それは、ダービー本番16日前の、5月15日のことだった。
俺の青葉賞後の経過も非常に順調で、足に違和感が出ることもなく、
これなら最終調整にも身が入る、そう思っていたころ。
『ぐすっ……っ……ごめんなさい、先輩……』
夜、泣きながらスターオーちゃんが電話してきたんだ。
彼女は激しく嗚咽しており、当初は、言葉を聞き取るにも苦労したほど。
『ダービー……出られなく、なりました……』
スターオーちゃんの涙声を聞いた瞬間、嫌な予感はしていた。
ああやっぱり、運命は彼女にも牙を剥いたのか、と。
思わず舌打ちしそうになったのを、どうにか我慢した。
『今朝起きたら、歩けないくらい足が痛くて……ぐすっ……
慌ててトレ……っ……トレーナーさんに言って、一緒に病院行ったら……
両脚の繋靭帯炎です……全治4ヶ月の重傷だって……』
「4ヶ月……」
あのメジロマックイーンも引退に追い込まれた、
競走馬にとっては、屈腱炎と並ぶ難病の繋靭帯炎。
この時期から4ヶ月では、菊花賞も怪しい。
史実では復帰して勝利したとはいえ、当時は現在と違い、
施行時期が11月初旬と、2,3週間ほど遅いのだ。
なので最低でも、それくらいの前倒しは必要になってくる。
しかし今朝起きたらって、そんな急激に症状出るものなのか。
怖すぎる。
自分の違和感がそういう重病じゃなくてよかっただなんて、
わずかながらでも脳裏をよぎってしまった。
かわいい後輩をそんな目で見るだなんて最低だぞ。自重せよ俺。
『ごめんなさい……ごめんなさいっ……』
「スターオーちゃん……」
泣いたままひたすら謝るスターオーちゃんに、なんて声をかけたらいい?
下手な励ましはかえって酷だろう。かといって、他に言葉があるか?
……いや、俺のほうが諦めてしまってどうする。
先日は逆に、俺が彼女から勇気をもらったんだ。
今度は俺が、スターオーちゃんに元気をあげるんだ。
「まだだよ。同じことの繰り返しになっちゃうけど、
まだ夢は終わってないよ、スターオーちゃん」
『……え?』
「ダービーでは一緒に走れなくなったけど、まだ菊花賞がある。
菊花賞こそ一緒に走ろう、スターオーちゃん」
『リアン先輩……』
「可能性がゼロってわけじゃないよね?」
『……はい、頑張って早く治せれば……でも……』
「スターオーちゃん」
『はい』
俺の真剣な声に、いつしかスターオーちゃんは泣き止んで、
彼女の声も通常のものに近づいた。
「ダービー、君のために勝って見せるから、菊花賞で一緒に走ろう。
皐月賞ウマ娘と、ダービーウマ娘のどちらが強いのか、
クラシック最後の一冠で勝負と行こうじゃないか。
『1番強いウマ娘が勝つ』菊花賞で、白黒つけよう」
『………』
「いいね?」
『わかりました。……ふふっ』
しっかりと頷いてくれた後、笑みを漏らしたスターオーちゃん。
何かおかしなところがあったか、と若干戸惑っていると
『この前の先輩のお言葉、そっくりそのまま返して差し上げます。
大きく出ましたね。ダービーを勝って見せるから、ですか?』
「あー、うん」
見事なカウンターを返されてしまった。
今泣いた烏がもう笑う、ってか。
そう言われてみれば、この間とは立場が正反対で、
言ってることも全くの逆だわなあ。
これには俺も苦笑するしかない。
そういえば、と思い出した。
ダービー直前、入院中の俺を見舞ってくれたルドルフ。
あのときの彼女の心境を、少し理解できた気がする。
今の俺みたいに、こうやって自然に、自然な想いを口にしていただけなんだろうな。
「身の程知らずだったかな?」
『いいえ。信じていいですか、リアン先輩を?』
「もちろん。だから君も、私を信じて、治療に専念してね」
『はい、信じて、がんばります』
今度もしっかり頷いてくれたスターオーちゃん。
そうだ、怪我の治療、リハビリといえば、
とっておきのところを俺は知っているじゃないか。
スターオーちゃんにも紹介してあげようか?
ただ、『サクラ』の彼女が利用してもいいものなのか、
そして、無断というわけにもいくまい。
ルドルフとお父様にお願いしてみよう。
「ルナ、帰ってきて早々で悪いんだけど、相談というかお願いがあるんだ」
さっそく俺は、その日も通常の下校時刻からは
だいぶ遅れて帰宅してきたルドルフに、相談を持ち掛けた。
「君からとは珍しいな。なんだい?」
カバンを机に置いたルドルフは、気軽に応じてくれる。
生徒会の仕事で疲れているだろうに、悪いね。
「スターオーちゃんのことなんだけど」
「……ああ、私も聞いている。繋靭帯炎だそうだな、残念だ」
「うん」
さすが生徒会長、耳がおよろしいことで。
ならば話は早い。
「私がリハビリに通ってた研究所、スターオーちゃんに紹介してもいいかな?」
「なんだ、そんなことか。いいよ」
てっきり難しい顔をされるのかと思っていたが、
実にあっけなく了承してもらえた。
「あそこは別にシンボリ専用の施設というわけじゃない。
うちも懇意にはさせてもらっているが、あくまで使わせていただいている、
という立場だからね。怪我や病気に苦しむアスリートがいるなら、
喜んで力になってくれるさ。他にも困っている子がいたら、
積極的に勧めてもらって構わないぞ」
「そっか、わかった」
俺の心中を察したのか、笑顔で説明してくれるルドルフ。
考えてみたらそうだったな。
確かに、シンボリ家以外お断りってわけじゃなかったわ。
どっぷりシンボリに浸かっているから、そう思い込んでたぜ。
「でも一応、お父様には伝えておくね」
「ああ、頼む。あとで除け者にされたと言って拗ねられては困るからな」
「なにそれ」
「いや、そういう人なんだ。格好つけておいて、いざ蚊帳の外となると
途端に拗ねる。実の娘が言うんだから間違いない」
「そうなの?」
「ああ」
あれほどの立派な人物でも、そういうところがあるんだな。
困ったものだと腕を組んで頷くルドルフの姿は、真に迫っていた。
「じゃあ早速……」
携帯を取り出し、お父様のプライベートナンバーへ電話をかける。
すると、まるで待っていたかのごとく、2コール目が終わる前に繋がった。
出るの早いなあ。
「あ、お疲れ様です。夜分にすいません、リアンです。
はい、はい、私の体調は今のところ問題ないです。はい、ありがとうございます。
それで、お電話差し上げた用件なのですが、私の友人の――」
「………」
ルドルフがそうだったように、事情を説明すると、
お父様もあっさりと、施設の使用を認めてくれた。
むしろ、私の許可など要らない、
レース界のためにも、もっと周りに広めてくれって言ってたよ。
研究所の実力は確かなんだし、スターオーちゃんに限らず、
機会があったら積極的に勧めていくとしよう。
ルドルフは俺がお父様と話している様子を、優しげな顔で見守っていた。
5月28日木曜日。
今日はURAの本部で、ダービーの枠順抽選会、および公式記者会見がある。
よって俺も、午後の授業は公休扱いでやってきた。
「これより、第54回東京優駿競走の、枠順抽選会を開催します」
司会者の案内によって、抽選会が始まった。
「まずは、残念ながら故障によって参加することの叶わなかった
皐月賞ウマ娘、サクラスターオー嬢にお見舞いを申し上げますと共に、
早期のご回復をお祈りいたします」
これは素晴らしい配慮だな。スターオーちゃんも喜ぶだろう。
誰の提案かはわからないが、グッジョブだ。
「それでは、本日の抽選参加者をご紹介いたしましょう。
栄えある日本ダービー出走18名、まずはこの子、皐月賞2着の――」
ずらっと並んだ出走者たち、優先出走権を持つ上位の子から紹介されていき、
青葉賞勝ちの俺は、皐月賞4着の子の次、
回避者が出た関係もあって、4番目に紹介された。
「G2青葉賞の覇者、芝2000mのジュニアレコード保持者でもある、
ファミーユリアンさん」
司会者の声とともに一歩前に出て、深々と一礼する。
マスコミ関係から一斉にフラッシュを浴びせられて、眩しいなんてものじゃなかった。
さすがはG1、それも日本ダービーだ。注目度が違う。
一応、こういったレース前のセレモニー出席は初めてだけど、
不思議と緊張はしてなかった。まあ、レース以外で緊張してどうするんだって話。
スターオーちゃんのことを思うと、それどころじゃないってのもあるけどさ。
優先出走権を持つ子の紹介が終わると、
次は収得賞金順に紹介されていく。
「昨年のジュニアチャンピオン、メリーナイスさん」
その筆頭、最大のライバルになりそうな、史実の勝ち馬の化身メリーナイス嬢。
史実通り皐月賞7着からの巻き返しになるのか?
「毎日杯と前哨戦の京都新聞杯を制した、タイコベータさん」
皐月賞には出てないが、ここまで重賞2勝の強豪タイコベータ嬢。
この辺になると全然わからないけど、元ネタはいるのかな?
出走する全員の紹介が終わったところで、抽選に移る。
「ハイパーファントム、8枠17番!」
「パナレント、8枠18番!」
抽選順は出走権順なので、次が俺の番。
「ファミーユリアンさん、引いてください」
「はい」
司会者の案内で、抽選箱が置かれている前まで出て行き、
中に手を突っ込んでくじを選ぶ。
さて、何番になるかな?
別にどこでもいいけど、できれば今回は大外じゃなくて、内のほうがいいな?
ん~? これだっ!
「……1番です」
「ファミーユリアン、1枠1番!」
やったぜ。
確認した瞬間、心の中で盛大にガッツポーズ。
秘かに1番狙っていた枠順だ、最高だね。
レース前に運を使っちゃったと思わないでもないが、
ダービーは『最も運の良い馬が勝つ』と云われているレースだ。
幸先ヨシだ、いいじゃないか。
しかし、捨てられて孤児院育ちの俺が『最も運が良い』ねぇ。
皮肉もいいところだ。だがそれがいい。
スターオーちゃんも抗えなかった運命に、俺は逆らってやるから見とけよ~。
「メリーナイス、4枠8番!」
メリーナイスちゃんは8番枠か。
警戒しておかないといけないな。
全員分の抽選が終わり、出走表が確定。
その後、上位人気が予想されるメンツが残っての、記者会見となった。
メンバーは、皐月賞2着マティリアル、同3着ハイパーファントム、
同4着パナレント、賞金順1位メリーナイス、重賞2勝のタイコベータ。
そして、俺の6人。
そう、俺も選ばれちゃったんだな。コレガワカラナイ。
しかも、席順がマティリアルちゃんの隣という、2番手ポジションだ。
よし、この席順考えたやつ、あとで屋上ね?
久々にキレちまったよ。
「それでは、日本ダービー、事前記者会見を始めます」
そうこうしているうちに会見が始まった。
変なこと喋らないよう気を付けないとな。
「マティリアルさんにお聞きします。
皐月賞では追い込み届かずの2着でしたが、今回は舞台が
直線の長い東京レース場に移ります。この点はいかがですか?」
「はい、私にとっては間違いなく有利になると思いますし、
そうしなければいけないと思います」
記者からの質問に、淡々と答えるマティリアルちゃん。
思えばこの子も、原作では悲惨な最期を迎えたわけなんだが、
こっちではどうなるんだろうな?
それに、原作ではシンボリ牧場生まれなんだけど、
ここまでこれといった接点がない。
ウマ娘世界では、シンボリとの関係は薄れているのだろうか。
「皐月賞からの400m距離延長はどうでしょう?」
「スタミナ練習は積んできました。大丈夫だと思います」
史実を知っていると、まあ切ないね。
最終的にマイル路線に活路を見出そうとするんだからさ。
「ファミーユリアンさん」
「……え、あ、はい」
……マズった。
マティリアルちゃんのこと考えてたら、
記者の質問に反応するのが少し遅れてしまった。
慌てて机上のマイクを取ろうとしたから、危うくお手玉しそうになったよ。
……切り取り動画とか作られそうで嫌だな。
いや、1番人気が想定されるマティリアルちゃんへの質問少なすぎィ!
こんなに早く出番が来るなんて思わないって。
「今回の出走メンバー中、2400mの勝利経験があるのはあなただけになります。
しかも同じコースです。この点はいかがでしょうか?」
「同じ条件で勝てているというのは、何よりの自信になります。
自信を持って臨めます」
ふうん、そうなのか。
俺以外に2400勝ってる子いないんだ。ふーん。
「先ほどの枠順抽選の際、1番枠を引かれた瞬間に、
口元が緩まれたように感じたんですが、
これは望まれていた枠番だと考えてよろしいですか?」
「ええと、そうですか? 自分では特になんとも。
外よりは内側のほうがいいなと思っていたくらいです」
鋭い記者さんだな。よく見てるねぇ。
内心ドキッとさせられたよ。
「トライアルの青葉賞では見事な逃げ切り勝利だったわけですが、
今回も作戦は逃げで行かれますか?」
「はい、逃げます」
どう答えようか少し迷ったが、思い切って逃げ宣言することにした。
小さなどよめきと共に、カメラのフラッシュが多くたかれる。
下手に誤魔化すよりは、正直に言っちゃって、
他の子に対する牽制になればいいと思ってさ。
「ダービーでの逃げ切りというと、6年前、
第48回のカツトップエースが最後です。その前は第42回のカブラヤオーと、
やはり少し時間が空いてます。正直分が悪いと思いますが?」
手元の資料を見つつ、そんな質問をしてくる記者さん。
おお、よく調べてあるな。
俺が逃げると想定して、いろいろと調べてきたんだろうな。
そうか、ひとつ前の質問も、このための質問だったか。
なるほどねぇ。
この時代だと、ブルボンも、アイネスフウジンも、
サニーブライアンも未登場だからな。
そもそもダービーでの逃げ切り勝利という例自体が、数少ないということか。
現実でもサニブ以来出てないんだし。
「先人がどうであれ、私は私の走りをするだけです」
俺がそう答えると、再びまばゆいフラッシュに包まれた。
大口叩いたと思われちゃったかな?
「青葉賞出走組からは、
いまだダービー勝利者が出ていないということはどうですか?
意識はされていますか?」
「そうなんですか? そうだったかも……?」
そう言われてみれば、2着はいたような気がするが、
勝った奴はいなかったかも……
クリスエスとかゼンノロブロイとかそうだっけ?
小首を傾げて少し考えていたら、
皆が息を飲んで俺の答えを待っていることに気付いてしまった。
思わず俺まで息を飲まされちゃったよ。
さて、どう答えたものかね。
「……ジンクスを破れるように頑張ります」
何とか答えをひねり出すと、おおっ、という歓声。
そして、三度目のフラッシュの嵐。
フューチャリング・サトノダイヤモンド。
いや、ダイヤちゃん、ステイ。
君の出番にはまだ30年近くあるから。
というか、俺への質問多くない?
ほら、他の子も控えてるんだし、マティリアルちゃんにももっと質問してあげてよ。
「ファミーユリアンさんは、ここまで3戦というキャリアで、
ダービーが4戦目ということになりますが、4戦以下でダービーを制したウマ娘は、
URA発足以前にまで遡らないといません。ご存知でしたか?」
「知りませんでした」
また俺かよぉ。
他の子に質問してくれって~。
「勝利すれば、URA史上最少キャリアでのダービー制覇となりますね?」
「そうですね、としかお答えできませんが?」
「そ、そうですか」
俺の回答に、面食らった様子の記者さん。
どんな答えを期待してたんだよ。
最少キャリアねぇ。それがどうした?
強いやつはキャリア浅くたって強いと思う。
ダービーの最少キャリアといえば、『和製ラムタラ』と呼ばれたフサイチコンコルド。
『音速の末脚が炸裂するぅ!』って実況が印象深い。
「ファミーユリアンさん、――」
「――」
その後も、質問は俺へと集中し、マティリアルちゃんをはじめとして、
他の子への質問はわずかでしかなかった。気の毒なくらいだったよ。
翌、29日の金曜日。
放課後、今日はスターオーちゃんが例の研究所へ向かう前に
時間を取れるというので、久しぶりに直接顔を合わすことになった。
電話やメッセでは何度もやり取りしていたけど、
ダービー前に会える最後の機会ということで、
スターオーちゃんのほうから話を持ち掛けてきてのことだ。
俺もダービーを走る前に会いたいと思っていたので、ちょうどよかった。
ルドルフのやつも、入院中の俺にわざわざ会いに来たことを思い出すな。
……なんか順調に、あいつと同じ道を歩んでいるような気がしないでもない。
あいつと同じなら、同じようにダービーを圧勝できると、そう思うことにする。
「リアン先輩」
先にカフェに着いて待っていたら、スターオーちゃんの声が。
目を向けると、松葉杖をついた彼女の姿がある。
「遅れてすいません」
「まだ時間前だし大丈夫だよ。はい、ここ座って」
「ありがとうございます」
立ち上がって、対面の椅子を引いて座らせてあげる。
膝を曲げる際に、スターオーちゃんは少し眉間にしわを寄せた。
当初は歩くのもつらいって言ってたくらいだから、
少しは良くなってくれたのかな?
「大事なレースの前に、お時間取らせてしまってすいません」
「いや、私のほうこそ、リハビリ前に申し訳ない」
「ふふ、じゃあお互いさまということで」
「そうだね」
微笑みを浮かべるスターオーちゃんにホッとする。
この笑顔が曇らないように、ダービー頑張らないとな。
改めて気合が入った。会えてよかったよ。
……ますます当時のルドルフの気持ちがよく分かった。
実際に対面して話すっていうのは大事だね。
「それにしても、あの研究所は素晴らしい施設ですね」
「骨折2回の先輩からのお墨付きは確かだったかな?」
「はい。十分に」
「そっか、よかった」
「うふふ。先輩、そのフレーズ何回目ですか? お気に入りです?」
「そうかも」
茶化してそう言うと、スターオーちゃんはさらに笑ってくれた。
いや本当、何回言ってんだって話よ。
「あそこのお風呂、わざわざ遠くの温泉から運んできているんですってね。
怪我によく効くそうですし、力入ってますよね」
「そうだってね。私もお世話になったよ」
山梨のほうの温泉らしい。武田信玄が湯治に使ったとかなんとか。
毎日トラックでお湯を運んできてるんだってよ。コスト掛かってるよね。
話題は昨日の公式記者会見のことへ。
「先輩の記者会見、中継見てましたよ。
マイク落としそうになったでしょう?」
「あれはねぇ……私に来るのはもっと後だと思ってたんだよ。
まったく予期してないところに急に来たから焦っちゃってさあ」
バレバレだったでござる。
まあ、そうなるな。
「というか、みんな私に質問しすぎ。
もっと他の子に聞いてよって正直思ったよ」
「そうですね、多かったですよね」
「答えに困ることもいっぱい聞いてくるしさあ。
どうしろと……っとと、ごめん、愚痴るつもりじゃなかったんだ」
「ふふ、いいですよ。わたしでいいなら聞いてあげます」
いや、そんなに時間取れないでしょ?
本題に入ろうか。
「スターオーちゃん」
「はい」
改めてスターオーちゃんを見つめながら言うと、
彼女も正面から俺を見据えてきた。
「勝つから、見ててね」
「はい。現地には行けませんけど、すべてを見届けます。
リアン先輩、勝ってくださいね。期待してますから」
「任せて」
いよっし、闘魂注入完了。
スターオーちゃんの笑顔が何よりの燃料だぜ。
先輩は頑張ってくるから、君も治療とリハビリ頑張ってな!
本当に、レース前に会えてよかった。
ダービー出バ表
ダイヤちゃん「ジンクスと聞いて(ガタッ」
青葉賞からは未だにダービー馬が出てません。
オープン時代に青葉賞を経た面子としてはレオダーバンやステージチャンプがおり、
重賞昇格後も本文中で触れたようにクリスエスやロブロイなどの2着が最高位。
フェノーメノなんかの後のG1馬も出てますが、ダービー自体にはなぜか勝てませんね。
むしろ、ハイアーゲーム、ウインバリアシオン、ペルーサといったような
実力はあれどもなかなか勝ちきれないといった馬の印象が強い。
出馬表はかなりいい加減ですので突っ込まないでください。
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