シュウトSIDE
いよいよ屋上にたどり着いた。
扉の前で瑠璃色少女がどこに居るかを覗き確認する
ちなみに扉に手を掛けて気付いたが、ドアノブが壊されていた
「めんどっ!!もう諦めろや!!」
「……」
まぁ返事は返ってこないが
意を決して扉を壊し、扉を盾に周りを確認する。
もう逃げ場はない
すると彼女は貯水タンクの裏から反射撃ちしてきた
二回も反射させて
「チートやん!?」
扉を蹴り捨て、しゃがみながらやり過ごすも更に反射させ脇腹の防弾スーツに突き刺さる。
「ぐっ…」
思わず顔をしかめ、動きが止まるが追撃が来ない
「どうしたんや、瑠璃色少女!!」
そう聞くも瑠璃色少女は答えず、貯水タンクから銃剣を持って出てきた。
「弾切れにしても、狙撃手が出てくんなや…」
「それは貴方も同じでは?」
「おお!喋った!?つか武偵校美人さん多すぎちゃう?」
しかし喋ったのはそれだけ、前に出てきた彼女はドラグノフに付けた銃剣で斬りかかってきた。
いや、正確には突きだが
限りなく急所のみを狙う瑠璃色少女。
「可愛い顔してえげつないわ」
勿論彼女は答えない。
返事の代わりに喉元を突くように銃剣が来るだけ。
いや、それでも十分えげつない。
でも…
「でも俺には逆効果やわ。昔から命のやり取りをしてた俺からしたらな…甘いわ!!」
左胸を突いてくる銃剣を体を捻ることによって回避し、銃剣を引く前にドラグノフの銃身を掴む
そしてそのまま思い切り引く。
体勢を崩した瑠璃色少女は地面に倒れ、ドラグノフは引いた勢いで後ろに投げて壁に刺さっている
俺は倒れた少女を起こして首にナイフを突きつけた
「はい、ゲームセットや」
「いいえ」
「は?」
この状況を逆転出来る秘策でもあるのか?
まさか
「所謂、強がりか?」
「貴方は私を殺しません」
「何故そうだと?」
「風が言いました」
風?
え?なに?風?
ん?この子なんか変な電波受信してんの?
所謂電波な子なの?
「そ、その風がなんて?」
「貴方には邪なものが一切無い。ただ強い北風のような風が一筋だけ吹いている。と」
「俺は何十人も殺したで」
「貴方の過去は知りませんが、その大半が他人の為でしょう?それも1人の」
コイツ…なんで
「それとこれとは話が別やろ」
「おそらく別では無いでしょう。殺すなと命令したのは菅原さんと峰さん」
お見通し、みたいやな
「あー、止めや止め!飽きた怠いめんどい。お前どこまで知っとんねん」
「私ではなく風です」
「もう電波はええわ」
「電波でなく風です」
「……はい、風ですね、」
頑なに風と言う少女に呆れていると菅原から通信が入る
『シュウト、今着いた。もういいぞ』
「とろい終わったわアホ」
『迷惑かけた。星伽ごと連れて帰る』
「迎えのヘリ頼むわ」
『アレクに頼め』
「あー了解」
最後に冗談を交えた通信を終える。
ゲームセット。
ジャンヌ、星伽。二人とも連れてイ・ウーに無事帰還。
そう胸を撫で下ろしたが…また通信が入る。
通信先はアレク
『ロボが2機やられた、残りの2機は無傷で稼働中』
「誰に倒されたん?」
『菅原の元戦弟、そして理想ばっかの腹立たしい奴』
「元彼に似とったんか?」
『バキッ』
あ、なんか触れたアカンかったみたいや
『樊と似ている事は認める。志摩亜瑠、奴を連れ帰れ』
「任務外やし、教授が手ぇ出すな言っとったやろ」
『チッまぁいい最後に一つ』
「なんやねん?」
疲労で少しイラつきながらも聞く
『…魔王がそっちに行くらしい』
「なっ!?なんでアイツが来とんねん!!いやいやいや、アカンアカン!!」
一瞬で体温が下がる。
魔王、師匠の元仲間にして女子中学生を侍らせたロリコン
ちなみにこれ言って半殺しにされ、その中学生(実際は高校生だった)に治療?された事がある
「最悪」
『はははっ!まぁ頑張れ。じゃあな』
「ちょまっ!!せめて迎えのヘリを……」
切られた
「残念でしたね」
「瑠璃色、てめえ久しぶり喋った思たら…そうや!!いい情報をくれてやるわ」
「?」
「残念ながら守備は2つ以外全部突破した。もう星伽はこっちのもんや」
「まだアリアさんとキンジさん亜瑠さんが居ます」
「亜瑠って奴は死んだよ」
嘯く。
本当は気絶しているだけ
「亜瑠さんは誰よりも強いです」
「チッ。あぁもうええわ。飽きたわ、監視だけしときますよーだ」
「私に言っても無意味だと思いますが?」
「かまへんわ、リアクションあるだけマシやから」
その後、アレクの無人ヘリが来るまで無言の中を過ごした。
亜瑠SIDE
「う、うぅん…」
目を覚ますと身体中に走っていた痛みがほとんど消えていた。だが、まだ痛くないわけではない
「早く、行かなきゃ。一真を取り戻すんだ!!行くよナッツ!!」
隣に居たナッツに呼び掛け、そして駆け出した。
火薬庫に向かって
「キンジ!アリア!白雪さん!」
大声で叫ぶと、どこかで見た白銀の髪に鎧姿の少女がいた。
状況から察するに敵。
だがその少女の持つ剣は、白雪さんの刀によって切られていた。
そう、既に決着が着いていたのだ
「良かった、ソイツが魔剣だね?」
「ああ、正確にはこの子の剣が魔剣でこの子はジャンヌダルクの末裔だ」
「まぁ既にこんな感じだけどね」
三人に追い込まれるジャンヌダルク
「まだだ!!私はこんなところで捕まるわけにはいかない!!」
「諦ろよジャンヌ。これ以上は君の騎士道にも反するだろう?」
キンジが諭すようにジャンヌに話かけるが、まるで効果がない
「嫌だ!!」
そう叫んだジャンヌは綺麗に斬られた剣の切り口から先を自らのステルスを使い、氷の剣先を造った
「なんどやっても無駄だよGは私の方が上、その剣も私の前じゃなまくらに等しいよ」
「それでも私は負けられない!!」
凄い強情だ、でもあの夢が正夢なら。
「それは一真に会うためにだね?」
「なっ!?貴様なぜ?」
「そんなことは今どうでもいい。ただなんでそこまで一真に固執するのさ。夢でも現実でも……」
「私に生きる理由をくれたからだ」
「生きる…理由ね、」
本当に生きる理由が必要なのは一真の筈なのに
「でも犯罪は犯罪だろう?それに君はアリアを殺そうとした。それは許されない」
「ジャンヌ、剣を下ろして。もう決着は着いたよ。それでも抵抗するなら…次はその剣を真っ二つにする」
「私は。一真に会う」
剣先が氷の剣を構え直すジャンヌに、徐々に炎を纏ってゆく鞘を構える白雪さん。
そして白雪さんの刀が更に強い炎の渦を纏い、居合い斬りの要領で斬り上げる
「緋緋星伽神!!」
ガンッ!!
だがその刀はジャンヌの魔剣に届く前に止められた。
青い仮面を付けた男の左手によって
止められた事に動揺した白雪さんは仮面の男に蹴られ吹き飛ぶが、キンジが受け止めた。
そして、その男の左手に握られている白雪さんの刀からは炎は消え、代わりに大量の水蒸気を上げていた。
「ゴホッ…そんな、デュランダルすら斬り裂いたのに…」
白雪さんは苦しそうに言う。
「満身創痍、お前らの負けだ」
仮面を外しながら、男は言った。
仮面を外した男
忘れもしない、僕らの仲間だった男。いや、まだ仲間だ
「久しぶりだね。一真」
菅原一真だった。
「ああ、久しぶりだな。だがすぐにお別れだ」
「自分の意志でそこにいるの?」
「そうだ。俺はジャンヌと優姫の為にこちら側の人間になった」
「中空知さんはどうすんのさ!!」
中空知さんはあんなにも一途に一真の事を好きなのに
「ゴタゴタうるさい。守衛ロボ、行け」
一真がそう言うと、一真の後ろからあの鉄球ロボが2機も出てきた
「まずい!!キンジ達、伏せて!!」
咄嗟に叫び、自分の伏せる
だが鉄球は飛んで来ずに、2つの爆発音が聞こえた
慌てて顔を上げると、刀を持ったグレーのフードを被った青年が2機のロボを切り裂いていた
「堕ちる所まで堕ちたみたいッスね。一真」
「堕ちてねぇよ。ただ現実を見ただけだ」
フードの彼はあの時の公安0課。
島津龍だった
引き続き、スランプ&他作品&期末テストで来週も少し遅れます。
この作品を見ていただいてる読者様には本当に申し訳ありませんm(__)m