転生孤児ウマ娘の奮闘記   作:しょうわ56

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第92話 孤児ウマ娘、パリの青空を仰ぎ見る

 

 

 

 

ゴール板を駆け抜けて気を緩めた瞬間、

世界に色と音が戻ってくる。

 

「……はあっ、はあっ……!」

 

すぐに足を止めて、ゴール方向へと振り返った。

掲示板で順位を確認するためだ。

残念ながら、結果を気にしている余裕などなかった。

 

全身を揺らして何とか呼吸を続けつつ、着順が上がるのを待つ。

 

 

『22』『10』『8』『11』『16』

 

 

そんなに待つこともなく、結果はすんなりと出る。

写真判定にはならなかったようで、1着から5着まで同時に掲示された。

 

1着欄には22番。即ち、俺だ。

 

……やった。勝った。勝ったぞ。

勝ったんだ、俺が。凱旋門賞を勝った!!

 

「~~~~ッ!!」

 

思わず声にならない声が出てきた。

それと共に、自然とガッツポーズが出てしまう。

 

すべての重圧から解放された爽快感と、

勝てたという安心感から力が抜け、

そのまま背中からターフへと倒れ込んだ。

 

「………」

 

視界いっぱいに広がるパリの青空。

 

季節と場所は違うが、ルドルフの背中に迫ったあの夏、

あの日に芝生から同じように見上げた空も、同じように綺麗だったなあ。

どこまでも透けて見えそうな、澄んだ青い空。

 

あれから何年たった?

色々なことがありすぎて、もはやすぐには思い出せない。

 

挫折もどん底も栄光も味わった。

すべては今日この日の、この勝利のため。

 

「っ……」

 

思わず涙が込み上げてくる。

感情を制御するのに必死で、しばらくは起き上がれなかった。

 

どれだけそうしていたのか。

 

「おい、いい加減に起きやがれ」

 

「……!」

 

上から覗き込んできたシリウスの顔と声で、我に返る。

目元を乱暴に、服の裾でこすった。

 

「もう5分はたってるぞ。

 周りも困ってるから、そろそろ立ったらどうだ?」

 

意地が悪い顔と声。

よりによってこいつからソレを言われるとはね。

口取り表彰すっぽかしの常習犯には言われたくなかった。

 

だが、こいつの言葉はごもっとも。

このままではプログラムの遂行は不可能だろうし、

俺が起き上がらなければ何も始まらない。

 

じゃあ起き上がりましょうかね。

よっこいしょういち、と……

 

……。

 

…………。

 

あ~……

 

「……シリウス」

 

「なんだ?」

 

「……ごめん、起こして」

 

「はあ?」

 

非常に、ひっ……じょ~に心苦しくて恥ずかしいんだが……

脱力しすぎてしまって、身体に力が入らないんだ。

 

参ったねこりゃ。

すまん、引っ張り起こしてくれないか……

 

「っち、しょうがねえな」

 

「……ありがと」

 

シリウスも状況を察してくれたようで、

どうにか右手を上げて差し出して見せると、

その手を取ってぐいっと引っ張ってくれた。

 

力を貸してもらって、ようやく立ち上がれたわけなんだが──

 

「──っとと」

 

「っ、おいおい大丈夫か?」

 

なんだかフラフラしてしまい、身体がぐらついてしまった。

少し慌てた様子でシリウスが支えてくれる。

 

シリウスが抑えてくれなかったら、また倒れちゃってたな。

それくらいやばい。全身に力が入らない。

 

「ごめん、なんか腰が抜けちゃったっぽい」

 

「ったく、凱旋門賞ウマ娘様が言うセリフじゃねえな。

 何が絶対王者だ、聞いて呆れるぜ」

 

「あはは、申し訳ない」

 

まさにシリウスの言う通りで、情けないったら。

 

気が付けば、なんかあんまり気分も良くないし、

レースの疲労と勝利の安堵感と興奮とかで、

貧血みたいな状態になっているのかもしれない。

 

「顔が青いぞ。歩けそうか?」

 

「……ごめん、ちょっと今は無理っぽい」

 

冗談で言っているわけではないのはシリウスにもわかったようで、

真顔で心配そうに尋ねてきた。

 

「担架でも呼ぶか?」

 

「それは勘弁して。ちょっと休めば大丈夫だから」

 

凱旋門賞勝利直後に、担架で搬送されたなんて事態になったら、

まさしく前代未聞で、恥ずかしいったらありゃしない。

それだけは断固拒否させてもらうぞ。

 

「しかし、係員がもう待ってるんだがな」

 

「え? あ……」

 

しかし気付けば、案内係のお姉さんがすでに到着してスタンバイ中。

5分は倒れたままだったていうから、そりゃそうか。

 

「そ、そーりー……」

 

「No problem!」

 

一言でも謝っておくと、彼女は大丈夫ですよと笑い、

逆に体調はどうですかと気遣われてしまった。

 

お仕事増やしてしまって、本当に申し訳ない。

 

そういえば聞かなかったし聞ける雰囲気じゃなかったけど、

シリウスのヤツは何着だったのん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局は、主催側も俺の体調を気遣ってくれて、

表彰式とライブの時間を少し遅らせてくれた。

一部の行事や式も短縮や省略などの配慮もしてくれて、

非常に助かりました。

 

10分くらい座って休んだら体調も良くなったんで、

精一杯のライブをやらせていただきましたよ、ええ。

 

で、ライブ終了後に控室へ戻ったところで、

応援に来てくれた主だったメンバーを呼ぶ。

 

「おめでとうリアンっ!」

 

「ありがと」

 

先頭で入ってきたルドルフと、熱い抱擁を交わす。

ドバイの時は自重してやらなかったけど、

さすがに今回は遠慮しなくてもいいよね?

 

カメラも入ってはいるけど、生中継ではないからさ。

 

「君なら夢を叶えてくれると信じていた。

 日本の夢、シンボリの夢を。

 ……私に代わって叶えてくれた。本当にありがとう」

 

「お礼を言うのは私のほうなんだけどな?」

 

おまえが礼を言ってどうするんだ。

でもやっぱり負い目はあったんだな~。

具体的な計画があっただけになおさらかあ。

 

「っと、そうだった。体調は大丈夫なのか?」

 

「うん、もう平気」

 

「そうか、よかった」

 

至近距離にあるルドルフの顔が、

先ほどまでとは違う喜びに染まる。

 

「凱旋門賞を勝てたと言っても、

 それで身体を壊してしまっては元も子もないからな。

 心配したぞ」

 

「相変わらずの心配性だなあ。

 ちょっと疲れただけだから大丈夫だよ」

 

「どの口が言うか。そもそも君は──」

 

「おふたりさ~ん?」

 

ルドルフがそこまで言ったところで、

割って入ってくる声がかかった。

 

「気持ちはわかるけど、

 2人だけの世界に入るのはやめてもらえないかしら~?」

 

「アタシたちもいるんだぞ~」

 

抱き合ったまま至近距離で見つめ合っていたら、

マルゼンとシービーの両先輩から茶化されてしまった。

特にシービーパイセンは、文字通り口を尖らせてブーブー言っている。

 

これが男女の仲なら、よくあるラブコメのごとく

慌ててパッと離れることになるんだろうが、

そこはウマ娘同士なんだし、ルナちゃんと俺の仲なら問題ナッシング。

 

お互い苦笑しながら、ゆっくり身体を離した。

ルドルフの心配性も大概だよなあ。

 

「ファミーユリアンさん、本当におめでとうございます。

 私からもお礼を言わせていただきますね。

 日本の悲願を達成してくれて、ありがとうございました」

 

「よくやったな」

 

「感動して震えちゃいました。

 私たちでさえこうですから、日本の皆さんはもっとですよ」

 

TTGの先輩方からも、お祝いの言葉をいただいた。

テンポイント前副会長なんかは一言だけだったけど、

顔は本当にうれしそうで、感無量である。

 

「うおお、名ウマ娘たちでいっぱいだ……

 リアンちゃんの凱旋門賞制覇はうれしい限りだけど、

 俺としてはこっちもうれしいったらありゃしないぜ!」

 

「やっぱり場違い感が……」

 

もはや1人のウマ娘ファンと化しているおっちゃんに、

やはり居心地の悪さを感じていそうなおばちゃん。

 

「リアン君、私は今日ほど、君という存在を大きく感じたことはないよ。

 いやあ本当に、本当に良かった! ありがとう!」

 

「いつかこんな日が来ると夢見てはいたけれど、

 いざ現実になってみると、やっぱりうれしいものね」

 

そしてシンボリのお父様とお母様。

お父様とは固く握手を交わし、お母様とも抱き合って喜んだ。

 

欲を言えば、この場に孤児院のみんなもいてくれたらなあ、と思う。

 

いや、招待したいのはやまやまだったし、

招待する気は満々だったんだけど、

院長がさすがに海外だと悪いし、往復するとどうしても数日間はかかるから、

子供達は学校を休ませなければいけない関係で、

申し訳ないけど辞退するとの旨があったんだよね。

 

ドバイの時もイギリスの時もこう言って断られてしまってた。

キングジョージは夏休みに入ってたんだし、

子供たちに海外旅行を経験させてあげられる良い機会だと思ったんだけどね。

 

過剰な特別扱いはやめてもらいたいらしい。

 

その代わり、帰国後は、なるべく早く会いに来てほしいとのこと。

それはもう、凱旋門賞のトロフィーとかおみやげとかいっぱい持って、

早々に会いに行かせてもらいますよ。

 

またトロフィー類とか賞状とかのアイテムが増えるなあ。

もはや孤児院の一角が、ファミーユリアン博物館と化している状態。

いっそのこと公開して、入場料とか取ったらいいんじゃない?

 

「それにしても、ファミーユちゃんはやっぱり罪作りな女だねぇ」

 

「え?」

 

不意にシービーパイセンが言い出したこと。

 

「しばらく起き上がらなかったのもなんだろうと思ったけど、

 シリウスに肩貸されて歩いてたじゃない。心配したよ」

 

「ほんとほんと。何か異変が起きたんじゃないかって、

 お客さんたちもみんな騒然としてたわよ」

 

「それは……申し訳ないです」

 

マルゼン姉さんも乗っかってくる。

 

申し開きのしようもありません。

いつぞやの天皇賞の二の舞だったかあ。

 

「あなたは人々に希望を与える稀有な存在ですけど、

 人を心配させることも超一流ですね」

 

「あはは……」

 

辛辣なトウショウボーイ先輩のお言葉。

彼女からはその天皇賞の時にも、心配とお叱りの連絡があったことを

思い出して、苦笑するしかない。

 

どういう一流なんだ、それは。

 

「シリウスは?」

 

「もう帰ったそうだよ。今頃はもう宿舎かな」

 

「そっか」

 

話に出たシリウスの姿が見えないので聞いてみると、

ルドルフからそんな答えが返ってきた。

 

やっぱりあいつらしいっちゃあらしい行動ではあるけど、

改めてお礼がしたかったなあ。

 

あいつの着順が気になったから、スーちゃんに聞いてみたんだ。

14着*1だって。

 

今にして思えば、あいつは、文字通り俺を励ましに来たんだなと。

 

凱旋門賞に出るのは史実通りだったとしても、

俺と一緒に逃げる必要はなかったはずだ。

あいつは“こうなる”と読んで、俺に付き合ってくれたんではないか。

 

スタート前にあんなことを言ってきたこともそうだし、

最終直線でのあの発言。

 

あれがなければ、超前傾走法が使えず、

早めの仕掛けが裏目に出て脚が上がってしまい、

後方に沈んでいたに違いないのだ。

 

あとでメールでもしておくか。

 

あいつみたいに突撃電話して直接言えばいいだろうって?

……言えるかよ恥ずかしい。

勝利直後でテンション上がってる今だから言えそうだったんだよ。

 

それをあいつのほうから先に去っていったんだから、俺は悪くない。

うん、決して悪くはないぞ。

 

そうそうスーちゃんといえば、聞いた話によると、

俺がゴールした瞬間は万歳して飛び回って喜んでいたらしい。

彼女にとっても悲願以上の凱旋門賞。無理もない。

 

しかし、その後の様子を見て急速に冷めてしまったようで、

引き揚げていった際にはすでにいつもの状態というか、

逆に通り越してオロオロしているような感じだった。

 

いつも冷静で凛としている彼女からは、想像もつかない様子である。

ホントに心配ばかりかけてごめんなさいとしか言えない。

 

「日本に帰ったら、盛大にパーティーをしようっ」

 

「さっそく会場を押さえておかなくちゃね」

 

「ほどほどにお願いします」

 

テンション爆上がり中のお父様がこんなことを言い出して、

お母様もノリノリで追随する。

 

俺としてはありがたく思いつつも、

ダービー制覇時のようなことになるんだろうなって、今から気が重いっす。

 

まあこのあとはアメリカに行ってもう1戦あるんで、

もう少し先のことになるけどね。

 

最後に負けて帰るなんてことにはなりたくないから、

しっかり締めて、長期海外遠征のトリを飾りたいものだね。

 

何はともあれ、やったぜ大勝利。

応援してくれたみんな、ありがとな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(凱旋門賞リアルタイム視聴組の反応)

 

:さあ来たぞ凱旋門!

 

:中継ハジマタ

 

:晴れてる!

 

:きれいな青空やあ

 

:全リアンちゃんファン、

 いやウマ娘レースファンの願い叶う

 

:てるてる坊主作ってくれた人ありがとう!

 

:しかし散水ががが

 

:必要以上に撒いたかもしれない、だと?

 

:マジかゴーダさん

 

:そこはかとなく陰謀の匂いがする……

 

:いやかなり濃厚にするぞ……

 

:くそっ、懸念が現実になってしまった

 

:まさか本当にそこまでするとは

 

:そうまでして勝たれたくないか!

 

:まあ待て、冷静になろうや

 

:そうだ

 仮に本当だったとしても、前走ほどじゃない

 

:昼にってことだから、2時間はたってる

 これだけ晴れてれば、ある程度は乾いたはずだ

 

:気温も高めだしな

 

:重になってないのが救いか

 

 

 

:パドックでもみんな雰囲気あるのう

 

:さすがヨーロッパのトップクラスの子たちだ

 

:サルサビルかわいいな

 

:戦績えげつない

 

:英オークス → 愛ダービー

 なんだこの謎ローテ

 

:1番人気も納得

 

:リアンちゃん来た!

 

:いつにも増して堂々としてる

 

:おう、まったく劣ってないどころか、

 ひときわ輝いて見えるぜ

 いや贔屓目抜きにしてもそう見える

 

:もはや世界のリアンちゃんだからな

 

:日本勢2人が大外枠というのはどうなんだ?

 

:内枠よりは良かったと思う

 

:キングジョージのこともあるしな

 

:なんなら2人で連携してもいいのよ

 

 

 

:応援団すげえ

 

:大応援団の大歓声や

 

:く~っ、俺も行きたかった!

 

:シービーとマルゼンおるやん

 

:おおTTG!

 

:久しぶりに見た

 

:今何やってんだ?

 

:トウショウボーイは結婚して出産したってよ

 

:変わってないなあ

 

:さすがウマ娘

 

:ウマ娘は走るために若い期間が長いとか

 

:リアンちゃんも気付いて反応してるな

 

:さあ舞台は整った

 

 

 

:まもなく発走

 

:ドキドキしてきた……

 

:はたしてリアンちゃんはどう出るのか?

 

:逃げるか、はたまた最後方か

 

:どっちでも変わらず面白い

 

:シリウスと並んでゲート入りを待つ図、

 画になってるのう

 

:反対側がサルサビルというのもなかなか

 

:行くぞ管理人、鯖の増強は十分か?

 

:この日に備えて、かなり強化したらしいぞ

 

:ドバイの時は即行で落ちたからな

 

:無事を願うしかない

 

:リアンちゃんも鯖も無事なる完走を

 

:さあスタートだ

 

:こっちが緊張する……

 

:もう手がビショビショなんだが

 

:出たっ

 

:よしっ

 

:定番のロケットスタート決まった!

 

:シリウスもいいやんけ

 

:大外から先手を取るか?

 

:9番?

 

:こいつがペースメイカーか

 

:しかし前に出さない、行かせない!

 

:今日は先頭を譲らない

 

:シリウスも行くやん

 

:共倒れはやめてくれよ

 

:余計な事すんなよおまえ!

 

:これは、いいのか悪いのか

 

:離すなあ

 

:! ここで!?

 

:確かに下りは得意だけど……

 

:早すぎないか

 

:なに、リアンちゃんに常識は通用しない(ドキドキ)

 

:一世一代の大勝負や!

 

:シリウスもついていくなあ

 

:ハラハラする

 

:シリウスと並んで最終直線へ!

 

:後ろとは差がある

 

:いけえっ

 

:逃げ切れっ

 

:がんばれリアンちゃん!

 

:うわあ脚色があ

 

:ま、まずい

 

:やはり早すぎたのか

 

:前傾走法出たあっ

 

:再加速!

 

:リアンちゃんロケットブースター点火!

 

:シリウスはダメか

 

:ああシリウス

 

:急激に落ちていったな

 

:でも代わりにリアンちゃんは加速した

 

:これは!

 

:あと200!

 

:いったれ!

 

:来た来た来たキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 

:うおおおおおおお

 

:うわあああああああああ

 

:やったああああああああああああああああ

 

:ああああああああああああ

 

:おおおおおおおおおおお

 

:勝ったあああああああああああ

 

:いよぉおぉおおおおおおおおし!!!!

 

:ついにこの日がやってきた!

 

:凱旋門制覇! 凱旋門制覇!

 

:やったぞぉぉおおおお!!

 

:見たか凱旋門! 見たか世界!

 

:日本の悲願達成ぃいいいい!!

 

:リアンちゃんおめでとオおおおおおお

 

:スピードシンボリwww

 

:飛び跳ねてるwww

 

:そりゃうれしいよなwww

 

:ジャンプ力よw

 

:さすがウマ娘の脚力w

 

:着順もすんなり挙がった

 

:おおガッツポーズが!

 

:倒れちゃったけど大丈夫か?

 

:失神したとかってわけじゃないよな?

 

:凱旋門賞レコード!!!

 

:やってくれたぁ!

 

:散水されたバ場でレコード出すとは

 

:日本のレコードブレイカー、

 ドバイに続いてフランスでもレコードをぶっ壊す(歓喜)

 

:それはいいけどリアンちゃん動かないぞ……

 

:大の字になったままだ

 

:おいおい

 

:泣いてる?

 

:この画角じゃわからんな

 

:誰も行かないやん……

 

:誰か様子を見に行ってやって!

 

:リアンちゃん!?

 

:あの春天のときが思い起こされる

 

:まさか

 

:シリウスが行ったな

 

:シリウスの様子からして、大事はなさそうだが

 

:シリウスは何着?

 

:少なくとも10着よりは後ろだな

 

:助け起こされてるw

 

:!?

 

:ふらついてる!?

 

:おいおいマジか

 

:笑い事じゃないぞ

 

:シリウスナイスだ

 

:故障……というわけでもなさそうだな

 なんだ?

 

:疲れかな?

 

:見ただけではわからんな

 でも周りの様子からして、怪我ではないようだ

 

:リアンちゃん自身が1番ビックリしちゃった?

 

:リアンちゃんの性格からして、案外そうかも

 

:と、とにかく大事はないってことでいいんだな?

 

:ふー、心配させてくれるぜ

 

:春天のときといい、平然と限界超えるからなあこの娘

 

:前代未聞の超ロングスパートだし、

 今のところは限界超えた説が有力だな

 

:シリウスに肩貸されながらも歩いてるし、

 観客に応えてるから大丈夫だろう

 

:いやしかし、勝っちゃったなあ凱旋門

 

:勝ってしまいましたね

 

:なんだろう……

 凄く満足してるはずなのに、なんだか物悲しくもある

 変な感じだ

 

:わかる

 

:それな

 

:これ以上のことはもう起こらないという虚しさよ

 

:凱旋門勝ったんだから、このあとはアメリカ行くんだろ?

 まだBCがあるじゃないか

 

:そうだそうだ

 

:日欧米を股にかけた、まさに全地球的偉業が待っている

 

:満足しきるには早すぎるぞ諸君

 

:ゴーダさんより現地情報

 勝利者の体調を考慮し、式典の一部を簡略化して行う

 勝った際に予定されていたインタビューも中止だって

 

:うむむ、残念だが仕方あるまい

 

:生の声聞きたかった

 

:本人の体調が1番だよ、英断だ

 

:フランス当局もやるじゃん

 

:散水の件で憤りもあったが、

 まあ水に流そうじゃないの、勝ったことだしな

 

:水の件だけに、水に流すってか

 

:偉そうだなw

 

:みんなそう思ってるだろw

 

:ライブは?

 

:リアンちゃんの体調次第じゃないか

 

:中止もあるかな

 

:何はともあれ感動をありがとうリアンちゃん!

 引き続き頑張ってね!

 

:よぉし、BCでも張り切って応援だ!

 

:うむうむ

 これでアメリカ行きがないってことはないよね?

 

:それも体調次第だろう

 

:そういや鯖落ちないなw

 

:言われてみれば

 

:増強が功を奏したか

 

:管理人乙

 

 

*1
史実の挑戦時と同じ





夜、リアンからのメールを受け取ったシリウス

「……ふん、お互い素直じゃねえよな」

「天下の凱旋門賞ウマ娘様は、私がいないと、
 レースもまともにできないらしい」

「ハハハ、安心しろ。
 アメリカにも私が一緒に行ってやるからな。
 ハハハッ」

大敗したにもかかわらず、
非常に上機嫌だったという

(文面はご想像にお任せします)






やはり人騒がせなところは変わらない模様
しかし確実に、ダメージは蓄積してきているようで……

仮にリアンが海外遠征する場合、初戦は何が良いですか?

  • ドバイワールドカップ
  • ドバイシーマクラシック
  • ガネー賞(仏)
  • クイーンエリザベス2世カップ(香港)
  • アメリカ遠征
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