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「え?お父さん?お母さん?え?」
状況を必死に理解しようとしている千紗たが、目を覚ましてこんな状況、理解出来るはずがない。
が、徐々に理解し始める
「イヤ、お母さん?なんで起きてないの?止めてよ。起きてよ」
「千紗、よく聞くんだ。」
「お父さん!!止めて喋っちゃダメ」
「いいんだ、言わせてほしい。私は千紗のお父さんになれたかい?」
まるで父親らしい事を出来ていなかったように。
「何言ってるの!!お父さんはお父さんだよ!」
「良かった。千紗、私は千紗のお父さんで良かった」
「止めてよ!!そんなこと言わないで!!」
「一真様。良いですか?」
もう何も……いや、今聞いておかないと駄目だ。
「何ですか?」
「一真様、千紗を守って下さい。一真様が使えなかった技は、守る意志があれば使えます」
「守ります。絶対に死なせない。千紗は大事な人だから」
「一真様からそれが聞ければ満足です。最後に優那を菅原家に預けます」
「はい、必ず」
多分叔父さんは助からない、助けたい。それでも叔父さんには千紗、優那ちゃんを頼まれた。
悔しいけど、助けたいけど。
俺は千紗と優那ちゃんを選ぶ。
「では、さようなら。元水皇さん」
司馬が槍をもう一本取り出し喉を貫き。叔父さんは力なく倒れた
叔父さん。仇は取ります
「90%解除」
青がかったフィルターが無くなり、景色が鮮明になる。
ベッドホンの輝きは青から紫に変わり。髪は少しだけ伸び、色は青紫に変わった
と同時に割れそうな頭痛が襲うが、不思議と集中力がより鋭敏になる
「千紗は守る。『水竜壱ノ型』」
前に出した掌を上にむけると小さな球が浮き上がる。
そして吸い込まれるように大量の海の水が収縮され集まる
「樊!!マズイです。止めなさい!!」
「御意に」
青竜刀を振りかざしてくる樊に掌を向ける
「『青龍』」
ハンドボール大の水の塊から20メートルはあろうかという龍。中国風の龍で、その水の龍は容赦なく趙樊に喰らいつく
「くっ!?」
バキン!!
薄い青竜刀が盾になりきれず粉砕する。
だが趙樊は身体を捻り、弾かれるように飛ばされた
「はぁはぁ、この小僧。いや、敬意を表すぞ、菅原」
「後ろだ!!」
司馬に向かう龍。たが司馬は表情を変えない、何故だ?
「震」
震は司馬に言われて頷き、司馬の前に立ち青龍に片手をかざす
「何をする気だ!!」
「クク、試作品の能力を見させていただきましょう」
司馬がそう呟くと、青龍が消えた。
「なっ!?」
あれほどの水を、いや、ステルスで強くした龍が……消えたのか
「はぁはぁ、どうだ」
「ははは!最高です震!!消えた!!あの質量が!!」
「司馬。俺は退く」
「ええ、実験は成功です」
震と呼ばれた見ようによっては小学生のような奴は、司馬にそう告げると。
先程、青龍を消したように消えた
相手は後二人、司馬と趙樊。
司馬に関しては叔父さんを貫いた槍を手に持ち、立っている。
趙樊は折れた青竜刀を捨て、灰色がかった同じ形状の青竜刀を取り出す。
峰の部分は分厚くなって、細長い穴が空いている。
「使わせてもらうぞ。クレア」
くそ!!どうなってんだよ!!
水竜は使えて後一回、それも最弱の青龍のみ
ならば、
絶対当てる、
敵が死のうが関係無い、
千紗を、
優姫を、
優那ちゃんを助け出す
「水竜壱ノ型『青龍』!!」
再び出した青龍はさっきより少しだけ小さい
「喰らえぇぇぇ!!!!」
水球から出た龍は一直線に趙樊に向かう
「残念だったな小僧。」
趙樊は飛んできた青龍に対して水平にした青竜刀を振り抜いた。
目にも映らない程のスピードで……
「バカな……斬られた…」
「さすがクレアだ」
司馬の青竜刀は後ろの噴出口から何かを出した。それで加速された青竜刀は、いとも簡単に鉄以上の硬度と化した青龍を斬り裂いた
無理だ……勝ち目なんてねぇよ…。
俺のステルスほぼ切れた……
でも。ここで負けたら、一生後悔して、死んでも死にきれなくなる。
「分かったか小僧?お前は勝てない」
分かんねぇ
「分かってたまるか!!100%解除」
「今さら何をするつもりか知らんが、無駄な努力は嫌いじゃない」
頭痛が完全に消え、頭が冴える
ホルスターからD.Eを出して照準を趙樊に合わせる
ダン!
最初と同じく銃弾は通らずダメージもさほどくらわない
「もう少しマシかと思った俺がバカだった」
「そう決めるのは早いぞ」
コルトのゴム弾を四発、右肩と鳩尾、脛、首の付け根。
右肩と脛の弾は弾かれ、他は被弾。が、D.Eよりもダメージは少ない
「どうした?もはや戦う気すら湧ないか?」
「そう思ってやがれ」
最後のダガーナイフを取り出して近接に向かう
「圧倒的不利なナイフで来るとは。期待外れだな」
「リーチだけで決めつけるな」
横薙ぎの青竜刀を避け、ナイフで腕を狙う
が、身体を回転させて交わす
「オイオイ、腕か?」
「どこを狙おうが勝手だろ」
「失望させすぎるなよ」
今度は袈裟斬り、しかも加速させた。
「くっ!?」
ナイフで防ごうとするが、豆腐でも切るかのようにナイフを切られる
「チート染みてるな、その武器」
「ああ、『空都市』の産物だ」
「何とか都市ってのは殺人道具でも作ってんのか」
趙樊の青竜刀は俺の頬を掠めた。
「殺人道具だと?」
「違うのか?」
「ふざけるな!!!!」
「ッ!」
趙樊の怒号に気圧される。
「これは希望だ。俺とクレアの希望なんだ。それを馬鹿にするのか小僧」
「殺人道具じゃねぇなら……何故だ!何故さっき義母さんを殺した!!」
「人々を救うためだ。」
「殺しただろうが!!」
矛盾な事ばかりいいやがって
「次だ!!」
話を切り、顔面に向けて斬られたナイフを振りかざす
趙樊は、まばたき一つせずにナイフを弾いた
逃げるようにバックステップで距離を取り、もう一度顔面に銃弾を放つ
だが、趙樊は頭を傾け、銃弾が掠めるだけだった。
「今更だな、その銃弾も」
「今更だからこそだ」
D.Eの残弾三発
コルト合わせて四発
ナイフ一本
これらで負けない方法を考える。
100%の頭の回転に感心しながら案を考え出す。
幾つか出た案の中でも最高のモノを選び出した