スマホのメモでちょくちょく更新していたら文字数多くなってたり、逆に他の続きが思いつかなかったり・・・。
現実的な話をすると多忙や体調不良のダブルパンチを喰らっていました。
しかし最近、感想がきており「良作」と褒めて頂きモチベが上がり頑張りました。投稿が偏ったりしていますが、優しい目で見守って頂けると幸いです。
それでは本編をお楽しみ下さい
「ワーカー達がこちらへ向かって進んで来ている、じゃと?」
私は地下第1階層の森林広場でカブトやクワガタと戯れているとマルティナから報告が上がった。
まぁ、サイズは一般的なものではなく・・・例えるなら大昔のアニメ《甲虫王者ムシ○ング》の森の妖精から見たサイズ感だ。つまりかなり巨大という訳だ。まぁ、みんな私の子供だし、別に恐怖も悪寒も無い。むしろ甘えてきて可愛い程だ。
「あぁ。時折左右に揺れてはいるけどメガコロニーの方角なのは違いないよ」
「そうか。愛おしい子供達の暇つぶしになれば良いのだが」
「もしかして、陛下が仕向けたのかい?」
「【バハルス帝国】で分かりやすく行動していたからの。まぁ、それにしては時間がかかったとは思うが」
アルシェの両親の遺体はそのままにして来たし、後輩や周囲に聞こえるように敢えていつもより大きめに名乗った後に帰路に着いた。アルシェの話だと【バハルス帝国】にはかなりの手練の
「なるほど、全ては陛下の掌の上って訳だ。じゃあ私達は迎撃せず迎え入れる用意をしておくよ」
「うむ、そのように頼む」
私はマルティナに指示を出し、近くの木の根に腰を下ろす。カブトムシ達は不思議そうに頭を傾げる。
「侵入者のルート次第では、お前達に出番があると言う事じゃ」
私は近くに居たアクティオンゾウカブトの角を撫でる。すると鼓舞されたのか、咆哮し角を空へ掲げる。
他の子達もアクティオンと同じ行動を取り始めていた。
「ふふ、やはり愛い子達じゃ。さて、妾も玉座に戻り観戦するとしよう」
―待てよ、こんなの、話聞いてねぇぞ!?ただ森の奥にある大樹の調査って話だったじゃねぇか!他のワーカーチームも居たはずなのに居なくなってやがる!なぁ、この木はどうなってるんだよ!―
とあるチームは、美しくも強大な力を持つバイオロイドに斬り刻まれ。
とあるチームは、露出もあり美しい女子に魅了され、ありとあらゆる落とし穴に落とされ。
とあるチームは、見た事の無い鋼の街で、鋼の虫型の魔物に追いかけ回され。
とあるチームは、とあるチームは、とあるチームは・・・。
「くく、まさか此処への転移トラップを引き当てるとは。お主等、とてつもなく運が良い」
私はフォーサイトの面々と侵入者の行く末を鑑賞していると、とある1チームが最上階への転移トラップに引っ掛かり、扉の前に現れた。
「こ、此処は!?って、フォーサイト!?」
「何でお前らが此処にいんだよ!調査チームには居なかった筈だろ!」
「んな事はどうでもいいだろ!助けてくれフォーサイト!此処はヤバい!規格外の化け物の巣窟だ!」
辿り着いて早々何やら喚き散らかしている侵入者達。
「騒々しい連中じゃな。それに流石フォーサイト、名は知られておる様じゃな。お主ら、彼奴等と知り合いか?」
私の問いにリーダーであるヘッケランが答える。
「仲間では無いですが、時折共闘する程度です」
「知り合い以上仲間未満、と言った所か。なら殺しても良いな」
私が言い終えると即座に臨戦態勢を取るワーカー達、やれやれ・・・。
「力量差が分からぬ時点で底が知れる。アルシェ、お主の準備運動程度にはなるとは思うが・・・殺すのは流石に抵抗があるか?」
この娘は確かに強くなった、しかし圧倒的に経験不足であり、いくら種族を蜘蛛人に変えたとは言え元人間。人殺しには些か抵抗がある筈だ。無理そうなら私がやるけど。
「・・・ごめんなさい、母様。倒す位ならまだやれるけど、殺すのはまだ・・・」
「素直に申してくれて妾は嬉しいぞ、アルシェ。では、戦闘不能にまでさせよ」
「はいっ、母様!」
返事と共に蜘蛛人化し、敵へ向かって行くアルシェ。そして人間を辞めたアルシェを見て驚愕するワーカー達。
「アルシェ、てめぇ人間辞めやがったのか!」
「こうなりゃてめぇを人質にして、此処から出るしかねぇな!行くぜお前ら!」
ワーカー達はアルシェを人質に取るつもりらしいが・・・。
「今のアルシェが、貴様等の知るアルシェと思うてくれるなよ?」
アルシェは指から糸を出し先頭に居た男の武器を持つ手ごと絡め取る。男は振りほどこうとするも、腕が動かない事に気付いた。
「なっ、なんだこの力は!?あんな小娘にこの俺が力で負けた!?」
そのままアルシェは腕をグイッと自身へ引き寄せ、無防備の脇に魔法を叩き込む。
「
直撃を食らった男は壁まで吹っ飛び、血を吐きながら咳き込む。
「こいつ、よくもっ!」
魔法を放った時、後ろに居た男が斧を振り下ろそうとした。するとアルシェは予測していたのか、視野が広くなったのか、魔力の動きを察知できたのか、何を感じたのか定かではないが新たに生えた左の脚から糸を出し、男を絡め取り動きを封じる。
「遅いよ?はぁあぁ!」
捕まえた男を力任せに振り回し、散開していた仲間の方へ投げ飛ばす。
この少しの戦闘でフォーサイト達は確信した『自分達は強くなっている』という事を。そして、戦闘しているアルシェが実感していた。
―相手の動きが止まって見える。以前じゃ考えられない、こんな事できるのはもっと上位の存在だと思ってたのに。私が今、それをしている・・・!―
アルシェは自分の手を握り開きながら感動している様に私には見えた。ふふ、これからのこの子達の成長 が楽しみね。
少し考え事をしていると、アルシェから声を掛けられた。視線を向けると、新たな脚から糸を出し男達全員を拘束し、空いてる両手で火球を出し動いたら撃つ、と牽制している。
「侵入者の拘束、終わったよ」
「見事じゃ、アルシェ。さて、では糸を妾に」
私は玉座から立ち上がり、拍手と共にアルシェの傍まで歩く。その際アルシェは嬉しそうに照れていた、はい可愛い。
傍に来た私は慣れた手つきでアルシェの脚から糸を受け取る。
「この後どうするの、母様?」
「無論、此処へ仕向けた者を探り出す。まぁ、大体予想は付いておるがな」
私は第3階層へ転移し、侵入者達から記憶操作を使い情報を入手する。
まず、ワーカー達へ調査を依頼した貴族を確認。場所を視認したので
「くく、これで【バハルス帝国】とコンタクトが取れた。あの皇帝はどう出るかのぉ?」
予想通りの人物・・・それは、帝国最大の守護者と言われる『フールーダ・パラダイン』そして、この老人の提案を実行に移した皇帝。『鮮血帝ジルクニフ・ルーン・フォーロード・エル=ニクス』
「まぁ、招待状はこちらから出すとしよう。さて、これが吉と出るか凶と出るか・・・どちらにせよ、この手に堕ちぬ贄は無い、がな」
☆
「カイシュウ、今手は空いておるか?」
「おや、母さんじゃないですか。私に会いに来てくれるなんて、厄介事ですかな?」
キリンジ・カイシュウ:メガコロニーの未来を想い描く政治家として作った子だ。性格は鷹揚で達観しており、物事に対して皮肉的に語る事が多い為メガコロニーの中でも好き嫌いが分かれる傾向にある。例を挙げるとダークフェイスが特にだ。
私は椅子に座りながら娘へ答える。
「本来なら否定したい所じゃが、今回は正解じゃ」
「そいつぁ残念ですなぁ。それで、内容は?」
「少し前に侵入者が居たのは知っておろう?それを仕向けた国、その王へ招待状を届けて欲しくてな」
私は一通の手紙を取り出し、カイシュウへ手渡す。
「私は伝書鳩じゃないんですがねぇ?しかし、何故この様な物を?」
「理由は2つ。1つ目はお主なら確実に此処へ来させるよう出来ると思っておるから。2つ目は娘に気分転換して欲しいからじゃ。まだ周囲や国について調査中故、容易に外出させる訳にも行かぬが、お主も疲れておろう?何か理由を付けて外の空気でも、と思うてな」
私はカイシュウを《女帝のオーラ》を出しながら撫でる。カイシュウも気持ち良さそうに受けている。
「やれやれ、口が上手いのはどちらなのやら?まぁ、畏まりましたよ母さん」
「共はミッドウェーに頼んでおる、お主の準備が出来次第向かっておくれ」
「メガコロニー最高峰の戦力を誇る彼女をわざわざ護衛船に?」
予想外だったのか、目を見開きキョトンとしていた。まぁ、確かに過剰っちゃ過剰である。
「お主の疑問は頷ける。だが、大事な娘を敵地へ送ろうとするのだ、護衛は強い方が良い」
「ははっ、確かにその通りですなぁ。下手に下級の者を送れば捕獲されたり、メガコロニーの沽券に関わりますからな」
そう、下手にレベルの低い子を送れば何をされるかなど容易に想像出来る。そんな事は私はさせない、許さない。
「そういう事じゃ。ではカイシュウ、頼むぞ」
「畏まりました、センセ」
「全く、この天才を輸送船にするなんて母さんくらいですよ!」
私がバハルス帝国の皇帝へ母さんの招待状を届ける為にミッドウェーと向かっている。その道中、不満なのか愚痴を言うミッドウェー。
「輸送船じゃなくて護衛船だ、ミッドウェー。天才のあんたなら母さんの考えは理解出来るだろう?」
「それはもちろん分かりますよ!理解は出来ますが同意はしないのですー!」
「やれやれ、本当は指名されて嬉しいくせにさ?・・・っと、そろそろ光学迷彩頼むよ」
「そそ、そんな事ないですー!それと言われなくても既に展開準備は完了していますよ、天才ですから」
ミッドウェーの光学迷彩を展開し、バハルス帝国への侵入し【帝都アーウィンタール】へと向かう。その道中、街の様子を観察する。
「へぇ、中々活気があるようじゃないか。下に降りて詳しく調査したいくらいだ」
「確かに、言われてみればそう見えますね。瞳が明るい、とでも言えば良いでしょうか」
「あぁ、自分達の生活が良くなると信じているって言う目だ・・・まぁ、これからは皇帝の行動によって生死が決まるわけだが」
「ま、私の様に天才じゃないのですから選択を誤るのも仕方ありませんね。それはそうとカイシュウ、そろそろ着きますよ」
ミッドウェーの声で前を向くと目的地が更に良く見えてきた。こりゃまた立派なドーム状だこと。
「んじゃ、母さんのお使いを始めるとしようかね」
☆
「何、ワーカー達が全滅?」
どよめくフロア、対策を考える貴族達、そして落ち着いて思考を巡らせる皇帝・・・ジルクニフ・ルーン・フォーロード・エル=ニクス。
「という事は、グレドーラとやらの戦力はかなり高いと考えた方が良さそうだな。問題は本人の力なのか、それとも配下の力なのかが不明な所か」
「本人じゃないですかね?店で軽くしか見れなかったですが、見た目に反して中々の戦闘力の持ち主ですよ、彼女は」
皇帝の疑問に前者を勧めるバジウッド。
「本人か・・・仮にそうだとしたら、化け物に変わりは無いか。爺よ、バカ貴族の首1つで済むように手は打ってあるな?」
「もちろんで御座います。この場に居る者しかおらぬ話は知りません」
「ならば良し。念の為―――」
皇帝が言葉を紡ごうとしたその時、大きな振動が皇帝達を襲う。
「なんだ!?いったい何事だ!?」
「陛下!敵襲です!!相手は正体不明の浮遊物に乗った女2人!中庭に降り立っています!」
「な、女が!?」
皇帝と四騎士、そして貴族達は中庭の見えるベランダへ移動し確認する。すると本当に兵士の言う通り見た事の無い浮遊物に2人の女。
「
「パラダイン様、あの浮遊物を見た事が御座いますか?」
「いや、見た事が無い・・・金属で出来ている様にも見えるが、生きている様にも見える」
様子を窺っていると、浮遊物から赤い見慣れない服を纏った女性だけが降り立った。
「皇帝陛下、御避難を」
「ふんっ、逃げて何処へ行く。何処が安全だと言うのだ?」
「し、しかし・・・」
「そんじゃ、御集まりの方々。私の声が聞こえるね?」
兵士の避難誘導を、断る皇帝。そして降り立った女性が周りに声をかける。
「私は百害女王ダークフェイス・グレドーラ陛下の娘の1人、キリンジ=カイシュウと言う者だ。私が此処に来たのは、この国の皇帝が私らの家『メガコロニー』に不届き者を送って来たからさ。無罪を主張しようとしても無駄さ、ワーカーの記憶から雇い主、その雇い主の記憶からそこの老いぼれを陛下は確認しているからなぁ?」
彼女は大きな筆の様な物を取り出し、フールーダへと向ける。
「そして、私はこの手紙を皇帝陛下へ渡して来る様にお願いされたから来たって訳さ。さぁ、皇帝は出てきておくれ?」
懐から封筒を取り出し、周りに見えるように空へ掲げる。皇帝は別の者に受け取らせようと考えたが、その考えを見透かした様に彼女は言葉を紡ぐ。
「先に言っておくが、偽者が受け取ったらそいつが『皇帝』と判断するから気を付けな?陛下は嘘が嫌いでねぇ?もし別の所でそいつじゃない者が『皇帝』として振る舞っていたら、嘘と見なして・・・くく、何をしてくるか考えただけで恐ろしい」
つまり、『本物が受け取らなければ、後々災いをくれてやる』と言っているという事だ。
「・・・私が皇帝、ジルクニフ・ルーン・フォーロード・エル=ニクスだ。その手紙、謹んで受け取ろう」
「出てきたか・・・ミッドウェー、あれで間違いないね?」
「えぇ、間違いありません。皇帝本人です」
カイシュウと名乗る女性は謎の浮遊物に乗りながら、小声でもう1人の女性と相談をする。そして演説をした女性の高さが皇帝と同じになり、女性は手紙を渡す。
「では、『皇帝』?確かに渡しましたよ。後から受け取ってないだの読んでないだのはよしておくれよ?」
「もちろんだ。貴女方を見送った後、読ませて頂こう」
カイシュウと名乗る女性は手紙を渡すと、浮遊物が更に上昇し・・・消えた。
探知系魔法で周囲を捜索し、居ない事を確認した皇帝は先程の部屋に戻り手紙を読む事にした。手紙の内容は、要約すると
『貴方が送り込んできた人間は、私の子供達の暇つぶし程度にはなったが、私個人としては盗人の如く侵入し家を荒らされた事に怒りを覚えている。3日以内に謝罪に来るのであれば追求はしない、来ないのであれば本意では無いが貴方の国を地図から消す事になる。地図を添えてあるからそれを頼りにする様に。その地図は3日後に自動的に消滅し、見た者の記憶から消える様に細工してある。では、貴殿の賢明な判断に期待する』
と、記されていた。
「・・・爺、私は相手を侮っていた。私自身がメガコロニーに赴き、釈明する必要があるようだ」
時系列的には、今ナザリックはリザードマン編に入っています。
何とか時系列を合うように頑張っております。
それではまた次回お会いしましょう