pixivから持ってきました(過去のネタの作品です

ただ、桐生院トレーナーと温泉に泊まっていた事がバレたトレーナーです

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桐生院邸でのお話

ひっじょうにあかん事態になった。

 

いや、別にね、あの、いいのよ、その、たまたま、そのさ、桐生院葵さんと、その偶然仲良くなっていろいろとお出かけする様とかする様になったのはまだいい、で、彼女がトレーナーとしてパートナーになっているミークと行きたい場所として挙げていた温泉に一緒に行ったっと言うここまでは多分、諸君ら(?)ならわかってくれる筈、そう信じてる。だが、問題はここからだっだ。桐生院邸にいきなり呼ばれ邸宅内にある和式の部屋にて桐生院トレーナーの両親と机越しで桐生院トレーナーと横並びで正座をしていた。

 

「トレーナーさん、我が娘と二人で温泉に行った、と話を聞いたのだが、嘘偽りはないんだな?」

 

「あ、はい、行きました」

 

呼び出された内容としては、勿論、桐生院トレーナーと二人きりで温泉に行っていた事がバレました、以上!

 

「まぁ、何というふしだらな行為に至ったのでしょうか」

 

「お母さん、お父さん、そんなふしだらな事は一切していませんから!」

 

自分の隣で身の潔白を証明しようとしている桐生院トレーナーの方を彼女の両親は厳しい目で見る。

 

「そうか、別にその言葉は信じてもいいんだが……」

 

こちらを見た桐生院トレーナーの父親に生唾を飲む。多分、変に言い訳すると変に誤解を与える可能性がある、なら、男になれ!俺!

 

「……確かに貴女の娘さんと温泉に行きました、それが、そちらにとってのふしだらな事でしたら謝りましょう」

 

「ちょっとトレーナーさん、変な所で律儀にならないで下さい!」

 

慌てている桐生院トレーナーを他所に、ドンっと目の前に置かれていた机を握り拳で強めに叩き彼女の両親をジッと見つめる。

 

「ですが、貴方方が大切にしている娘さんとそんなふしだらな行為は一切していません!」

 

「本当にだな?」

 

彼女の父親にそう淡々と聞かれ首を強く縦に振る。

 

「はい、寧ろそれをしてしまうのは如何なものかと思いまして、確かに、男として、手を出さないと言うのは恥ですが、しかし、その気持ちを抑えて俺はあの日過ごしていました」

 

彼女の父親とバチッと目線が合う。

 

「確かに、貴方の娘さんは可愛くて、おちょこちょいで、何処か抜けてて、でも、自分がトレーナーになったミークの事を思うその気持ちもあって、身体的にも魅力があり恋愛の対象にしてしまうかもしれませんが、決して、くだんの件でそんなふしだらな事はしていません、どうか、信じてください」

 

「ちょ、ト、トレーナー君!そ、そんな事真面目に言われると、待って待って待って恥ずかしいって!」

 

顔を真っ赤にして慌てふためいている桐生院トレーナーを他所に彼女の父親とバチバチに見合っていると、突然、彼女の父親は頰を緩める。

 

「そうか、それは残念だ、逆に何かあった方が個人的には嬉しかったんだがな」

 

「は、はぁ?」

 

顎に手を添えて思案する様な顔になった彼女の父親の口から出た言葉に困惑してしまう。そして、急に話の意図が掴めなくなって混乱していると彼女の父親はフッと笑う。

 

「別に温泉に年頃の男女が行くのは、なんの不思議な事でもないだろ、私だってその経験はある、だから、私は君達を責めていた訳ではない」

 

そこまで言うと一度、彼女の父親はンンッと喉を鳴らす。

 

「ただ、その言葉、彼女達にも言う事はできるのかって思ってな」

 

「へ?」

 

パチンッと彼女の父親が指を鳴らすと、彼女の両親の後ろの襖が開き、頰を引きつらせ怒りに体を震わせているスカーレットとミークが立っていた。

 

「とぉれぇーなぁー、今のはどー言う事?」

 

「…………トレーナー?」

 

ニッコリと笑みを浮かべたスカーレットと相対に無表情と死んだ目の圧で威圧してきたミークを見て思わず頰を引き摺らせながらも後ずさってしまう。

 

「あっあっあっあっあっ……嵌めましたね!桐生院トレーナーのお父さん!」

 

「嵌めてはないさ、君が自爆しただけなんだよ」

 

そう言ってカッカッカと彼女の父親が笑っている間に、フラッフラッとツインテールを揺らしながらもうスカーレットは目の前まで歩いてくる。

 

「今の発言はどう言うことかしら、トレーナーさん?」

 

目を開けたスカーレットは赤い瞳でこちらを見下ろしてくる。それはまるで養豚場の豚を見る様な目だった。

 

「え、えっと、えっとえっとえっと、違うんだ!ダスカ!いや、違かくはないんだけど!」

 

「もう知らないから、この変態!」

 

そう言ってスカーレットはこちらの弁慶の泣き所を(一応、ウマ娘が本気で蹴ったら複雑骨折は間逃れないからセーブしてくれたとは思うものの)思いっきり蹴って、廊下を壊さない程度で走りながらも部屋を出て行き、後に続く様にミークも部屋を後にする。

 

「うわぁぁぁぁ誤解だぁぁぁぁぁぁぁ待ってくれぇぇぇぇスカーレット!」

 

「ミーク!ごめんって、ミーク!」

 

走って部屋を出て行ったスカーレットとミークを追いかける様にして俺は弁慶の痛み所を抑えながらも桐生院トレーナーと共に、笑い声を上げている彼女の両親を他所に部屋を後にするのだった。


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