ダンジョンに勇者がいるのは間違っているだろうか   作:サンバガラス

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第26話 遠征での出来事

1、ロキ・ファミリアとピョン吉軍団

 

これはフィン率いる一班が中層の13階層に入った時の事である。フィン達は驚くべき光景を見た。

 

「・・・アルミラージが集落を作っている?」

 

『『『キュウ♪キュウ♪』』』

 

アルミラージもといピョン吉軍団はベルの仲間になった事により知能が上がっていたのだ。それにより、岩をくり抜き簡易的な家を作っており、それが沢山建てられ、結果集落が出来てしまったのである。

 

「何あれ?」

 

「アルミラージ?」

 

ティオナ、ティオネが不思議に思っていると

 

「あれ、ピョン吉軍団?」

 

『『『キュウ!!!』』』 

 

ピョン吉軍団はベルを見つけると敬礼をした。

 

「・・・ベルこのアルミラージ達を知っているのかい?」

 

「はいディムナさん。このアルミラージ達は僕が仲間にしたピョン吉軍団です」

 

『『『キュウ!!!』』』

 

ただピョン吉軍団は声帯がない為話す事は出来なかったが、フィン達に向かって敬礼をした。

 

「・・・仲間にした?調教したじゃなくて?」

 

「いいえ。仲間にしました。取り敢えずピョン吉軍団に18階層まで護衛してもらう様に頼んでみます」

 

「護衛?」

 

「はい。ピョン吉軍団がいるとモンスターが襲って来にくくなります」

 

「そ、そうなんだ・・・」

 

フィン達は若干困惑しながらもピョン吉軍団に囲まれながら18階層に向かったのだった。因みにガレス達も驚いていた。

 

 

 

 

2、勇者とリヴェリア

 

それはモンスターを倒し、59階層から58階層に向かっていてた時の事

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

リュウはリヴェリアをおんぶした。何故おんぶをしているのかと言うとリヴェリアが精神疲労により、ふらついていて最初はリヴェリアをお姫様抱っこしたのだが、リヴェリアが“恥ずかしいから辞めてくれ”と言われリュウはおんぶする事にしたのだ。そして2人は黙っていた。だが、

 

「・・・なあ」

 

「・・・何だ?」

 

リヴェリアが口を開いた。

 

「重くないか?」

 

「いや大丈夫だ。だからゆっくり休んでくれリヴェリアさん」

 

「・・・そうか」

 

2人は再び黙った。空気が重く感でしてしまっていた。

 

((((き、気まず!!!)))

 

フィン達は気まずくなっていた。

 

(ねえ、ベルにアイズ!!リュウさんに話しかけてこの空気何とかして!!)

 

(おい、兎、アイズ!!お前らの師匠だろ!!何とかしやがれ!)

 

(無茶言わないでくださいティオナさんにベートさん!!下手したら僕が殺されてしまいますよ!!)

 

(我慢するしかない)

 

ベル達はコソコソ話していた。

 

(なあ、フィンにガレスよ。どうにかならんのかこの空気は・・)

 

(我慢するしか無かろうて。ワシにこの空気を変える事は出来ん)

 

(下手にリヴェリアからの怒りは買いたく無いからね・・・)

 

椿がフィン、ガレスに空気を変えてくれとそう言ってた。

 

(レフィーヤ、何とか出来ない?)

 

(何とかしてくださいっす!!自分この空気に耐えきれないっす!!)

 

(無茶言わないでください!?)

 

ティオネ、ラウルはレフィーヤに頼んでいた。そして黙っている2人はと言うと

 

「(リュウの背中結構がっしりしてるのか。それに暖かい・・・何だこの胸のドキドキは?・・・これが恋とか言う物なのか!?)・・・」

 

「(リヴェリアさんって割と胸があるんだな。と言うかハイエルフって全員いい匂いするのか?リヴェリアさんいい匂いだな・・・ってこれじゃあ唯の変態じゃないか!?静まれ俺の煩悩!!)・・・」

 

こんな事を考えていた。結局この空気を変えたのは58階層にいたリュウの新しいモンスターガング元に着いた時だった。フィン達はガングの背中に乗った。当然リヴェリアを降ろす事も出来る故に重たい空気が消えた。この時ばかりはフィン達はガングに感謝した。そして一気に50階層に行く事が出来た。

 

3、勇者とエルフ

 

遠征の帰還途中で大量の毒妖蛆に襲われた。モンスター自体は難なく倒す事は出来たが、多数の団員が毒の餌食となってしまったが、リュウ達の魔法であるキアリーで解毒していた。だが多くの団員達が疲労のため3日程18階層に留まることになった。それはその時の出来事だった。リュウは改めて森の中を進んでいると水の音がした。

 

「誰かいるのか?」

 

音のした方へ向かうとそこには1人のエルフが水を浴びていた。

 

(あのエルフ何処で見たような?)

 

リュウがエルフを見ていると

 

「!!誰だ!!」

 

「す、すまん!!ってリューさん?」

 

「貴方はホリイさん?」

 

それはリューであった。事情を説明し、リュウは許して貰った。

 

「いや本当ごめん」

 

「いえもう気にして無いので」

 

「・・・所でリューさんは何故ここに?」

 

「・・・ついて来て下さい」

 

リュウはリューの後に着いて行った。そこには白い土の山の上に様々な武器が10本刺さっていた。

 

「此処は・・・お墓か?」

 

「そうです。此処は私が所属していたファミリアの仲間の墓です」

 

リューはそう言って武器の前に花を置いていった。

 

「彼女たちに花を手向ける為に、時折りミア母さんから暇を貰っています」

 

「そうか。じゃあ俺も」

 

そう言ってリュウは小さなコップを10個取り出し、お酒を注いで武器の前に置いていった。

 

「ホリイさんそれは?」

 

「珍しいお酒、竜の火酒だ。俺からのせめてものお供えだ」

 

リュウがそう言うとリューは静かに話し出した。

 

「・・・かつて私達は敵対していたファミリアにダンジョンで罠に嵌められて、私以外の団員は殺されてしまいました」

 

「・・・」

 

「・・・私はギルドの要注意人物一覧に載っています」

 

「・・・」

 

リュウは黙って聞いていた。

 

「敵のファミリアを壊滅させたのです。闇討ち、奇襲、罠。仲間達の仇を討つ為に手段を厭わず、激情に駆られるままに。そして私は力尽きました。全ての者に報復した後、、誰も居ない暗い路地裏で」

 

「・・・」

 

「愚かな行いをした者には相応しい末路だった。けれど、シルに助けられて私は豊穣の女主人に入りました。ミア母さんは全てを知った上で受け入れてくれました。・・・耳を汚す話をしてすみません。つまる所私は恥知らずな横暴なエルフと言う事です」

 

そう言ってリューはリュウの横を通り過ぎようとしたが、リュウに腕を掴まれ、引き寄せられ抱きしめられた。

 

「ホ、ホリイさん!?」

 

「・・・そんな事はないさ。リューさん、貴方は恥知らずな横暴なエルフでもない。仲間想いの優しいエルフだ」

 

「違います!!私は敵を殺す為非道な手段を使っていたのです!!」

 

リューは激しくリュウにそう言った。

 

「誰だって復讐に走る時があるものさ。俺だって仲間や大切な人が殺されて、その仇討ちの為に半分闇堕ちしていた時があるからな。俺の方が穢れた勇者だ」

 

「そんな事はありません!!貴方は優しい人だ!!尊敬に値する人間です!!私ほうがホリイさんの信用を裏切ってしまう程のエルフなんです!!」

 

「ならそう自分を貶める様な真似はやめろ!!もう自分自身を許してもいいんじゃないか?過去に苦しんでいる貴方の姿を見て、死んだ仲間が喜ぶとでも思っているのか!!」

 

「!?そ、それは・・・」

 

リュウはリューの頭を優しく撫でていた。

 

「もう一度言うよ。リューさん貴方は優しいエルフだ。だから泣いても良いんだよ」

 

「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

リューはリュウの胸元で泣いた。今まで溜まっていた感情が溢れていた。リュウはリューが泣き止むまで頭を優しく撫でていた。

 

「・・・ありがとうございますリュウさん。気持ちが楽になりました」

 

「それは良かった。・・・リュウさん?」

 

リュウはそう呼ばれていた事に気が付いた。

 

「駄目でしたか?」

 

「いや大丈夫だよ。じゃあ俺はリューって呼び捨てにするわ」

 

「分かりました」

 

リューは少し笑顔になった。

 

「・・・」

 

「どうかされましたか?」

 

「・・・いや可愛いなって思ってさ」

 

「か、可愛い!?」

 

リューは顔が赤くなった。リュウは自然に口説いていたその時だった。

 

「・・・おい何をしている?」

 

(殺気!?)

 

リュウは殺気を感じ、後ろを向くとそこにはリヴェリアがいた。

 

「リ、リヴェリアさん?」

 

「・・・何処へ行ったかと思い探し出してみれば、まさかエルフを口説いていたとはなぁ・・・」

 

「く、口説く!?俺はそんな事をしていないぞ!?」

 

「ほお・・・」

 

だがリヴェリアには信じて貰えなかった。

 

(駄目だ!!リヴェリアさんの目が養豚場の豚を見る目にそっくりだ!!)

 

すると次は後ろから殺気感じ、振り向くとリューか絶対零度の様な目でリュウを見ていた。

 

「リ、リュー?」

 

「・・・他のエルフが居るのに私を口説いていたのですか?」

 

「だから口説いて無いって!!」

 

リュウがそう言うと、リューは怒りのオーラを出ていた。

 

「・・・そうですか」

 

「お、おい2人とも落ち着け!!ギャァァァァァァ!!!!」

 

リュウは2人から攻撃された。リュウは服がボロボロになってフィン達のテントに戻って来た。そして次の日にダンジョンから出て今回の波乱に満ちた遠征は終わった。リヴェリアとリューはリュウの必死な謝罪により何とか許して貰えたよ。

 

 

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