チート能力を駆使して転生人生謳歌します!   作:八重歯

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06 ツンデレ幼馴染?大好物です

俺がホグワーツ生になって半年は過ぎた。

ヴォルは当たり前のようにどの授業でもなんなくこなし既に生徒や先生達から注目されている。俺は魔法は使える、それこそなんでもだ。だが魔法と座学はまた別問題であり、初めは楽しかった魔法史は今では俺の仮眠の時間となっている。

 

俺は相変わらず美しくて愛らしい!

毎日毎日フクロウ便で愛のこもった手紙を3通は受け取っていた。なんだが男子ばっかりなのは気のせいだろう。見た目が男の娘だから仕方がない!いつか絶世の美少年になってやる!

 

 

「ノア、ちょっと残ってくれるかな」

「ん?いーですよ」

 

 

変身術の授業の後、ダンブルドア先生に呼び止められた。

なんかしたかな?変身術の授業はまじめに受けているし、成績もかなり良いはずだ。

 

ヴォルはちらりと俺とダンブルドアを見たが何も言わずにさっさと他のスリザリン生と共に行ってしまった。ヴォルは相変わらずダンブルドアを苦手…というか警戒してるらしい。まぁ、ヴォルの闇をちらりと見せちゃったし、しゃーないか。

 

 

「で、なんですか?…はっ!まさか!」

「そうだ話は──」

「2人きりになって俺にあんなことやこんなことをするつもりなんですね!いやー!色ボケジジイがいるー!」

「そんな事するわけないだろう!」

 

 

胸の前で手を交差し、ずざざっと下がれば呆れた目で見られ思い切り否定された。

 

 

「ま、まさか、そんな事まで…!ダンブルドア先生はイケおじだから許します!」

 

 

ぐっと親指を立てれば、ダンブルドアは手で顔を覆い大きなため息をついた。

 

 

「君は…少しは真面目に話せないのかね?」

「え?ガチなやつですか?そうと言ってくれればふざけませんって──で、話は?」

 

 

てっきり俺の美貌にくらりときたのかと思ったぜ。

俺は教壇の側に立つダンブルドアに駆け寄り近くに椅子を出現させて座りその青い瞳を見上げた。

ダンブルドアは俺が杖も振らずに椅子を出現させた事に目を見開いて何か言いたげに俺を見つめる。俺は肩をすくめて「それで?」と促した。

 

 

「…ノア、君は一体何を考えている?」

「…何をって、…ホグワーツで俺のハーレムパーフェクトノア王国を作ること以外に考えてませんけど」

「…仲間を集うつもりか?」

「仲間っちゃ…仲間?」

 

 

ダンブルドアは俺の眼をじっと見つめた。イケおじに見られると照れるなあ。じゃなくて、開心術を掛けようとしているようだ、最近わかった事だが、この術をかけられると頭の後ろ辺りがぞわぞわとする。…まぁ、見れない筈だけど。

 

 

「…もういい。…何か、困った事があればいつでも相談に来なさい」

「はぁい、ダンブルドアせんせ」

 

 

なんだ、もう良いのか。まぁホグワーツ始まったばかりだしな、…うーん、これは五年生になった辺り面倒くさくなりそう。

そう考えながらも顔だけはにっこりと笑い、完璧で愛らしい笑みを貼り付けたまま頭を下げるとすぐに部屋から出ていった。

 

 

 

「…何の話だったの」

「──うわ!なんだ、待っててくれたのか?」

 

 

扉のすぐ近くに居たヴォルがいきなり話しかけてきてびっくりした。

てっきり置いて行かれたと思ったが、何故かヴォルは俺を待ってくれていたようだ。…このツンデレさんめ!

 

 

「図書室、行くよ」

「あーはいはい」

 

 

ヴォルは時間さえあればつねに図書室に居た。周りからはかなり勤勉な少年に見えているだろう。実際かなり勤勉だ──闇の魔術を学ぶ事に置いては。

 

2人で図書室へ向かい、ヴォルがさっさとしろとばかりに司書の方を顎で指す。わざわざヴォルが俺と図書室に来るのは俺に利用価値があるからだ、なければ教室の外で待つなんて幼馴染みたいなことしないだろう。──あれ?一応幼馴染なのか?

 

 

「なぁ、ヴォルと俺って幼馴染なの?」

「はぁ?……まぁ一般的な定義ではそうじゃない?」

 

 

ヴォルは心からどうでもよさそうに答えた。

ヴォルが幼馴染かぁ、今度先に着替えて寝てるヴォルを起こして「もうっ!遅刻しちゃうよヴォルくん!」って幼馴染ヒロインのお約束をしてやろう。

 

さっさと行け。と手でしっしっと払われてしまい、俺は司書の元へ向かう。

司書は俺を見ると顔を真っ赤に染めて「や、やぁノア」としどろもどろに話しかけた。

 

 

「キースさん、いつもの…良いですか?」

「ま、まいったなぁ…本当は…こんな事…」

 

 

カウンターの向こうでもごもごと口籠る司書、しかしその目は期待に揺れていて、このやりとりを楽しんでいるのだと見える。

仕方がない、俺の美技に酔いな!

 

俺はカウンターの上に座ると周りに人がいないことを確認し、小悪魔的微笑を浮かべながらゆっくりと司書に顔を近付ける。

 

 

「キースさん…お・ね・が・い♡」

「はあぁぁ…」

 

 

ふっと耳元に吐息をかけながら甘く囁けば、司書はカウンターの下に崩れぴくぴくと痙攣し、恍惚の表情を浮かべたまま気絶した。禁書棚の鍵をしっかり持っていた。

 

 

「──よし、行こうか」

「ああ、…キースさん、ごめんなー」

 

 

ヴォルは司書の手から鍵を取るとすぐに禁書棚へ向かった。人が周りにいない事を確認してさっと鍵を開け入ると、俺をチラリと見る。一緒に来いって事だろう。

 

 

「今日はどこから読もうか…」

「俺はあっちを見るよ、立ってるのも暇だしな」

 

 

一応声をかけたが、ヴォルはもう沢山の禁書に目を輝かせ俺の声は聞こえていなかった。

ヴォルの関心は間違いなく闇の魔術だ、その人を好きにする事が出来る──命をも手中に収めることができる強力な魔法に魅入られている。後は──秘密の部屋探しだろう。

純血でもないのに、純血思想にどっぷりとハマったヴォルは自分こそ、サラザール・スリザリンの意志を引き継ぐ継承者だと信じている。うーん、厨二病!

 

ってか、名前を変えたり闇の印っていうシンボルが髑髏と蛇だったり、まじで厨二じゃねーか。まぁ、そんなところも可愛いよな。子供らしくて!

 

 

「…んー…おぉ……これって…」

 

 

俺は1つの本を手にする。

魔法と錬金術と書かれたその本をペラペラと捲り──これって、賢者の石の製造方法?

 

 

「フラメルさんの料理レシピ100種じゃねーのな」

 

 

中を見るが、うん、全くわからん。

俺は魔法とつくものはなんだって完璧だ。勿論、それは魔法薬でも同じだ。何故か、完璧に調合出来てしまう。作り方さえ知っていれば、適当に作っても、何故か完成してしまう事を知ったときには流石にチート過ぎると思ったが。

 

しかし脳がアップグレードされているわけでは無いので、その製造方法を見てもさっぱりわからん。

材料も見たことがないものばかりだし、製造するには膨大な時間と根性がいる事だけは、わかった。

 

 

「…ってか、こんな所に作り方かいてないわな」

 

 

著者を見ても、ニコラス・フラメルではない別の人の名前が書いてある。賢者の石を作ることは錬金術の悲願だったのかな?その人なりの不完全な賢者の石の製造方法が書いてあるのかもしれない。

 

俺は本を戻し、また別の本を手に取った。

 

 

「げぇ」

 

 

中にはおどろおどろしい絵と共にスプラッターな人間が描かれている。俺、グロ耐性無いんだよな。それでも怖いもの見たさで目を極限まで細めながらそこに書かれている魔法を見る。

なになに…人の中身をひっくり返す魔法…脳みそをプリンに変える魔法…血の流れを止める魔法…便秘にさせ腹を爆破させる魔法…とんでもないのが数個あるな。

 

死因は脳みそがプリンになった事ですって笑って良いのか泣いて良いのかわかんねぇよ。

 

 

本を戻し、適当にまた読んで戻して。

それを何回か続けているうちに一つの魔法が書かれた箇所で目を止めた。

 

 

「何読んでるの?」

「ん?」

 

 

ヴォルは数冊の本を手に取りローブの下にこっそりと隠しながら俺の手にある本を覗き込む。──あー…。まあいいか。

 

 

「血の誓い…?…ねえ、ちょっと見せて」

「はいはい」

 

 

ヴォルは俺から本を取ると熱心にその魔法を見始めた。無意識のうちにぶつぶつ呟きながら読んでいるところを見ると…余程お気に召したのだろう。

 

 

「ふーん…中々に面白いね。この本は…魔法契約についての本か」

 

 

そういうとヴォルはその本もローブの下に隠した。あーあ、ごめんねキースさん。ちゃんと本は返すから。……多分。

 

 

「行くぞ」

「はーい」

「…ノアは何か借りないの?」

「うん、俺はいいや。難しい本読むの嫌いだし」

 

 

眠くなるから!と笑顔で言えばふっと鼻で笑われた。

いや、ヴォルが勤勉なだけで俺は普通だからな?

 

ヴォルは禁書棚を歩いていたが、ふと足を止めて振り返った。首を傾げて「どした?」と聞けばその綺麗な目はすっと細められ俺を見下ろす。

 

 

「ノア、なんで君は何も言わないの」

「何が?」

「…僕が、こういう魔法を学ぶ事に…何故協力してくれる?…何が狙いなの?」

 

 

この年代でも、勿論闇の魔術は忌み嫌われている。それを学ぼうとするヴォルはきっと異常なのだろう。ヴォルも俺以外には闇の魔術に興味がある素振りなど、微塵も見せない。

 

 

「逆に、なんで俺には教えるんだ?…闇の魔術を学んでる事を」

「……ノアと僕は、特別だからね」

 

 

ヴォルはぽつり、と呟いた。

…まるで愛の告白じゃないか!

 

 

「俺はヴォルの幼馴染だからな」

「…だから?」

 

 

俺はにっこりと笑った。多分、いつものあえて作っている愛らしい笑顔じゃなくて、俺の素の笑顔だろう。──ヴォルが、少し驚いているし。

 

 

「幼馴染はずっとそばに居るもんなんだって…決まってるんだよ」

「…意味が分からない」

 

 

ヴォルはぷいとそっぽを向くと出口に向かって歩き始めた。

──とかいいつつ?なんか背中が嬉しそうなのは俺の気のせいかなトム・リドルよ!

 

 

 

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