チート能力を駆使して転生人生謳歌します!   作:八重歯

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26 騎士団集合!

 

7年生になる前の夏休み。

俺はマルフォイの屋敷を訪れていた。でっけ、流石に旧家は違うな。まさか正面玄関から馬車で広大な庭を通って屋敷に向かうとは思わなかった。

 

 

「アブラクサス!久しぶりだなぁ」

「ああっ!お久しぶりです、ノア様…!」

 

 

でかい屋敷の時期当主が俺の前に跪き、ローブの端を持ち口付ける様子は中々に衝撃的な絵面だ。だがここにそれを止める者も、非難する者も残念ながら居ない。

 

 

「…ミネルバ、私…こんなお屋敷初めてきたわ…」

「マートル、私もよ」

 

 

マートルとミネルバは寮こそ異なるが騎士同士で、尚且つ同じ年齢という事もあり割と親しくなっていた。ファーストネームで呼び合う程度には親しい。そしてマートルは自分のノートをミネルバに見せているらしい。この前2人がノートを見ているところに遭遇したが、ミネルバは顔を真っ赤にしてマートルの背中をぽかぽか叩いていた。マートルはけらけら笑ってなんだか楽しそうだったなぁ。うん、もう嘆きのマートルではない、マートルは普通の女の子だ、ちょっとイカれてるけど。

 

 

「アブラクサス、この前の限定盤ブロマイドのシリアルナンバー、No.何だった?」

「No.3だった…ベイン、君は…?」

「ふっふっふっ…僕はNo.2だ!」

「くっ…負けた…!」

 

アブラクサスとベインも、そこそこ仲がいいらしい。成人済みの彼らは時々会っていると手紙で書いてあった。互いに俺のコレクターでもあるから、その辺、意気投合するのだろう。

あれ、この二人のどっちかがNo.1だと思ったけど…2人より早く手に入れた人って誰なんだろ。

 

2人が俺のブロマイドの話をしていると、他の何人かの騎士達が「私No.5だったの」「どうやったら一桁とれるの?僕はNo.12だった…」と口々に言いながら話題に加わった。

 

 

少し離れた場所でぽつんと立っているのは俺のマネージャーのメイソンだ。ここに連れてくるにあたって、マネージャーだということは説明していた為、きっと彼らはこの後俺は仕事に行くと思っているんだろうな。

 

 

「皆、ごめんな急に呼びかけて。予定あったんじゃないか?」

 

 

和やかに話している騎士達に言えば、ぴたりと話を止め皆が俺を見て一様に首を振った。

 

 

「ノアよりも大切な用事はないよ」

 

 

とベインが当然のように言えば、皆が頷く。──うーん、コイツら調教されすぎだろ!した覚え無いのに!

 

 

「新しい騎士に、俺のマネージャーのメイソンを加入させた。それを伝える為に集まってもらったんだ。──ほら、メイソン、前にこいよ」

「えっ…あ、ああ。メイソン・キャンベルだよ。よろしく。──お近付きの印に、これ…」

 

 

メイソンは注目される事に慣れてないのか──まぁ、マネージャーは陰で動くからなぁ──1番年長者なのに年下の彼らに対して少ししどろもどろになりながら鞄から何かを取り出して配った。

 

 

「なっ…!」

「こ、これは…!」

「こんな、こんなの…!」

 

 

受け取った騎士達はわなわなと震え驚愕に目も口も見開き言葉が出ないようだ。…え、何?

 

 

「写真集に入れられなかった写真だよ、気に入ってもらえたなら嬉しいけど…」

「…こいつらにとってはどんな貢物より嬉しいだろうよ…」

 

 

感激に身を震わせながら大袈裟な身振り手振りでそれぞれの写真を見ては「神よ…!」「この写真載せなかったなんて、そんな…!」「はああっ!ノアさんのドラゴンスタイル…!」「美しい…!」などなど叫び合っている。俺にとっては懐かしいなぁとしみじみ思う程度の光景だが、メイソンはマネージャーとして俺が褒められる事がなによりも嬉しいらしく、頬を紅潮させて騎士達の元に駆け寄ってはリアルなファンの声を熱心に拾っていた。次の写真集に騎士達の声を生かすつもりなのだろう。

 

 

「そうだ、ノア様は…次7年生ですよね。就職先は…このまま、芸能活動をするつもりですか?」

 

 

青白い頬を僅かに朱に染めていたアブラクサスはこほんと咳をしてから俺に聞く。他の騎士達も俺の今後が気になるのだろう、会話をやめてじっと俺を見ていた。

 

 

「んー、一応そのつもりかな。他国の幾つかの出版社と契約してるし」

「ああ…素晴らしい。ノア様の美しさが魔法界の隅々まで広がるのも時間の問題ですね」

「まぁな。──まぁいずれはホグワーツの教員になろうかなと思ってるんだ」

「えええっ!?そ、そんな…!」

「最高です!私が在学中に戻ってきて下さい…!」

「えー魔法省は?楽しいところだよ。一緒に神秘部で働かない?愛と神について解き明かそうよ」

 

 

メイソンは愕然とし、ミネルバは目を輝かせ頬を染め、ベインは残念そうに眉を下げた。

 

 

「ノ、ノア本当に?辞めちゃうのかい?どうして…」

「勿論、メイソンの夢は知ってる。それを叶えてからの話だ。元々長く続ける気は無いんだ」

「そんなぁ…」

「全盛期にさっさと引退した方が、伝説になれるだろ?」

「ノアはいつまでも全盛期さ!」

「はは、ありがとう」

 

 

その通りだろうな。

だが、俺はモデルとして全世界──魔法界とマグル界で有名になるよりも、したい事がある。

そう、どうせなら親世代のキャラクターとも会ってみたい!流石にいつ入学するのか覚えて無いが、多分20年ちょいだろう。…まだまだ先の話だが、それまでに…ヴォルデモートが頭角を表しだすまでに、ホグワーツで実績を積まなければならない。

今後、ヴォルはヴォルデモート卿としてイギリス魔法界に陰を落とす。過激になり出した後では──ダンブルドアは俺をホグワーツにいれないだろう、信頼されてないっぽいし、俺とヴォルは仲良いし。

そうなる前にホグワーツに入って、親世代達のキャンパスライフを見てみたい!

悪戯仕掛け人を追いかけ回したい!セブルスに睨まれたい!

親世代の甘酸っぱい学生生活をニヤニヤしながら見守りたい!

 

 

「…引退の時期はまた今度話そう…まだ先の話みたいだしね」

「ああ、それまではよろしく!」

 

 

俺が妄想してニヤニヤしてると、メイソンは小さくため息をついて苦笑した。

 

 

 

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