転生孤児ウマ娘の奮闘記   作:しょうわ56

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第40話 孤児ウマ娘、早くも試練が訪れる

 

 

 

 

……あ、あれ?

 

気付いたらゴールはとっくに過ぎており、それどころか、

1コーナーをはるかに通り越し、2コーナー近くにまで来てしまった。

 

「……はぁ……はぁ……」

 

ようやく立ち止まって、呼吸を整える。

 

これ500mくらい余計に走ってないか?

しかも、またゴールした瞬間のこと覚えてないし……

 

勝ったのか負けたのか、皆目見当がつかない。

とりあえずスタンド前まで戻るか……

 

ぼちぼち呼吸が落ち着き始めたところで、ゆっくりと走り出した。

スタンドが近づくにつれて、観客の声が大きくなってくる。

 

なんかG1でもないのに、やけに歓声でかくない?

新馬戦でここまで声が上がるもの?

それに、なんか直接俺に向かって声かけてない?

手を振ってくれてる人もいるし……

 

人が多いのは、このあと午後のメインでは注目の毎日王冠があるからわかるんだが、

俺が注目されているというのがわからない。

 

どういうこと?

あ、先頭で逃げたから、テレビ馬的なお疲れさんという意味か?

 

「リアンちゃーんっ!」

 

「……あ」

 

ゴール板の前まで来たところで、他の歓声に交じって、聞き覚えのある声に気付いた。

そちらに視線を向けると、客席最前列に、ファンクラブと孤児院の面々が陣取っている。

 

ちゃっかり特等席を確保してやんの。

彼らが満足してくれるレースができていればいいんだが……

 

「リアンねーちゃん、すごかったよ~!」

 

「強かった~!」

 

「かっこよかった!」

 

「さんざん弱気なこと言って、実は内心結構自信があったんじゃないの~?

 いやーおじさんたちすっかり騙されちゃったよ~。

 とにかくおめでとうリアンちゃん! みんな喜んでるよ!」

 

「……え?」

 

外ラチ一杯にまで駆け寄っていくと、子供たちをはじめとして、

ファンクラブの人たちからもお祝いの言葉がもたらされた。

 

訳が分からずに首を傾げてしまう。

 

「まさかリアンちゃん気付いてない? 掲示板見て、掲示板っ!」

 

そんな俺の様子を不審に思ったおっちゃんから、こんな指示が飛んだ。

何が何やらわからないが、言われるままに振り返り、掲示板に視線を送る。

 

すると……

 

1着欄に表示されているのは、12という数字。

着差は大差。タイムは1分59秒4。そして赤く浮かぶレコードの文字。

 

12番……俺? 俺だよな?

思わず自分の胸に視線を送り、ゼッケンの番号を確認してしまった。

 

確かに12番だ。と、いうことは……?

 

「……私、勝った?」

 

「そうだよ! リアンちゃんが勝ったんだよ!」

 

「………」

 

「リアンちゃん?」

 

「っ……」

 

そのあとはもう、言葉にはならなかった。

 

勝ったという衝撃と驚きがすごすぎて、

先ほどとはまた違う意味で、記憶に残っていない。

 

聞いた話では、係員の人が着順を伝えに来るまで、掲示板を見つめたまま

立ち尽くして、声も上げずにはらはらと涙を流していたんだって。

 

そして、引き上げた先の地下バ道で出迎えてくれたスーちゃんに抱き着いて、

今度こそ泣き崩れてしまったそうだ。

 

……これは黒歴史確定だな。

 

取材が入っていたこともあって、泣き姿が全国に流れることになるわけで。

URAの人たちにも謝らなきゃいけない。

なかなか泣き止まずに、口どり式とウイニングライブの時間遅らせてしまったから。

 

特に怒られはしなかったし、むしろ温かい視線ばっかりだったけど、

穴があったら入ってしまいたいとは、まさにああいう状況のことを言うんだろうね。

 

あ、ウイニングライブは無難にやらせていただきました。

歌も踊りも平均以下の俺に、それを期待してはいけない。

 

で、ライブ後に

 

「リアンちゃん、おめでとう」

 

「おめでとーリアンねーちゃん!」

 

「院長……みんな……」

 

控室に、孤児院のみんなが来てくれた。

子供たちが抱き着いてくる。

それを受け止めながら、ここでまた涙腺崩壊、大号泣してしまった。

 

「仕方のない子ね。勝ったのに泣いたらダメじゃない」

 

そう言う院長の目にも、大粒の光るものが見えますが?

 

しまいには院長も、子供たちごと抱き締めてきて、

みんなでわんわん泣いてしまった。

 

ああ、本当に……

諦めないでよかったなあ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌、月曜日の放課後。

 

「スターオーちゃん」

 

「リアン先輩」

 

「「デビュー勝利おめでと~!」」

 

約束通り、俺たちはカフェテリアに集まって、

ニンジンジュースで乾杯である。

 

今日明日はレース直後ということで、休養日にしてくれたんで、

思う存分騒ぐことができるというものだ。

 

まさかこうして勝利を、それも後輩と2人で祝うことのできる日が来るなんて、

いったい誰が想像できただろうか。

スターオーちゃんはともかく、少なくとも俺自身は全く思っていなかった。

 

「いや~、お互い勝ててよかったねぇ」

 

「それは普通の勝利だった私への当てつけですか?」

 

ところが俺がそう言うと、スターオーちゃんは頬を膨らませる。

 

「なんですか、逃げて大差勝ちって何ですか。

 しかも、ジュニアレコードって何ですか」

 

「いやー、ははは。私もあそこまでの勝ち方ができるなんて微塵も……」

 

「全っ然説得力ないです!」

 

なおも不満そうに頬を膨らませるスターオーちゃん。

 

本当の本当だから許して。

勝てるかどうかも怪しい、掲示板すら厳しいかもってすら思ってたんだから。

 

「でもやっぱりリアン先輩はすごかったんですね。

 悔しいですけど、今のわたしじゃあんな走りはできません」

 

「自分が1番驚いてる」

 

万が一に勝ってしまうとしても、レコードまで出しちゃうとはね。

これでしばらくは、URAの記録に俺の名前が残るわけだ。

……なんだか猛烈に恥ずかしい。

 

「先輩、泣いてましたね」

 

「忘れてくれると嬉しいな」

 

「あんなの忘れられません。美しい涙、美しい光景でした」

 

「……ですかぁ」

 

仕返しとばかりに、意地が悪い微笑みを浮かべるスターオーちゃん。

 

あれほどの醜態は、もう二度と起こさないぞ、うん。

出来ることなら昨日に舞い戻って、やり直したいくらいなんだから。

 

それと、取材してた乙名史さんのほうも大変だったようだ。

俺の涙を見てもらい泣きしちゃって、その後は仕事にならなかったとかなんとか。

 

寮にまで戻ってきて、解散するときにまだぐずってたからなあ。

彼女のことも含めて、密着動画がどういう出来になるのか、かなり不安だ。

 

「スターオーちゃん次走は?」

 

「昨日の今日ですから、まだ決まってません」

 

「私も」

 

次走を聞いてみたが、まだ未定とのこと。

 

史実でどうだったか覚えてないが、もしかすると、

条件戦を挟んだり直行で朝日杯という可能性もあるかな?

もしくは暮れのホープフルか。

 

約束されたのちのクラシック二冠ウマ娘様は、どういう選択をしますかね。

 

俺のほうはどうなるかな?

スーちゃんと相談だな。

 

「楽しくやっているところを悪いが、邪魔させてもらうよ。

 すぐいなくなるから許してくれ」

 

「ルドルフ?」

 

「あっ、せ、生徒会長!」

 

「そのままでいいよ」

 

と、ここで予期せぬ乱入者が。なんとルドルフがフラッとやってきて、

驚いたスターオーちゃんが立ち上がりかけるが、それを笑顔で制した。

 

「2人とも、デビュー戦勝利おめでとう。

 リアンとその友人には、ぜひとも直接お祝いをしなければと思い、

 声をかけさせてもらった」

 

「いやいや、恐縮ですな」

 

「ありがとうございます会長」

 

周りも、突然のルドルフ登場に少しざわついている。

すでにそれほどの『絶対君主』、『生徒会長』としての威厳が出ているんだな。

 

「そういえば院長から聞いたけど、わざわざ駅で出迎えて、

 レース場を案内してくれたんだって? ありがとね」

 

「たいしたことはしてないさ」

 

これも後から知ったことだけど、夜になってかかってきた院長からの電話で、

『ルドルフさんという方にお礼しておいて』って言われて、はあっ?ってなった。

 

ルドルフって、シンボリルドルフ? 特徴を聞いたらまさに彼女で、

何があったのと聞いてみたところ、なんと一同を駅で出迎えてくれた上に、

場内を案内までしてくれたっていうじゃないか。

 

パドックや客席の最前列に陣取れていたのは、そういう理由があったのかと納得したよ。

そりゃ皇帝陛下のご威光の前には、誰も逆らえないよねぇ。

 

タイミング的なものとかその他諸々とかあって、今の今までお礼を言えていなかった。

ちょうどいい機会になってくれたな。

 

「2人に、私からのささやかなお祝いを贈ろう。受け取ってくれ」

 

「お待たせしました」

 

ルドルフがそう言ったところ、カフェテリアの職員さんが

待ってましたと現れて、テーブルに何品かの豪華なデザートを並べていった。

 

「ルドルフ、これは?」

 

「わあ美味しそうです」

 

「パティシエさんに無理を言ってお願いしておいた特注の品だ。

 疲労には糖分が1番だ。

 私にできることはこれくらいしかないのでな、ぜひ味わってくれ」

 

「ありがと、いただくよ」

 

「会長、本当にありがとうございます」

 

「では私はこれで。邪魔したな」

 

俺たちの感謝の声にルドルフは頷いて、颯爽と去っていった。

 

くそぉ、やることがいちいちかっこいいなあいつ。

さすがは皇帝陛下だ。そこに痺れる憧れる!

 

「ビックリしました。まさか会長が来てお祝いしてくれるなんて」

 

「私も驚いたよ」

 

忙しいだろうになあ。

わざわざ時間を割いて会いに来て、しかも特注品を用意してもらえるとは、

感無量だよ。良い親友を持ったね、うん。

 

「先輩は会長とルームメイトなんですよね?

 普段の会長ってどういう人なんですか?」

 

「気になる?」

 

「はい、とっても!」

 

目を輝かせて聞いてくるスターオーちゃん。

 

やっぱりみんなの憧れなんだなあ。でも残念でした。

プライベートのあいつ、ルナちゃんは俺だけのもので~す(独占欲)。

 

「どうしよっかなあ?」

 

「え~、意地悪しないで教えてくださいよぉ」

 

 

そのあとも、俺はスターオーちゃんと楽しい時間を過ごした。

 

 

 

しかし、好事魔多し、とはよく言ったものだ。

 

数日後にスターオーちゃんは故障が判明(骨膜炎だそうだ)し、

休養を余儀なくされてしまう。

トレーニングに復帰できたのは、年末も年末だった。

 

 

 

 

 

ちなみに、ルドルフをはじめとするシンボリ家の反応だけど、

当日ルドルフは、帰宅した俺を歓喜の力強いハグでお出迎え。

褒め殺しかというほどのべた褒めの嵐で、こちらが戸惑ってしまうほどだったよ。

 

「期待通りの走りだった。次も期待しているよ」

 

……だってさ。

 

だからよぉ皇帝陛下。

そういう無言の圧と変わらないプレッシャー与えてくるの、

やめてくださいって言ってるのがわからんか!

 

お父様からもお祝いの電話がかかってきて、

うちからも何か贈ろうとか、盛大にパーティーしようとか言い出して困ってしまった。

 

そういうのは、せめてオープンに上がってからにしましょうとかって、

適当に理由をつけて丁重にお断りしました。

 

気持ちはうれしいけど、さすがに大げさすぎるよ……

所用があったらしくて生観戦はできなかったみたいだけど、

もしそうなったらどうなってしまうことやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水曜日。

 

「さて、リアンちゃん」

 

短い休養が明け、トレーナー室に顔を出した俺を、

満面笑みという状態のスーちゃんが出迎えてくれた。

 

「改めて、新戦勝利おめでとう。身体に異常はない?」

 

「はい、翌日はさすがにちょっと疲れがありましたけど、もう大丈夫です」

 

「そう、よかったわ。何かあったらすぐに言ってね」

 

「はい、ありがとうございます」

 

ルドルフと同様に、スーちゃんは事あるごとに

俺の身体の状態を確認してくる。

 

シンボリ家の人たちはみんなそうだ。

前科のことを永遠に許してもらえないのは変わらない。

いや、心配してもらえるのはありがたいけどね。

 

「スーちゃんも、トレーナーとしての初勝利、おめでとうございます」

 

「ありがとう。まあ私のことなんておまけよ」

 

そう言って苦笑するスーちゃん。

 

口どり式では、俺たちと並んで初勝利のお祝いをしてもらっていた。

そのときのはにかんだ笑顔が印象に残っている。

 

名門の娘だろうと、かつての名ウマ娘だろうと、

うれしいものはうれしいよな。当然のことだ。

 

「今日は、そのデビュー戦の反省会というか、振り返りをしましょう」

 

「わかりました」

 

「といっても、特に悪い点なんかなかったんだけどね。

 ぶっちぎりのレコード勝ちを収めてくれたんだから」

 

そう手放しで褒められると、改めて照れるなあ。

 

本当に俺なんかがやったとは思えない、ド派手なパフォーマンス過ぎた。

ジュニアレコードなんて、本当の本当に驚きだったよ。

 

「そこで、これよ」

 

そう言って、スーちゃんから1枚の紙を渡された。

なにやら、いくつかの数字が記載されているが……

 

「これは?」

 

「1番上が、今回あなたが記録したハロンタイムよ」

 

なるほど、記録面を見てみようというわけか。

どれどれ?

 

 

 4回東京2日 第5R メイクデビュー 芝2000m

 

 12.8 - 12.1 - 12.1 - 12.2 - 12.4 - 12.0 - 12.0 - 11.6 - 11.2 - 11.0  1:59.4

 1000m 61.6 4F 45.8 - 3F 33.8

 通過順位 1 - 1 - 1  2着との着差 3.5秒

 

 

「……ぬぅ」

 

当然、細かい数字の意味などは分からないから、謎な声が出てしまう。

それでもまず目についたのは、2着との3.5秒差かな。

 

うん、3.5秒ってやばくね?

自分で言うのもなんだが、これがものすごいというのだけはわかった。

タイムオーバー出ちゃったかな? だとしたら申し訳ない。

 

「どう?」

 

「と、言われましても」

 

「じゃあ、参考にと持ってきた、その下のデータも見てちょうだい」

 

「下……」

 

 

 第44回皐月賞

 

 12.5 - 11.2 - 11.3 - 11.7 - 12.0 - 12.5 - 12.4 - 11.6 - 11.8 - 12.4   1:59.4

 1000m 58.7 4F 48.2 - 3F 35.8

 通過順位 1 - 1 - 1 - 1  2着との着差 1.9秒

 

 

「皐月賞? 44回ってことは……」

 

「そう、ルドルフが勝った時のものよ」

 

やっぱりそうか。

ふむぅ、ルドルフが残した記録、それもあの大逃げの時のか。

 

「偶然だろうけど、まったく同じタイムよね」

 

「本当だ」

 

すげぇ、こんなことあるのか。

共に1分59秒4、言われてみればその通り。

 

「でも内容は全くの別物よ。わかる?」

 

「ええと……?」

 

別物、それも全くの?

わからん、どういうことですか?

 

「レース場やバ場状態の違いということ以外でですか?」

 

「もちろん」

 

「うーん……」

 

中山と東京というレース場の違い。

開催最終週と開幕週というバ場の違い。

これ以外に何かあるのか?

 

「わかりません」

 

「じゃあ第1ヒント。前半のペースを比べてみなさい」

 

正直に言うと、ヒントをくれた。

前半のペース?

 

俺が61秒6、ルドルフが58秒7。

 

「なるほど、全然違いますね。3秒も違う」

 

「そう。あなたのがクラスとしてはやや早めの平均ペースだったのに対して、

 ルドルフのはG1でも明らかなハイペースでしょ。

 同じ逃げという展開でも、内容は別物よ」

 

そりゃあれだけ大逃げしたら、ハイペースにもなるよな。

実際、実況はかなり驚いていたわけだし。

 

「第2ヒント。上がりのタイムはどうかしら?」

 

「上がり……?」

 

2つ目のヒントを得て、上がりタイムに着目してみる。

 

俺、4F 45.8 - 3F 33.8。

ルドルフ、4F 48.2 - 3F 35.8

 

「……おおう」

 

「違うでしょ?」

 

「はい。こっちも2秒以上の差があります」

 

なんということでしょう。

上がりのタイムだけで見ると、俺は2秒以上もルドルフより早く走ったのか。

 

ルドルフのは最後に急坂のある中山だけに単純比較はできないが、

これは自信になる数字だなあ。

 

「何を言いたいのかというと、あなたの場合は、極端に言えば

 前半ゆっくりで最後上げる。ルドルフの場合は、前半飛ばして粘れるだけ粘る。

 つまりは、まったく逆のレース展開を見せたというわけね」

 

「は~……」

 

スーちゃんさすがのご慧眼、さすがのレース分析。

こんなの、競馬にわかには言われなきゃ気付けないよ。

 

「だからこそ、あなたの特異性が目立つわけよ」

 

「特異性?」

 

またわからないことを言い出したぞ?

今度は何だ?

 

「ルドルフのラップを見てごらんなさい。

 無理に大逃げしたから仕方のない面もあるんだけど、

 数字が一定していないでしょ」

 

「確かに」

 

「対するあなたは、ほぼ正確にラップを刻んでいるわ。

 練習の成果が出ているとも言えるわね」

 

指定されたタイム通りに走るという練習しましたね。

そのおかげか、前半のペースもほぼ想定通りだった。

 

「加えて、大逃げのルドルフでさえ、途中でペースを落として息を入れているのに、

 リアンちゃんはそれすらしていない淀みのないペースを作ったのよ。

 一応、5ハロン目にほんの僅かとはいえ、息を入れたと言えなくもない数字だけど」

 

「はあ」

 

「そして最大の特徴は、上がりで最後まで加速し続けているってことよ。

 こんなことされたら、後続はもうお手上げだわ。

 もっとも、逃げウマに33秒台の末脚で上がられてしまったら、

 もうその時点で打つ手なんかないんだけど」

 

「そうですね……」

 

確かに俺の上がり、最後のひとハロンが全体でも1番早いタイムだ。

対するルドルフは逆に、ゴールに近づくほど落ちている。

 

「逃げて、『差す』。そう、まさにそんな感じ。逃げウマ娘の理想だわ」

 

「逃げて、差す……」

 

サイレンススズカもそんなこと言われてたっけな。

サラブレッドの理想形だというのも、聞いたことがある。

 

「直線でのあの走り方、あれはあなたが考えたの?」

 

「はい。スーちゃんに不自然だって言われたので、

 私に見合った走り方があるんじゃないかとずっと考えてて、

 半ば本気のルドルフに追いついたこともあるんです」

 

「なるほど、そういうことか。逆に不自然なほどの前傾姿勢だったから、

 なんだったのかと思っていたのよ。

 そう言われてみれば、選抜レースの時にもあんな感じだったかしら?」

 

「黙っていてすいません。まだ未完成というか、

 練習は続けているんですが、まだ1回も、

 完全に出し切れたという感覚がないものでして……」

 

「謝ることはないわ。むしろ秘密を話してくれてお礼を言いたいくらいよ。

 でも、そうか。あなた本来の走り方……あれが、ね」

 

「……」

 

視線を俯き加減にして、何かを考えるスーちゃん。

本当、アレが安定して発揮できれば、こんなに苦労しないと思うんだ。

 

スーちゃんの言いようからするに、選抜レースの時も出せてはいたのかな?

 

「あの、スーちゃんから見て、あの走り方はどうですか?」

 

「ん? 速く走れるのなら、それに越したことはないと思うけれど、

 身体への負担はどうなの? あれを使うとしんどいということはないの?」

 

「いえ、これといっては……

 ああ、強いて挙げるとすれば、選抜レースの時も今回も、

 ゴール前後の記憶が残っていないってことですかね」

 

「ん~、レースに集中しすぎて、他のことに頭が回らない、ってことかしらね?

 まあ実害がないのなら、今後も使っていけばいいんじゃない?」

 

「わかりました」

 

スーちゃんのお墨付きは得た。

身体に負担のかからない範囲で、今後も完成度を高めていこう。

 

「ただし、ちょっとでも違和感や何やらを覚えたら、すぐに言うのよ?」

 

「はい」

 

「よろしい」

 

俺としても、故障はもうこりごりなのでね。

もしそうなったら、直ちに報告しますよ。

 

「じゃあここからは、次走の話」

 

話は変わって、次走のことになるようだ。

 

「リアンちゃんの現状を考えると、今はまだ間隔を詰めて、

 レースを走る時期じゃないと思うの。どうかしら?」

 

「はい、同意します」

 

デビューできたとはいえ、本格化はまだまだ先だろうし。

故障歴があるし、短期間でレースを重ねるというのは避けたくなろう。

自分でもそう思う。

 

「とりあえず考えているのは、同じ芝2000の葉牡丹賞ね」

 

「葉牡丹賞……12月中山開催ですね」

 

「そう、中山最終開催の開幕週」

 

約2か月後か。

レース間隔の相場というのがよくわからんが、そんなものなのかな?

 

「そこを使って、勝てたらまた考えましょう。

 ホープフルという選択肢も出てくるわけだしね」

 

「ホープフルステークス……G1……」

 

この俺が、G1に?

……やべぇ、考えただけで身体が震える。

 

ま、まあ可能性の話だし、葉牡丹賞を勝てたらのことだしな?

そうそうまぐれは続かないっしょ。

 

「なら、葉牡丹賞に登録しておくわね」

 

「お願いします」

 

「勝負服のことも考えておかないといけないわね。

 何か希望はある?」

 

「いえ全然。考えたことすらありませんよ」

 

「あれは特別製だし、発注してすぐにできるってものでもないから、

 けっこう前から用意しておかないと間に合わなくなるわよ。

 葉牡丹賞の後から作るとなると、間違いなく間に合わないわ」

 

「はあ……」

 

そう言われましても。

 

ひとつ勝てるかどうかって悩んでいた身で、

G1に出たらどうするかなんてこと、考えるわけがありませんって。

出られるか自体もまだわからないんだし。

 

「最悪、私のお古でも使う? あなたがそれでいいのなら、だけど」

 

「スーちゃんの勝負服ですか?」

 

「大丈夫、思い出の品だし大事なものだから、

 しっかり手入れしつつ残してあるわ」

 

「あ、じゃあそれでいいです」

 

「本当変わってるわねぇリアンちゃんは。

 普通のウマ娘なら、あーでもないこーでもないって揉めるものよ?」

 

いや、着られるだけでめっけもの、って思いますので、

よほど変なものでなければそれでいいです。

というか、それほど大切なものを、俺に譲っちゃっていいんですかね?

 

「ちなみにどういうやつですか?」

 

「和服ベースよ。今度持ってきましょうか。

 さすがにそのままというわけにはいかないし、

 採寸して、あなたに合うように仕立て直しましょう」

 

「はい、お願いします」

 

和服ベースというなら、露出が激しいということもなかろう。

というか、水着じゃなければいいですよ。

さすがに真冬に水着は、正気の沙汰じゃない。

 

 

 

 

 

 

 

木曜日の放課後。

 

「ふおおおっ……!」

 

いま俺は銀行に来ています。

レースの賞金が振り込まれたとURAから通知が来たので、確かめに来ました。

 

で、記帳した通帳に記されている金額を見て、

おおよそ年頃の乙女があげるようなものじゃない声を出してしまっています。

 

だって、すごい金額だよ?

人によっては、年収以上になるお金だよ?

 

それをたった1回勝つだけで得られるんだから、すごい世界だよな。

まあその勝つことがすごく大変なわけだが。

 

「いち学生が持っていい金額じゃないなこれ……」

 

まさに一攫千金。

重賞でも勝つと、もうひとつ桁が上がるんだから、マジで桁の違う話だ。

 

さてこのお金を、孤児院の寄付口座に振り込まねば。

今の口座は、院を出るときに作った俺個人のものなので、

まずはお金を移さなければ話にならない。

 

確か、10万円以上の振り込みって出来ないんだっけ?

ATMで同じ手続きを何回もやるのは面倒だし、

他のお客さんの邪魔になっちゃうから、窓口に行くか。

 

「あの、すいません。口座からちょっと高額の振込をしたいのですが」

 

「かしこまりました。こちらの用紙に必要事項をご記入のうえ、

 そちらの番号札を取ってお待ちください」

 

「はい」

 

そんなわけで、さすがに金額が金額だったから、

理由の提示や身分証を求められたりしたけど、振込自体はできた。

 

なんかひとつ、肩の荷が下りた感じがする。

これで恩のひとつくらいは返せたかな?

 

俺は心が幾分か軽くなったのを感じながら、銀行を後にした。

 

 

 

数日後。

 

『もしもし、リアンちゃん?』

 

「はい、リアンです」

 

院長から電話がかかってきた。

なんだか少し慌てている声色だが、どうしたんだろうか?

 

『うちの寄付用の銀行口座に、すごい金額の振り込みがあって、

 振込人の名前を見たらリアンちゃんだったんだけど、これ本当にリアンちゃん?』

 

「あ、はい、私です」

 

『やっぱり……』

 

俺が肯定すると、院長は呆れたような声を上げた。

……あれ? なんか思っていた反応と違う?

 

『リアンちゃん、私、気になったから少し調べてみたんだけど、

 この金額って、この前あなたが勝ったレースの賞金ほぼ全額じゃないの?』

 

「ほぼというか、全額ですね。入った金額そのまま振り込んだんで。

 あ、もちろん、手数料とかは引かれていると思いますが」

 

『……はぁぁ』

 

素直に事実を言っただけなのに、ため息をつかれてしまった。

な、なぜに? ホワイ?

 

『リアンちゃん、どうしてこんなことしたの?』

 

「どうしてって、約束したじゃないですか、賞金寄付するって」

 

『本気だったのね……』

 

呆れた感がますます強くなった院長の声。

まさか、冗談だと思われてた?

 

『あのねリアンちゃん。寄付してくれたことは当然うれしいんだけど、

 無理してまで寄付してくれることはないんだからね?

 あなたにも生活があるだろうし、将来のための貯えが必要でしょう?』

 

「いえあの、無理はしてないです」

 

『本当に? 寄付っていってもせいぜいが数万円くらいだと思っていたから、

 あまりの金額にみんな驚いてしまって……』

 

呆れや驚きを通り越して、院長は泣き出しそうになってしまっている。

冗談だと思われていたのも不本意だが、泣かれてしまうのはもっと不本意だ。

な、なんとかしないと!

 

「い、いえその、今はお金には本当に困ってないですから。

 最初くらいは見栄を張らせてください。

 もっと活躍して、もっともっと稼いで見せますから」

 

『リアンちゃん……ありがとうね』

 

トレセン学園にいれば生活費はタダだし、シンボリ家の後援もあるし。

 

しかし、俺の言葉に息を飲んだことがわかってしまった。

完全に涙声になってしまう院長。

 

慰めるつもりが、逆に裏目ってしまった。どうして?

 

「と、とにかく、寄付ですからね、遠慮しないで使ってくださいよ?

 みんなで美味しいものでも食べて、栄養つけてください」

 

『ありがとう……ありがとうリアンちゃん。ありがとうね……』

 

「院長……」

 

ついには泣き出してしまう院長。

最後には、俺のほうにまで飛び火してくる始末だ。

 

2人してお互いに、電話口で涙し合うという、

訳の分からない構図になる一幕だった。

 

どうしてこうなった?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中間を順調に過ごし、12月。

中山開催が始まり、俺も2戦目を迎える。

 

ちなみに今回も1番人気。

それも、前走のレコード勝ちが効いているのか、

支持率80%越えの圧倒的人気だそうだ。

 

8割超えてるとかマジかよ……

 

支持してくれるのはうれしいけど、これは正直過剰人気だってばよ。

ふ、震えてくるわ。

いや、これは武者震いだ。そうに違いない……(汗)

 

冷や冷やしつつパドックでのお披露目をこなし、

本バ場に出て、待機所に入った直後、それは起こった。

 

 

ピカッ! ゴロゴロゴロッ……!!

 

 

突如として稲光が走り、雷鳴が轟き、大粒の雨が降ってきたのだ。

 

パドックの時から雲行きが怪しいとは思っていたが、

ここで雷雨になるとは……それも季節外れの豪雨である。

 

今日は12月としては記録的なくらいに暖かいが、

上空には寒気があるので、午後は大気が不安定とは予報で言ってたけどさあ。

あと1時間、いやもう30分待ってくれればよかったのにぃ。

 

待機所の屋根を打つ雨の音がすごく大きい。

せっかくの開幕週、綺麗な芝が、この雨で悪化するのは避けられない。

 

うへぇ、こんなんじゃ泥んこのぐちゃぐちゃになっちゃうんじゃない?

シリウスのときのダービーみたいにさあ。

 

もちろん経験がないわけじゃないけど、やっぱり汚れるのは嫌なもの。

それに、濡れた芝で滑ることもあるから、余計な気を遣う。

 

「……気にしてもしょうがない、か」

 

みんな同じ条件なわけだしな。

両頬をパンパンと両手で叩き、気合を入れ直す。

 

そうこうしているうちに発走時刻が迫った。

幸い、待っている間に雷雲は瞬く間に通り過ぎていき、雨も上がった。

 

招集がかかり、ゲートの前へと向かう。

 

さあて、鬼が出るか、蛇が出るか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の『ファミーユリアンちゃんについて語るスレ』のコーナー

 

 

 

(トレーナー契約を受けて)

 

:リアンちゃんトレーナーと契約できたのか!

 

:めでたい!

 

:それも、専属でスピードシンボリだと!?

 

:まさか、合格会見の時に言ってた、そばで見てあげたい子って……

 

:それな

 

:俺も真っ先にそれ思い出して震えたわ

 

:確定だろこれ

 

:あの頃から目を付けてたってこと?

 

:いや、育ててみたいからトレーナーになったわけで、

 もっと前から知ってたんだろ

 

:かつての名ウマ娘の目に留まったのがリアンちゃんだとはなあ

 

:しかしどうやって知り合ったんだか気になる

 スピードシンボリって、引退してからはトレセン学園と関わりないよね?

 

:ルドルフと仲良いから、それ繋がりか?

 

:可能性としてはアリだけど弱くない?

 

:わからんぞ

 案外、シンボリのお屋敷に遊びに行った時に偶然知り合ったとかかもしれん

 それくらいの仲の良さはあるだろ

 なんせあの皇帝陛下を呼び捨てにできるくらいだからな

 

:呼び捨てってどこソース?

 

:おまえモグリか?

 去年のクリスマスイベント動画見て来いよ

 

:飛び入りで来たルドルフがステージに上がってきて、紹介した後に

 「ルドルフにも参加してもらって」って言ってるね

 

:ごく自然な感じだったから、普段からそう呼んでるんだろう

 

:見たはずなのに忘れてた。㌧クス

 

:でもちょっと会ったくらいでトレーナー目指すほど入れ込んだりするだろうか

 

:つまり、一目で実力があると見られるほどだということだな?

 

:あんた冴えてるな

 

:だとしたら、ますます期待しちゃうじゃん!

 

:そんな短期間で合格できるもんなのか

 

:中央のトレーナー試験は東大並みやぞ

 

:まあ前々から準備はしてたんだろうな

 いつでも受験できる態勢にはあったんだろうよ

 

:で、リアンちゃんが引き金を引いた、と

 

:それほどなのか、リアンちゃんの才能は

 

:公式ブログにリアンちゃんの声明来てる

 

 皆様にご報告です。

 このたび選抜レースにて好成績を収めた結果、

 スピードシンボリ師と専属担当契約を結ぶこととなりました。

 デビューを目指してより一層精進してまいりますので、

 引き続きのご声援をお願いいたします。  〇〇年4月 FamilleLien

 

:相変わらずの丁寧な文章だあ

 

:おめでとうリアンちゃん!

 

:デビュー待ってるよ!

 

 

 

(デビュー戦決定)

 

:公式にデビュー戦報告来てるぞ!

 

 長らくお待たせいたしました。私のデビュー戦ですが、

 10月東京開催の2日目、第5Rの2000mメイクデビューに決まりました。

 体調と調子を整えて、精一杯頑張ります!  〇〇年9月 FamilleLien

 

:ついにか

 

:意外と早かったな

 

:本格化したんか?

 

:近況の写真見るとそんな感じはしないけど、

 本人とトレーナーがゴーサイン出したんならいいんだろ

 

:少なくとも背格好はあんま変わってない

 

:能力がどうか

 

:東京なら応援行くぜ!

 

:俺も!

 

:俺たちの手で、リアンちゃんを1番人気にしようぜ!

 

:ファンクラブも同じこと言ってて草

 

:商店街で明日から当日まで応援キャンペーンするってよ

 なんと全品1割引きだ

 

:www

 

:ホントここの商店街はフットワーク良いな

 

 

 

(デビュー戦、リアルタイム視聴組の反応)

 

:いよいよだな

 

:ああ……長かったな

 

:本人のように言ってて草生えますよ

 

:まあいいじゃないか

 

:んだ、俺たち全員同じ気持ちだよ

 

:わかってはいたけど、こうして混じると本当にちっちゃいなあ

 

:いまだにまともにレースできるのか不安だ

 

:黒ストprpr

 

:変態ペロリストだ、囲め!

 

:黒だから余計にほっそりして見える

 

:子供の応援する声聞こえたぞ

 

:ちょw

 

:おっさんどもwww

 

:ファンクラブ自重しろwww

 

:係員ご苦労様です

 

:大声はあかんが、いっぱい応援来てるんやな

 

:そりゃ動員かかってるだろ

 

:あの人だかりだ、一般ファンも結構行ってるっぽいな

 

:じゃなきゃ1番人気にはならんよ

 

:さあ発走

 

:頼むよ、無事に走り切ってくれ

 

:リアンちゃん絶好のスタート!

 

:スタート上手いな

 

:単騎逃げだ、いいぞ

 

:61秒から2秒、気持ち早いか?

 

:これくらいなら許容範囲だ

 

:4角先頭、さあここからだ。がんばれリアンちゃん!

 

:す、すごい前傾姿勢!?

 

:リアンちゃん伸びる!

 

:逃げてどうしてそんなに伸びるんだ……

 

:すげえ、誰も追いつけない

 

:リアンちゃん歓喜のゴールッ!

 

:やったああああああああああああああああ

 

:うおおおおおおおおおおおおおおお

 

:ああああああああああああああああああああ

 

:おめでとおおおおおおおおおおおおおおお!!

 

:い、1分59秒4だとぉ!?

 

:上がり33秒8wwwジュニアレコードwww

 

:そりゃ大差にもなりますわ

 

:リアンちゃん、実はすごい強かった?

 

:おいおい、まだ走ってるぞ

 

:ゴールに気付いてないってことないよね?

 

:やっと止まったけど、2コーナーまで行ってるし

 

:アレだけ走って、走り足りなかったのか?

 

:ゴール前のあの人たち関係者かな? 何か話してる?

 

:ファンクラブじゃない?

 

:わあ、リアンちゃん泣いちゃった!

 

:号泣www

 

:マジで気付いてなかったぽいな

 

:教えてもらったのか

 

:ここまでの苦労を思えば、そりゃ泣きたくなるわな

 

:リハビリに耐えてよく頑張った、感動した!

 

:次も応援するぞ!

 

 

 

(レース後、夜)

 

:いやあすごかったな

 

:今後も期待できるな

 

:他の子には悪いが、ウマ娘レースで今年1番の衝撃だったかもしれん

 

:わいも

 

:いきなり2分切ってくるって相当だよな?

 

:ルドルフの皐月賞と同タイムやぞ?

 

:マジじゃん

 

:もうひとつ驚くべき情報を挙げると、

 シービーの秋天勝ったタイムが1分59秒3だ

 わかるな? 俺の言わんとしていることが

 

:うおお……

 

:すでにG1で通用するレベルということか

 

:リアンちゃんはもちろんすごいけど、

 それを見抜いたスピードシンボリもすごくね?

 

:それな

 

:名選手名監督にあらず、の良い反例やな

 

:再度の故障だけが怖い。マジで気を付けてねリアンちゃん

 

:フラグ立てんな

 

:おいおいマジで勘弁しろ

 

:ファンクラブホームページ更新

 ブログにも、トロフィー掲げた写真が来てる

 

:写真だけというのがまた……

 

:良い笑顔だ

 

:リアンちゃんの笑顔は世界を救う

 

:URAからデータ取ってきた

 

 4回東京2日 第5R メイクデビュー芝2000m

 12.8 - 12.1 - 12.1 - 12.2 - 12.4 - 12.0 - 12.0 - 11.6 - 11.2 - 11.0  1:59.4

 1000m 61.6 4F 45.8 - 3F 33.8

 通過順位 1 - 1 - 1

 

:綺麗なラップタイムだこと

 

:ほとんど息も入れずにあの上がり……

 

:最強じゃね?

 

:あのペース、あの上がりで逃げ切れるんなら、

 本当すぐにG1出ても勝てる

 

:いや、次はさすがにマークされるだろうし、こうはいかないぞ

 

:次は楽に逃げさせてはくれないだろうね

 

:そこで真価が問われるわけか

 

:なんにせよ、今宵は祝杯を挙げようぞ。

 続け皆の衆!

 

:すまん、すでにとっておきを開けている

 

:(´・ω・`)

 

:同志がおって草

 

:おう、俺ももう出来上がってるぜ!

 

:遅かったな。ささ、一杯やれよ

 

:ブログ更新来ちゃ

 

 勝ったどぉおおおおお!!!ヽ(゚∀゚)ノ うぇ──────ぃ♪

 

:草www

 

:これは芝3000m

 

:さらに更新

 

 失礼しました。思わずパッションの赴くまま……

 皆様たくさんの応援ありがとうございました。

 おかげさまで勝つことができました。

 しかもジュニアレコードでの大差勝ち、自分でもびっくりしております。

 次もがんばるぞい!  〇〇年10月 FamilleLien

 

:パッションと来たかw

 

:すぐに謝ってるの草w

 

:そこまで硬くならなくてもいいのよw

 

:リアンちゃん面白いな

 

:そうだ、次も頑張ってくれ。

 関東圏ならまた応援に行くからな!

 

:わいも!

 

:関西にも来てくれよ~

 

:この時期で関西遠征はよほどじゃないと

 

:最悪、菊花賞までお預けかもよ

 

:最悪も何も、上手くいっても普通なら最速で菊花賞じゃね?

 もちろん本人がそうしたいってんなら別だけど

 

:生で見られるのは1年後か……

 

:おう、関東こいや

 

:無理(´・ω・`)

 

 




40話到達。
ご愛読ありがとうございます!

色々と書きたいことを詰め込んだら、過去最大の量に。
14000文字って……

仮にリアンが海外遠征する場合、初戦は何が良いですか?

  • ドバイワールドカップ
  • ドバイシーマクラシック
  • ガネー賞(仏)
  • クイーンエリザベス2世カップ(香港)
  • アメリカ遠征
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