことができる武器が、その『赤のカポーテ』だけならばっ!)

 

歪ませられるとはいえ、それはあくまで『赤のカポーテ』を含めた直径1m程度の球体。人修羅本人の周り全てを補えるほどの範囲を持たない。さらに、『星の杖(オルガノン)』だけでは全ての攻撃を対処されるならば。

 

(私と『星の杖(オルガノン)』の攻撃を全て対処できますかな?)

 

ヴィザからすれば、『星の杖(オルガノン)』が次にどう動くか、思いのままに操れるものである。剣術そのものの腕も相当なものであると自覚している。この2つがあれば、かの人修羅に対してさえ、一太刀を入れることができると考えていた。

振るわれる『赤のカポーテ』がヴィザの持つ剣と相対する位置まで移動する。彼はその一瞬を逃さない。残る全ての刃の軌道を変え、ヴィザ本人が向かう方向以外から攻めさせる。

 

(果たして、私の剣は彼にいかほど通じますかな?)

 

星の杖(オルガノン)』の刃が『赤のカポーテ』に接触する数瞬前に、ヴィザは抜いた『星の杖(オルガノン)』本体を人修羅の首を狙い、振るう。『血のアンダルシア』と呼ばれるレイピアとの一騎打ち。同じブラックトリガーをもって打ち合うならば、その勝敗は剣の腕と戦いの経験と勘によるものとなる。

 

「……『魂砕破』」

 

それはただの刺突でしかなかった。だが、そのトリガーの能力と人修羅自身の強さが合わさったその一撃は、圧倒的な速度を持って、ヴィザが振るう『星の杖(オルガノン)』本体を追い抜き、心臓に大穴をあける。その刺突によって、空気が弾丸となり、遠く離れたマンションにも同じ大きさの穴を開けた。

トリオン体が破壊され、生身の状態となるヴィザに対し、人修羅はトリガーを解除して、ただ前に立つ。

 

「私の人生すべてを持ってしても、あなたが得た経験にはかなわないということですか。まったく、どれほどの地獄を見てきたのですかな?」

 

万事休す。最早、これまで。ヴィザは死を覚悟した。だが、次の瞬間、穴に落ちる。『窓の影(スピラスキア)』だ。

 

(馬鹿な。このような隙を人修羅が見逃すはずがない。もろともに死……!!)

 

自分自身が死ぬことは逃れられないと踏んでいた。だが、ハイレインたちを巻き込むことはないと考えていた矢先だった。もはや戦うことができない生身ではあるが、思わず体に力がこもる。

 

「…………」

 

だが、人修羅は穴に落ちていくヴィザをただ見ているだけだった。ヴィザを一瞥し、もう興味はないと言わんばかりに、背中を見せる。

 

「ヴィザ翁!」

 

ヴィザはそのまま船の中に落ち、ミラから声をかけられる。

 

「……なぜ助けたのですかな? 先程は人修羅が見逃してくれたから良かったものの、全滅の危機でしたぞ?」

 

憤りを隠さないヴィザに思わず、萎縮しながら、ミラが返答する。

 

「申し訳ありません。ですが、船の操作を奪われ、帰投せざるを得ない状況でした。お叱りは星に帰還後、いくらでも受けます」

 

よく見れば、ハイレインがすでに座っている。だが、それ以外のメンバーの姿が見えない。

 

「……金の雛鳥は取り逃がした。ランバネインは人修羅に倒され、捕縛。エネドラは敵のブラックトリガーに敗北したが、『泥の王(ボルボロス)』は回収した。ヒュースは連れて帰れない」

 

(そうか。私が人修羅と戦っている間に全て終わっていたのか)

 

視界が狭まっていたヴィザは思わず、自分の判断力が鈍っていたことに対して、嫌悪感を覚える。久方ぶりの戦闘での高揚感と敗北を思い出しながら、自らの失敗を恥じる。

 

「申し訳ありません、ミラ殿。視野が狭かったのは私の方ですな」

 

「……いえ、人修羅によって、予定を狂わされたのは全員一緒ですから」

 

ヴィザとミラはハイレインと同じように椅子に座る。今回の作戦でブラックトリガーを失わなかったことだけが救いであり、それ以外は最早失敗と呼べるレベルだった。

 

「……本国に帰投する。ミラ、最後にイルガーの試作機を放て。少しでも人修羅にダメージを与えたい」

 

 

 

 

 

 

ボーダー基地から離れた南西地区で、小南と嵐山隊がトリオン兵の残党を狩っている。さらに加古隊が現着し、その数を減らし始めたその時だった。巨大なゲートが上空に発生し、そこから鯨のような形状のトリオン兵が出現する。

 

「イルガー!? いやでも、形状が違う」

 

嵐山の言う通り、本来の形状が平らなイルガーに比べ、明らかに太い。加古がメテオラを使って撃ち落とそうとするが、被弾しても全く気にしておらず、その高度を下げ始める。

 

「あら、硬いわね。というか、こちらに来る様子もないし、あれは何がしたいのかしら?」

 

すると、近くにあるマンションの上に入れ墨の男が降り立つ。上空のトリオン兵はその存在を確認するやいなや、背中にいくつもの突起を生やし、突撃を開始する。

 

「ちょっと! あの変なやつ、狙われてるわよ!」

 

「待て、桐絵。あれが報告にあった人修羅だ。むやみに近づかないように指令が出てる」

 

空から突撃してくる鯨のようなイルガーに微塵も動揺することなく、人修羅はその体をそらし、額へと光が集中していく。それに対し、トリオン兵は大きく口を開け、人修羅へ突撃する。その距離があと20m程度となったその時、人修羅はその上体を瞬間的に起こす。

 

『至高の魔弾』

 

その額から放たれたのは極太のレーザーだった。加古のメテオラでほとんど傷すら発生しなかったそのトリオン兵を真正面から撃ち抜く。あまりの威力に、トリオン兵は正面から後ろまで、レーザーが貫通し、その殆どを破壊した。残骸となったトリオン兵に対し、人修羅は即座に体制を立て直しながら、かがみつつ、回転する。

 

『ジャベリンレイン』

 

足先から、いくつもの紫色の光線が射出され、トリオン兵の残骸を撃ち抜いていく。弾全てが残骸を撃ち落としていき、最終的にトリオン兵であったものは粉微塵にされていた。

 

「すごいわね。あれほど威力が出るトリガーとトリオンなら、うちにスカウトすればいいんじゃない?」

 

加古本人は軽い感じだが、加古以外のメンバーは言葉が出てこなかった。小南や嵐山がイルガーを倒せないわけではないが、一撃でトリオン兵の殆どを消し飛ばしたことに驚きを隠せなかったからだ。彼らは、ブラックトリガーらしきものを使っているように見えないことも相まって、東に怪物と言わせた人修羅の実力が間違いないことがわかった。

 

「きゃあああっ!」

 

先程の爆発につられてか、やたらモールモッドが集まってきていて、市民が巻き込まれそうになっていた。嵐山と時枝がそのフォローに回り、小南と加古隊が対処に回る。すると、いくつかのモールモッドにいきなり雷が走り、崩れ落ちる。

 

「なによ、逃げるんじゃないわよ!」

 

モールモッドの群れの中に、ひときわ小さい人形の妖精のような存在が飛び回りながら、雷のようなものをまとう弾を複数個生成し、モールモッドを撃ち抜いていく。それは熟練のシューターを思わせる実力だった。

 

「あ、シ~ン! 雑魚はあらかた狩ったよ~!」

 

ゆっくり嵐山たちの方に歩いてくる人修羅に手を振りながら、妖精の少女は空を飛び、近づいていき、彼の肩の上に乗る。

 

「ねぇ、あなた達、ボーダーっていう組織の仲間でしょ? あなた達の要求は通してあげたんだから、次は私達のお願いを聞いてもらうわよ!」

 

殆どのモールモッドが掃討されたことで、戦闘する必要がなくなった嵐山と小南は、人修羅と対峙することになった。東から事前に人修羅と協力関係になったことを聞いていた二人は、それを了承し、ボーダー本部へと連れて行くこととなる。ボーダー側の要求と人修羅側の要求が何なのか、ボーダー隊員の殆どが知らない。

 

(こいつ、本当に大丈夫なの? 強いのは間違いないみたいだけど……)

 

(わからない。東さんがそういう判断をしたってことは、信頼できるような要素があったのかもしれない。俺は東さんを信じる)

 

本部に向かう道すがら、小南はどうしても緊張感が抜けず、嵐山は東を信頼し、人修羅への敵意を緩める。対して人修羅はただその金色の目をボーダー本部へと向け続ける。

 




あるかも知れない次回予告


「東くん、これは……」

「やはりそうか……。道理でこちらに協力的なわけだ」

「いや、あり得るのかね!? こんなことが!」

「疑いようはないでしょう。この資料を見る限り、人修羅は『地球人』です」



「あれはトリオン体ではない。トリオンと肉体が同時に存在している未知の存在だ。トリガーとして、実用化できるのかどうかも怪しいわい」

「鬼怒田開発室長、彼の体から何がわかったんです?」

「人修羅とかいう男の心臓にはトリガーが寄生している。それは生きているとしか言いようがない」



「君はどうしてここに来たの?」

「……恩師と友人のためだ。それ以外に理由はない」

この作品における人修羅の過去に関して(さらわれた後から地球に戻ってくるまで)

  • 設定として早めに上げる
  • 次以降の話でストーリーに組み込む
  • どっちでもいいぞ
  • 早く次を上げるんだ、あくしろよ
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