転生孤児ウマ娘の奮闘記   作:しょうわ56

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第95話 孤児ウマ娘、5ヶ国3大陸王者へ!

 

 

 

『いよいよブリーダーズカップも佳境です。

 クラシックの発走が迫りました』

 

『締め切り直前の人気は、日本のファミーユリアンが1番人気。

 2番人気リズム、3番人気フライングコンチネンタルとなっております』

 

北米最大のレースにおいて、リアンが堂々と1番人気を得た。

ドバイWCと凱旋門賞の実績を考えれば、当然のことであろう。

 

ケンタッキーダービー娘アンブライドルドは4番人気。

故障から復帰戦のサンデーセレニティは6番人気で、

欧州より参戦のイブンベイは、ダート経験がないことで嫌われたか、

15人中の13番目と、まったく人気になっていなかった。

 

『ゴーダさんの最終見解をお伺いします。

 ずばり勝算はいかがでしょうか?』

 

『普段通りの力を発揮したのであれば、

 ファミーユリアンが勝つ見込みはかなり高いと思います。

 数々の実績もそうですし、持ちタイム的にもそうです。

 ドバイで出した2分切りのタイムは、記憶に新しいところですし、

 彼女の能力の高さは、今さら言うまでもないでしょう』

 

『となると気になるのは展開ですが?』

 

『はい、そうですね』

 

実力的にはもはや疑うべくもないということで、

実況席両者のやり取りは、レース展開へと移る。

 

『幸運なことに5番枠を引けましたので、

 彼女の先行力であれば、すんなりと前には行けるでしょう。

 ですが気になるのは、2番イブンベイの動向です』

 

『イブンベイ、ですか。

 彼女は去年のジャパンカップにも来ていて、逃げて

 驚異的レコードの立役者となっていましたね』

 

『はい。彼女本来の脚質的には差し傾向のはずなんですが、

 ジャパンカップの際には、アメリカのホークスターと

 激しい先行争いを演じました』

 

レースファン、それもリアンのファンであるならば、

忘れたくても忘れられないレースのひとつであろう。

ましてや昨年のことだから、いまだ脳裏に焼き付いているに違いない。

 

『枠順抽選会で2番枠を引き当てて、大喜びしていたそうですから、

 今回も逃げることを考えていそうです。

 因縁の相手ファミーユリアンもいることですしね』

 

『となると、彼女に絡まれるのは、あまりよくない気がしますが』

 

『そうですね。少なくとも、ハイペースは必至となりそうです。

 あるいはそれを見越して、最初から後方に構えるか。

 いずれにせよ、ファミーユリアンの位置取りに注目しましょう』

 

解説者はそう言って、自身の見解を締めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……まもなく発走時間を迎える。

 

幸いにも内のほうである5番枠を引けた。

逃げ対決を挑まれてしまっていることもあるし、

ここは真正面から殴り合いに行くしかなさそうだ。

 

その相手が、より内側の2番枠であることが気になるけどね。

 

まあ気にしすぎてもしょうがないか。

なるようになれと思って、思い切りいくしかない。

 

サンデーのやつにも、全力で走れと言われているしね。

 

シリウスから貸してもらった、あいつの勝負服の一部を

忍ばせている帯を上からさすって、気持ちを落ち着かせる。

 

大丈夫、1人じゃない。

……大丈夫だ。よし!

 

落ち着いたところで、1コーナーに設置されたゲートの後方で、

最終準備運動的な屈伸運動を──

 

……?

 

今、ほんの少しだけど、左足になんか違和感が……

ちょうど手術したあたりだけに気にかかるが……

 

………。

 

改めて屈伸したり、つま先で地面を蹴ってみたりしたけど、

それ以上は何の感触もなかった。

 

……気のせいか?

 

と、ここで招集がかかってしまったこともあり、

以降はそんなことはすっぱりと忘れてしまったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『BCクラシック、出走全員ゲートに収まりました。

 ……スタート!』

 

『綺麗なスタートを切りました』

 

全員が無事にスタートし、平穏なスタートとなる。

 

『ファミーユリアン、ハナを主張しにかかりますが、

 内からイブンベイ出てきます』

 

中でも、想定された通りの好スタートを切った2人。

 

リアンがいつもの逃げに入ろうとするものの、

内側からもイブンベイがスタートダッシュを決め、譲る気配など全くない。

 

『ファミーユリアンとイブンベイ、並んで先頭。

 3番手ライブリーワンとの差が開いていきます』

 

先頭の2人と、3番手につけた子の差が、みるみる開いていく。

その後方はひと塊で、2コーナーを回った。

 

『向こう正面にかかっても、先頭両者の関係は変わりません。

 まもなくレースの中間地点を迎えます。

 手元の時計で……57秒9で通過しました。

 やはり芝並みのハイペースになりました!』

 

『ファミーユリアンとイブンベイ、並んで飛ばしております!』

 

いくら早く流れることが多いアメリカのレースと言えども、

異例とも思えるくらいのハイペースになった。

 

しかも、そのペースを作っているのは、

北米以外の出身であることを考えると、

アメリカのレース界にとっては、青天の霹靂であったろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おほほほほ!!」

 

隣を走るイブンベイが、相も変わらずうるさい件。

全力で走りながら、よくそれだけ声を出せるものだ。

 

少なくとも俺には無理だし、

こいつ以外に、レース中にここまで喋るヤツは見たことがない。

 

「来ましたわ。滾ってきてますわぁ~ッ!!」

 

楽しそうだなあオイ。

並んでいるから、表情までは確認できないが、

きっと満面の笑みなんだろう。

 

「こんなに楽しいレースは初めてデスわ!

 やっぱり()()()とのレースは一味も二味も違うんですノヨ!

 ねえっ、ファミーユリアンさんっ、そうでショウッ!?」

 

「………」

 

「あなたも同じ思いデシたら、どんなに嬉しいことか!」

 

やかましいわい。

こちとら、そこまで純粋に楽しめるほどの余裕はないわ。

 

「さあさあ参りますわよ。もっと飛ばしていきますワ~!」

 

「……!」

 

まさか、うそだろ?

このうえさらに飛ばしていくって言うのか?

 

それはオーバーペースが過ぎるだろ……

今でさえ結構やばいぞ。

 

1000m確実に60秒切ってるペースだもんよ。

体感だと58秒くらいだから、ダートでこれは限りなくやべーぞ。

こっちのほうが最後まで持つのか心配になってきた。

 

さすがに付き合いきれん。

お先にどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『3コーナーに入ったところで、イブンベイが前に出ました。

 ファミーユリアン後退して2番手。

 これは自重したのか、それともついていけないのか!?』

 

もう辛抱たまらんという感じで、

リアンがイブンベイの後ろに回ったことを見て、実況の声が上擦った。

 

『ファミーユリアンの後方は10バ身近く開いてライブリーワン3番手』

 

『内側から、ケンタッキーダービー娘アンブライドルド、

 差を詰めてきています』

 

『イブンベイ単独先頭で4コーナーを回る。

 日本のファミーユリアン、1バ身差で追走』

 

レースはそのまま、イブンベイが先頭で最終直線へ。

ほとんど差がなくリアンが2番手。

 

その後ろは、アンブライドルドがさらに進出してきており、

虎視眈々と前を狙っている。

 

『逃げるイブンベイ。ファミーユリアン追いすがる。

 3番手アンブライドルド上がってきている』

 

『出たっ、ファミーユリアンここで切り札発動!

 前傾走法で差を詰める! 並んできたっ!』

 

決して長くはない、330mの最終直線。

直線に入って間もなく、リアンが前傾走法を出して末脚を発揮。

イブンベイを徐々に追い詰めていく。

 

『残り200m。ファミーユリアンかわしたっ。

 イブンベイを捉えて先頭っ!』

 

イブンベイもよく頑張ったが、ここで末脚の差が出た。

 

どちらかといえばジリ脚傾向のイブンベイに対し、

リアンのそれはキレも持続力も超一流のそれだった。

 

先頭に躍り出たリアンは、逆にじりじりと差を広げていく。

 

『1バ身、2バ身、完全に抜け出した!

 ファミーユリアン、日本、ドバイ、イギリス、フランスに続いて、

 ここアメリカでも頂点を極めるぞ~!』

 

『ファミーユリアン、いま先頭でゴールインッ!』

 

『やりました! ファミーユリアン、累計5か国目、

 3大陸のG1を制覇! 通算ではG1・17勝目*1の大記録!

 まさに全世界、全地球的ウマ娘に他なりませんっ!』

 

『勝ちタイム、な、なんと1分57秒65と計時されています。

 これは、ええと、ベルモントのコースレコード*2というだけではなく……

 え~少々お待ちください……』

 

あまりの時計に、混乱している実況席。

驚きよりも困惑が勝ってしまっているようであった。

 

『世界レコード! 世界レコードが更新されました!』

 

十数秒ほどの沈黙の後、絶叫が轟く。

 

『従来のダート10ハロンのレコードは、80年に

 スペクタキュラービッド*3が記録した1分57秒8でしたが、

 これをはっきりと上回りました』

 

『芝2400mに続いて、2つめの世界レコードを手にしました!』

 

芝の王道と言える距離に続いて、

ダートのメインディスタンスである10Fでの世界レコード。

 

もはやこれ以上の記録は存在しえない。

実況席が混乱し、大興奮してしまうのも当然だった。

 

だがしかしそのせいで、重大な事実に気が付くのに遅れてしまう。

 

『あっとファミーユリアン、両膝をついて、

 俯き加減に激しく肩を上下させている。大丈夫かッ!?』

 

リプレイ映像によると、ゴール直後には即座にスピードを緩め、

倒れ込むようにしてばったりと膝をついており、

その後は実況が言ったように、遠目に見てもはっきりわかるほどの

苦しがりようであった。

 

凱旋門賞後に、体調を悪くしたことも記憶に新しく、

おそらくはレースを見ていた全員に緊張が走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあっ……はあっ……はあっ……!」

 

……苦しい。

 

もう勝利とか他はどうでも良くて、

苦しいという思いしかなかった。

 

息を吸い込んでも吸い込んでも、まったく楽にならない。

酸素が、酸素が欲しい。酸素をくれ……!

 

レース後にここまで苦しくなるのは初めて。

 

いや、いつぞやの春天のときも、一時的に失神してたかと

疑うくらいに苦しかったけど、その後はここまでではなかった。

 

そりゃ厳しいレースだったことも確かだけど、

それにしたってここまでは……

 

「はあっ……はあっ……はあっ……!」

 

1着でゴールできたことは確認したけど、

喜ぶどころの騒ぎじゃないぞ。

 

激しい動悸に、ここまでの息切れ……

 

ど、どうなってるんだこれ……

俺の身体、どうなっちまったんだいったい?

 

「ファミーユリアンさんっ!」

 

最初に俺の異変に気付いて、駆け寄ってきてくれたのは、

声からしてイブンベイのようだった。

 

「だ、大丈夫ですかっ!? 今お医者様を──」

 

彼女かどうかを確認するよりも前に、

どうにか手を伸ばして彼女の腕を取り、引き留める。

 

「だい……はあはあ……じょ……ぶ、だから……はあ、はあ……」

 

「で、デスが……」

 

「あいむおーけー……はあ、はあ、はあ……OK?」

 

「わ……わかりまシタわ」

 

必死に訴えた結果、救護を呼ぶことだけは阻止できた。

 

そうだ、普通に疲れただけ。そうに違いない。

医者に頼るまでもなく、凱旋門賞の時もそうだったように、

ちょっと休めば回復するから……

 

「……はあ。す~……は~……」

 

すると少しは落ち着いたのか、呼吸が楽になってきた。

最後にひとつ深呼吸して、苦しさからは解放される。

 

ほら、思った通りじゃないか。

 

「リアンちゃんっ!」

 

その直後に、再び誰かが駆けつけてきた。

 

ようやく顔を上げられるようになったので、

視線を上げてみると、大焦りなスーちゃんの顔が見えた。

 

「すぐに医務室へ行きましょう!」

 

「……大丈夫ですよ。もう楽になりましたから。

 よいしょ……っと」

 

「あっ」

 

声もすごい切羽詰まってそうだったので、

大丈夫アピールをするために、立ち上がってみせる。

 

……ほら、もう大丈夫。

 

「本当に大丈夫なの?」

 

「大丈夫ですってば。みんな大袈裟だなあ」

 

「……わかったわ」

 

スーちゃんは俺の顔を覗き込んで、何事かを確認した後、

それでも心配はなくなってなさそうな感じで頷いた。

 

「確かに凱旋門の時よりは大丈夫そうだけど、

 あとで医務室には行きますからね。

 とりあえずしっかり検査はしてもらいます。

 何かあったら大変よ」

 

「えー……」

 

めんどくせえ……

 

でもまあ仕方ないか。

前走今回と、今までになかった事態なのは間違いないし。

 

「ファミーユリアンさん、大丈夫そうで何よりデスわ。

 やっぱりお強いですのね。でも楽しかったですワ。

 ありがとうございました!」

 

「君も相当に強いけどね」

 

事態が好転したことに安心したのか、

改めてイブンベイがそう言いつつ、右手を差し出してきた。

 

いや、あれだけのペースで逃げて、ケロッとしてる

おまえさんも、少なくともバケモノの領域だと思うよ。

これも若さか……

 

そう思いつつ、俺からも手を出して握手──

 

「あだだだだッ!?」

 

「あっ、申し訳ございません……強く握りすぎてしまいまシタか」

 

やめてくれゴリラ。

レース直後の消耗しきった身体に、その馬鹿力は効きすぎる。

普通なら耐えられたけど、今はちょっと無理だった。

 

謝ってくれたのはいいんだけど、

ちっとも悪びれているように見えないのはなんでかな?

 

「ワタクシ、決めました!」

 

「何を?」

 

「ワタクシ、もう1度、日本に参ります!」

 

え? それいま言うこと?

 

「そして、ジャパンカップに出ます。

 願わくば、あなたと3回目の対戦があらんことを!」

 

それもここで宣言することかなあ?

史実でも2年連続で出てたんだっけか?

 

まあ頑張ってくれとしか言えない。

俺は……どうだろうな。

 

どうやらこの分だと、疲労は相当にたまっているようだし、

ジャパンカップは微妙だと言わざるを得ない。

 

俺が出たいと言っても、スーちゃんからストップがかかるかもしれないし。

 

なんにせよ、海外遠征は大成功。

勝利という形で締めくくることもできたし、万々歳だ。

 

あとは帰国するだけ。

 

帰った時のみんなの反応が、楽しみのような、恐ろしいような……

複雑な気持ちだよ。

 

 

 

 

 

ブリーダーズカップクラシック  結果

 

1着  ファミーユリアン   1:57.65R

2着  アンブライドルド    3.1/2

3着  イブンベイ        1/2

 

中止 サンデーセレニティ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の『ファミーユリアンちゃんについて語るスレ』のコーナー

 

 

(BCリアルタイム視聴組の反応)

 

:アクシデント?

 

:すでに救急搬送が3人

 うち重傷が最低でも1人……

 

:呪われたBCにならなきゃいいが

 

:すでになってる気が

 

:リアンちゃんが勝ってさえくれれば、

 日本人にとっては関係ないさ

 アメリカ人には悪いけどな

 

:身も蓋もなくて草

 

:まあその通りなんだけど

 

 

 

:先にシリウスだな

 

:大敗した凱旋門賞からすると、どうなんだ?

 

:4番人気?

 

:意外と人気あるな

 

:確かに海外でもG1を2勝は、

 実績上位に入るわな

 

:でもむらっ気の塊だし

 

:激走も大敗もありうるのが、

 まあ魅力っちゃあ魅力だよな

 

:まあがんばれ

 リアンちゃんのよしみで、応援はしてやるさ

 

:偉そうにw

 

:さて発走だ

 激走を期待しようじゃないか

 

:スタート!

 

:お、今日も前目につけたな

 

:インザウイングス出遅れ

 

:いいぞ

 

:番手か

 

:いい流れ

 

:おお

 

:これは

 

:もしかして?

 

:ああああああああ

 

:粘れっ

 

:ぐわあ

 

:どっちだ!?

 

:わからん

 

:まったくわからんな……

 

:同着もありうるか

 

:激走の番だった

 

:写真判定長いな

 

:うむむ。この時間がもどかしい

 

:あああああああ

 

:だめか

 

:惜しかった

 

:いや、大健闘だって

 

:リアンちゃんに仇を取ってもらおう!

 

:頼んだぜリアンちゃん!

 

:しかしインザウイングスが勝って、

 これでリアンちゃんの評価がさらに上がるな

 

:レーティング楽しみだ

 

:上がるかな?

 

:ダンブレ越えも夢じゃない?

 

:そこまではわからんが、

 確実に上がってくれるだろうとは思う

 

:BCクラシックはダートだから

 カテゴリー違いか

 

 

 

:リアンちゃん出陣!

 

:海外遠征最後の1戦だ

 

:最後こそ肝心

 いい形で終わってくれよ

 

:よし

 

:今日も良いスタート

 

:イブンベイががが

 

:またおまえか

 

:今日は行くねえリアンちゃん

 

:事前記事で、先に挑まれちゃいましたって

 コメントしてたしなあ

 

:なんか悲鳴上がってね?

 

:実況全く触れてないけど、後方で何かあったっぽいな

 

:国際映像も先頭争いしか映さないし

 

:いやしかし早くね?

 

:57秒9!?

 

:は?

 

:マジで?

 

:芝並みどころか……

 

:意味わからん

 

:リアンちゃん大丈夫かいな?

 

:うぬぬ

 

:あ

 

:え

 

:あのリアンちゃんが、退いた?

 

:やべえ

 

:それほどか

 

:そりゃこのペースじゃ……

 

:イブンベイやばすぎる

 

:後ろはどうなんだ?

 

:上がってきてるのはアンブライドルドだけだな

 

:これは前2人とアンブラに絞られたか

 

:直線!

 

:いけっ

 

:いけえっ!

 

:行けっ!

 

:野生のゴ〇ダさんばかりで草

 

:出たあ

 

:よおしっ

 

:かわして先頭!

 

:きた

 

:やたあああああああああああ

 

:うおおおおおおおおお

 

:勝ったぁああああ!!!

 

:いええええええええええ

 

:タイム!!!!?

 

:57秒台!?

 

:なんて時計……

 

:世界レコード!

 

:そりゃそうだ

 

:超絶レコードじゃんこんなの

 

:日本じゃ絶対出ないと断言できる

 

:あっ

 

:リアンちゃんが……

 

:え、なにこれ?

 

:何が起きてる?

 

:すげえ苦しそう

 

:何かの発作か?

 

:早く医者を!

 

:真っ先に駆け付けるのがイブンベイとは

 

:スピードシンボリも大慌て

 

:そりゃ心配するよ

 

:前走のこともあるしな

 

:どこか悪いのかな……

 心配だ

 

:なんか病的なくらい異常な呼吸してる……

 

:過呼吸?

 

:いくらゴール直後とはいえ、

 あそこまで呼吸乱すのはちょっと……

 

:怪我ならともかく、

 病気というのが1番やばいぞ

 

:あ、立ち上がった

 

:平気っぽい?

 

:平気というか、少しは回復したって感じ?

 

:結局なんなんだ?

 

:わからん

 

:外野にはお手上げだな

 

:スピードシンボリがあんなに慌てている以上、

 少なくともトレーナーにも予想外だったってことだ

 

:これは……覚悟しておいたほうがいいのかもしれない

 

 

 

 

:勝利インタビューやるのか

 

:体調大丈夫なの?

 

:とりあえず安心

 

:はてさて本人的には何を語る?

 

 

 

*1
もちろん日本では最多勝。史実ではコパノリッキーのG1級11勝が最多。しかし世界を見ると、25勝した豪州のウィンクスという化け物がいるが、90年当時に限ると世界でも最多勝になる(障害は除く)。参考ページhttps://horseicon.web.fc2.com/g1wins.htm

*2
調べた限り、1分58秒33という数字を見つけた

*3
アメリカ競馬の黄金時代であった70年代の最後の大物。あまりの強さに他陣営が恐れをなし、レースが単走になったほどで、2000mまでならセクレタリアトより強いと云われた





ひとつ聞いてもいいかな?
サンデーはどうなった?

君のような勘のいい読者は嫌いだよ



いえ、決して忘れたわけではないですよ
ただ、海外の女(失礼)よりは、自身の結果と
より身近な存在(シリウス)に気を取られてしまっただけで……

仮にリアンが海外遠征する場合、初戦は何が良いですか?

  • ドバイワールドカップ
  • ドバイシーマクラシック
  • ガネー賞(仏)
  • クイーンエリザベス2世カップ(香港)
  • アメリカ遠征
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