甘やかし
フルパワー
筆が乗ったらね!
キャラ崩壊注意
フォリニック
「えー、お集まりいただき有難う御座います皆さん。とりあえず、いきなりなのですが、なぜ呼ばれたか解りますか?」
グム
「う、うん。なんとなくだけど、解るよ」
アンジェリーナ
「私も、予想はついてるかな……」
フォリニック
「それはよかった。では、改めて言わせてもらいます。本日集まって頂いたのは、最近と言うより半月前から、その、リサ……スズランの事についてです」
ジェイ
「……やっぱ、そうすかい」
フォリニック
「はい、その、初めは些細な変化……としか見ていませんでした。彼女のオリパシーの定期検診を含めたメディカルチェックで見られたそれを……私達医療部は見逃していました」
キララ
「そりゃ、仕方ないっしょ……」
フォリニック
「仕方なくありません!! そのせいで、リサは! スズランは!」
ススーロ
「落ち着いて! 気持ちはみんな一緒だから……ね?」
フォリニック
「……すみません。取り乱しました」
ヘラグ
「……フム,私達を呼んだのは彼女の容態が急変したためか?」
フォリニック
「……はい。本当は、前からこうするべきでした。ですが、あの子を甘やかしてしまったせいで、スズランは……とうとう……体重が90kgを越えましたッ!!!!」
一同
「ッッッッ!」
ジェイ
「や、やっぱりっすか……」
キララ
「アチャ~」
ヘラグ
「……つまり、我々が集められたのは」
フォリニック
「はい……我々が、ロドスの中でスズランを甘やかす人ランキングの中で上位だからです」
グム
「ぅぅ……グム、パンケーキ作りすぎだったよね」
ジェイ
「いや、俺が魚の魅力を教えなければ」
キララ
「何時間も炬燵とアイス、ゲームで拘束してた私が戦犯……」
ヘラグ
「まぁ待とう。それぞれに反省点があるなら、それを改善するために行動するのが、今もっとも優先するべきことだ」
↑娘の幼い頃と重ねて、甘やかしてしまう人
ススーロ
「そうだね。今は反省点を改善しよう」
↑メディカルチェックの時に、肥満を見逃してた人
フォリニック
「ではこれから、このメンバーで共通の戒めを作りましょう」
↑リサにダダ甘な人
アンジェリーナ
「そうだね。それぞれの反省点とは別に意識の共有もしておかないとね」
↑近場の映える高カロリーのカフェ全部教えた上にアーツで送迎した人
フォリニック
「では、スズラン更正隊! ファイト!」
一同
「おー!」
~一ヶ月後~
フォリニック
「さて、一ヶ月たちましたが……どうですか?」ゲッソリ
一同
「……」ゲッソリ
フォリニック
「まぁ、そうですよね……」
ジェイ
「すいやせん……どうしても勝てねぇです」
ホワンホワンホワン
スズラン
『ジェイさん! 海鮮丼大盛り三つくださいな!』モグモグ
ジェイ
『へぇ、あの、スズランさん……』
スズラン
『ふぁい?』ゴクン
ジェイ
『さすがに、食い過ぎじゃないっすかね?』
スズラン
『んえ? そうでもないでふよ! ちゃんと考えて食べてますから! それとも、ジェイお兄さんは……私にご飯作るの嫌になっちゃったですか?』ウリュウリュ
ジェイ
『』
キララ
「それは、断れないっしょ……」
グム
「グムもそんな感じだったよ……」
ジェイ
「キララさんは、どんな感じっした?」
キララ
「私は……」
キララ
『つーかさぁ、スズラン』
スズラン
『はい? なんでふか?』モッチャモッチャ
キララ
『さすがにゲームしすぎじゃね? 運動もした方がいいんじゃない?』
スズラン
『え? そうですかね』
キララ
『いや、うん。でさ、もし一人で運動が嫌なら、私m』
スズラン
『あ、ドラコンの宝玉出ました!』
キララ
『マジ!? ってそうじゃなくて、あn』
スズラン
『やっぱり、友達のキララさんと一緒にゲームするの楽しいです!』
キララ
『』
キララ
「私、コミュ障だから、強く、言えなくて」
アンジェリーナ
「き、キララちゃんは頑張ったよ!」
ヘラグ
「うむ、最善を尽くしたと私は思う」
ススーロ
「というか、私はヘラグさんがダメだったのが一番衝撃だよ」
ジェイ
「たしかに、将軍さんなら、簡単に回避してそうっすけど」
ヘラグ
「恥ずかしい話だが、私の場合は」
ヘラグ
『すまない少女よ。今回はお菓子がないのだ』
スズラン
『え? ないんですか?』
ヘラグ
『すまないな。またの機会に……』
スズラン
『そう、ですか……残念です』シュン……グゥゥゥゥゥ
ヘラグ
『ッッ(罪悪感)……では、私は失礼する』
スズラン
『はい、パパ……あ、ごめんなさい! つい!!!』
ヘラグ
『すまない、内ポケットにお菓子があった』ドサッ
ヘラグ
「ふ、ふがいない……」
フォリニック
「ずるい!! 私もリサにママって呼ばれたい!」
ススーロ
「そういう話じゃないよ!?」
アンジェリーナ
「本当に、どうしよっか」
ジェイ
「やっぱ、ガツンというしか」
キララ
「私らにできるかな」
ススーロ
「難しいよね……」
フォリニック
「ん? 通信? ……はい……え!? Wさんが!?」
W
「ヒドイ目に遭ったわ……それにしても、何? この人数は」
フォリニック
「私の付き添いのようなものです」
W
「はっ、随分と仲良しなのね?」
フォリニック
「嫌みはいいから、何があったんですか?」
W
「簡単よ、ほら最近ずいぶんと家畜顔負けのヴァルポがいるでしょう? 廊下を通る度に、ドスドス煩いから注意してやったのよ?
『ドスドス煩いのよ。少しは痩せたら? 今のあなた、ヴァルポというよりデブッチョじゃない』
って、そしたらskill3で動きを止められてこのザマよ。アイツの部屋の前に地雷でも仕掛けてやろうかしら」
フォリニック
「はぁ、あなたの嫌味については散々注意してるはずですが?」
W
「あら、アタシに気を遣ってくれるなんて嬉しいわね。でも、それよりもあのヴァルポをどうにかした方がいいんじゃないかしら?」
フォリニック
「解ってます。とにかく、安静にしてくださいよ?」
W
「はいはい、解ってるわよ。ケルシーの説教、一度アンタらもうけるといいわよ?」
フォリニック
「結構です。では」
アンジェリーナ
「ほんと、どうしたらいいんだろうね?」
キララ
「もう、手遅れなんじゃ」
フォリニック
「いえ、まだ、打つ手は……」
ドクター
「そうそう、諦めなければいいんだよ」
一同
「ど、ドクター!?!?!?!?」
ドクター
「よ、ただいま」
ススーロ
「い、いつ帰ってきたの? 今は、龍門に出張っていってたよね?」
ドクター
「ああ、やっとレユニオンの残党を沈静化できたんだ。帰ってきたのは今しがただよ? で、何かあったのか?」
フォリニック
「そ、それが……」
\ドスドスドス/
スズラン
「あ、ドフファーはん! ゴク……おかえりなさい!」ゲフッ
フォリニック
「ぅ!?!」
(こ、このタイミングで!?)
ドクター
「…………」
スズラン
「どうしました?」腹ボリボリ
フォリニック
「ど、ドクター! あの!」
ドクター
「だれ君?」
スズラン
「へ?」
ススーロ
「いや、ドクター……その……その子はスズランだよ……?」
ドクター
「アハハハ! いやいや、かれこれ半月以上ロドスを空けたが、さすがにオペレーターの区別はつくよ! で、誰なのかな? 私のことを知ってるようだが?」
スズラン
「い、いや、ドクターさん? ワタシです! スズランです!?」
ドクター
「はぁ~、まったく何のドッキリだい? いや、ドッキリにもなってないよ。スズラン? この子が? そんなはずないだろう。ほら、去年私がスズランと撮った写真だ。見比べてみるといい。
アンジェリーナ
「あ」
ドクター
「それにしても、幾らなんでも私をバカにしすぎだよ君たち。こんな
ススーロ
「あわわ……」
ドクター
「見てごらんよ。なんだい? その
ヘラグ
「」
(そっと目を閉じる)
ドクター
「次にその足! 大根どころの話じゃないぞ?!
キララ
「ど、ドクター」
ドクター
「というか、尻尾もひどいな?! ケアが毛先しかできてないじゃないか! スズランはサボらずにしっかり根本までケアするんだぞ? 感染動物の野良犬よりひどい……
ジェイ
「」オロオロ
ドクター
「そもそもドッキリをやるなら、しっかりソックリさんを連れてきてからにしないか! まったく、
フォリニック
「あ、あの、どど、どく」
ドクター
「医療部のみんなは優しいから、強く言わないんだろうが正直デブだぞ! 誇張なしに! そんな君がどうしてスズランの衣装を着るのをオッケーしたんだ!? スズランは極東の言葉で鈴に蘭と書くが、
ドララン
「」プルプル
ドクター
「お前たちも、君も、頭を冷やせ! まったく、スズランはこんな風にだらしない体型でも格好でもないぞ。何時だって他のエリートオペレーターに近づくために、あの年齢で日々努力し、皆のために気配りも忘れずにいると言うのに……これはリサに対しての侮辱ともとれるぞ! ほら、何をボサッとしてるんだ。君は早く医療部に戻ってその衣装を脱ぎなさい恥ずかしい! いいかい? 私は君が
ドラン
「」ボーゼン
ドクター
「……はぁ、それで? 本物のスズランは何処にいるんだ? お土産を買ってきたんだよ。前にスズランがウルサスで寒がっていたから、カーディガンをさ。サイズはSしかなかったから、迷ったんだけどね。ほら、子供は成長するのが早いだろ? そこのスズランコスの子程ではないにしろさ。ということで、誰かスズランの居場所を知らないか?」
フォリニック
「」ユビサシ
ドクター
「だ~か~ら、引っ掛からないっていってるだろう? こんなスズラン擬きに……往生際が悪いぞフォリニック。皆も諦めて教えt……」
一同
「」顔面蒼白
ドクター
「…………」チラ
ドラン
「」ポロポロ
ドクター
「……え? マジ?」
一同
「」コクコク
ドクター
「」
(そっとカーディガンを試着する前のように、スズラン?の体の正面にあてがってみるが小さすぎる。まるで、シルバニアファミリーの服をゴジラにあてがっているようだ)
ドクター
「え……
一同
「あ」
ドラン
「っっ!!」ダッ!! ドスンドスンドスンドスンドスンドスン
ドクター
「えぇ……」
~一週間後~
ドクター
「う~ん、あのあとスズランが部屋にこもって一週間か……どうにかしないとなぁ」
(執務室のドアがノックされる音)
ドクター
「あぁ、はいはい、どうぞ」
ドラン
「あのドクターさん」
ドクター
「す、スズラン……あの、前は」
ドラン
「謝らないでください! 私、ドクターのお陰で目が覚めました!」
ドクター
「え?」
ドラン
「私、自分を甘やかしてたんです。他のみんなが優しくしてくれるから、ついそれに甘えてズルズルブクブクとこんな姿に……だから、ドクターさん!」
ドクター
「なんだい?」
ドラン
「あのカーディガン。絶対に着れるようになりますから! だから、それまで持っててもらってもいいですか?」
ドクター
「……わかった。受け取りに来てくれるのを待ってるよ」
ドラン
「はい!」
~BGM:お願いマッスル~
ドーベルマン教官 ウィスラッシュ シデロニカ シュヴァルツ
「始めるぞ! スズラン……いや、ブタ!」
ブタ
「はい! よろしくお願いします!」
そうして、ヴァルポのブタは必死に自分を追い込んだ。あの日、いつも自分と皆を見てくれて、大切にしてくれる人に自分だと気づいてもらえなかった日、徹底的に自分を否定されたあの日、スズランは逃げた。自室に入り、無意識に避け続けていた鏡を見た。そこにいたのは、スズランでもリサでもなかった。
ニキビに支配された顔、脂ぎった垢だらけの肌、ガビガビの毛、ドクターが自分をああいうのも当たり前と思えた。鏡に写った醜いスズランだった何かは泣いた。それと同時に、部屋の惨状に気づいた。散乱したカロリーの高いお菓子のごみ、分別せずに適当に放り投げていたゴミ箱は既に姿を消し、そこはゴミ箱の影もないゴミ山に変わり果てていた。伸びきっていた服はその辺に積み重なってた。
二度目の涙が出た。
そして、スズランは掃除をした。ひたすら掃除をした。フォリニックがこの部屋を見た場合、よくて心臓麻痺が起こるだろう。
そうして一週間がたって、今度は肉体の改造を始めた。栄養バランスを考え、暴飲暴食を控え、トレーニングを続け、誘惑に負けそうなときは選りすぐりの教官たちが叱責してくれた。ご褒美もあった。たくさんの人が応援してくれた。
結果、スズランは元の体型に……いや、元の体型よりも筋肉質になって帰ってきた。
覚醒である。
ドクター
「お茶会に呼んでくれてありがとう。見違えたねスズラン」
スズラン
「はい! ドクターさんのお陰です!」
ドクター
「君の努力の結果だよ。あぁ、そうだ、はいこれ」
スズラン
「これは……!」
ドクター
「あの日の約束の品だよ。さ、羽織ってみてくれ」
スズラン
「はい! ……ど、どうですか?」ファサ
ドクター
「うん、よくにあってる」
スズラン
「エヘヘヘ、ドクターさん。ありがとうございました」
ドクター
「礼なんていいよ。それに、どうか、あの時の非礼を詫びさせてくれ」
スズラン
「え?もう! 気にしなくていいんですよ?」
ドクター
「それでも、失礼なことをいってしまったからね。私の気が収まらないんだ」
スズラン
「そうですか・・・なら、お詫びにしてほしいことがあるんです」
ドクター
「もちろんだ。なんでもいってくれ」
スズラン
「解りました!皆さん、何でもいいそうですよ!」
ドーベルマン教官
「そうかそうか」
ウィスラッシュ
「やっと観念したのね」
シデロニカ
「さ! 行きますよドクター」
シュヴァルツ
「やはり、ドクターにも護身術の一つも必要ですからね」
ドクター
「……………っ!!!」ダッ
スズラン
「ダメですよ」ガシッ
ドクター
「いやだぁ! 運動は嫌だ!!! 離し、え、力つよ!?」
スズラン
「エヘヘヘ、さ! ドクターも一緒に肩にちっちゃい重機のせましょう!!」
ドクター
「肩!? 重機!? 何をいってるんだ! だ、誰か! タスケテエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!」
~おまけ~
ケルシー
「以上の観点から、君たちのそれぞれの行動によって発生した今回の件についての被害は軽微とはいえ、一人のオペレーターにあまりに肩入れしすぎている。つまり__」クドクドクド
キララ
(し、しぬ)
ジェイ
(あ、あしがしびれて)
ススーロ
(もう五時間過ぎてる……)
ヘラグ
(もっともだ)
フォリニック
(うぅ、ケルシー先生に失望されたらどうしよう)
W
(な! ん! で! アタシも怒られなきゃいけないのよぉぉぉぉぉぉおぉぉぉっぉおぉぉぉっぉぉぉぉぉ!!!)
しょーじきすまんかった
スズランをデブにしたかったんや。
そして、お願いマッスルしたかったんや。
ゆるし亭ゆるし亭