キンジSIDE
何故俺は自らヒステリアモードになんかになったのだろうか?兄さんを破滅させた忌々しいヒステリアモードなんかに…
アリアにラッツォを打ち、理子という言葉で興奮したアリア、それを押さえるためにアリアの口を俺の唇で押さえた。 一真ならSランクなりの対処は出来ただろうが、今はいない。
今いるのは…ヒステリアモードの俺だ
「か、…かざあにゃ……」
ヘロヘロとへたりこむ、顔を真っ赤にして呂律が回っていない
「バカキンジ…あんた、こんな時に……ふぁ、ファーストキス、だったのに」
「安心しろ、俺もだよ」
自分で思う、そんなことで安心出来るかと
「バカ……せ、責任…」
「ああ、どんな責任でもとってやる。…だが仕事が先だ」
「キンジ…まさか、」
恐らくチャリジャックの時に見せたヒステリアモードだと気付いたのだろう
俺はアリアの、無傷な方の耳元にスッと口元を寄せ、囁きで伝えた
「武偵憲章1条。仲間を信じ、仲間を助けよ。俺はアリアを信じる。だからアリアも俺を信じて囮に使ってくれ。そして―――ふたりで『武偵殺し』を逮捕しよう」
「バットエンドのお時間ですよ〜。くふふっ。くふふふっ」
理子はナイフを握る髪の毛を手のようにして扉を押さえつつ両手に銃を携えて、笑いかけてくる。
「もしかしたら仲間割れして自滅〜なんて思ってたけど、そうでもなかったみたいなんで理子のご登場だよ」
「よく言うね理子、君は今の今まで『黒の仮面』に足止めさせられてたんじゃなかったかな?」
すると理子は苦い顔をした後、嬉しそうに左右の拳銃とナイフをカチンカチンとぶつけて鳴らした
「あはっ!アリアと何かしたんだぁ?良くできたね、こんな状況下で。」
コイツ。見抜いていたのか。一真並みの洞察力じゃないか
「で?アリアは?まさか死んじゃった?」
「さぁな」
理子の視線はベッドで、そこは毛布と枕を詰めて作った膨らみだ
「イイよキー君、そそられる。くふっ、勢い余って殺しちゃいそう」
そう言ってこちらに銃を向けて引き金を引こうとした理子に。俺はベッドの下から酸素ボンベを盾にするように掲げた
「!」
とっさに撃てばどうなるかを理解した理子は一瞬動きが止まった
一瞬で十分だ!
そのままボンベを投げつけながら手のひらに隠していたバタフライナイフを開き突っ込む。
ぐらり!
エアポケットにでも落ち込んだのか、飛行機が突然大きく傾き、俺はバランスを崩した
そしてまるで予想していたかのように理子が銃をこちらに向ける
ダン!
弾丸が飛んでくる
右にも左にも避けられない
絶対にかわせない。 なら
ギィン!!
俺は弾丸を斬った。自分で自分に驚愕する。それほどアリアとのキスが生んだヒステリアモードが強いのだろうか。
だがそれを考えている暇はない
「動くな」
「アリアを撃つよ」
俺は理子を狙い、理子はバスルームに銃を向けた
がたんっ!
天井の荷物入れに潜んでいたアリアが転げ出てきながら白銀のガバメントで
ガンガン!
「!!」
ワルサーを両方とも弾きおとし
「やっ!」
日本刀で理子の髪を切り握られていたナイフは髪の毛と共に落ちる
それをすぐに回収しワルサーも拾い上げる
「峰・理子・リュパン4世」「殺人未遂の現行犯で逮捕するわ!」
理子はにやりと笑みを浮かべた
直後ぐらりと機体が再び揺れ理子は直ぐに拳銃を取り出し全てのガバメントとナイフを撃ち落とした
やはり理子の思い通りに機体が揺れすぎだ
「もう遅いよ、アルアルに銃を借りてて良かったよ。まさか四丁も持ってるなんて」
4つの拳銃(ニューナンブだったか?)をジャグリングの要領で回している、その後二丁の銃を自らの足元に落とし、余りの二丁を俺とアリアに向けた
「バイバイだね、キー君にアリア」
「くそ、ナイフはないし、終わりなのか…」
「キンジ、武偵憲章!」
「武偵憲章第10条諦めるな、武偵は決して諦めるな。か」
「無駄だよ二人とも」
理子が見下ろすようにいい放つ
「そして武偵憲章第1条。仲間を信じ、仲間を助けよ」
「じゃあ潔く死んで」
「まだよ、あたし達には仲間がいる」
「そこまで来たらバカだね。バイバイ」
理子が言う、そして引き金を引こうとした瞬間だった
ダンダンダンダン!
理子の両手の銃は弾き飛ばされた―――、一体だれが
「よく言った神崎!」
そこには青い髪に青のベッドホン、肩にイタチを乗せた一真が立っていた