チート能力を駆使して転生人生謳歌します!   作:八重歯

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12 グループ名、勢いでつけると後悔する。

最早俺の快進撃を止める者はこのイギリスには…いや!世界にはいない!!

 

ホグズミードでスカウトされ、華々しく5000年に1人の美貌として芸能界デビューを果たした俺は瞬く間に色んな雑誌の表紙を飾り、それはメンズ雑誌であったり、レディース雑誌であったりした、化粧と表情、そして服装1つで美少年にも美少女にもなれる俺のプロフィールの性別の欄には 男の娘(crossdresser)と書かれていた。多分、俺のファンクラブ元隊長で今は別の所属でもあり、そして魔法省に勤めているベインがどうにかして教えたのだろう。

今でも俺の誕生日やクリスマス、イースター、ハロウィンなどの祝い事やイベントごとにはプレゼントを贈ってくれるイイ奴だ。ちなみに手紙はかなりの頻度で送られてくる。

 

 

魔法界のファッションは奇抜なものが多いのは知っての通りだろう。一部の上流貴族は古風な礼服やドレスを着ていることが多いが、一般的魔法族は頭にハゲタカの剥製つきの帽子を被り、クリスマスには激しく点滅する電球のついたギラつくセーターを着て、ビビッドカラーのタイツを履くのだ。

どんなファッションセンス!!立体的に見せればイイというもんじゃない!

 

勿論俺はファッションリーダーなので?クライアントのどんな服装でも着こなす自信がありますが??

しかし、普通に可愛い服を着たくないわけではない、マグルの服、かわいい、ジャパニーズアニメ、サイコウ!

 

というわけで少々服装に注文をつけ、マグルよりの服装を流行らせてみた。

はじめはこんな──魔法族にとって──服彼らに受け入れられるはずが無い!と嘆いていたマネージャーも俺が着て見せれば「君のセンスにハリウッドを見た」と言い出した。

幸運にも俺が活動の拠点としているイギリスではそのいたって普通のマグルらしい服も受け入れられた。──いや、一部の服が動いていたり勝手に色が変わることを除けば、普通の服に見えなくも無い。

純血主義者はマグル被れな俺のファッションを快く思っていなさそうだが、その子ども達が密かに俺の雑誌をチェックしているのは知っている。まぁ、純血主義だとはいえ、子どもは子ども、ファッションはファッション、流行に乗らなければこの狭い世界で途端に置いてけぼりになってしまうのだ。

 

 

そんなこんなで3年生の時に始めたモデル活動は軌道に乗り、4年生に上がる頃、俺の手元には大金と呼んでおかしくない金額が毎月定期的に払い込まれている。ついに俺は自分の銀行口座──扉?部屋??──を持つことも許された!つい高く積まれているガリオンの山にダイブしてしまったが、ただただ金属臭いだけだった。

孤児院のコールママ達にモデル活動の事は言ってもないし、知られてもない。マグルだから仕方がない、とも言えるだろう。

 

 

今、ホグワーツには俺のファンクラブが、非公式にして他のクラブ活動を押し退け最多生徒数を保持している。

ノアクラブと称されたそのファンクラブは、俺が一年生の時、ホグワーツに来てたった一日でベインにより創設された。

 

今は数百の生徒を抱えるそのファンクラブの経営と運営は俺が行なっているわけではない。その会長が全ての生徒に会員証と称してナンバー入り俺のブロマイドを渡しているのだ。基本緩いノアクラブは、ミーハーな者もまぁ、多いだろう。ファンクラブというものは、そういうものだ。まぁ、俺の王国を作る!という希望は概ね叶えられただろう。

 

残念ながら、酒池肉林ウハウハハーレムはできてない。

 

勿論、モデルデビューを果たした俺にはノアクラブとは別の社会人チームが多いファンクラブもあるらしい、マネージャーから聞いた。

 

 

そうそう、ファンクラブといえば。

実はノアクラブとは別に、より熱狂的で盲信的で変態的な者のみで結成され、ホグワーツOG.OBも参加している少人数の密かなファンクラブ(集団)が存在する。

方舟の騎士と名乗るその組織はあまりにちょっと過激すぎるため俺が直々に統括せざるを得なくなった。

有り余る金で銀のブレスレットを買い、それを魔法でちょいちょい細工し増やしてメンバー達に渡している。

 

 

「ノア様、これは…?」

「ん?座右の銘。──男は度胸、女は愛嬌、美少年は宗教!」

「最高ですノア様!」

 

 

腕輪に刻まれた一文を不思議そうに見ていた男に軽く悪戯っぽくいったのに。

冗談のつもりだったとは口が裂けてもいけない雰囲気だった、感涙する男に苦笑するしかなかったが、苦笑した途端「ああ!ノア様の微笑みは愛のアバダケダブラ!」とか言って床にもんどり打って倒れてしまった。

──このシーンだけでどれだけ頭のイかれた集団か、わかるだろう。

 

 

(ノア)のために生き。

(ノア)のために死ぬ事も厭わない。

絶対神(ノア)に忠実な騎士。

 

 

──それが 方舟の騎士(Knight Ark)だ。

そこはペルセウスじゃないんかーいと内心でツッコミを入れたが、まぁまだセブルスもリリーも影も形もないのだから誰にもこのツッコミは伝わらない。

そして厄介なことに、この騎士達は中々に優秀なのだ。天才鬼才秀才(勿論俺には劣る)にして脳内はポンコツでド変態なのだから、まあ、うん。お察しください。

 

 

ちなみにヴォルに方舟の騎士に入団する?って聞いたら鼻で笑われた。

 

 

──だが、四年生の後半にヴォルが優秀でちょっぴり闇深い同級生達を集めてトム・リドルの一団を結成したところを見ると、あまりの対抗心に爆笑した。

ま、まぁわかるよ。この年頃の年齢の子どもって秘密結社とか秘密組織とかに憧れるよな?誰だって一度はそういうグループを仲間と作った事があるよな??ちなみに俺も無意味に腕に包帯を巻き左目を疼かせていた時代に友人達と闇の組織を作ったが、かなりのアイタタな黒歴史なので、これ以上思い出すのはやめよう。古傷が疼くぜ!

 

 

「ト、ト、トム・リドルの一団って!もっと名前なかったのかよ…!まんまじゃん!は、腹が、痛ぇ…!」

「方舟の騎士に言われたくない!」

 

 

顔をちょっと赤くして怒るヴォルは中々に可愛かったし、面白かった。

ヴォルは爆笑する俺を見てむっつりと拗ねたようにぼそりと呟いた。

 

 

「…本当はヴァルプルギスの騎士ってつけようとしたんだけど…ノアと被るの嫌だったし…正式名称はまた考えるよ」

「も、もう何も怖くない?」

「…はぁ?」

「円環の理に導かれて?」

「相変わらず、意味がわからない」

 

 

僕と契約して魔法少女になってよ!という畜生のアニメ声が脳内をリフレインしたが、それよりも身体を震わせ笑う俺を見てヴォルは怪訝な目をしていた。

いやいや。箱舟の騎士は俺がつけたんじゃない。あいつ達が勝手に名乗ってるだけであって。

いやー 死喰い人(デスイーター)でよかった!ヴァルプルギスの騎士だったら俺は、彼らを呼ぶたびに円環の理に思いを馳せなければならなくなるところだった!

 

 

暫く俺を見ていたヴォルは、俺の笑いが収まった時に一つため息をこぼしベッドに座ると長い足を組んだ。

近くにある羊皮紙をひょいと掴み──何やら人の名前が書いてあった、きっとそのトム・リドルの一団のメンバーが記されているのだろう──それに目を落としたまま言った。

 

 

「ノアは、僕の一団に入るよね。今度の会合は──」

「え?入らないけど」

「…何で」

 

 

ヴォルは疑問形では無く低く呟き。羊皮紙から視線を上げ俺を睨み、見るからに不機嫌になった。

 

そんなに俺に入って欲しかったのか!──ま、変な深読みをすれば、俺が入れば将来安泰だろう。知名度能力美しさカリスマ性全て兼ね備えている俺の価値は高い。 色んな意味(・・・・・)で。

 

 

「いやいや、俺が入ったら俺の騎士達も入るぞ?間違いなく。絶対に」

「それは──…それは、嫌だね」

 

 

ヴォルはその端正な顔を少し歪めた。

俺の騎士達は優秀だが狂っている、褒め言葉的な意味で。

将来イギリス魔法界の征服と魔法界の純血化を模索しているヴォルは、それに従いそうにない俺の騎士達を仲間にはしたくない筈だ。

 

 

「…はぁ…ノアは入ってくれると思ってたのに」

「まぁなあ…俺が居れば便利だろうしな」

 

 

苦笑して言えば、ヴォルは大人に変わりつつある顔を珍しく、子どもっぽくきょとんとさせ首を傾げた。

 

 

「便利?…何のこと?」

「え?」

「…え?」

「……待て。単純に、俺に入って欲しかったのか?」

「…。…──っ!」

 

 

ヴォルにしてはかなりその思考に至るのが遅かったと言えるだろう。

暫く首を傾げていたが一瞬目を見開き何故俺に利用価値があるか、それに気付いたらパッと顔を逸らした。

 

 

「ふーーん?」

 

 

ニヤニヤ笑いながらヴォルの顔を覗き込めば憎々しげに睨まれた。…ま、その目元が僅かに赤くて迫力は一切無かったが。

 

 

つまり、ヴォルは俺の利用価値がどうだとか、駒として使えるだとか、そんな事は一切考えず──ただ、俺がずっと側にいるのが当然だと微塵も疑っていなかったのだ。

 

 

 

「なんだかんだ言って、ヴォルは俺のこと大好きだよなぁ!」

「…ノアの顔だけはね」

「中身も最高だろ?」

「喋らなきゃね」

 

 

この会話も最早お決まりのようなものだ。

楽しげにけらけら笑ってヴォルの隣に座れば、むっつりと気難しい表情はしていたが、立ち上がる事も、俺がヴォルの肩に回した腕を振り払う事もなかった。

 

つまり、まぁ──ヴォルにとって俺はそんな相手なのだ。

 

 

 

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